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2022-07-11 21:11:28
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診療マル秘裏話 号外Vol.2215 令和3年9月9日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
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目次
1)FDAが,VHL病の要治療腫瘍にHIF-2α阻害薬承認
2)ﾓﾃﾞﾙﾅ製ﾜｸﾁﾝ長期の有効性や,追加免疫ﾜｸﾁﾝﾃﾞｰﾀ
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。
1】 FDAが,VHL病の要治療腫瘍にHIF-2α阻害薬承認
米国食品医薬品局（FDA）は8
月13日、フォン・ヒッペル・リ
ンドウ（VHL） 病に関連し、治
療が必要ですが、直ちに手術は
必要としない腎細胞ガン（RCC）、
中枢神経系（CNS） 血管芽腫、
膵神経内分泌腫瘍（pNET）の治
療に、低酸素誘導因子（HIF）-
2α 阻害薬belzutifanを承認し
ました。
belzutifanの有効性は,VHL病
関連RCC 患者さん61例を対象と
した非盲検臨床試験「Study 00
4試験」 で検証されています。
組み入れた者には、CNS 血管芽
腫やpNETなど、他のVHL 病関連
腫瘍もありました。belzutifan
120mgを1日1回投与し、病勢進
行または許容できない毒性が発
現するまで継続投与しました。
その結果、全被験者の全奏効率
（ORR）は49％、奏効期間（DOR）
中央値は未到達で、患者さんの
56％が12カ月以上の奏効を持続
しました。奏効までの期間中央
値は8カ月でした。CNS血管芽腫
を有する患者さん24例のORRは6
3%、pNETを有する患者さん12例
のORRは83%でした。DOR 中央値
は未到達で、CNS 血管芽腫患者
さんの73％、pNET患者さんの50
％は12カ月以上の奏効を持続し
ました。
多くみられた有害反応（発現
率20％以上）は、ヘモグロビン
減少、貧血、倦怠感、クレアチ
ニン増加、頭痛、めまい、血糖
値上昇、悪心でした。貧血と低
酸素症は重篤な症例が見られま
した。Study 004試験では,被験
者の90％に貧血が認められ、7%
はグレード３の貧血でした。臨
床上必要があれば輸血を実施し
なければなりません。なお、be
lzutifan投与中の赤血球生成刺
激剤（ESA製剤）の使用は,推奨
されていません。このほか、St
udy 004試験では、患者さんの1
.6％に低酸素症が発生しました。
belzutifanを使用すると一部の
経口避妊薬の効果が失われる可
能性があり、妊娠中の使用は、
胚・胎児発生に有害作用を及ぼ
す可能性があります。
フォン・ヒッペル・リンドウ
（VHL）病は、VHL遺伝子変異に
起因し常染色体顕性遺伝（優性
遺伝）をとる遺伝性腫瘍症候群
です。幼少児期より中枢神経系
の血管芽腫、網膜血管腫、内耳
リンパ嚢腫、膵神経内分泌腫瘍、
副腎褐色細胞腫、腎細胞ガンな
どの腫瘍を発症することが報告
されています。
VHL遺伝子について解説して
いる動画です。
宝石商が紫水晶の購入を推奨
した。 笑
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2】 ﾓﾃﾞﾙﾅ製ﾜｸﾁﾝ長期の有効性や,追加免疫ﾜｸﾁﾝﾃﾞｰﾀ
米モデルナは、新型コロナ（
武漢熱）ウイルスワクチンの長
期有効性や追加免疫ワクチンの
試験データなどを発表しました。
２回目接種から６カ月後も発症
予防効果は93％を維持していま
した。デルタ株に対する中和抗
体価は低下しますが、３回目の
追加接種をすると２回目以上の
抗体価を回復しました。日本へ
の供給では、来年最大１億5000
万回分を供給できるオプション
があることも分かりました。
第３相臨床試験（Ｐ３）の最
終結果がまとまりました。２回
目接種から２週間～６カ月間の
発症予防効果は93％で、昨年申
請した時の94％とほぼ同じです。
４カ月以後の発症例のみを解析
した有効率も92％と同等でした。
変異株に対する中和抗体は、
６カ月後は大幅に低下しました。
デルタ株の場合、１カ月時点か
ら約６分の１の抗体価に減りま
した。その後、同じワクチンの
半量を追加接種すると抗体価は
大幅に上昇し、１カ月時点を上
回りました。この追加接種をブ
ースターワクチンとしてまず実
用化します。特定の変異株や複
数のウイルス株に対応したワク
チン４種類もブースターとして
開発を始めました。
日本へは来年5000万回分供給
する契約を先ごろ発表しました
が、オプションとして１億回分
追加できる契約になっているこ
とも分かりました。
ワクチンの有効性の期間に
ついて解説している動画です。
だた変異株がこれでもかと出て
きているので、到底２回で済む
ものではないと私は考えていま
す。
定価を大幅に低下させる要因
が分かった。 笑
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編集後記
米国食品医薬品局（FDA）が8
月13日、フォン・ヒッペル・リ
ンドウ（VHL） 病に関連し、治
療が必要ですが、直ちに手術は
必要としない腎細胞ガン（RCC）、
中枢神経系（CNS） 血管芽腫、
膵神経内分泌腫瘍（pNET）の治
療に、低酸素誘導因子（HIF）-
2α 阻害薬belzutifanを承認し
たのは喜ばしいことです。低酸
素誘導因子は、ガンの増殖を助
けることが分かっているので、
その阻害薬は、ガンの増殖を妨
げるのは、理論的には当然なこ
とです。フォン・ヒッペル・リ
ンドウ（VHL） 病以外の、悪性
腫瘍で効果があるのかどうか確
かめたい所です。
米モデルナは、新型コロナ（
武漢熱）ウイルスワクチンの長
期有効性や追加免疫ワクチンの
試験データなどを発表したのは、
素晴らしいことです。ファイザ
ー社製と勝るとも劣らない効果
は、本当に凄いとしか言いよう
がありません。３回目の接種は、
ファイザ社製でも推奨されてい
るので、今後も外国製のワクチ
ンが当分の間、市場を席捲しそ
うです。国産ワクチンの効果が
こうした外国製のワクチンと較
べて、どうなのか？ということ
が非常に気になる所です。
石鹸の市場を席捲する。 笑
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