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2022-06-27 15:50:41

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診療マル秘裏話  号外Vol.2203 令和3年8月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)光免疫治療センター設置と,頭頸部イルミノックス外来開始
2)新潟大が、蛋白尿を発症するメカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 光免疫治療センター設置と,頭頸部イルミノックス外来開始

 
 
 
 
 
 
 神戸大学は8月2日、同大医学
部附属病院「光免疫治療センタ
ー」の設置、および医学部附属
病院国際ガン医療・研究センタ
ー (ICCRC)「頭頸部イルミノ
ックス外来」の開始について.7
月29日に記者会見を行ったこと
を発表しました。

 光免疫治療センターは、7月1
日に同大医学部附属病院に設置
されました。光免疫治療の安全
性と有効性を検討するとともに、
他の診療分野にも適応できるよ
う研究開発を行います。

 同じく、頭頸部イルミノック
ス外来も7月からICCRCで開始さ
れ、医学部附属病院では、すで
に約40件の問い合わせを受けて
いるということです。

 記者会見で、藤澤学長は「医
学部では手術支援ロボット『hi
notori(TM)』に続き、先進的な
治療に挑戦しています。2021年
2月に締結した神戸市、楽天メ
ディカルと神戸大学との連携・
協働協定に基づき、光免疫療法
の領域拡大のための研究開発や、
治療にあたる医師の育成にもつ
とめています。神戸大学として
は新しい臨床応用、保険適用拡
大、安全性の確立に向け、光免
疫治療センターを中心に据えて
これらを推し進めていきたい」
と述べました。

 その他、「今後は、ICCRC に
おいてイルミノックス外来(セ
カンドオピニオン外来)を行い、
医学部附属病院において検査し、
ICCRC にて治療を行っていくシ
ステムを確立したい」(丹生光
免疫治療センター長)、「光免
疫治療センターの趣旨は、神戸
医療産業都市の発展を推進する
ことにも合致している。 ICCRC
は照度を落とすための個室も十
分に確保できること、低侵襲な
ガン治療を目指すICCRC の方針
にも適っていることもあり、こ
の治療を進めることが有意義で
あると考えている」(味木国際
ガン・医療研究センター長)、
「現在は頭頸部のみの適応だが、
他の領域への拡大、他の抗ガン
剤との組合せ等、さらにこの治
療が発展していくことも考えら
れるので、このような治療を推
進し、リーダーシップをとって
いくことはとても有意義である」
(眞庭病院長)といった見解が
述べられました。引き続き神戸
大学では、次世代医薬品、新規
治療・医療機器の研究開発・教
育に励むとしています。

 イルミノックス外来について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
 水深を測定するプロジェクト
を推進する。       笑

 
 
 
 
 
 
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2】 新潟大が、蛋白尿を発症するメカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 新潟大学は、8月2日、蛋白尿
発症の責任部位である腎糸球体
上皮細胞スリット膜のバリア機
能維持のための分子連結構造を
解明し、その連結構造が崩壊し
蛋白尿が発症するメカニズムを
明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大大学院医歯学
総合研究科腎研究センター腎分
子病態学分野の河内裕教授、福
住好恭准教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
「American Journal of Pathol
ogy」に掲載されています。

 慢性腎臓病の総患者数は、約
1300万人と推定されており、新
たな国民病と捉えられています。
腎臓の主な役割は尿を作ること
で、腎臓は人が生きていくため
に行われる代謝で生じた老廃物
を血液から濾過して尿として排
泄する働きをしています。その
際、身体に必要な血液中の蛋白
質を尿中に漏らさないように分
別するための濾過装置が糸球体
と呼ばれる構造物です。蛋白尿
はこの濾過装置の分別機能が低
下し血液中の蛋白質が尿中に漏
れ出てしまっている状態のこと
を言います。蛋白尿は、腎臓病
の濾過装置の傷害を示す最も重
要な臨床所見であり、蛋白尿自
体が腎臓病をさらに進行させる
悪化因子であることが明らかに
なっています。また、蛋白尿を
示す人は、脳卒中や心血管疾患
の発症率が約3倍以上であると
報告されています。蛋白尿は腎
臓病のサインであるばかりでな
く、生命予後に重大な影響を与
える疾患の発症にも関連してい
ることが明らかになっています。

 研究グループは、糸球体上皮
細胞の細胞と細胞の間に存在す
るスリット膜という構造物が、
蛋白質が尿中に漏れ出ないよう
にしている最終バリアで、踏切
の遮断機に相当する役割を果た
していることを世界に先駆けて
明らかにしました。このスリッ
ト膜の構造が不安定になると、
蛋白質が尿中に漏れ出てしまい
ます。研究グループはこれまで
の研究で、スリット膜にはネフ
リン、エフリン-B1 と呼ばれる
分子が存在しており、これらが
スリット膜のバリア構造を担う
主要分子であることを明らかに
してきましたが、スリット膜を
安定化させるための細胞の内側
の分子構造は不明でした。

 今回の研究では、エフリン-B
1 の関連分子を同定するため、
次世代シーケンサーを用いて、
エフリン-B1 欠損マウス(エフ
リン-B1 KOマウス)で発現が変
化している分子を網羅的に解析
しました。その結果、細胞膜の
裏打ち分子であるNHERF2の発現
が著明に低下していることを発
見しました。この所見は、NHER
F2がエフリン-B1 の関連分子で
あることを示していると考えら
れたため、NHERF2のスリット膜
での発現、機能を検討しました。
結果、NHERF2は、エフリン-B1
並びに細胞骨格関連分子である
エズリンと結合しており、エフ
リン-B1 とエズリンを連結させ
ていることが判明しました。

 蛋白尿の発症時、糸球体上皮
細胞の形態の変化、細胞骨格の
異常も観察されるため、スリッ
ト膜の機能維持には細胞骨格と
の連結が重要であると考えられ
てきましたが、連結に関わる分
子構造は解明されていませんで
した。今回の研究では、NHERF2
がスリット膜部に発現しており、
スリット膜の細胞外部を構成す
る分子と細胞内の細胞骨格を連
結させ、スリット膜を安定させ
るために重要な役割を果たして
いることも判明しました。「ネ
フリン-エフリン-B1-NHERF2
-エズリン-アクチン細胞骨格」
連結はスリット膜のバリア機能
維持だけでなく、糸球体上皮細
胞の形態維持に重要な役割を果
たしていることが明らかとなり
ました。

 研究グループはさらに、重篤
な蛋白尿を示す病態であるネフ
ローゼ症候群の実験モデルを用
いた検討を行い、病変誘導直後
からNHERF2の発現が著明に低下
していることを観察しました。
加えて、培養細胞を用いた検討
を行い、スリット膜が刺激を受
けると、正常でリン酸化してい
ないネフリン,エフリン-B1がリ
ン酸化し、正常でリン酸化して
いるNHERF2、エズリンが脱リン
酸化し、ネフリン-エフリン-B
1-NHERF2-エズリン-アクチ
ン細胞骨格の連結構造が崩壊す
ることを示しました。この分子
連結構造が崩壊することにより、
スリット膜のバリア機能の障害
が起こり、蛋白尿が発症すると
考えられるため、一連の変化に
おいてNHERF2の脱リン酸化がこ
の分子連関を崩壊させるキーイ
ベントであることが判明しまし
た。

 研究グループは、「NHERF2の
脱リン酸化抑制は、蛋白尿、ネ
フローゼ症候群の新規治療法開
発のための戦略として重要であ
ると考える」とし、今後、各種
薬剤、化合物を用いた検討を行
い、蛋白尿の新規治療薬の開発
を目指すとしています。

 糸球体の構造と働きについて

解説している動画です。

 
 


 
 
 班名が判明した。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 神戸大学が8月2日、同大医学
部附属病院「光免疫治療センタ
ー」の設置、および医学部附属
病院国際ガン医療・研究センタ
ー (ICCRC)「頭頸部イルミノ
ックス外来」の開始について.7
月29日に記者会見を行ったこと
を発表したのは、喜ばしいこと
です。光免疫療法は、患者さん
に与える身体の負担が小さく、
素晴らしい治療法だと思います。
しかしながら、他の抗ガン剤と
の組合せ等、さらにこの治療が
発展していくことも考えられる
というのは、ちょっと早計かな
と思います。他の抗ガン剤の治
療の内容にもよりますが、身体
の負担が大きい治療との組み合
わせは、ナンセンスだと思われ
るからです。
 新潟大学が、8月2日、蛋白尿
発症の責任部位である腎糸球体
上皮細胞スリット膜のバリア機
能維持のための分子連結構造を
解明し、その連結構造が崩壊し
蛋白尿が発症するメカニズムを
明らかにしたと発表したのは、
画期的な業績と言えましょう。
蛋白尿の具体的なメカニズムに
ついては、私が医学生の頃には、
不明とされていました。それ故
に蛋白尿に対する対策は、皆無
だった訳です。NHERF2の脱リン
酸化抑制は、蛋白尿、ネフロー
ゼ症候群の新規治療法開発のた
めの戦略として重要であり、今
後、各種薬剤、化合物を用いた
検討を行い、蛋白尿の新規治療
薬の開発を目指すという指針が
得られたのは喜ばしいことです。

 拳闘の試合の開催を検討する。


 
 
 
 
 
 
 
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