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2022-05-25 21:38:37

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診療マル秘裏話  Vol.865 令和2年7月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)抗ガン剤の腫瘍内炎症性変化が薬剤耐性の原因
2)うつ病発症に,幼い頃感染するヘルペスウイルスが関係

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 抗ガン剤の腫瘍内炎症性変化が薬剤耐性の原因

 
 
 
 
 
 
 北海道大学は6月15日、抗ガ
ン剤による腫瘍内の炎症性変化
が血管に異常性をもたらし、薬
剤耐性の原因となることを明ら
かにしたと発表しました。これ
は同大病院の菊地央医員、樋田
泰浩准教授、同大大学院歯学研
究院の樋田京子教授、間石奈湖
助教、同大学院医学研究院の篠
原信雄教授らの研究グループに
よるものです。研究成果は、「
Cancer Research 」誌にオンラ
イン掲載されています。ガンが
局所で進行し手術不能となった
場合や転移症例には、多くの場
合、抗ガン剤治療が行われます
が、薬剤への耐性出現は予後不
良の大きな要因で、その克服は
治療上重要な課題の一つです。
一方、ガン組織内の血管は、ガ
ンに栄養・酸素を運び、転移の
経路にもなるためガンの悪性化
に重要な役割を果たしています。

これまで腫瘍内血管の内側を覆
う「腫瘍血管内皮細胞」は、遺
伝的に安定で薬剤耐性を獲得し
ないと考えられていました。し
かし、研究グループはこれまで
に、腫瘍血管内皮細胞がさまざ
まな異常性をもつことを明らか
にしています。マウスの腫瘍モ
デルにおいて、腫瘍血管内皮細
胞は抗ガン剤「パクリタキセル」
の排出ポンプABCB1 の発現レベ
ルが高く、パクリタキセルに対
して耐性があることを世界で初
めて明らかにしました。さらに
血管のABCB1 阻害により同剤の
治療効果が増強することを示し
ています。通常、薬剤耐性のメ
カニズムとしてがん細胞の異常
が広く知られていましたが、血
管も薬剤耐性に関与することが
示唆されました。ただし、ヒト
ではガンの薬剤耐性における血
管の関与は不明のままです。

これらのことから、研究グルー
プは今回、抗ガン剤の一次治療
が奏功せず、二次治療としてパ
クリタキセルが用いられること
の多いヒト尿路上皮ガンを用い
て、腫瘍血管内皮細胞における
ABCB1 発現の有無と薬剤耐性へ
の関与、さらに薬剤耐性克服に
むけて血管のABCB1 阻害の有用
性を検討しました。抗ガン剤治
療が行われた尿路上皮ガン患者
さんを対象とし、一次治療前後
の手術摘出組織標本を用いて免
疫染色により腫瘍血管における
ABCB1 発現を評価し、予後との
関連を解析しました。 続いて、
抗ガン剤治療が腫瘍血管におけ
るABCB1 発現に影響を及ぼすメ
カニズムについて、腫瘍血管内
皮細胞や膀胱ガン細胞を用いて
解析しました。さらに、膀胱ガ
ン担ガンマウスモデルを用いて、
一次化学療法としてゲムシタビ
ン/シスプラチンを投与後、二
次化学療法として投与するパク
リタキセルにABCB1 阻害剤を併
用し、ABCB1 阻害剤併用療法の
治療効果を検証しました。

その結果、抗ガン剤治療後の6
割以上の患者さんで、腫瘍血管
内皮細胞のABCB1 の発現量が増
加していました。さらにこうし
た症例では、ABCB1 の発現が変
化しなかった患者さんに比べて
予後が不良でした。一方で、ガ
ン細胞のABCB1 は、抗ガン剤治
療前後では発現量に有意な差は
認められませんでした。また、
腫瘍血管内皮細胞のABCB1 発現
が亢進するメカニズムとして、
抗ガン剤治療後のガン細胞にお
けるIL-8の分泌量増加が関与し
ていることが判明しました。膀
胱ガン担ガンマウスに二次化学
療法としてパクリタキセルを投
与する際、ABCB1 阻害剤を併用
すると血管新生が抑制され、腫
瘍の増殖と肺転移が抑制されま
した。

ガンの薬剤耐性克服に向けた治
療戦略として、ガン細胞のみな
らず、異常性を獲得した腫瘍血
管内皮細胞を標的にした治療が
必要と考えられます。その異常
性の一つ、腫瘍血管内皮細胞に
おいて発現量が増加したABCB1
を標的とする阻害剤の開発や効
果的な投与法について今後研究
が進むものと推測されます。「
抗ガン剤治療により誘導された
ガン細胞由来のIL-8が、腫瘍血
管内皮細胞の異常性獲得の一つ
のメカニズムであり、それを防
ぐ戦略展開も期待される」と、
研究グループは述べています。

 抗ガン剤が効かなくなる理由

について解説している動画です。

 
 


 
 
 天海和尚が戦略展開を提案し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 うつ病発症に,幼い頃感染するヘルペスウイルスが関係

 
 
 
 
 
 うつ病の発症に、多くの人が
幼い頃に感染する「ヘルペスウ
イルス」が関係している可能性
があるとする研究成果を東京慈
恵会医科大学のグループが発表
し、うつ病発症のメカニズムや
治療薬の開発などに役立つと期
待されています。

この研究を行ったのは、東京慈
恵会医科大学の近藤一博教授ら
のグループです。

グループでは、多くの人が子ど
もの頃に感染する「ヒトヘルペ
スウイルス6」というウイルス
が脳の一部に感染すると、ウイ
ルスが持つ「SITHー1」と
いう遺伝子が強く働くことを突
き止めました。

そこで、マウスの脳でこの遺伝
子を人為的に働かせたところ、
マウスの行動が変化し、うつに
よく似た症状がみられることが
確認されたということです。

さらにグループが、うつ病の患
者さん84人と健康な人82人の血
液を調べたところ、うつ病の患
者さんでは79.8%の人でこの遺
伝子が強く働いている反応があ
ったのに対し、健康な人では24.
4%だったということです。

このためグループでは、このウ
イルスの遺伝子が強く働くこと
が、うつ病の発症に関係してい
る可能性があるとしています。

近藤教授は「これまで、うつ病
の原因は、はっきりとは特定さ
れていなかったが、ウイルスが
関与している可能性が分かった。
さらに研究が進み、発症の詳し
いメカニズムが解明できれば、
新たな治療薬の開発などにつな
がるはずだ」と話しています。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 姦計に載せられ、関係を解消
する。          笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 
 北海道大学が6月15日、抗ガ
ン剤による腫瘍内の炎症性変化
が血管に異常性をもたらし、薬
剤耐性の原因となることを明ら
かにしたと発表したのは偉大な
業績です。ガンの薬剤耐性克服
に向けた治療戦略として、ガン
細胞のみならず、異常性を獲得
した腫瘍血管内皮細胞を標的に
した治療が必要と考えられます。
その異常性の一つ、腫瘍血管内
皮細胞において発現量が増加し
たABCB1 を標的とする阻害剤の
開発や効果的な投与法について
今後研究が進むものと推測して
います。
 うつ病の発症に、多くの人が
幼い頃に感染する「ヘルペスウ
イルス」が関係している可能性
があるとする研究成果を東京慈
恵会医科大学のグループが発表
し、うつ病発症のメカニズムや
治療薬の開発などに役立つと期
待されているのは、素晴らしい
業績です。そもそも、ヘルペス
ウイルスが活動性となるには、
宿主の免疫力の低下が必要にな
ります。免疫力の低下があるか
らヘルペスが発症して、さらに
そのヘルペスウイルスがうつ病
を惹起しているとは、夢にも思
いませんでした。

 定価の低下を期待する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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