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2022-09-16 17:20:13

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診療マル秘裏話  号外Vol.2272 令和3年11月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)血圧測定は大腸直腸ガン発症リスクの層別化に有用
2)骨欠損部位にプラズマ照射で骨の再生が促される

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 血圧測定は大腸直腸ガン発症リスクの層別化に有用

 
 
 
 
 
 
 
 
 ガン腫の中で日本において罹
患者数も死亡者数も上位を占め
る大腸直腸ガン。東京大学病院
循環器内科特任講師の金子英弘
氏は、大腸直腸ガンと血圧との
関連を調べる222 万例対象の大
規模疫学研究を実施しました。
血圧が上昇すると大腸直腸ガン
の発症リスクも上昇するとの結
果を、第69回日本心臓病学会(
9月17~19日,ウェブ併催)で発
表しました。同氏は「血圧測定
は大腸直腸ガン発症リスクの層
別化に有用な可能性がある」と
述べました。

 日本国内における大腸直腸ガ
ンの発症頻度は男性の第3位、
女性の第2位であり、死亡者数
は女性のトップです。発症の危
険因子として、肥満、糖尿病、
喫煙、飲酒など循環器疾患と共
通する因子が多いことが報告さ
れ、昨今では、循環器疾患の最
大の危険因子である高血圧との
関係にも注目が集まっています。
両者の関連を指摘する報告があ
るものの、明確なエビデンスは
示されていません。

 そこで金子氏らは、大腸直腸
ガンと高血圧との関連について、
ステージ1の高血圧〔収縮期血
圧(SBP)130~139 mmHg、拡張
期血圧(DBP)80~89 mmHg〕か
ら発症リスクが上昇するとの仮
説を立て、検証しました。

 同氏は、健康保険組合から収
集したレセプト(入院、外来、
調剤)および健診データを蓄積
している疫学レセプトデータベ
ース(JMDC Claims Database)
に2005年1月~18年8月に登録さ
れ、初回健診時の血圧データが
解析可能な252万8,157例を抽出
しました。解析対象は、未成年
者、大腸直腸ガン、大腸直腸ポ
リープ、炎症性腸疾患の既往、
高血圧治療歴のある者を除外し
た222万112例(平均年齢44歳、
男性58.4%)としまた。

 米国心臓病学会(ACC)/米国
心臓協会(AHA) の高血圧ガイ
ドライン2017に基づき、対象を
正常血圧群(SBP 120mmHg未満、
DBP 80mmHg未満)、血圧上昇群
(同120~129mmHg、80mmHg未満)、
ステージ1高血圧群(SBP 130~
139mmHgまたはDBP 80~89mmHg)、
ステージ2高血圧群(同140mmHg
以上または90mmHg以上)の4群
に分類しました。各群における
大腸直腸ガンリスクとの関連を
調べました。

 平均1,112日の観察期間中に6
,899例が大腸直腸ガンを発症し
ました。大腸直腸ガンの発症率
は、正常血圧群に比べて血圧上
昇群ではわずかに高くなり、ス
テージ1高血圧群、ステージ2高
血圧群と血圧の上昇に伴い段階
的に上昇しました。年齢、性、
肥満、糖尿病、脂質異常症、喫
煙、飲酒、運動不足、心筋梗塞
の既往などの背景を調整した多
変量Cox 回帰分析の結果、正常
血圧群に対する大腸直腸ガン発
症のハザード比(HR)は血圧上
昇群で0.93(95%CI 0.85~1.0
1)、ステージ1高血圧群で1.07
(同0.99~1.15),ステージ2高
血圧群では1.17(同1.08~1.28)
と、血圧の上昇に伴いリスクが
上昇し,ステージ2高血圧群では
有意差が見られました。

 また、SBPおよびDBPが10mmHg
上昇するごとに大腸直腸ガンの
発症リスクは、それぞれ4%〔H
R 1.04、95%CI 1.02~1.06)、
6%(同1.06、1.03~1.09) と
有意に上昇しました。

 さらに男女別に解析したとこ
ろ、女性ではいずれの群でも有
意な大腸直腸ガンリスクの上昇
は見られなかったのに対し、男
性ではステージ1高血圧群,ステ
ージ2高血圧群で,有意なリスク
の上昇が確認されました〔それ
ぞれHR 1.10(95%CI 1.00~1.2
0)、同1.24(1.12~1.37)〕。

 次に、大腸直腸ガンの発症リ
スクとなる肥満、腹部肥満、糖
尿病、脂質異常症といった合併
例を除外して感度解析を行った
所、血圧の上昇とともに大腸直
腸ガン発症リスクの上昇が確認
されました。降圧薬内服例を含
めた感度解析でも同様の結果が
得られました。

 以上から、ACC/AHA血圧分類
のステージ2高血圧、SBPおよび
DBP の上昇と大腸直腸ガン発症
リスクの関連が示されており、
女性に比べ男性でより強い関連
が認められました。加えて、高
血圧と大腸直腸ガンの関連は肥
満、腹部肥満、糖尿病などの大
腸直腸ガン危険因子を有する症
例を除外しても認められました。

 今回の結果を踏まえ、金子氏
は「われわれの研究は、高血圧
と大腸直腸ガンの関連を示唆す
るものであるが、因果関係を示
すものではなく、高血圧への介
入によって大腸直腸ガンの発症
を抑制できるか否かは明らかで
ない」としながらも、「血圧測
定は大腸直腸ガン発症リスクの
層別化に有用である可能性があ
る」と結論しました。今後の課
題についても言及し、「高血圧
の既往例や高血圧に長期間罹患
している例が大腸直腸ガンの発
症リスクに関連するのか、血圧
低下により大腸直腸ガンのリス
クが下がるかなどを明らかにす
る必要がある」と指摘しました。

 高血圧が大腸ガンの発症リス

クを高めるということを解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 送別会で、会費支払いの層別
化を行った。       笑

 
 
 
 
 
 
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2】 骨欠損部位にプラズマ照射で骨の再生が促される

 
 
 
 
 
 
 
 「骨が欠損した部位に常温、
大気圧の条件で生成したプラズ
マを直接照射すると、骨の再生
が促されることを実験で明らか
にした」と大阪市立大学の研究
グループが発表しました。骨折
などの治療期間の短縮やけがで
骨を大きく欠損した場合の効率
的な治療に、役立つ期待があり
ます。

 プラズマは固体、液体、気体
のいずれでもない、物質の第4
の状態です。気体に高エネルギ
ーを加えることで分子が分かれ
たり、原子から電子が離れたり
して活性化した状態となって生
じます。生成には真空や超高温
が必要でしたが、科学技術の革
新で大気圧、常温でもできるよ
うになり、各分野で研究や利用
が進みます。「低温大気圧プラ
ズマ」と呼ばれ、医療では、材
料が体内で馴染むようにする表
面処理や滅菌に利用されるほか、
直接照射や、プラズマを照射し
た溶液を使う方法で生体への応
用も一部で始まっており、利用
拡大に向け研究が活発化してい
ます。

 こうした中で研究グループは、
欠損した骨に低温大気圧プラズ
マを照射すれば、再生を促すの
ではないかと考えました。独自
の調整を施したペン型のプラズ
マ発生装置を開発し実験しまし
た。ウサギの尺骨(手首から肘
にかけての2本の骨の1本)の途
中を1センチ切り取り、その部
分にプラズマを5分または10分、
15分照射した個体と、比較のた
めプラズマを含まないガスを照
射した個体について、骨の再生
の経過を比べました。これら4
通りの作業を5匹ずつに行いま
した。

 その結果、プラズマを10分照
射した場合で術後8週間に骨の
再生量が最も多く、プラズマを
含まないガスの約1.5 倍となり
ました。CT画像からは、欠損部
分が埋まった様子を確認しまし
た。低温大気圧プラズマの照射
により、骨の再生が促されるこ
とを発見しました。研究グルー
プは、骨の組織が水に馴染みや
すくなることが要因の一つとみ
ています。

 研究グループのプラズマ装置
は、ヘリウムガスをプラズマ化
してできるヘリウムイオンと電
子を利用するものです。これら
が大気中の酸素や窒素と反応し、
活性酸素や活性窒素を生成しま
す。

 低温大気圧プラズマの利用可
能性を、骨再生に拡大する展開
となりました。整形外科や歯科
口腔分野、脳神経外科での開頭
手術後の頭蓋骨の修復などで実
用化すれば、骨を効率よく修復
し、治癒を早めると期待されま


 研究グループの大学院工学研
究科の呉準席(オ・ジュンソク)
教授(プラズマ工学)は「人体
に直接照射できる装置の開発に
向け、良い研究となった。この
技術の再生医療での活躍が期待
される」と言っています。大学
院医学研究科の豊田宏光准教授
(整形外科学)は「高齢者は骨
粗鬆症で骨折しやすいが、早く
確実に治したい。若い人も治癒
が早まれば、職場復帰などが早
くなる。この研究は非常に良い
医療技術になる。どんな活性種
が良いのかなど、まだまだブラ
ックボックスの点があり見極め
ていきたい」と述べています。
成果は米科学誌「プロスワン」
に10月11日に掲載され、大阪市
立大学が10月18日に発表しまし
た。

 低温プラズマの医療への応用

について解説している動画です。

 
 


 
 
 隔日の治療で、確実に成果を
だしたい。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 ガン腫の中で日本において罹
患者数も死亡者数も上位を占め
る大腸直腸ガンですが生活習慣
と歯周病がその原因とされてい
るようです。いずれも、改善が
見込める原因であるため、予防
が大事と言えるでしょう。その
上、高血圧症も原因の一つとい
うことになれば、正に生活習慣
によって形づくられるガンであ
ることは、疑いないと思われま
す。しかしながら、色々な要因
を排除しても、高血圧症が原因
という所までは、言えないよう
なので、様々な要因が重なるこ
とで発症しているということが
できるでしょう。生活習慣全般
に渡り見直すことが予防には、
不可欠と言えるでしょう。
 「骨が欠損した部位に常温、
大気圧の条件で生成したプラズ
マを直接照射すると、骨の再生
が促されることを実験で明らか
にした」と大阪市立大学の研究
グループが発表したのは、素晴
らしい業績です。プラズマと言
えば、空気清浄機のプラズマク
ラスターしかあまり知られてい
ないようです。プラズマは固体、
液体、気体のいずれでもない、
物質の第4の状態であり、気体
に高エネルギーを加えることで
分子が分かれたり、原子から電
子が離れたりして活性化した状
態となって生じるということを
もっと啓蒙すべきだと思います。
この技術の再生医療での活躍を
期待したいと思います。

 再生医療が最盛となる。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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