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2022-08-04 20:31:59

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診療マル秘裏話  号外Vol.2235 令和3年10月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)東北大,乳ガン検診ランダム化比較試験の第2報発表
2)ヒト化抗RGMa抗体,グローバル第2相臨床試験開始

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 東北大乳ガン検診ランダム化比較試験の第2報発表

 
 
 
 
 
 
 東北大学は8月19日、乳房超
音波検査による乳ガン検診のラ
ンダム化比較試験の第2報を発
表しました。同大大学院医学系
研究科の大内 憲明客員教授ら
の研究グループによるものです。

 同研究は、科学的に最も質の
高い研究デザインであるランダ
ム化比較試験によるもので、日
本全国から7万6,196人の女性の
協力を得て行われました。超音
波検査による乳ガン検診に関す
る大規模なランダム化比較試験
は世界初の研究で、マンモグラ
フィを受けたグループとマンモ
グラフィに超音波検査を加えた
グループに無作為に分け、初回
とその2年後に同じ検診を受け
てもらうという試験です。

 研究に関する第1報は2016年1
月にLancetに掲載されており、
初回検診の「感度」「特異度」
「ガン発見率」が報告されまし
た。マンモグラフィと超音波検
査の両方を受けたグループと、
マンモグラフィを受けたグルー
プを比較した結果、それぞれ感
度は91.1%/77.0%、特異度は8
7.7%/91.4%、ガン発見率0.5
%/0.32%でした。

 第2報では、「乳房濃度別の
感度、特異度解析による超音波
検査の評価」の結果が発表され
ました。解析の結果、マンモグ
ラフィを受けたグループの感度
は、高濃度乳房55%、非高濃度
乳房70%、超音波検査を受けた
グループの感度は、高濃度乳房
66%、非高濃度乳房52%でした。
両方の検査を受けたグループの
感度は、高濃度乳房93%、非高
濃度乳房93%という結果でした。
このことから、乳房超音波検査
は、マンモグラフィでガンを検
出できない「偽陰性」を補う有
力な検査法であることが示され
ました。今回の研究成果は、日
本および世界で増え続ける乳ガ
ン対策の重要な礎となることが
期待されます。

 乳ガン検診について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 コンクールの大作に対する対
策を立てる。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 ヒト化抗RGMa抗体,グローバル第2相臨床試験開始

 
 
 
 
 
 
 
 田辺三菱製薬株式会社は9月8
日、ヒト化抗RGMa抗体「MT-392
1」について,田辺三菱製薬の米
国における開発子会社・ミツビ
シ タナベ ファーマ ディベロ
ップメント アメリカ(Mitsubi
shi Tanabe Pharma Developmen
t America, Inc.:MTDA)が,脊
髄損傷患者さんを対象にグロー
バル第2相臨床試験を開始した
と発表しました。

 同社と大阪大学大学院医学系
研究科分子神経科学/創薬神経
科学の山下俊英教授の研究グル
ープは、かねてよりMT-3921 に
ついて共同で開発を進めてきま
した。

 MT-3921 は田辺三菱製薬が注
力する神経疾患領域のパイプラ
インの拡充に寄与する全く新し
い治療薬候補であり、山下俊英
教授の基礎研究成果をもとに、
両者の産学連携から生まれまし
た。RGMa(Repulsive guidance
molecule A) は神経細胞の生
存および神経回路の再生を阻害
し、炎症作用の亢進にも関わり、
脊髄損傷、脳梗塞、多発性硬化
症などの神経疾患の病態を悪化
させる役割をもつことが非臨床
研究にて明らかになっています。
動物を用いた疾患モデルにおけ
るMT-3921 の検討は両者でそれ
ぞれ分担して行われました。そ
の検討の結果、ラットおよびサ
ルの各種動物モデルにおいて脊
髄損傷に起因する運動機能障害
の改善効果および神経再生の促
進効果が示されたということで
す。なお、MT-3921は2021年7月
に脊髄損傷の治療に対して米国
食品医薬品局(FDA) よりファ
ストトラック1に指定されてい
ます。

 MT-3921のPOC(Proof of Con
cept)試験となる第2相臨床試
験(MT-3921-A01 試験)は、72
名の脊髄損傷患者さんを対象と
してMT-3921 の有効性、安全性
および忍容性を評価する多施設
共同、プラセボ対照、無作為化、
ダブルブラインド、並行群間比
較試験です。主要評価項目は投
与6か月後における上肢運動ス
コアのベースラインからの変化
量です。同試験はグローバル試
験であり、米国、カナダ、日本
で実施します。

 また、同試験において、山下
教授の研究グループは、試験参
加施設への説明や議論に参画し、
さらに、適宜、非臨床試験を実
施する等、本試験をバックアッ
プします。

 近年再生医療の主要な治療目
標として脊髄損傷に多くのアプ
ローチがなされていますが、未
だ有効な治療法として確立され
た段階にはありません。田辺三
菱製薬グループおよび大阪大学
大学院医学系研究科は、今後も
アンメット・メディカル・ニー
ズに応える、医薬品の研究開発
に積極的に取り組んでいくとし
ています。

 ヒト化抗体について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 尊称の書かれた看板が損傷す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 東北大学が8月19日、乳房超
音波検査による乳ガン検診のラ
ンダム化比較試験の第2報を発
表したのは、喜ばしいことです。
総裁候補、高市早苗さんも痛く
ない乳ガン検診を目指すと出馬
会見で行っていました。女性な
らではの視点かなと思いました。
既得権益のマンモグラフィーを
廃止するのは、大変だと思いま
すが、頑張って頂きたいと思い
ます。明らかに、超音波検査や
マンモペットの方が、痛みが少
ないと言えますが、マンモペッ
トは、被曝のリスクがあるので、
どちらかと言えば、超音波やマ
イクロ波による検査の方がお勧
めです。マンモペットの良い所
は、小さい乳ガンでも発見可能
であることです。
 田辺三菱製薬株式会社が9月8
日、ヒト化抗RGMa抗体「MT-392
1」について,田辺三菱製薬の米
国における開発子会社・ミツビ
シ タナベ ファーマ ディベロ
ップメント アメリカ(Mitsubi
shi Tanabe Pharma Developmen
t America, Inc.:MTDA)が,脊
髄損傷患者さんを対象にグロー
バル第2相臨床試験を開始した
と発表したのは、喜ばしいこと
です。第2相臨床試験なので、
有効性を見ている訳です。第1
相臨床試験で安全性は、担保さ
れていると思いますので、有効
性さえ第2相臨床試験で証明さ
れれば、実用化にうんと近づく
ということになります。脊髄損
傷の治療法としては、間葉系幹
細胞移植の治療が有名ですが、
薬剤の方が、治療が簡単である
ことは明らかです。

 間葉系幹細胞の投与に寛容な
医師。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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