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2022-02-03 23:15:18

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診療マル秘裏話  号外Vol.2079 令和3年4月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)新規ADCを尿路上皮ガンの治療薬として承認申請
2)新規の糖尿病治療薬の第3相試験の結果を発表

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 新規ADCを尿路上皮ガンの治療薬として承認申請

 
 
 
 
 
 アステラス製薬は、3月11日、
抗体薬物複合体(Antibody-Dru
g Conjugate:ADC)エンホルツ
マブベドチンについて、治療歴
のある局所進行性または転移性
尿路上皮ガンの治療薬として承
認申請を行ったと発表しました。
本承認申請は、日本を含むグロ
ーバルで実施された第3相試験
EV-301ならびに第2相試験EV-2
01の結果に基づいています。米
国では2019年12月に迅速承認を
取得しています。

 抗体-薬物複合体 (Antibody-
drug conjugate, ADC)は、抗体
によってガン細胞に標的を絞り、
抗体に付加した薬物をガン細胞
内に直接届けることで、ガン細
胞を攻撃し,かつ正常な細胞へ
の影響を避けるという目的で設
計された,次世代のガン治療薬
です。

 アステラス製薬のビジョンに

ついてのCM動画です。

 
 


 
 
 裁判で商人が証人の承認申請
をした。         笑

 
 
 
 
 
 
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2】 新規の糖尿病治療薬の第3相試験の結果を発表

 
 
 
 
 
 
 日本イーライリリーは、新規
糖尿病治療薬tizepatideの第3
相試験SURPASS-2 試験の結果を
発表しました。

 tirzepatideはGIP,GLP-1の両
インクレチンに作用する週1回
投与のGIP/GLP-1デュアル受容
体作動薬です。同試験では、成
人2型糖尿病患者さんを対象に、
セマグルチド注射薬(1mg)を
対照薬として40週にわたる介入
が行われ、以下の結果が得られ
ました。tirzepatide は3通り
の用量が設定されました。

 tirzepatide最高用量(15mg)
:HbA1cが2.46%低下、体重が1
2.4kg(13.1%)低下、HbA1cが5
.7%未満に達した割合は50.9%
(セマグルチドに対し全ての項
目で有意差あり)

 tirzepatide最低用量(5mg)
:順に2.09%低下、7.8kg(8.5
%)低下、29.3%(セマグルチド
に対し前2つの項目で有意差あ
り)

 セマグルチド群:順に1.86%
低下、6.2kg(6.7%)低下、19.
7%

 インクレチンは栄養素摂取に
伴って消化管から分泌され,膵
β細胞に作用してインスリン分
泌を促進するホルモンの総称で
す。1906年にその概念が提唱さ
れて、1929年にインクレチンと
名づけられました。その概念の
とおり、実際にグルコースの経
口負荷が,経静脈負荷に比べて
より効率的にインスリン分泌を
促進することが1964年に報告さ
れています。グルコースに応答
して、腸管から分泌される因子
が膵β細胞を刺激してインスリ
ン分泌を促進しているためと考
えられ、この作用はインクレチ
ン効果と呼ばれるようになりま
した。現在、2つの消化管ホル
モン、glucose-dependent insu
linotropicpolypeptide(GIP)
とglucagon-likepeptide 1(G
LP-1)がインクレチン作用を担
うホルモンとして確認されてい
ます。

 インクレチン作動薬について

解説している動画です。

 
 


 
 
 左様な作用は、認められなか
った。          笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 アステラス製薬が、3月11日、
抗体薬物複合体(Antibody-Dru
g Conjugate:ADC)エンホルツ
マブベドチンについて、治療歴
のある局所進行性または転移性
尿路上皮ガンの治療薬として承
認申請を行ったと発表したのは、
喜ばしいことです。ただ治療歴
のあるとの但し書きのような、
適応は、頂けません。化学療法
(抗ガン剤治療)であれば、ク
ロノテラピーの治療歴であれば、
患者さんの身体の負担が少ない
ので、問題ありません。しかし、
クロノテラピーを取り入れてい
る所は、非常に少なく、昼間の
抗ガン治療でボロボロになって
から、ADC を用いた治療をする
のは、身体に負担の多い治療を
行ってから、身体の負担が少な
い治療を行うことになるため、
矛盾していると考えざるを得ま
せん。
 日本イーライリリーが、新規
糖尿病治療薬tizepatideの第3
相試験SURPASS-2 試験の結果を
発表したのは、素晴らしい業績
です。結果として、最高用量で、
HbA1cが2.46%低下、体重が12.
4kg(13.1%)低下、HbA1cが5.7
%未満に達した割合は50.9%で、
最低用量で、順に2.09%低下、
7.8kg(8.5%)低下、29.3%とい
うのは、堂々たる成績だと思い
ます。インクレチン関連薬で、
これだけの成績を残すというの
は、非常に少ないと言えるでし
ょう。DPP-4阻害薬と比較して
ずば抜けた成績であると私は、
考えています。 GIP,GLP-1の両
インクレチンに作用する週1回
投与のGIP/GLP-1デュアル受容
体作動薬は、これだけ凄いのか
とびっくりしました。

 非常事態に、非情の決断をす
る。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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