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2022-01-10 21:57:20

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診療マル秘裏話  号外Vol.2059 令和3年3月11日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)尿路上皮ガンADC製剤の第3相臨床試験結果公表
2)腎ガンでレンビマとキートルーダの併用療法が延命効果

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 尿路上皮ガンADC製剤の第3相臨床試験結果公表

 
 
 
 
 
 アステラス製薬は、2月15日、
米シージェンと共同開発した抗
体薬物複合体(ADC)製剤「
パドセブ」について、尿路上皮
ガンを対象に行った国際第3相
臨床試験(P3)の最新データ
を発表しました。化学療法と比
較して有意な延命効果を確認し
ました。治験結果は各国の承認
申請手続きで提出します。

 白金製剤とPD-1/PD-L1阻害剤
の治療歴がある尿路上皮ガンを
対象としたP3(EV-301
試験)。パドセブ群の全生存期
間(OS)は12.9カ月(中央値)
で、化学療法群(9.0 カ月)を
上回りました。無増悪生存期間
(PFS)もパドセブ群5.6 カ
月、化学療法群3.7 カ月でパド
セブの有意な効果が示されまし
た。客観的奏効率(ORR)は
パドセブ群40.6%、化学療法群
17.9%。薬剤に起因するグレー
ド3以上の有害事象は、両群と
も被験者の50%に発現しました。

 治験結果は日欧など各国の承
認申請に使う予定です。米国で
は同治験結果などの報告を条件
に迅速承認されています。

 膀胱ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 治験結果から有用な知見を得
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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2】 腎ガンでレンビマとキートルーダの併用療法が延命効果

 
 
 
 
 
 
 エーザイと米メルクは、エー
ザイが開発した抗ガン剤「レン
ビマ」とメルクの同「キイトル
ーダ」を併用する治療法で、腎
細胞ガンの1次治療に対する臨
床試験で有効性を確認しました。
既存の腎ガン治療薬より有意な
延命効果が示されました。治験
には日本も参加しました。両社
は、腎ガン1次治療に対する併
用療法として近く承認申請しま
す。

 日米欧などで腎ガン患者約10
00例を登録した第3相臨床試験
(P3)が行われました。1次
治療としてレンビマ、キイトル
ーダを併用投与し、スニチニブ
単剤を投与した場合などと比較
しました。主要評価項目の無増
悪生存期間(PFS)は、レン
ビマ併用群が23.9カ月、スニチ
ニブ群が9.2 カ月で、レンビマ
併用群の方が増悪・死亡リスク
を約6割減少させました。レン
ビマ併用群の奏効率(OOR)
は71%、完全奏効率(CR)は
16%で、いずれもスニチニブ群
(36.4%)を有意に上回りまし
た。

 この試験結果を受け両社は、
腎ガン1次治療に対する併用療
法として各国で承認申請を始め
る予定です。

 レンバチニブは、腫瘍血管新
生及び腫瘍増殖等に関与する、
血管内皮増殖因子(VEGF)受容
体(VEGFR1-3)、線維芽細胞増
殖因子(FGF)受容体(FGFR1-4)、
血小板由来増殖因子受容体(PD
GFR)α、幹細胞因子受容体(K
IT)、Rearranged During Tran
sfection ガン原遺伝子(RET)
等の受容体チロシンキナーゼを
阻害します。また、レンバチニ
ブは、VEGF及びFGF によって誘
導される血管内皮細胞の血管様
管腔構造の形成を阻害します。

 スニチニブの作用機序:In v
itroの試験において、血小板由
来増殖因子受容体(PDGFR-α及
びPDGFR-β)、血管内皮増殖因
子受容体(VEGFR-1、VEGFR-2及
びVEGFR-3),幹細胞因子受容体
(KIT)、fms様チロシンキナー
ゼ3(FLT3),コロニー刺激因子
-1受容体(CSF-1R)及びグリア
細胞由来神経栄養因子受容体(
RET) の受容体チロシンキナー
ゼ活性を阻害しました。また、
in vivoの腫瘍においてもPDGFR
-β,VEGFR-2、KIT及びFLT3のリ
ン酸化を阻害しました。

 腎臓ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 新生血管は、欠陥の多い血管
です。          笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 アステラス製薬が、2月15日、
米シージェンと共同開発した抗
体薬物複合体(ADC)製剤「
パドセブ」について、尿路上皮
ガンを対象に行った国際第3相
臨床試験(P3)の最新データ
を発表し、化学療法と比較して
有意な延命効果を確認したのは、
素晴らしいことです。抗体薬物
複合体(ADC)製剤は、第一
三共と英製薬大手アストラゼネ
カが先行して、製品化していま
すが、アステラス製薬も、つい
に、各国の承認申請手続きを行
う所までこぎつけたのは本当に
喜ばしいことです。順調に各国
の承認申請が早期に承認され、
実際に臨床で使うことができる
ように切に願う次第です。抗体
薬物複合体(ADC)製剤は、
ドラッグデリバリーシステムの
工夫で副作用が非常に生じにく
くなっています。
 エーザイと米メルクが、エー
ザイが開発した抗ガン剤「レン
ビマ」とメルクの同「キイトル
ーダ」を併用する治療法で、腎
細胞ガンの1次治療に対する臨
床試験で有効性を確認したのは、
喜ばしいことです。レンビマは、
悪性腫瘍の申請血管増殖阻害の
作用があり、キイトルーダは、
免疫チェックポイント阻害剤で
す。ただ、気になるのがレンビ
マの副作用の多さです。重大な
副作用だけでも16個以上ありま
す。警告として添付文書に本剤
は、緊急時に十分対応できる医
療施設において、ガン化学療法
に十分な知識・経験を持つ医師
のもとで、本剤の使用が適切と
判断される症例についてのみ投
与すること。また、治療開始に
先立ち、患者又はその家族に本
剤の有効性及び危険性を十分説
明し、同意を得てから投与する
こととあるのは、残念です。

 治験の症例に食事療法の併用
を奨励する。       笑

 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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