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2022-03-25 22:02:18

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診療マル秘裏話  号外Vol.2122 令和3年5月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)二次喫煙(受動喫煙曝露)で口腔ガンリスクの上昇
2)変異同時に検出可研究用試薬を5月19日に発売

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 二次喫煙(受動喫煙曝露)で口腔ガンリスクの上昇

 
 
 
 
 
 二次喫煙(受動喫煙曝露)に
よる肺ガンなどのリスク上昇つ
いては報告されていますが、一
次喫煙と同様に口腔ガンリスク
も高まるのでしょうか。ポルト
ガル・Instituto Universitári
o de Ciências da SaúdeのLore
na C. Mariano 氏らは、受動喫
煙への曝露と口腔ガンリスクの
関連についてシステマチックレ
ビューおよびメタ解析を行い、
結果をTob Control(2021年4月
26日オンライン版)に報告しま
した。

 世界における2018年の口腔ガ
ン(口唇ガン、中咽頭ガンを含
む)の新規患者さんは44万例超、
死亡者数は22万例超と報告され、
危険因子として喫煙や飲酒など
が知られています。一方、受動
喫煙への曝露による健康リスク
としては心疾患、喘息、低出生
体重児、乳幼児突然死、肺ガン
などが挙げられます。しかし、
口腔ガンとの関連については明
確でないことから、今回Marian
o氏らは,システマチックレビュ
ーおよびメタ解析で検討しまし
た。

 2020年4月9日〜5月10日にPub
Med、Web of Science、Scopus、
Cochrane Libraryに加え、Open
GreyやProQuest などに登録さ
れた論文から、年齢や性、地域
にかかわらずヒトを対象に受動
喫煙曝露群と非曝露群で口腔ガ
ンリスクを比較した症例対象研
究およびコホート研究480 件を
抽出し、5件(いずれもコホー
ト研究、1件は女性のみ対象、
年齢は20〜80歳)を解析対象と
しました。なお、口腔ガン以外
のガン、口腔ガンに限定したデ
ータのない頭頸部ガンなどを対
象とした論文は除外しました。

 5研究は2008〜19年に,アジア
(3件)、欧州(1件),北米,中
南米、欧州の多施設(1件)に
おいて行われました。対象者の
内訳は口腔ガン発症群1,179例、
対照群5,798 例、受動喫煙への
曝露は3,452例、非曝露は3,525
例でした。

 ランダム効果モデルを用い、
女性のみを対象とした1件を除
く4件についてメタ解析を実施
しました。その結果、受動喫煙
の非曝露群に対する曝露群の口
腔ガン発症のオッズ比(OR)は
1.51(95%CI 1.20〜1.91、P=0
.0004)と,有意なリスク上昇が
認められました。試験間の有意
な異質性(heterogeneity) は
示されませんでした(I2=0%、
P=0.41)。

 次に、受動喫煙の曝露期間に
ついて検討した4件を解析した
所、曝露期間10〜15年の例では
非曝露群に対する口腔ガン発症
リスクの有意な上昇が認められ
ました 〔OR 2.07、95%CI 1.54
〜2.79、P<0.00001、I2=0%、
P=0.76〕。

 以上の結果から、Mariano 氏
らは「今回のシステマチックレ
ビューおよびメタ解析により、
受動喫煙への曝露と口腔ガン発
症リスクに有意な関連が示され
た」と結論しました。その上で、
「この結果は公衆衛生専門家や
研究者、政策決定者らが効果的
な受動喫煙防止策を策定する上
で役立つだろう」と付言してい
ます。

 受動喫煙の心身への影響につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 作庭の計画を策定した。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 変異同時に検出可研究用試薬を5月19日に発売

 
 
 
 
 
 タカラバイオは新型コロナウ
イルスの2種類の変異株「N5
01Y」と「E484K」を同
時に検出できるPCR検査向け
の研究用試薬を5月19日に発売
します。従来は2度のPCR反
応を行う必要があった2種類の
変異検出を一度のPCR反応で
できるように改良しました。検
体の前処理(RNA精製)を必
要とせず、1時間以内で簡便に
行えます。製品化に当たっては、
群馬パース大学大学院の木村博
一教授が監修しました。価格は
100回分の容量で税別18万円
ということです。

 感染拡大の要因の一つとされ
るスパイク蛋白質のN501Y
変異とE484K変異は、行政
機関などによる積極的な疫学的
調査が行われています。

 スパイク蛋白質は、ウイルス
の表面にある蛋白質です。この
蛋白質は、しばしば変異するこ
とが分かっており、その変異で、
ワクチンが効かなくなることも
あるようです。。

 変異株は、普通のPCR検査で

は分からないということを解説

している動画です。

 
 


 
 
 要員を募集したことが、感染
拡大の要因となった。   笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 受動喫煙の非曝露群に対する
曝露群の口腔ガン発症のオッズ
比(OR)は1.51(95%CI 1.20〜
1.91、P=0.0004)と,有意なリ
スク上昇が認められたことは、
由々しきことだと思います。肺
ガンだけではなく、受動喫煙は、
口腔ガンのリスクを上昇させる
ようですから、喫煙者の近くに
近寄らないことが重要だと思い
ました。受動喫煙の曝露期間に
ついて検討した4件を解析した
所、曝露期間10〜15年の例では
非曝露群に対する口腔ガン発症
リスクの有意な上昇が認められ
たということですから曝露期間
が長いとリスクは、上昇するの
で、曝露期間の長い受動喫煙の
人は、十分口腔ガン発症に注意
すべきだと思いました。
 タカラバイオが新型コロナウ
イルスの2種類の変異株「N5
01Y」と「E484K」を同
時に検出できるPCR検査向け
の研究用試薬を5月19日に発売
するのは、喜ばしいことです。
PCRにかける時間の短縮を望
まれている中で、従来は2度の
PCR反応を行う必要があった
2種類の変異検出を一度のPC
R反応でできるように改良し、
検体の前処理(RNA精製)を
必要とせず、1時間以内で簡便
に行えるという、利点づくめの
検査が世に出たのは、素晴らし
いことです。この検査が普及す
ることで、変異検出が容易にな
り、感染拡大の一助となること
を期待したいと思います。

 変異検出が顕出した。  笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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