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2021-12-13 20:09:08

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診療マル秘裏話  号外Vol.2035 令和3年2月11日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)ADC製剤抗ガン剤エンハーツ,FDAが胃ガン追加適応承認
2)PGI2誘導体吸入薬が肺高血圧症の運動機能改善

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 ADC製剤抗ガン剤エンハーツ,FDAが胃ガン追加適応承認

 
 
 
 
 
 第一三共は1月18日、同社が
創製したADC(抗体薬物複合
体)製剤の抗ガン剤「エンハー
ツ」について、HER2陽性の
胃ガン治療に対する適応追加が
米国で承認されたと発表しまし
た。米国食品医薬品局(FDA)
が予定していた審査期限より前
倒しで承認にこぎ着けました。
昨年発売した乳ガン治療の適応
と同様、英アストラゼネカ(A
Z)と共同販促します。

 新たに承認された適応は、ト
ラスツズマブを含む治療歴があ
り、HER2陽性で局所進行/
転移性の胃腺ガン/胃食道接合
部腺ガンです。日本と韓国で行
った第2相臨床試験の結果を根
拠に申請していました。処方箋
薬ユーザーフィー法(PDUF
A)による審査終了目標日は2
月28日でしたが、前倒しで承
認されました。すでに承認され
ているHER2陽性乳ガン適応
に続き、2つ目の承認となりま
した。日本でもHER2陽性乳
ガン、胃ガン治療薬として承認
ずみです。

 胃ガンの化学療法について解

説している動画です。

 
 


 
 
 共同販促なのに、抜け駆けは
反則です。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 PGI2誘導体吸入薬が肺高血圧症の運動機能改善

 
 
 
 
 
 
 
 プロスタサイクリン(PGI2)
誘導体のトレプロスチニル吸入
薬が、間質性肺疾患に伴う肺高
血圧症患者さんの運動機能を改
善することが示されました。米・
Brigham and Women’s Hospital
のAaron Waxman氏らが、326 例
を対象にトレプロスチニル吸入
薬の安全性と有効性を検討した
第3相多施設二重盲検プラセボ
対照ランダム化比較試験INCREA
SEの結果をN Engl J Med(2021
年1月13日オンライン版)に発
表しました。

 同試験では、右心カテーテル
検査で間質性肺疾患に伴う肺高
血圧症と確定診断された患者さ
ん326 例(平均年齢66.5歳、女
性46.9%、特発性間質性肺炎44.
8%)を登録しました。トレプロ
スチニル吸入薬(0.6mg/mL)を
超音波ネブライザー(1吸入当
たり6μg)で1日4回(1回最大
12吸入,72μg)吸入するトレプ
ロスチニル群(163 例)と、プ
ラセボ群(163 例)に1:1でラ
ンダムに割り付けて16週間治療
しました。

 有効性の主要評価項目は、血
漿中トレプロスチニル濃度が最
大となる吸入後10~60分におけ
る6分間歩行距離(6MD)の、ベ
ースラインから治療開始後16週
までの変化量としました。

 副次評価項目は、N末端プロB
型ナトリウム利尿ペプチド(NT
-proBNP) 値のベースラインか
ら治療開始後16週までの変化量、
臨床的増悪までの期間などとし
ました。

 混合モデル反復測定による解
析の析の結果、主要評価項目の
両群間の最小二乗平均差は31.1
2m (95%CI 16.85~45.39m、P
<0.001)で,プラセボ群と比べ
てトレプロスチニル吸入群にお
ける6MD の有意な延長効果が認
められました。

 副次評価項目としたNT-proBN
P値の変化量は、プラセボ群で4
6%上昇したのに対して吸入トレ
プロスチニル群では15%低下し
ました(治療比0.58、95%CI 0
.47~0.72、P<0.001)。

 臨床的増悪の発生率は、プラ
セボ群の33.1%に対して吸入ト
レプロスチニル群では22.7%と
有意に低いという結果がでまし
た(ハザード比0.61、95%CI 0
.40~0.92、P=0.04、log-rank
test)。

 最も発現頻度が高かった有害
事象は咳、頭痛、呼吸困難、め
まい、悪心、倦怠感、下痢で、
これらの大部分は軽度~中等度
でした。

 また、吸入トレプロスチニル
群ではプラセボ群に比べて基礎
肺疾患の増悪率が有意に低いと
いう結果がでました(26.4% v
s. 38.7%、P=0.02、Fisher’s
exact test)。

 以上を踏まえ、Waxman氏らは
「間質性肺疾患に伴う肺高血圧
症患者に対する、トレプロスチ
ニル吸入薬は、プラセボに比べ
て治療開始後16週時点の6MD を
有意に延長し、NT-proBNP 値を
低下させた。また、プラセボと
比べて臨床的増悪リスクおよび
基礎肺疾患の増悪率の有意な低
下も認められた」と結論してい
ます。

 肺高血圧症の新薬について解

説している動画です。

 
 


 
 
 足底の面積を反復測定する。


 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 第一三共が1月18日、同社が
創製したADC(抗体薬物複合
体)製剤の抗ガン剤「エンハー
ツ」について、HER2陽性の
胃ガン治療に対する適応追加が
米国で承認されたと発表したの
は喜ばしいことです。日本でも
HER2陽性乳ガン、胃ガン治
療薬として承認ずみということ
ですが、米国も後れをとるまい
と適応追加したものと考えられ
ます。良い薬剤は、国籍関係な
く評価され承認されるものと私
は、考えます。新たに承認され
た適応は、トラスツズマブを含
む治療歴があり、HER2陽性
で局所進行/転移性の胃腺ガン
/胃食道接合部腺ガンです。日
本と韓国で行った第2相臨床試
験の結果を根拠に申請したと言
うことですから、余程、成績が
良かったので、人種差を考慮せ
ず承認したということでしょう。
 プロスタサイクリン(PGI2)
誘導体のトレプロスチニル吸入
薬が、間質性肺疾患に伴う肺高
血圧症患者さんの運動機能を改
善することが示されたのは、素
晴らしい業績です。肺高血圧症
自体、非常に治療が難しく特に
吸入薬は、同じくプロスタサイ
クリン(PGI2)誘導体のイロプ
ロストだけです。またトレプロ
スチニルは、静脈内に注入する
以外に、皮下に注入することも
可能なタイプのプロスタサイク
リン誘導体製剤であり、皮下あ
るいは静脈内にカテーテルを留
置して携帯用ポンプによりお薬
を24時間持続的に注入すると言
う投与法が通常使われているも
のです。内服製剤では、エンド
セリン受容体拮抗薬、ホスホジ
エステラーゼ5(PDE5)阻害薬、
可溶性グアニル酸シクラーゼ刺
激薬、プロスタサイクリン(PGI
2)誘導体製剤(ベラプロストナ
トリウム)プロスタサイクリン
受容体(IP受容体)作動薬などが
あります。

 携帯用ポンプの形態を確認す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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