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2022-02-14 22:38:55

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診療マル秘裏話  号外Vol.2089 令和3年4月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)希少血液ガンBPDCN治療剤導入のライセンス契約締結
2)アラビアガムを使う,ビフィズス菌増殖の鍵酵素を発見

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 希少血液ガンBPDCN治療剤導入のライセンス契約締結

 
 
 
 
 日本新薬は、イタリアの製薬
大手メナリーニ・グループから
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍
(BPDCN)治療剤「タグラ
クソファスプ」を導入するライ
センス契約を締結したと発表し
ました。日本で独占的に開発・
販売する権利を獲得しました。
日本新薬は血液ガンを重点疾患
分野の一つに位置づけており、
ファーストインクラスの新薬を
導入して事業を強化します。

 タグラクソファスプは、遺伝
子組み換えインターロイキン3
(IL-3)とジフテリア毒素
を融合した蛋白製剤です。BP
DCNなどの細胞に高発現する
細胞表面蛋白質「CD123/
IL-3受容体」に結合して蛋
白質合成を阻害し、ガン細胞を
死滅させる作用を持っています。
米国ではBPDCN治療薬とし
て2019年に発売され、欧州でも
今年1月に販売承認されていま
す。メナリーニが昨年買収した
米企業の開発品です。

 日本新薬は、同剤の日本での
開発・販売に関する独占的ライ
センスを獲得しました。BPD
CN治療薬として国内開発に着
手します。BPDCNは生存期
間(中央値)が1年程度と予後
不良の血液ガンですが、有効な
治療薬がまだありません。

 芽球性形質細胞様樹状細胞腫
瘍(BPDCN)は,形質細胞様樹状
細胞の前駆細胞に由来するとさ
れる稀な腫瘍です。皮膚に好発
するのが特徴で,高齢者,男性
に特によくみられます.当初化
学療法に反応しますが,再発率
が高く,生存期間中央値は 12-
14 か月と予後不良な疾患です。

 樹状細胞の3つの働きについ

て解説している動画です。

 
 


 
 
 
 細胞に高発現する細胞表面蛋
白質について発言した。  笑

 
 
 
 
 
 
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2】 アラビアガムを使う,ビフィズス菌増殖の鍵酵素を発見

 
 
 
 
 
 
 鹿児島大学は3月22日、アラ
ビアガムを利用してビフィズス
菌が増えるために必要な鍵酵素
を発見し、その作用メカニズム
を明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大農学部食料生
命科学科応用糖質化学研究室の
佐々木優紀氏(大学院連合農学
研究科2年)、藤田清貴准教授、
北原兼文教授ら、理化学研究所
の石渡明弘博士、森永乳業基礎
研究所の研究グループによるも
のです。研究成果は、米国科学
雑誌「Applied and Environmen
tal Microbiology」に掲載され
ています。

 現在、腸内環境を健全に維持
する重要性が明らかになってお
り、ヨーグルトやサプリメント
としてビフィズス菌そのもの(
プロバイオティクス)や、その
エサとしての難消化性オリゴ糖
(プレバイオティクス)を摂取
することの重要性が明らかにな
っています。

 アラビアガム(アカシアゴム)
はアカシア属の植物の樹液の粘
質物です。増粘多糖類やコーテ
ィング剤として食品や医薬品と
して利用されている高分子多糖
類です。特定のビフィズス(Bi
fidobacterium longum)を増や
すプレバイオティクスの一つと
して働くことが分かっており、
「進化型プレバイオティクス」
「持続型プレバイオティクス」
としてサプリメント用途で販売
されています。

 ビフィズス菌がアラビアガム
を利用して増殖することは分か
っていましたが、そのメカニズ
ムは分かっていませんでした。

 今回の研究では、ビフィズス
菌B. longum を増やすために必
要不可欠な鍵酵素「GAfase」を
世界で初めて発見しました。GA
faseは、アラビアガムの末端の
二糖を切断する酵素です。

 この酵素によって切り出され
たオリゴ糖を利用することで、
ビフィズス菌が増えます。また、
切り出すことで他の酵素がアラ
ビアガムの糖鎖の内部にアクセ
スしやすくなり、より多くのオ
リゴ糖を獲得できるようになる
ことが明らかになったというこ
とです。

 今回の研究は、アラビアガム
の複雑な糖鎖構造を分解する能
力が、ビフィズス菌の特定の菌
株が持つ鍵酵素「GAfase」に依
存したものであることを詳細に
解析したものです。これは、「
GAfase」遺伝子を持つB. longu
m を腸内に持つ人と持たない人
で、プレバオイオティクスとし
てのアラビアガムの有効性が異
なる可能性があることを意味し
ているということです。

 「多彩な菌種から構成される
複雑な腸内細菌叢において、他
の細菌との関係も考慮する必要
があり、さらなる研究が求めら
れる」と研究グループは述べて
います。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 庁内の人の腸内細菌を調査し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 日本新薬が、イタリアの製薬
大手メナリーニ・グループから
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍
(BPDCN)治療剤「タグラ
クソファスプ」を導入するライ
センス契約を締結したと発表し
たのは喜ばしいことです。希少
血液ガンである芽球性形質細胞
様樹状細胞腫瘍は、非常に予後
が悪い疾患であり治療法も確立
されていないため、治療には、
難渋していたと思われます。私
自身も大学病院でこの病気の患
者さんに出会ったことは、あり
ません。一般に希少ガン治療薬
は、治療対象の患者さんが少な
いため、製薬会社が開発に二の
足を踏むことが多いようです。
そんな中、治療薬が患者さんに
使われる目途が立ったのは本当
に素晴らしいことです。しかし、
予後の悪い病気の患者さんは、
治療が待ったなしです。それ故
に、承認手続きなどを簡略化し
て、早く臨床の場で使うことが
できるようにして頂きたいもの
です。
 鹿児島大学が3月22日、アラ
ビアガムを利用してビフィズス
菌が増えるために必要な鍵酵素
を発見し、その作用メカニズム
を明らかにしたと発表したのは、
素晴らしい業績です。現在、腸
内環境を健全に維持する重要性
が明らかになっており、ヨーグ
ルトやサプリメントとしてビフ
ィズス菌そのもの(プロバイオ
ティクス)や、そのエサとして
の難消化性オリゴ糖(プレバイ
オティクス)を摂取することの
重要性が明らかになっていると
いうのは、周知の事実です。た
だ、動物性のヨーグルトを摂取
するのは、お勧めできません。
牛乳が元の動物性ヨーグルトは、
カゼイン蛋白質の害がでること
は、必発であるからです。それ
は、さておき、この酵素を保持
した細菌のみが、アラビアガム
の恩恵を受けるということは、
細菌叢のバランスを崩す可能性
もありますが、その点について
は、今後の研究の成果に期待し
たいと思います。

 羞恥心から周知の事実を否定
した。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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