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2022-03-08 22:28:22

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診療マル秘裏話  号外Vol.2108 令和3年5月7日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)頭部と乳房の検査が可能なPET-CT装置を新発売
2)認知症予備軍の治療薬の臨床試験を日本で開始

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 頭部と乳房の検査が可能なPET-CT装置を新発売

 
 
 
 
 
 島津製作所は、TOF-PE
T装置「ブレストーム」を国内
で発売しました。検出器ホール
を切り替えることで、頭部と乳
房の検査が可能です。両検査に
特化し、1台で対応できる世界
初のPET装置となっています。
一般的な全身用PET装置と比
較して2倍の解像度も実現しま
した。頭部では、保険適用の脳
腫瘍やてんかんへの臨床診療に
加え、アルツハイマー型認知症
などの神経変性疾患への診療応
用も期待できます。

 TOF(飛行時間)技術によ
り、高精度を実現しました。最
新の半導体受光素子を採用した
近接型検出器ホールの直径は30
センチメートルで、全身用の約
80センチメートルと比べ、高感
度、高スループットで検査でき
ます。脳内の薬物動態を高精度
に捉え、乳房専用PET装置と
同等の高精細画像を取得しまし
た。胸壁近くまでの撮像も可能
となっています。

 脳PET検査需要は今後、増
加するとみられています。また、
乳房専用機としても従来より広
い範囲で撮像できる特徴を生か
し、腋窩リンパ節への臨床応用
にも期待されています。定価は
6億円で、発売後3年で20台、
5年で50台の販売を見込んでい
ます。海外展開も視野に入れて
います。

 島津製作所の紹介動画です。

 
 


 
 
 定価6億円の低下を期待する。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 認知症予備軍の治療薬の臨床試験を日本で開始

 
 
 
 
 
 
 デンマーク系製薬のノボ ノ
ルディスク ファーマは、「認
知症の予備軍」に対する治療薬
の臨床試験を日本で開始します。
このほど発売した糖尿病治療薬
「セマグルチド(一般名)」の
経口剤の適応を広げる形で開発
します。糖尿病の治験データな
どから、同剤が認知症リスクの
低減にも有効な可能性が出てき
ました。グローバルでは今年6
月までに国際共同治験を始める
計画で、日本も参加する方針で
す。

 セマグルチドはもともと、2
型糖尿病の治療薬として開発さ
れたGLP-1受容体作動薬で
す。最初は週1回投与する注射
剤「オゼンピック」が製品化さ
れ、1日1回投与の経口剤「リ
ベルサス」も2月に国内発売さ
れました。GLP-1作動薬の
経口剤は世界初です。

 ノボはセマグルチド経口剤を、
認知症やアルツハイマー病(A
D)の前段階である「軽度認知
障害(MCI)」に対する治療
薬としても開発します。セマグ
ルチド皮下注や、同社のもう一
つのGLP-1作動薬「リラグ
ルチド(製品名・ビクトーザ)」
の糖尿病などに対する臨床試験
データ、実際に処方された後の
リアルワールドデータなどから、
GLP-1作動薬を長期投与す
ると認知症の発症確率が低下し
たり、記憶障害が改善する傾向
が報告されました。動物実験で
も、認知症やADの一因とされ
る「リン酸化タウ蛋白質」の蓄
積を減少させるデータを得てい
ます。明確な作用機序は未解明
ということですが、これらの臨
床・非臨床データを根拠に開発
着手を決めました。

 グローバル本社の計画では、
MCI~初期のADを対象とす
る第3相臨床試験(P3)を2
本実施し、最大3700人の患者さ
んを組み入れる予定です。投与
するのはリベルサスと同じ錠剤
で、糖尿病治療用から倍増した
用量(14ミリグラム)を1日
1回投与します。有効性の評価
方法は、他社が開発しているA
D治療薬の治験と同様の評価ス
コア(CDR-SB)で、約2
年間の症状改善を評価する予定
です。今年上期中の治験開始を
目指しています。日本もP3プ
ログラムに参加する予定で、医
薬品医療機器総合機構(PMD
A)と協議しながら準備中とい
うことです。このP3で承認申
請するかは未定ですが、すでに
多くの処方実績がある医薬品で
あることから、安全性上の問題
はないと期待しています。

 ノボはセマグルチドの価値最
大化に注力し、多様な疾患に対
する治療薬として開発を広げて
います。日本でも9本のP3が
実施・準備中です。認知症や糖
尿病のほか、肥満症、非アルコ
ール性脂肪性肝炎(NASH)
などに対する開発も行っていま
す。

 リベルサスについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 競技の判定で協議する。 笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 島津製作所が、頭部と乳房の
検査が可能TOF-PET装置
「ブレストーム」を国内で発売
したのは、喜ばしいことです。
両検査に特化し、1台で対応で
きる世界初のPET装置となっ
ており、一般的な全身用PET
装置と比較して2倍の解像度も
実現しているという所が凄い所
だと思います。頭部では、保険
適用の脳腫瘍やてんかんへの臨
床診療に加え、アルツハイマー
型認知症などの神経変性疾患へ
の診療応用も期待できるという
ことですから、認知症専門医に
とっては、垂涎の装置と言える
でしょう。乳房のPET装置と
しても、痛みを伴わない乳ガン
健診が実現できると考えられて
います。従来より広い範囲で撮
像できる特徴を生かし、腋窩リ
ンパ節への臨床応用にも期待さ
れているという所も、素晴らし
いと思いました。
 デンマーク系製薬のノボ ノ
ルディスク ファーマが、「認
知症の予備軍」に対する治療薬
の臨床試験を日本で開始すると
いうのは、本当に素晴らしい試
みです。セマグルチドはもとも
と、2型糖尿病の治療薬として
開発されたGLP-1受容体作
動薬(インクレチン作動薬)で
あり、1日1回投与の経口剤「
リベルサス」も2月に国内発売
されたということですから、糖
尿病の薬としては、一応周知さ
れていると考えています。しか
し、GLP-1作動薬の経口剤
は世界初ということですから、
珍しい経口剤と言えるでしょう。
セマグルチド皮下注や、同社の
もう一つのGLP-1作動薬「
リラグルチド(製品名・ビクト
ーザ)」の糖尿病などに対する
臨床試験データ、実際に処方さ
れた後のリアルワールドデータ
などから、GLP-1作動薬を
長期投与すると認知症の発症確
率が低下したり、記憶障害が改
善する傾向が報告されたことが
きっかけというのもユニークな
点だと思います。

 蛍光ペンを携行する傾向が見
られた。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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