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2022-03-18 21:51:09

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診療マル秘裏話  号外Vol.2116 令和3年5月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)腫瘍溶解性免疫ウイルス療法を検討する第1相試験
2)厚生労働省専門部会はバリシチニブ武漢熱治療了承

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 腫瘍溶解性免疫ウイルス療法を検討する第1相試験

 
 
 
 
 
 7-18歳の再発性または進行性
の高悪性度神経膠腫患者さん12
例を対象に、遺伝子組み換え単
純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)
G207を用いた腫瘍溶解性免疫ウ
イルス療法を検討する第1相試
験を実施しました。全被験者に
腫瘍内カテーテルを介してG207
を投与し、一部の患者さんにG2
07投与24時間以内に肉眼的腫瘍
体積に放射線療法を実施しまし
た。

 その結果、治験責任医師がG2
07に起因すると判定した用量制
限毒性や重篤な有害事象は認め
られませんでした。20件のグレ
ード1有害事象がG207によるも
のの可能性がありました。唾液、
結膜、血液からウイルス排出は
検出されませんでした。放射線
学的、神経病理学的、臨床的奏
効が11例で確認されました。全
生存期間中央値は12.2カ月でし
た。11例中4例がG207治療後18
カ月時も生存していました(20
20年6月5日時点)。G207によっ
て腫瘍浸潤リンパ球数が著しく
増加しました。

 ガンウイルス療法について解

説している動画です。

 
 


 
 
 生存期間中に機関誌への投稿
を考慮する。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 厚生労働省専門部会はバリシチニブ武漢熱治療了承

 
 
 
 
 
 
 厚生労働省の専門部会は4月
21日、関節リウマチの薬として
承認されている「バリシチニブ」
を、新型コロナウイルス感染症
(武漢熱)治療薬として使用す
ることを了承しました。この薬
は中等症、重症の成人患者を対
象に抗ウイルス薬「レムデシビ
ル」との併用で投与します。同
省は部会了承を受けて5月中に
正式承認する見込みで、国内3
例目の武漢熱治療薬となります。

 厚労省や承認申請した日本イ
ーライリリー(神戸市)による
と、バリシチニブは「JAK 阻害
剤」と呼ばれる経口薬で、米製
薬大手のイーライリリーが開発
しました。関節リウマチやアト
ピー性皮膚炎の治療で使われ、
発症に伴う炎症を抑える効果が
あります。特に免疫が暴走して
患者さんの症状を悪化させる「
サイトカインストーム」を抑え
る効果が期待されています。

 米保健衛生当局は昨年11月、
肺炎を起こして酸素投与が必要
な患者さんにレムデシビルと併
用することで治療効果があると
して緊急使用許可を出しました。
これを受け日本イーライリリー
が昨年12月下旬に申請していま
した。

 厚労省の薬事・食品衛生審議
会医薬品第2部会は4月21日に会
合を開き、日本イーライリリー
が申請したデータを審議し、了
承しました。同社は申請とは別
に4月13日、1日1回4ミリグラム
のバリシチニブをレムデシビル
に併せて投与した場合、投与開
始から28日目までに死亡率が38
%低下した、とする最新の臨床
試験(治験)データを公表して
いました。

 日本ではこれまでコロナ治療
薬としてレムデシビルとステロ
イド薬の「デキサメタゾン」が
承認されています。関節リウマ
チ薬としては、大阪大学の岸本
忠三特任教授が開発に関わった
スイス製薬大手のロッシュの「
トシリズマブ」(商品名アクテ
ムラ)について、米国や日本な
どで治験が進んでいます。

 JAK阻害薬は、関節リウマチ
による関節の腫れや痛みなどの
炎症を抑える作用があり、その
効果は生物学的抗リウマチ薬と
ほぼ同等かそれ以上とされてい
ます。また、関節破壊の進行を
抑える作用も生物学的製剤と同
様に認められています。副作用
としては、感染症(結核、帯状
疱疹、肺炎、敗血症などの重篤
な感染症を含む)、肝機能障害、
白血球の減少、貧血、消化管の
穿孔、血液中のコレステロール
値の上昇などがみられることが
あります。感染症が起こる率は
生物学的抗リウマチ薬と同じ程
度とされていますが、帯状疱疹
に関してはJAK 阻害薬治療中に
特に起こりやすいことが分かっ
ているため注意が必要です。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 データの公表が、好評だった。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 7-18歳の再発性または進行性
の高悪性度神経膠腫患者さん12
例を対象に、遺伝子組み換え単
純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)
G207を用いた腫瘍溶解性免疫ウ
イルス療法を検討する第1相試
験を実施したのは、素晴らしい
企画です。腫瘍溶解性免疫ウイ
ルス療法と他の治療法を比較し
て、優れている点は、何回でも
投与可能であり、腫瘍細胞の耐
性が起こる可能性がほとんどな
いということです。劣っている
点は、腫瘍溶解ウイルスが環境
に対して、悪影響を及ぼす可能
性が否定できない点です。
 厚生労働省の専門部会が4月
21日、関節リウマチの薬として
承認されている「バリシチニブ」
を、新型コロナウイルス感染症
(武漢熱)治療薬として使用す
ることを了承したのは、喜ばし
いことです。同じく、サイトカ
インストームを防ぐという機序
で、スイス製薬大手のロッシュ
の「トシリズマブ」(商品名ア
クテムラ)で臨床試験が進んで
いるのは、将来は、承認される
可能性が高いものと予想されま
す。イベルメクチンで、製造元
のMSD が臨床試験に消極的なの
と対照的だと思いました。

 結果を予想するのは、よそう。


 
 
 
 
 
 
 
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