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2022-06-05 20:18:49

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診療マル秘裏話  号外Vol.2184 令和3年8月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)高悪性度の前立腺ガンに特徴の腸内フローラを,発見
2)蒟蒻セラミドが持つ認知機能低下抑制効果を,発表

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 高悪性度の前立腺ガンに特徴の腸内フローラを,発見

 
 
 
 
 
 
 近畿大学は7月7日、日本人に
おける高悪性度の前立腺ガンの
特徴となる腸内フローラを発見
し、解析に成功したと発表しま
した。この研究は、同大医学部
泌尿器科学教室の藤田和利准教
授らの研究グループと、大阪大
学大学院医学系研究科との共同
研究グループによるものです。
研究成果は、「Cancer Science」
オンライン版に掲載されていま
す。

 前立腺ガンは、国内の男性で
最も多いガンとなっています。
食生活と密接に関連するガンで
もあり、日本における近年の罹
患率上昇は、欧米型食生活の普
及が一因であると言われていま
す。一方、腸内フローラやその
代謝産物は、大腸ガンなどのさ
まざまな疾患に関与することが
最近報告されており、新たな治
療ターゲットとして脚光を浴び
ています。

 これまでに、前立腺ガン患者
さんは特異な腸内フローラを持
つことが米国で報告されており、
腸内フローラと前立腺ガンの関
連が示唆されてきました。また、
研究グループは、前立腺ガンモ
デルマウスに高脂肪食を投与し
て肥満になると、前立腺ガンの
増殖が促進されることを報告し
ています。最近の研究では、高
脂肪食マウスに抗生物質を投与
して腸内フローラを変化させる
と、前立腺ガンの増殖が抑制さ
れることを発見しました。

 腸内フローラは人種、地域、
食生活により大きく異なること
が知られており、外国人と日本
人では、大きく異なる可能性が
あります。そのため、日本人に
おける検証が必要とされてきま
した。

 研究グループは今回、大阪に
住む152 人の前立腺ガン疑いの
日本人から大便を採取し、腸内
細菌の遺伝子を解析して、高悪
性度の前立腺ガンに特徴的な腸
内フローラの検出を行いました。

 最初に114 人の便を用いて調
べた所、リケネラ、アリスティ
ペス、ラクノスピラなどの細菌
が、高悪性度の前立腺ガンで多
く含まれていることが明らかに
なりました。これらの細菌は「
短鎖脂肪酸」を産生することが
知られており、マウスを用いた
以前の研究と同様に、ヒトでも
短鎖脂肪酸を産生する腸内細菌
が前立腺ガンに影響を及ぼして
いる可能性が示唆されました。
また、18種類の細菌から得られ
た、便中に含まれる細菌前立腺
指標(FMPI:Fecal microbiome
prostate index) の高悪性度
前立腺ガンの診断能は、検査の
正確性を判断する指標において、
感度81%、特異度66%と、前立
腺ガンを早期に発見するための
検査であるPSA検査(PSA:Pros
tate-specific antigen) より
も有用だったということです。

 さらに、検証用の残り38人で
も調べたところ、FMPIの高悪性
度の前立腺ガン診断能は感度79
%、特異度63%で、PSA 検査よ
りも有用であることが再確認さ
れました。ガン判別の指標とな
るAUC指標(AUC:Area under t
he Curve)は0.85ポイントで、
PSA検査のAUC0.74ポイントより
も高く、有用だったとしていま
す。

 今回の研究により、前立腺ガ
ン発症モデルマウスと同様の腸
内細菌がヒトでも高悪性度の前
立腺ガンに関係しており、前立
腺ガンが発症進展する原因とな
る可能性が示唆されました。

 「今後、これらの腸内フローラ
の原因となる食生活などの生活
習慣を調べ、生活習慣の改善や
腸内フローラの改善により、前
立腺ガンの発症の予防や進行を
抑えることが期待される」と、
研究グループは述べています。

 前立腺ガンの症状と原因につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 週刊誌で、生活習慣の改善を
訴える。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 蒟蒻セラミドが持つ認知機能低下抑制効果を,発表

 
 
 
 
 
 
 ダイセルは、こんにゃく由来
グルコシルセラミドが持つ認知
機能低下の抑制効果につき、今
月初旬に開催された「第75回
日本栄養・食糧学会大会」で研
究発表を行いました。アルツハ
イマー病などの進行性疾患の原
因となる蛋白質が脳細胞外に蓄
積されることを予防することが
分かっていましたが、このほど
新たにヒトが経口摂取した場合
の効果検証を実施しました。抑
制効果に関して有意な測定結果
を得ました。

 研究成果は北海道大学・北海
道情報大学との共同研究による
ものです。認知機能の低下はア
ミロイドβと呼ばれる蛋白質の
蓄積によるもので、これまでも
北大との研究成果として老齢マ
ウスへの経口投与でクリアラン
ス効果を確認していました。

 今回は両大学と共同で、60歳
以上80歳未満の被験者20人を対
象とする検証を実施しました。
プラセボ食品群と被験食品群の
2群を比較し、摂取後0週・12
週・24週のそれぞれで血中のア
ミロイドβバイオマーカー値を
測定しました。

 被験食品群においては、0週
目との比較で12週目に有意な低
値を確認しました。さらに同値
が相対的に低い集団では、12週・
24週後において被験食品群の変
化量が有意に低いという結果が
でました。今後はさらにヒト介
入試験を進め、認知機能分野で
の機能性素材の開発を加速して
いく予定です。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 足底の面積を測定する。 笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 近畿大学が7月7日、日本人に
おける高悪性度の前立腺ガンの
特徴となる腸内フローラを発見
し、解析に成功したと発表した
のは素晴らしい業績です。前立
腺ガンが食生活と密接に関連す
るガンでもあり、日本における
近年の罹患率上昇は、欧米型食
生活の普及が一因であると言わ
れているのは、事実です。では、
欧米型食生活の中でも、乳製品
が最も影響することは、あまり
知られていません。実際に前立
腺ガンの患者さんには、どの泌
尿器科であっても、乳製品摂取
を禁じています。ひょっとする
とリケネラ、アリスティペス、
ラクノスピラなどの細菌が、乳
製品摂取と関係があるのではな
いかと推測されます。 これは、
あくまで推測であり、小麦製品、
砂糖を使った製品などと上記の
細菌が関係している可能性は、
あります。
 ダイセルが、こんにゃく由来
グルコシルセラミドが持つ認知
機能低下の抑制効果につき、今
月初旬に開催された「第75回
日本栄養・食糧学会大会」で研
究発表を行ったのは素晴らしい
業績です。こんにゃく由来グリ
コシルセラミドというと蒟蒻を
食べたら摂取出来ると考えがち
ですが、一概にそうではありま
せん。今の蒟蒻は、ほとんど蒟
蒻芋の粉末から出来ています。
蒟蒻芋の粉末は、蒟蒻芋の皮を
含んでいないため、セラミドは、
非常に少ないのです。セラミド
は、蒟蒻芋の皮の所に多く含ま
れているからです。あたかも、
蒟蒻芋の皮も含まれるように、
蒟蒻には、黒い斑点がついてい
ますが、これは、ひじきなどの
海藻から出来ているということ
ご承知おき下さい。

 半纏に、黒い斑点が付いてい
た。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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