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2022-05-12 17:38:29

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診療マル秘裏話  号外Vol.2163 令和3年7月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)再発・難治性B-ALLの治療に新CAR-T療法が奏功
2)水疱性角膜症iPS細胞由来眼細胞を,80万個移植

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 再発・難治性B-ALLの治療に新CAR-T療法が奏功

 
 
 
 
 
 
 再発・難治性前駆B細胞急性
リンパ性白血病 (B-ALL)の治
療として、日本では抗体薬物複
合体(ADC)イノツズマブ オゾ
ガマイシン、二重特異性T細胞
誘導(BiTE)抗体ブリナツモマ
ブ、キメラ抗原受容体発現T細
胞(CAR-T) 療法チサゲンレク
ルユーセルが承認されています
が、海外ではさらなる新薬の開
発が進んでいます。米・Moffit
t Cancer CenterのBijal D. Sh
ah氏らが、ギリアド・サイエン
シズの新たなCAR-T療法brexuca
btagene autoleucel(KTE-X19)
に関する国際第2相非盲検臨床
試験ZUMA-3の結果をLancet(20
21年6月4日オンライン版)に報
告しました。「成人の再発・難
治性B-ALL 患者に長期の利益を
もたらしうる」と指摘しました。

 再発・難治性B-ALL 治療にお
いては、再寛解導入療法で完全
寛解(CR)を得た後に同種造血
幹細胞移植(allo-HSCT) の施
行を目指すこととなりますが、
CR率は50%未満と予後不良であ
り、移植後の死亡率も高いなど
課題が存在します。そこでShah
氏らは、米国、カナダ、欧州の
25施設で登録した18歳以上、全
身状態 (ECOG PS)0〜1、骨髄
芽球が5%超の再発・難治性B-A
LL患者さんを対象に,KTE-X19
の有効性および安全性を検証し
ました。なお、KTE-X19 は昨年
(2020年)7月に、成人の再発・
難治性マントル細胞リンパ腫(
MCL) を適応として、米食品医
薬品局(FDA) に迅速承認され
ています。

 2018年10月1日〜19年10月9日
に71例を登録しました。白血球
アフェレーシス施行後、55例(
年齢中央値40歳)にKTE-X19 を
投与しました。中央値で16.4カ
月追跡した結果、主要評価項目
とした全CRまたは血液学的に不
完全な回復を伴うCR(CR/CRi)
率は71%(95%CI 57〜82%、3
9例、P<0.0001)でした。副次
評価項目については、いずれも
中央値で寛解期間が12.8カ月(
同8.7 カ月~評価不能)、無再
発生存期間(RFS)が,11.6カ月
(同2.7〜15.5カ月),全生存(
OS)が18.2カ月(同15.9カ月~
評価不能)でした。KTE-X19 投
与後、allo-HSCT を施行したの
は18%(10例)でした。

 安全性については、グレード
3以上の有害事象として貧血が
49%(27例)、発熱が36%(20
例)に認められ、グレード5のK
TE-X19関連イベントとして脳ヘ
ルニア、敗血症性ショックが認
められました。

 以上の結果から、同氏らは「
成人の再発・難治性B-ALL 患者
に対するKTE-X19 投与により、
高いCR/CRi率と1.5年超のOSが
得られることが示された」と結
論しました。「有害事象の管理
もしやすく、KTE-X19 は長期的
な臨床的利益をもたらす可能性
がある」と展望しています。

 CAR-T療法について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 自称、有害事象を訴える人あ
り。           笑

 
 
 
 
 
 
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2】 水疱性角膜症iPS細胞由来眼細胞を,80万個移植

 
 
 
 
 
 
 目の表面にある角膜が濁る病
気の患者さんにiPS 細胞から作
った細胞を移植して、視力の回
復を目指す世界で初めての臨床
研究を慶応大学のグループが計
画しています。研究グループは
国に実施を申請し、今後、認め
られれば移植を行いたいとして
います。

 臨床研究を計画しているのは、
慶応大学の榛村重人准教授らの
グループです。

 計画では、角膜の中にある細
胞が減ることで角膜が白く濁り、
視力が低下する「水ほう性角膜
症」という重い目の病気の患者
に、他人のiPS 細胞から作った
目の細胞をおよそ80万個を移植
して、視力の回復を目指すとし
ています。

 研究グループは臨床研究の計
画が先月、学内の委員会で承認
されたのを受けて国に実施を申
請しました。

 水疱性角膜症の根本的な治療
は角膜移植しかありませんが、
研究グループによりますと、お
よそ1万人が移植を待っている
のに対し、この病気で角膜移植
を受けているのは年間およそ20
00人で、提供が不足していると
いうことです。

 研究グループは、国の審査で
認められれば重い症状の患者さ
ん3人に移植したいとしていて、
1年間かけて安全性などを確認
するとしています。

 榛村准教授は「角膜の移植を
1年以上待つケースも多い。iPS
細胞を生かすことで角膜の提供
に依存せずに治療できるように
したい」と話しています。

 角膜外来について紹介してい

る動画です。

 
 


 
 
 異色の移植手術を行う。 笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 米・Moffitt Cancer Center
のBijal D. Shah 氏らが、ギリ
アド・サイエンシズの新たなCA
R-T療法brexucabtagene autole
ucel(KTE-X19) に関する国際
第2相非盲検臨床試験ZUMA-3の
結果をLancet(2021年6月4日オ
ンライン版)に報告したのは、
素晴らしい業績です。主要評価
項目とした全CRまたは血液学的
に不完全な回復を伴うCR(CR/
CRi)率は71%(95%CI 57〜82
%、39例、P<0.0001)であり、
病院の血液内科の先生は、臨床
で実際に使うのを心待ちにして
いるのではないでしょうか?
 目の表面にある角膜が濁る病
気の患者さんにiPS 細胞から作
った細胞を移植して、視力の回
復を目指す世界で初めての臨床
研究を慶応大学のグループが計
画しているのは素晴らしい企画
です。他人のiPS 細胞から作っ
た目の細胞をおよそ80万個を移
植して、視力の回復を目指すと
いうことですから、やはり拒絶
反応が気になります。この病気
で角膜移植を受けているのは年
間およそ2000人で、提供が不足
しているということで、そんな
ことは、言っていられないほど
ドナーが不足しているのでしょ
う。

 水が不足することで、不測の
事態となった。      笑

 
 
 
 
 
 
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