2022-08-10 17:16:42

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診療マル秘裏話　　Vol.876　令和2年9月23日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
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目次

1)免疫ﾁｪｯｸﾎﾟｲﾝﾄ 阻害剤有効性判定の新指標同定
2)顆粒球・単球吸着除去療法武漢熱重症化に有効

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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　医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 免疫ﾁｪｯｸﾎﾟｲﾝﾄ 阻害剤有効性判定の新指標同定

 
 
 
 
 
　「オプジーボ」など免疫の力
を利用したガン治療薬が、どう
いう患者さんに効きやすいか事
前に調べられる新しい指標を、
国立ガン研究センターなどの研
究チームが発見しました。薬が
効かない人に早く別の治療を提
供できる可能性があります。

免疫には異物を攻撃する「キ
ラーＴ細胞」と、攻撃を抑える
「制御性Ｔ細胞」があります。
そのバランスで自分の細胞は攻
撃せずに、ガン細胞やウイルス
だけを攻撃する仕組みがありま
す。

　ガン細胞はキラーＴ細胞にブ
レーキをかけて、攻撃を免れて
います。ブレーキを解除する薬
が「オプジーボ」などのガン免
疫治療薬で、薬の開発につなが
る発見をした京都大の本庶佑（
たすく）・特別教授が2018年に
ノーベル医学生理学賞を受賞す
るなど、新しい治療として注目
されています。

　しかし、ガン免疫治療薬は患
者さん全体の2～3割にしか効き
きません。重い副作用が出る人
もおり、事前に効く人を高精度
で予測するための新しい指標が
求められています。

　国立ガン研究センター研究所の
西川博嘉・腫瘍（しゅよう）免
疫研究分野長（免疫学）らは、
ガン検査のための生検で得られ
る微量の組織のサンプルを新鮮
な状態で保存する技術を開発し、
肺ガンや胃ガンなどの患者さん
のガン組織でどんな分子がはた
らいているのか調べました。

　免疫細胞の種類とガン細胞の
表面の分子の最適な組み合わせ
を人工知能で調べた所、キラー
Ｔ細胞と制御性Ｔ細胞のブレー
キ役の分子の割合を指標にすれ
ば、効きやすい患者さんを分け
ることができました。指標に合
う患者さんは500 日経っても再
発しない人がいましたが、指標
に合わない人は100 日程度で全
員再発しました。

　西川さんは「今のガン細胞側
の指標では、４割の人しかガン
免疫治療薬が効かない。より高
精度で判定し、適切な患者に効
果を出したい」と話しています。
薬が効かない患者さんを早く見
極め、次の治療につなげられる
ことも期待されます。

　論文は9月1日、米科学誌ネイ
チャー・イミュノロジー電子版
に掲載されました。

　免疫チェックポイント阻害剤

の効く人、効かない人について

解説している動画です。

 
 


 
 
　剣術試合の結果を藩邸で判定
する。　　　　　　　　　　笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 顆粒球・単球吸着除去療法武漢熱重症化に有効

 
 
 
 
 
 
　鹿児島大の研究チームは８月
31日、潰瘍性大腸炎などの患者
さんを対象に保険適用されてい
る治療法が、新型コロナウイル
スの重症化予防にも有効とする
論文を、国際感染症学会の専門
誌で発表したと明らかにしまし
た。
　同大大学院医歯学総合研究科
の金蔵拓郎教授（皮膚科学）ら
によると、新型コロナの重症患
者さんは、活性化した白血球に
よって免疫反応を引き起こす蛋
白質「炎症性サイトカイン」が
過剰発生しました。 その結果、
肺に血栓が形成され、重症化す
るということです。
　論文では、潰瘍性大腸炎やク
ローン病などの治療で広く行わ
れている「顆粒（かりゅう）球・
単球吸着除去療法（ＧＭＡ）」
により、炎症性サイトカインを
生成する白血球を選択的に除去
しました。新型コロナによる肺
炎の重症化を防止すると指摘し
ています。
　今年６月、スペインで新型コ
ロナに感染した潰瘍性大腸炎患
者さんに対しＧＭＡを実施した
所、潰瘍性大腸炎だけでなく肺
炎の症状も緩和したとの症例が
報告されました。金蔵教授らは、
新型コロナに対するＧＭＡの有
効性が確認されたとして、実用
化に向けた臨床試験を早期に行
いたいとしています。
　潰瘍性大腸炎は国の難病に指
定され、８月28日に辞任表明し
た安倍晋三首相も患っています。

　白血球・顆粒球除去療法につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
　詩的な至適表現を指摘する。
笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
　「オプジーボ」など免疫の力
を利用したガン治療薬が、どう
いう患者さんに効きやすいか事
前に調べられる新しい指標を、
国立ガン研究センターなどの研
究チームが発見したのは素晴ら
しい業績です。　しかし、薬が
効かない人に早く別の治療を提
供できる可能性というのが問題
です。分子標的薬は、副作用も
少なく効果的ですが、通常の抗
ガン剤治療の後でしか行うこと
ができません。通常の抗ガン剤
治療を工夫なく行うと患者さん
の身体の負担が非常に大きいこ
とが分かっています。放射線の
治療の欠点は、局所療法である
ことです。遠隔転移のある人に
行っても、モグラ叩き状態にな
るので適応がないと考えられま
す。
　鹿児島大の研究チームが８月
31日、潰瘍性大腸炎などの患者
さんを対象に保険適用されてい
る治療法が、新型コロナウイル
スの重症化予防にも有効とする
論文を、国際感染症学会の専門
誌で発表したと明らかにしたの
は素晴らしい業績です。武漢熱
の重症化をいかに防ぐかが、特
に65歳以上の高齢者（特に男性
の高齢者）で問題になります。
65歳以上の方が重症化すると、
97％は治療が奏功せず、お亡く
なりになつということが知られ
ているからです。ただこの機械
は、設備がいることが難点です。
また現在、適応外になりますの
で自費診療扱いになります。そ
のような難点をクリアーするに
は、アクテムラのようなサイト
カインストームを防ぐ薬を使う
しかありません。

　そうこうしている内に武漢熱
が治療が奏功せず、重症化した。
笑

 
 
 
 
 
 
 
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