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2021-12-28 21:07:42

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診療マル秘裏話  号外Vol.2048 令和3年2月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)抗体薬物複合体の国際共同第2相臨床試験開始
2)体内時計の動物の行動時間帯の設定制御メカニズム

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 抗体薬物複合体の国際共同第2相臨床試験開始

 
 
 
 
 
 第一三共は本日(2月4日)、
HER3に対する抗体薬物複合体(
ADC)であるU3-1402について、
EGFR変異陽性の切除不能非小細
胞肺ガン(NSCLC) 患者さんを
対象とした国際共同第2相臨床
試験HERTHENA-Lung01 において、
最初の患者さんへの投与を開始
したと発表しました。

 HERTHENA-Lung01試験では、E
GFR 阻害薬と化学療法による治
療後に病勢進行を認めたEGFR変
異陽性切除不能NSCLC 患者さん
を対象に、U3-1402 の有効性と
安全性を評価しました。主要評
価項目は客観的奏効率で、副次
評価項目は奏効期間、病勢制御
率、無増悪生存期間、全生存期
間、安全性・忍容性など。米国、
欧州、日本を含むアジアにおい
て最大約420 例の患者さんを登
録する予定です。

 抗体の構造について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 そうこうしている内に奏効率
が発表された。      笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 体内時計の動物の行動時間帯の設定制御メカニズム

 
 
 
 
 
 
 金沢大学は2月3日、体内時計
が動物の行動する時間帯を設定
する制御メカニズムの一端を明
らかにしたと発表しました。こ
の研究は、同大医薬保健研究域
医学系の前島隆司准教授、三枝
理博教授らと、明治大学、東邦
大学、自然科学研究機構の共同
研究グループによるものです。
研究成果は、「Proceedings of
the National Academy of Sci
ences of the United States o
f America」 オンライン版に掲
載されています。

 ヒトを含む哺乳動物の行動や
睡眠・覚醒、さまざまな身体機
能(体温、ホルモン分泌、自律
神経機能など)は、体内時計に
より約24時間周期のリズム(サ
ーカディアンリズム、概日リズ
ム)に保たれています。

 脳内の視床下部には体内時計
として機能する視交叉上核が存
在しており、時刻情報を全身に
配信しています。視交叉上核に
は神経伝達物質GABAを放出する
約2万個の神経細胞が存在して
いますが、均一な細胞集団では
なく、性質の異なる複数のタイ
プの神経細胞から成り立ってい
ます。個々の神経細胞には、時
計遺伝子を中心とした、リズム
を生み出す分子機構(分子時計)
が備わっていますが、それらの
神経細胞がどのようにコミュニ
ケーションを取り合い、適切な
時間帯に動物の行動や覚醒を引
き起こすように時間情報を作り
出しているのか、そのメカニズ
ムについては不明な点が多く残
されていました。

 研究グループはまず、バソプ
レシン産生神経細胞からのGABA
放出が、昼間に高まるというサ
ーカディアンリズムがあること
を見出しました。

 次に、バソプレシン産生神経
細胞からのみGABAが放出されな
い性質を持つ遺伝子改変マウス
を作成して解析を行いました。
そのマウスでは、時計遺伝子に
よって駆動される視交叉上核の
分子時計はほぼ正常に時を刻ん
でいましたが、ケージ内を動き
回る行動は、分子時計を基準に
とると、行動の開始時刻は早ま
り、終了時刻は遅れ、結果とし
て行動の始まりから終わりまで
の間隔(活動期)が正常マウス
に比べ、5時間以上長くなって
いました。また、視交叉上核の
神経細胞の電気的な活動(神経
発火活動)は、正常マウスでは
昼に高く夜に低い単峰性のリズ
ムを示しますが、この遺伝子改
変マウスでは、昼に加えて夜に
も活動のピークを生じるという
二峰性のリズムを示し、マウス
の行動はその神経活動が低下す
るリズムの谷間に起きているこ
とが分かったということです。

 今回の研究成果により、視交
叉上核内に存在する神経細胞の
うち、「バソプレシン」を産生
する神経細胞から放出されるGA
BAの働きにより、視交叉上核内
の神経細胞の活動が時計遺伝子
リズムの適切な時間枠に限定さ
れ、それに伴い動物の行動が適
切な時間帯に起きることが、世
界で初めて明らかにされました。
これにより、「体内時計上に正
確なタイマー作動時間帯を設定
するメカニズム」の一端が解明
されました。

 体内時計の乱れは、睡眠障害
はもとより、さまざまな精神疾
患、ガンやメタボリックシンド
ロームの発症を高めると報告さ
れています。「今回、視交叉上
核内でのGABAを介した神経細胞
間コミュニケーションの役割が
見出された。これは体内時計機
構において、細胞内の時計遺伝
子メカニズムと協調して機能す
る、新たな制御階層の発見とみ
なされる。今後、この機構を踏
まえた体内時計の医学的および
薬学的介入方法の開発につなが
ると期待される」と、研究グル
ープは述べています。

 体内時計について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 一反木綿の一端をとらえる。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 第一三共が本日(2月4日)、
HER3に対する抗体薬物複合体(
ADC)であるU3-1402について、
EGFR変異陽性の切除不能非小細
胞肺ガン(NSCLC) 患者さんを
対象とした国際共同第2相臨床
試験HERTHENA-Lung01 において、
最初の患者さんへの投与を開始
したと発表したのは、喜ばしい
ことです。エンハーツ に続く抗体薬
物複合体(ADC) が臨床試験に
入ったという事ですから、続々
と臨床試験を終えれば抗体薬物
複合体(ADC) の製品が誕生す
ることになるのではと期待して
います。
 金沢大学が2月3日、体内時計
が動物の行動する時間帯を設定
する制御メカニズムの一端を明
らかにしたと発表したのは、素
晴らしい業績です。体内時計の
乱れは、睡眠障害はもとより、
さまざまな精神疾患、ガンやメ
タボリックシンドロームの発症
リスクを高めると報告されてい
ます。このような疾病の発症リ
スクを回避するためにも、今回
の研究成果を体内時計の医学的
および薬学的介入方法の開発に
つなげて頂く事を切に期待した
いと思います。

 会費の回収を回避した。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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