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2022-02-18 22:06:08

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診療マル秘裏話  号外Vol.2092 令和3年4月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)NAFLDで肝臓外のガンリスクが約1.2-1.5倍上昇した
2)武漢熱ウイルス,小児多系統炎症性症候群MIS-C発症

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 NAFLDで肝臓外のガンリスクが約1.2-1.5倍上昇した

 
 
 
 
 非アルコール性脂肪性肝疾患
(NAFLD) と肝臓外のガンリス
クの関連を検討した観察コホー
ト研究10件[中年の対象者計18
万2202例(NAFLD患者24.8%)、
中央値5.8年 の追跡期間に発生
した肝臓外のガン8485例]を組
み入れてメタ解析を実施し、関
連の強さを調査しました。

 その結果、NAFLDは,消化器ガ
ン(食道ガン、胃ガン、膵ガン、
大腸ガン)の発生リスク約1.5-
2倍上昇と有意な関連が認めら
れました。さらに,NAFLDには肺
ガン、乳ガン、婦人科ガン、泌
尿器系ガンの発症リスクが,約1
.2-1.5倍上昇しました。全リス
クは、年齢、性別、喫煙、肥満、
糖尿病などの潜在的交絡因子か
ら独立していました。

 脂肪肝について解説している

動画です。

 
 


 
 
 行楽に行くことが潜在的交絡
因子となる。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 武漢熱ウイルス,小児多系統炎症性症候群MIS-C発症

 
 
 
 
 
 
 新型コロナウイルス(武漢熱
ウイルス)に感染した小児で、
全身の複数臓器に障害を起こす
小児多系統炎症性症候群(MIS-
C) を生じる例が国内でも報告
されています。日本川崎病学会
は関連学会に対しMIS-C 発症例
で現れる特徴的な症状、背景、
経過、検査所見などについて通
知しました。「共通した特徴が
あり、年齢層や症状からさまざ
まな施設や診療科を受診する可
能性がある」として、消化器内
科、救急科、循環器科、集中治
療科、感染症科、小児救急、一
般小児科では注意してほしいと
呼びかけています。

 欧米を中心とした海外では、
一定の割合で重症化する小児の
患者さんが報告されています。
成人で肺炎が悪化し重症化する
ことが多いのとは異なり、MIS-
C では下痢、発熱、発疹などが
見られ、心機能が低下すること
が特徴だということです。武漢
熱ウイルスに感染した回復期(
2~6週後)に学童期以降の小児
にこうした症状が認められる傾
向があり、国内で感染者が増え
た場合、同様の例が発生するこ
とが危惧されていました。

 国内でも今年(2021年)2月
第2週後半から3月12日までに、
少数だがMIS-C の診断基準を満
たす症例が報告されています。
日本小児科学会と日本川崎病学
会は連名で2月24日、小児の新
型コロナウイルス感染症(武漢
熱)患者さんで重症化例が確認
されたことを公式サイトに掲載
しました。いずれも治療により
回復しましたが、中には川崎病
に似た症状を示す例や川崎病の
診断項目を満たす例がありまし
た。ただし、MIS-C は川崎病と
は異なる疾患と考えられていま
す。

 今回の通知によると、国内の
MIS-C 発症例の背景は、武漢熱
発症後または家族内に武漢熱ウ
イルス感染者がいる小児で、年
齢は主に10歳代(現時点の判明
例で9~16歳)です。性に関係
なく発症が確認され、いずれも
軽症または無症状でした。

 発症後の経過は、経過中また
は回復中、2~6週後に消化器症
状として腹痛、下痢、嘔吐、回
盲部リンパ節腫脹が複数報告が
あり、腹膜炎が見られた例もあ
りました。血圧低下、ショック、
心不全症状が認められました。
心エコー所見では、40%前後の
左室駆出率低下、冠動脈拡大例
が一部で見られました(現時点
では小瘤まで)。心筋炎が認め
られたものの、不整脈は少ない
という結果が出ました。

 また、治療ではカテコールア
ミン(副腎皮質ホルモン)への
反応性は比較的良好で、免疫グ
ロブリン療法に有効な印象があ
ったということです。複数例で
川崎病の主症状(発熱、発疹、
眼球結膜充血、口唇口腔所見、
四肢末端の腫脹、頸部リンパ節
腫脹)を3~5つ認めました。

 検査所見を見ると、1血小板
数が発病時は10万/μL前後に減
少、2AST/ALT値上昇 3C反応
性蛋白(CRP)値は2桁(10mg/d
L以上) 4フェリチン、インタ
ーロイキン(IL)-6高値6B型ナ
トリウム利尿ペプチド(BNP),
N末端プロBNP(NT-proBNP) 高
値―といった特徴が確認されま
した。

 小児多系統炎症性症候群につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 初見で所見を発見する。 笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 非アルコール性脂肪性肝疾患
(NAFLD) と肝臓外のガンリス
クの関連を検討した観察コホー
ト研究10件[中年の対象者計18
万2202例(NAFLD患者24.8%)、
中央値5.8年 の追跡期間に発生
した肝臓外のガン8485例]を組
み入れてメタ解析を実施し、関
連の強さを調査した結果、NAFL
Dは,消化器ガン(食道ガン、胃
ガン、膵ガン、大腸ガン)の発
生リスク約1.5-2倍上昇と有意
な関連が認められ、さらに,NAF
LDには肺ガン、乳ガン、婦人科
ガン、泌尿器系ガンの発症リス
クが,約1.2-1.5倍上昇したと言
うのは、由々しき事態であると
感じました。たがが脂肪肝で、
と放置するのは、危険というこ
とが言えそうです。
 新型コロナウイルス(武漢熱
ウイルス)に感染した小児で、
全身の複数臓器に障害を起こす
小児多系統炎症性症候群(MIS-
C) を生じる例が国内でも報告
されているというのは、残念な
ことです。嗅覚障害だけではな
く循環器に関わる後遺症が小児
に出現したのは、遺憾であると
しか、言いようがありません。
MIS-C は川崎病とは異なる疾患
と考えられているとは言え、中
には川崎病に似た症状を示す例
や川崎病の診断項目を満たす例
があったというのは、不気味で
あると思います。治療ではカテ
コールアミン(副腎皮質ホルモ
ン)への反応性は比較的良好で、
免疫グロブリン療法に有効な印
象があったということですので、
それが、唯一の救いと言えるで
しょう。

 医官が遺憾であると言っては、
いかん。         笑

 
 
 
 
 
 
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