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2022-03-23 21:48:43

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診療マル秘裏話  Vol.856 令和2年5月6日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)植物乳酸菌とアルコールの同時摂取でアルコール中毒回避
2)慢性腎臓病合併症の内最も注意必要な腎性貧血

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 植物乳酸菌とアルコールの同時摂取でアルコール中毒回避

 
 
 
 
 
 広島大学は4月10日、マウス
にエチルアルコール (エタノー
ル) を投与するとアルコール中
毒症状が誘発されますが、植物
乳酸菌ラクトバチルス・プラン
タルム SN13T(Lactobacillus
plantarum SN13T ) の生菌体を
アルコールと同時に摂取させる
と、アルコール中毒症状が回避
されることを発見したと発表し
ました。これは同大大学院医系
科学研究科未病・予防医学共同
研究講座の杉山政則教授らの研
究グループと中国醸造株式会社
との共同研究によるものです。
研究成果は、「International
Journal of Molecular Science
s」 に掲載されています。過度
な飲酒は、高血圧、脂質代謝異
常症、糖尿病などの生活習慣病
のリスク因子となります。アル
コールによる臓器傷害は肝臓の
みではなく、他の消化器、心臓、
血管などにも悪影響を及ぼしま
す。

未病・予防医学共同研究講座で
は、未病の改善と予防医療に有
効な「プロバイオティクス」に
関する研究を推進しています。
数年前より、「広島大学 未病・
予防医科学共創研究所」の創設
および維持に関与するコンソー
シアム企業の1つである中国醸
造とともに、アルコールによる
肝機能不全を回避できるプロバ
イオティクスの実用化に関する
共同研究を行ってきました。今
回の研究では、C57BL/6Jマウス
を7.5(v/v)%エタノールを含
む食餌 (Research Diet社、L10
016)で2週間飼育しました。そ
の結果、エタノールを含まない
食餌群(Research Diet社、L10
015)と比べ、血中 ASTおよびA
LT値が上昇しましたが、SN13T
株生菌体の同時摂取により、そ
の上昇が抑制されることが実証
されました。一方、エタノール
摂取群では、腸内細菌叢の破綻
(dysbiosis )が起きて腸管炎
症に関与する細菌が増加し、か
つ、腸粘膜の保護に寄与する腸
内細菌が減少していました。さ
らに、盲腸内容物をメタボロー
ム解析した結果、アルコール摂
取群では体組織の腐敗時に生成
されるカダベリンやチラミンな
どのアミンが増加し、イソ酪酸
の生成も認められました。腸内
細菌叢の変動とこれら腐敗物質
の増加は、エタノールとSN13T
生菌体を同時摂取させた場合に
は抑えられたということです。

このように、エタノールの過剰
摂取は腸内細菌叢を変化させ、
炎症および腐敗物質の産生を高
めるとともに、腸粘膜保護に寄
与する腸内細菌を減少させるこ
とが分かりました。また、これ
らの結果から、摂取したSN13T
生菌体が、直接もしくは腸内細
菌とのコラボレーションにより、
腸内細菌叢の悪い方向への変動
を抑えることが推察されました。

近年、腸内細菌叢とさまざまな
疾患とを関連付ける研究報告が
増えています。研究グループは、
「今後、腸内細菌叢を健康維持
へと向かわせるためのプロバイ
オティック利用研究をさらに加
速させる。その1つとして、現
在、植物乳酸菌の生菌体を常温
で長期保存するための技術開発
にも取り組みつつ、機能性植物
乳酸菌による疾病治療と予防改
善に寄与するサプリメントと医
薬品を開発していく」と、述べ
ています。

 未病と植物性乳酸菌について

解説している動画です。

 
 


 
 
 庁内の人の腸内細菌叢を調査
する。          笑

 
 
 
 
 
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2】 慢性腎臓病合併症の内最も注意必要な腎性貧血

 
 
 
 
 
 
 慢性腎臓病の患者数は1330万
人、成人の8人に1人といわれ、
高齢化が進むにつれ、ますます
増えていくと予測されています。
慢性腎臓病の合併症のうち最も
注意が必要なのが、腎臓機能の
低下に伴って起こる腎性貧血で
す。東京慈恵会医科大学付属病
院の山本裕康副院長(腎臓・高
血圧内科教授)は、「腎性貧血
を起こすとさらに腎機能が悪化
し、ますます貧血が進むという
悪循環に陥ります。初期のうち
は自覚症状に乏しいため、健診
などで腎機能の低下を指摘され
たら、速やかに医療機関を受診
してください」と注意喚起して
います。腎臓の機能が低下する
と、なぜ貧血になるのでしょう
か。人間の体に必要な酸素は、
血液中の赤血球に含まれるヘモ
グロビンという蛋白質によって
全身に運ばれます。血液中のヘ
モグロビン濃度が正常より低く
なると、全身に十分な酸素が運
ばれず虚血状態になります。貧
血は、出血のほか、赤血球をつ
くれなくなる骨髄の病気などで
も起こりますが、これらの原因
がない場合は腎性貧血を疑いま
す。

 腎臓には血液をろ過して老廃
物や不要な水分、塩分を尿とし
て排出する以外に、血液中のヘ
モグロビン濃度をコントロール
する司令塔としての役目もあり
ます。ヘモグロビン濃度が適正
かどうかをチェックして、骨髄
に血液をつくるよう伝えるエリ
スロポエチンというホルモンを
腎臓でつくっているのです。腎
臓の機能が低下するとエリスロ
ポエチンが不足し、骨髄への指
令が出せず、血液をつくれなく
なって腎性貧血を起こします。

 山本副院長は「貧血になると、
だるさや息切れなどの症状が表
れるが、女性は月経などで貧血
に慣れているため、腎性貧血に
気付かないことも多いです。ま
た、糖尿病があると腎性貧血の
リスクが高まります。出血や骨
髄の病気がないのに貧血が起き
た場合は、腎臓に原因があるか
もしれません」と説明していま
す。血液検査でヘモグロビン濃
度が正常より低く、腎機能の低
下を示す血清クレアチニン値が
基準値を超えている場合は、腎
性貧血が疑われます。

 治療は薬物療法が中心で、不
足したエリスロポエチンを補い
ます。現在使われているのは皮
下または静脈内の注射薬ですが、
エリスロポエチンを増加させる
飲み薬も開発され、2019年11月
から新薬の発売が始まりました。
この新薬とは、具体的に言うと
HIF-PH阻害剤ロキサデュスタッ
ト錠 商品名エベレンゾです。

 治療によって、貧血症状を
コントロールするだけでなく、
腎臓を守ることもできます。会
社の健診などで血液検査の異常
を指摘されたら、結果を無視せ
ず早めに医療機関を受診してく
ださい」と山本副院長は呼び掛
けています。

 腎性貧血の最新治療について

解説している動画です。

 
 


 
 
 水不足で、不測の事態が勃発
する。          笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 広島大学が4月10日、マウス
にエチルアルコール (エタノー
ル) を投与するとアルコール中
毒症状が誘発されますが、植物
乳酸菌ラクトバチルス・プラン
タルム SN13T(Lactobacillus
plantarum SN13T ) の生菌体を
アルコールと同時に摂取させる
と、アルコール中毒症状が回避
されることを発見したと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
植物性乳酸菌に、このような働
きがあったなんで夢にも思いま
せんでした。現在、植物乳酸菌
の生菌体を常温で長期保存する
ための技術開発にも取り組みつ
つ、機能性植物乳酸菌による疾
病治療と予防改善に寄与するサ
プリメントと医薬品を開発して
いくというのは素晴らしい構想
だと思います。
 慢性腎臓病の患者数は1330万
人、成人の8人に1人といわれ、
高齢化が進むにつれ、ますます
増えていくと予測されていると
は、本当に残念なことです。慢
性腎臓病の合併症のうち最も注
意が必要なのが、腎臓機能の低
下に伴って起こる腎性貧血とい
うことですが、腎機能が障害さ
れると元に戻すことは、難しい
ことから、腎性貧血も進行性の
貧血であると言えます。ただ早
い内から、エリスロポエチンの
投与を行うと、予後が改善する
と言われています。治療は薬物
療法が中心で、不足したエリス
ロポエチンを補います。現在使
われているのは皮下または静脈
内の注射薬ですが、エリスロポ
エチンを増加させる飲み薬も開
発され、2019年11月から新薬の
発売が始まったというのは初耳
でした。医学の進歩は日進月歩
であると感じました。

 高層マンションを建てる構想
を練る。         笑

 
 
 
 
 
 
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