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2022-02-22 23:10:02

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診療マル秘裏話  号外Vol.2096 令和3年4月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)高精度放射線治療装置が国内初熊本市病院導入
2)女性ホルモンエストロゲンが,妊婦を妊娠糖尿病から防御

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 高精度放射線治療装置が国内初熊本市病院導入

 
 
 
 
 ガン患者さんへの放射線治療
を従来よりも早く正確に行うこ
とのできるロボット型放射線治
療機器が国内で初めて熊本市の
病院に導入されました。熊本市
中央区の熊本放射線外科が導入
したのは高精度放射線治療装置
「サイバーナイフS7」で、3
月30日に見学会が開かれました。「
サイバーナイフS7」はロボッ
トのアームが病巣に対して正確
に放射線を照射し、周囲の正常
な臓器への影響を低く抑えるこ
とができます。治療中も体の動
きや呼吸に合わせて、細かく位
置を補正することが可能です。
従来より短い期間で高度な治療
が可能になり、これまで肺ガン
で6週間、前立腺ガンで9週間
かかっていた治療がどちらも1
週間で済むようになります。ま
た入院の必要もなくなるという
ことで、熊本放射線外科では患
者さんの負担の軽減を目指すと
しています。

 サイバーナイフについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 保清に気を使って、消毒薬の
位置を補正する。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 女性ホルモンエストロゲンが,妊婦を妊娠糖尿病から防御

 
 
 
 
 
 
 富山大学は3月31日、女性ホ
ルモンのエストロゲンが妊娠中
にTリンパ球の免疫機能を調節
することで、インスリン分泌を
支持して妊娠糖尿病から防御す
ることを発見したと発表しまし
た。この研究は、同大学術研究
部薬学・和漢系の笹岡利安教授、
和田努講師、医学系の田中智子
診療助手らの研究グループによ
るものです。研究成果は、科学
専門誌「Diabetologia」電子版
に掲載されています。

 妊娠中、母体では血糖や栄養
素を細胞に取り込ませるインス
リンの作用が低下し、母体から
胎児への潤滑な栄養素の分配が
行われます。一方で、母体の膵
臓ではインスリンを産生するラ
ンゲルハンス島が肥大化し、イ
ンスリン分泌能が高まります。
しかし、インスリン作用とイン
スリン分泌のバランスが崩れる
と糖代謝が悪化し、妊娠糖尿病
を発症します。

 エストロゲンは糖脂質代謝の
調節に重要な機能を示します。
実際に、女性はエストロゲンが
減少する閉経期以降、体重の増
加や糖脂質代謝異常を示す人の
割合が増加します。しかし妊娠
中に胎盤から産生される高濃度
のエストロゲンは、他の胎盤ホ
ルモンとともにインスリンの作
用低下を誘導します。

 また、妊娠糖尿病ではTh17や
TregなどによるTリンパ球の異
常が報告されています。エスト
ロゲンはTリンパ球やマクロフ
ァージなどの免疫細胞の正常な
発達や機能に影響することが知
られていますが、エストロゲン
がTリンパ球を介して糖代謝に
影響するかについてはこれまで
未知でした。

 研究グループでは、女性ホル
モンによる糖代謝調節機構を長
年研究してきました。そこで今
回、Tリンパ球だけでエストロ
ゲン受容体を欠損するマウスを
解析し、妊娠糖尿病でのエスト
ロゲンのTリンパ球を介した機
能を探究しました。

 Tリンパ球だけでエストロゲ
ン受容体を欠損するマウスを妊
娠させた、妊娠糖尿病モデルマ
ウスは、妊娠糖尿病患者さんと
類似する表現型を呈しました。
この結果から、エストロゲンは
Tリンパ球に作用し、さまざま
な代謝組織で免疫学的に環境を
調整することで、糖代謝の維持
に寄与すると考えられました。

 特に、通常妊娠中は膵臓での
インスリン分泌が高まりますが、
同マウスでは逆にインスリン分
泌が低下し、糖代謝は悪化しま
した。また、妊娠糖尿病で増加
するTh17が産生するIL17が、膵
臓でのインスリン分泌を直接抑
制することも明らかになりまし
た。

 さらに、同マウスの内臓脂肪
ではTh17の増加に伴い慢性炎症
の増悪を、肝臓では妊娠糖尿病
患者さんで報告されているヘパ
トカインの異常を認めました。
母子免疫系を調節するTregの減
少は習慣性流産の一因とされて
いますが、同マウスでは、Treg
が全身では変化せず子宮で減少
しましたが、流産率や妊娠率に
は影響しませんでした。

 これらのことから、エストロ
ゲンはTregの分化を直接誘導す
るものの、その分化には必須で
はなく、Tリンパ球へのエスト
ロゲン作用は妊娠の継続には直
接関連しないことが明らかとな
りました。

 同研究により、エストロゲン
のTリンパ球を介した新たな糖
代謝制御機能が示されました。
妊娠糖尿病で増加するTh17およ
びIL17は膵臓のインスリン分泌
を抑制することから、IL17はイ
ンスリン分泌低下を伴う妊娠糖
尿病に対する新たな治療標的と
考えられます。

 「エストロゲンのTリンパ球を
介した代謝維持機構」の解明が
進んだことに基づき、研究グル
ープは今後、その機序をさらに
解明すると共に、臨床応用とし
てIL17を標的とした妊娠糖尿病、
および肥満2型糖尿病での早期
診断と治療法の開発を追究して
いきたいとしています。

 妊娠糖尿病とは妊娠をきっか
けに初めて発見、発症した糖代
謝異常のことで妊娠前は何も異
常がなくても、妊娠後ホルモン
分泌の変化により血糖値が上っ
てしまうことがあります。妊娠
糖尿病は通常の糖尿病とは違い
出産が終わるとほとんどの場合
正常に戻ります。しかし妊娠糖
尿病になると母体、胎児に影響
が出ることがあるため注意が必
要となってきます。

 妊娠糖尿病について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 以上のような、糖代謝異常を
指摘する。        笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 ガン患者さんへの放射線治療
を従来よりも早く正確に行うこ
とのできるロボット型放射線治
療機器が国内で初めて熊本市の
病院に導入されたのは、喜ばし
いことです。ロボットのアーム
が病巣に対して正確に放射線を
照射し、周囲の正常な臓器への
影響を低く抑えることができ、
治療中も体の動きや呼吸に合わ
せて、細かく位置を補正するこ
とが可能というのは、本当に魅
力的な機能だと思います。また、
従来より短い期間で高度な治療
が可能になり、これまで肺ガン
で6週間、前立腺ガンで9週間
かかっていた治療がどちらも1
週間で済むようになるというの
は、驚異的な期間の短縮である
と感じました。
 富山大学が3月31日、女性ホ
ルモンのエストロゲンが妊娠中
にTリンパ球の免疫機能を調節
することで、インスリン分泌を
支持して妊娠糖尿病から防御す
ることを発見したと発表したの
は、素晴らしい業績です。エス
トロゲンはTregの分化を直接誘
導するものの、その分化には必
須ではなく、Tリンパ球へのエ
ストロゲン作用は妊娠の継続に
は直接関連しないことが明らか
となったということですから、
非常に興味深い結果が得られた
と感じました。臨床応用として
IL17を標的とした妊娠糖尿病、
および肥満2型糖尿病での早期
診断と治療法の開発を追究して
頂きたいものです。

 候補が指示を出して、選挙戦
を支持してくれる人を大事にし
た。           笑

 
 
 
 
 
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藤田 亨
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