最近の号外Vol.2091メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.2091メルマガ

2022-02-17 21:52:17

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 
診療マル秘裏話  号外Vol.2091 令和3年4月17日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)抗PD-1抗体+マルチキナーゼ阻害薬併用の有効安全性
2)HTLV-1ぶどう膜炎は水平感染し再発や遷延する

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 抗PD-1抗体+マルチキナーゼ阻害薬併用の有効安全性

 
 
 
 
 MSDは3月25日、既治療の転移
性または再発性子宮内膜ガン患
者さんを対象に抗PD-1抗体ペム
ブロリズマブ+マルチキナーゼ
阻害薬レンバチニブ併用の有効
性と安全性を検討した第3相試
験KEYNOTE-775/309の成績が初
めて報告され、共主要評価項目
である盲検下独立中央判定によ
る無増悪生存期間(PFS) およ
び全生存期間(OS)、副次評価
項目である盲検下独立中央判定
による客観的奏効率(ORR) を
達成したと発表しました。

 対象はペムブロリズマブ+レ
ンバチニブ併用群411 例と担当
医選択化学療法群416 例で、観
察期間中央値は11.4カ月。PFS
中央値は化学療法群の3.8 カ月
(95%CI 3.6〜4.2カ月) に対
し、ペムブロリズマブ+レンバ
チニブ併用群は7.2カ月(同5.7
〜7.6カ月) と有意に延長し〔
ハザード比(HR)0.56、95%CI、
0.47〜0.66、P<0.0001〕,OSは
それぞれ11.4カ月(95%CI 10.
5〜12.9カ月)、18.3カ月(同1
5.2〜20.5カ月) とペムブロリ
ズマブ+レンバチニブ併用群で
有意に延長しました(HR 0.62、
95%CI 0.51〜0.75、P<0.0001
)。ORR はそれぞれ14.7%(95
%CI 11.4〜18.4%),31.9%(
同27.4〜36.6)とペムブロリズ
マブ+レンバチニブ併用群で有
意に高いという結果がでました
(17.2%ポイント、P<0.0001)。
同結果の詳細は、米国婦人科腫
瘍学会(SGO 2021)のプレナリ
ーセッションで発表されました。

 免疫チェックポイント阻害剤

について解説している動画です。

 
 


 
 
 有意差がでたため議論で優位
に立つ。         笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 HTLV-1ぶどう膜炎は水平感染し再発や遷延する

 
 
 
 
 
 
 東京医科歯科大学は3月25日、
HTLV-1は水平感染によって、HT
LV-1関連疾患であるHTLV-1ぶど
う膜炎を引き起こし、またその
炎症は強く、再発や遷延する可
能性があることをつきとめ、水
平感染の重要性を明らかにした
と発表しました。この研究は、
同大大学院医歯学総合研究科眼
科学分野の鴨居功樹講師、大野
京子教授、堀口乃恵非常勤医師、
輕部央子大学院生の研究グルー
プが、東京大学医科学研究所(
東條有伸教授・病院長)、東京
大学大学院新領域創成科学研究
科(内丸薫教授)、国立感染症
研究所(浜口功部長)、聖マリ
アンナ医科大学(脳神経内科:
山野嘉久教授、医療情報実用化
マネジメント学:渡邉俊樹特任
教授)との共同研究として行っ
たものです。研究成果は、「TH
E LANCET Infectious Diseases」
のオンライン版に掲載されてい
ます。

 世界保健機関(WHO) をはじ
め、世界中から注目を集めてい
るウイルスであるHTLV-1は、世
界で3000万人以上、日本に100
万人前後の感染者がいると推定
されるウイルスで、先進国の中
で日本に最も多くの感染者が存
在します。このウイルスは成人
T細胞白血病、HTLV-1関連脊椎
症、HTLV-1ぶどう膜炎など、ヒ
トに病気を起こすため、先進国
の中で最も感染者が多い日本は、
このウイルスに対して率先して
取り組む責務があります。

 長らく、成人T細胞白血病な
どのHTLV-1関連疾患は、垂直感
染(母子感染)によって起こる
と考えられていました。しかし、
近年の調査によって、東京など
都市部における感染者の増加が
指摘され、その一因は、水平感
染によるものと推定されていま
す。そこで、水平感染の意義を
明らかにするために、水平感染
によって生じたHTLV-1関連疾患
の情報が求められていました。

 HTLV-1関連疾患であるHTLV-1
ぶどう膜炎は、これまで水平感
染によって起こるという報告は
なく、他の関連疾患と同様に、
主に垂直感染(母子感染)によ
って発症する疾患と考えられて
いました。今回の研究では、東
京医科歯科大学、東京大学医科
学研究所において多数例のHTLV
-1関連眼疾患を診療する中で、
母親のHTLV-1感染が否定され、
水平感染と確定したHTLV-1ぶど
う膜炎を発見し、長期に渡るフ
ォローアップを行ないました。
その結果、眼内炎症が強く生じ、
また炎症の再発・遷延が起こる
可能性があることをつきとめま
した。

 今回の報告により、これまで
垂直感染によって起こると推定
されていたHTLV-1ぶどう膜炎は、
水平感染によって生じることが
示され、水平感染はHTLV-1がヒ
トに病気を引き起こす重要な感
染経路であることが明らかとな
りました。また、水平感染によ
るHTLV-1ぶどう膜炎は、非常に
強い炎症・再発・遷延が起こる
可能性があり、視力障害と、そ
れに続く生活の質の低下につな
がります。「東京など都市部の
感染者増加の一因が水平感染と
されていることもあり、水平感
染で病気を引き起こすHTLV-1感
染症に関して、積極的な周知・
啓発が必要と考えられる」と、
研究グループは述べています。

 ぶどう膜炎の現状と治療につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 積極的な羞恥心の克服を周知
する。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 MSDが3月25日、既治療の転移
性または再発性子宮内膜ガン患
者さんを対象に抗PD-1抗体ペム
ブロリズマブ+マルチキナーゼ
阻害薬レンバチニブ併用の有効
性と安全性を検討した第3相試
験KEYNOTE-775/309の成績が初
めて報告され、共主要評価項目
である盲検下独立中央判定によ
る無増悪生存期間(PFS) およ
び全生存期間(OS)、副次評価
項目である盲検下独立中央判定
による客観的奏効率(ORR) を
達成したと発表したのは、素晴
らしい業績です。何度も言いま
すが、抗PD-1抗体ペムブロリズ
マブ(商品名キイトルーダ)を
はじめとする免疫チェックポイ
ント阻害剤は、奏効率が悪く、
単剤では、2~3割と言われてい
ます。だからこそ、このように
併用する臨床試験が組まれると
いうことですが、免疫チェック
ポイント阻害剤の有効性が事前
に分かっている人に対して併用
でも使用するべきだと思います。
 東京医科歯科大学が3月25日、
HTLV-1は水平感染によって、HT
LV-1関連疾患であるHTLV-1ぶど
う膜炎を引き起こし、またその
炎症は強く、再発や遷延する可
能性があることをつきとめ、水
平感染の重要性を明らかにした
と発表したのは素晴らしい業績
です。ぶどう膜炎だけではなく、
成人T細胞白血病も、再発しや
すく、難治性の白血病を起こす
ことを忘れてはなりません。HT
LV-1は、私が医学生の頃、西日
本で、かかる人が多いと習いま
したが、現在では、東京など都
市部の感染者増加の一因が水平
感染とされているということで
このウイルスに対する認識を改
めることが必要だと思いました。
最近では、成人T細胞白血病で
メタボジェニック療法が著効し
た症例を経験しました。このウ
イルスついても、未知の部分が
薄皮を剥ぐように、解明されて
ゆき、治療法もそれに伴って、
進歩してゆくことを期待したい
と思います。

 水兵が水平線を眺めた。 笑

 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。