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2021-12-30 21:40:09

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診療マル秘裏話  号外Vol.2049 令和3年2月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)対策型肺ガン検診の対象年齢の引き上げが必要
2)失神の背後に危険な病気が隠れている場合あり

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 対策型肺ガン検診の対象年齢の引き上げが必要

 
 
 
 
 
 わが国で対策型肺ガン検診が
開始されて30年以上になります。
喫煙は肺ガンにおける最大の予
防可能な危険因子と考えられて
おり、この30年間で喫煙率は継
続して低下(特に男性)しつつ
あります。第31回日本疫学会(
1月27〜29日、ウェブ開催)に
おいて、国立ガン研究センター
の逸見治氏らは、1991年以降の
対策型肺ガン検診のデータから
求めた肺ガン発見率や喫煙率な
どとの関連について報告しまし
た。男女ともに若年群では検診
受診者数が著しく少ないこと、
若年群の肺ガン発見率は著しく
低いこと、この25年間で受診者
全体と肺ガン発見時の年齢が高
齢化傾向にあることなどを示し
ました。喫煙率は継続して低下
していることもあり、今後、よ
り効率的に対策型肺ガン検診を
実施するためには、検診対象年
齢の引き上げなどが必要ではな
いかと考察しています。詳細は、
Jpn J ClinOncol 2020; 50:112
6-1132に掲載されています。

 逸見氏らは、日本対ガン協会
の全国のグループ連携団体から
1991〜2016年の5年ごとの対策
型肺ガン検診の情報(検診受診
者数、受診時の年齢、肺ガン発
見数、発見時の年齢・病期)を
収集し、性・年齢階級別に検診
受診者数と肺ガン発見率(肺ガ
ン発見数/検診受診者数)など
の年次ごとの推移を調査しまし
た。また、同じ調査年における
全国の肺ガン罹患率・死亡率(
国立ガン研究センターガン情報
サービス地域ガン登録全国推計)
の年次推移と喫煙率〔国民栄養
調査(2003年以降は国民健康・
栄養調査)〕の年次推移につい
ても併せて検討を行いました。

 今回の調査から、1991年以降
の対策型肺ガン検診の受診者は、
若年群(特に40~54歳)では著
しく少なく、高年群で多いこと、
また、受診者全体の高齢化が進
んでいることが明らかになりま
した。肺ガン発見率については、
若年群では高年群に比べ著しく
低く、近年若年群で低下傾向に
あることが分かりました。さら
に、1991年から2016年にかけて
年齢調整後の肺ガン発見率は、
男女とも有意に低下していまし
た。

 対策型肺ガン検診で見つかっ
た肺ガンの病期については、20
01年から2016年に発見された男
性の肺ガンの約45%、女性の肺
ガンの約70%はStage 1であっ
たことが分かりました。また、
肺ガン発見時の年齢については、
発見時には既に高齢であること
が多く、近年、発見時の年齢が
高齢化している傾向が確認され
ました。肺ガンの最大の危険因
子である喫煙率は、1986年に国
民栄養調査で喫煙率の調査を開
始して以降、男女で特徴は異な
りますが低下しており(特に男
性では一貫して低下)、多くの
年齢階級において毎年減少傾向
にありました。

 以上のことから逸見氏らは「
喫煙率のさらなる低下、検診受
診者の高齢化などの影響により、
若年群における対策型肺ガン検
診はさらに非効率的になる可能
性がある。将来の方向性として、
対策型肺ガン検診の対象年齢の
引き上げを含む対象年齢範囲の
設定などが必要ではないか」と
述べました。

 肺ガン検診について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 公立高校に効率的な勉強をし
て、入学する。      笑

 
 
 
 
 
 
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2】 失神の背後に危険な病気が隠れている場合あり

 
 
 
 
 
 
 「失神」は、血圧と心拍数が
下がり、脳への血流量が減って
意識を失う症状です。大抵は数
分で自然に意識が戻るため命に
関わることはありませんが、危
険な病気が隠れている場合もあ
ります。聖マリアンナ医科大学
東横病院失神センター(川崎市)
の古川俊行准教授に対処法など
を聞きました。

 失神は原因別に、大きく三つ
のタイプに分類されます。

 最も多いのが自律神経の乱れ
によって起こる「反射性失神」
です。神経調節性失神、血管迷
走神経反射とも呼ばれ、満員電
車や朝の全校朝礼など長時間立
ったままの姿勢を取った時など
にしばしば生じます。強い痛み
や精神的ショック、ストレスな
どが誘因となって自律神経のバ
ランスが崩れ、心臓の動きが遅
くなり、血圧が下がることで引
き起こされます。「会社で上司
に叱責される、せきをする、排
尿など引き金はさまざまで、誰
にでも生じます」と古川准教授
は、説明しています。

 一方、立ち上がったりした時
に、心臓への血流量が低下して
血圧が下がって起こる「起立性
低血圧」により、失神が生じる
ことがあります。

 いずれも睡眠不足、脱水、朝
食を抜くなどすると脳への血液
量が減少して発症しやすくなり
ます。そのため、特に失神を何
度も経験している人は、睡眠時
間を十分確保する、水分を十分
摂取する、朝食を必ず食べる、
疲労をためないなど生活習慣の
見直しが大切です。

 反射性失神や起立性低血圧は、
めまい、悪心(おしん)、冷や
汗など何らかの前兆が見られ、
意識消失後に数秒から数分以内
に自然に回復し、後遺症は残ら
ないとされています。

 これに対して、脈が速くなっ
たり遅くなったりして脈が乱れ
る不整脈によって起こる「心原
性失神」は、予兆もなく突然倒
れ、数分経過しても意識が回復
しないことがあります。呼吸が
止まり、突然死につながる危険
性もあるため、救急搬送を要請
し、心肺蘇生を行う必要があり
ます。

 それでも、失神の大半は自然
に意識が戻るため、軽く考えて
受診しない人が多いとされてい
ます。「自律神経の一時的な変
調が原因で起こる失神は寿命に
影響はないと言われていますが、
放置すると危険なタイプもあり
ます」と古川准教授は指摘しま
す。「失神を一度起こして不安
を抱えている人や繰り返す人は、
一度循環器内科を受診して心臓
の病気がないかを確認しましょ
う」とアドバイスしています。

 失神について解説している動

画です。

 
 


 
 
 突然死につながる危険性を感
じたため、試合を棄権した。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 国立ガン研究センターの逸見
治氏らは、1991年以降の対策型
肺ガン検診のデータから求めた
肺ガン発見率や喫煙率などとの
関連について報告したのは素晴
らしい業績です。結論として、
肺ガン検診の対象年齢の引き上
げを含む対象年齢範囲の設定な
どが必要ということですが、私
は、それだけでは不十分だと思
います。そもそも肺ガン検診の
みならず、ガン検診は全て2次
予防にあたります。2次予防を
することが、大切なのは分かり
ますが、お金と時間と労力をか
けない予防策は、成果を伴うこ
とが少ないと思います。大きな
痛みを伴う可能性が高い、一次
予防を行うべきだと考えます。
ちなみに一次予防では生活習慣
の見直しが重きを置かれること
をご承知おき下さい。
 「失神」は、血圧と心拍数が
下がり、脳への血流量が減って
意識を失う症状ということです
が、背後に危険な病気が隠れて
いる場合もあります。それゆえ
に、一度この症状を起こした人
は、主に循環器で徹底的に精査
するべきだと私は、考えます。
反射性失神や起立性低血圧は、
めまい、悪心(おしん)、冷や
汗など何らかの前兆が見られ、
意識消失後に数秒から数分以内
に自然に回復し、後遺症は残ら
ないとされていますが、今の所
後遺症が見られないから大した
病気ではないと侮るのは、大変
危険です。循環器の病気は、治
療により、症状がなくなると患
者さんが、もう治ったと錯覚す
る場合が多いからです。古川准
教授のアドバイスに従うのが賢
明かと思います。

 開腹手術から回復する。 笑

 
 
 
 
 
 
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