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2021-12-11 21:15:45

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診療マル秘裏話  号外Vol.2033 令和3年2月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)肉類摂取と,死亡リスクの関連を調べた結果を発表
2)国立感染症研究所は武漢熱新規変異株情報公開

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 肉類摂取と,死亡リスクの関連を調べた結果を発表

 
 
 
 
 
 国立ガン研究センター社会と
健康研究センター予防研究グル
ープは、食事アンケートに回答
した約9万人を長期間追跡した
多目的コホート研究JPHC Study
で、肉類摂取と死亡リスクとの
関連を調べた結果をPLoS One(
2020; 15: e0244007)に発表し
ました。男性では、肉類全体お
よび赤肉の摂取量が最も多いグ
ループにおいて、全死亡と心疾
患死リスクが高かったことを報
告しました。

 わが国では、食生活の欧米化
に伴い1970~2006年に肉類の摂
取量が約2倍に増加したといわ
れています。肉類による動物性
脂肪や蛋白質の摂取増加が1960
年代以降における日本人の脳卒
中減少に貢献したとされる一方
で、欧米諸国では赤肉や加工肉
の過剰摂取によるさまざまな疾
病リスクの上昇が報告されてい
ます。しかし、これまで肉類摂
取と死亡リスクについて、日本
人を対象とした研究報告は少な
く、よく分かっていませんでし
た。そこで研究グループは、JP
HC Studyのデータを用い肉類摂
取と主要死因別死亡との関連に
ついて検討しました。

 対象は、1995年と1998年に11
保健所(岩手県二戸、秋田県横
手、長野県佐久、沖縄県中部、
東京都葛飾区、茨城県水戸、新
潟県長岡、高知県中央東、長崎
県上五島、沖縄県宮古、大阪府
吹田:呼称は2019年現在)管内
に在住し、食事アンケートに回
答した45~74歳の男女約9万人
です。2011年まで追跡した結果
に基づき、肉類摂取と死亡リス
クとの関連を調査しました。

 今回の研究では、調査開始時
に行った食事アンケートの結果
を用いて、肉類の総摂取量や1
日当たりの赤肉(牛・豚)、加
工肉(ハム・ソーセージなど)、
鶏肉の摂取量で四分位に分類し
ました。肉類全体の摂取量が最
も少ない第1四分位群を参照と
して、その他のグループの死亡
リスクを男女別に調べました。
解析に当たり年齢、居住地域、
喫煙状況、飲酒状況、身体活動、
肥満度、糖尿病や高血圧症の既
往の有無、総エネルギー摂取量、
総脂肪摂取量、野菜・果物・魚・
乳製品・卵・食塩の摂取量を調
整しました。

 解析の結果、男性では肉類全
体の摂取量の第1四分位群に対
して、第4四分位群では全死亡
リスクが有意に高く、赤肉でも
第4四分位群で全死亡リスクが
有意に高いという結果でした。
一方、女性では、肉類摂取によ
る全死亡リスクとの関連は見ら
れませんでした。

 さらに、肉類摂取と原因別死
亡を検討した所、男性では肉類
全体および赤肉の摂取量の第1
四分位群に対して第4四分位群
で心疾患死のリスクが有意に高
いという結果がでました。女性
では、肉類全体および赤肉の摂
取量の第4四分位群で、脳血管
疾患死リスクが有意に低かった。

 今回の知見を踏まえ、研究グ
ループは「男性では、肉類全体
および赤肉の摂取量が最も多い
グループにおいて、全死亡と心
疾患死のリスクが高かったとい
う結果は、欧米や中国の疫学研
究をまとめたメタ解析で、赤肉
の摂取量が多いと全死亡リスク
が高まるという報告と一致して
いる。これまでの研究でも、肉
類に多く含まれる飽和脂肪酸の
摂取量が多いと、心疾患のリス
クが増加することが報告されて
いることから、本研究でも同様
の関連が示されたと考えられま
す。一方、鶏肉の摂取量の多さ
はガンの死亡リスク低下と関連
していたが、詳細なメカニズム
は明らかでない」とした。「女
性では、肉類全体および赤肉の
摂取量が多いグループで、脳血
管疾患による死亡リスク低下と
の関連が見られた。肉類は主要
なた蛋白源であり、適量の蛋白
質摂取は血圧を適正に保ち、脳
卒中を予防すると報告されてい
る。さらに、女性は男性に比べ
肉類全体の摂取量が少ないため、
過剰摂取の影響が現れにくいと
考えられた」と述べています。

 同研究グループは研究の限界
として、肉類の摂取量は1回の
アンケート結果のみに基づいて
おり、追跡中の食事の変化につ
いては考慮していないことなど
を挙げています。

 赤身肉のリスクについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 肉は、男性にとって憎々しい
食べ物。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 国立感染症研究所は武漢熱新規変異株情報公開

 
 
 
 
 
 
 
 国立感染症研究所は1月10日、
1月2日にブラジルから到着した
渡航者4名から、1月6日に検出
した武漢熱の新規変異株につい
て、現時点での情報を公表しま
した。

 当該新規変異株は、B.1.1.24
8系統に属し,スパイク蛋白質に
12箇所の変異を認めます。この
系統名は、武漢熱ウイルスに関
して用いられている分類方法「
Pangolin」(COVID-19 Lineage
Assigner Phylogenetic Assig
nment of Named Global Outbre
ak LINeages) による分子系統
IDによるもので、B.1.1.248 系
統は、ブラジルで拡散していた
B.1.1.28の系譜の一部(下流に
ある系譜)です。なお、英国VO
C 202012/01はB.1.1.7、南アフ
リカ501Y.V2はB.1.351に該当し
ます。

 当該変異株は、感染性の増加
が懸念される変異株のVOC-2020
12/01や501Y.V2と同様に、スパ
イク蛋白質の受容体結合部位N5
01Y に変異を認めるほか、501Y
.V2 と同様にE484K 変異を認め
ます。E484の変異は、武漢熱ウ
イルスを中和するモノクローナ
ル抗体からの逃避変異として報
告されていました。さらに、E4
84K 変異が、回復者血漿からの
逃避変異株で見られるという実
験データとE484が変異すると回
復者血漿でのシュードタイプウ
イルスの中和抗体価が10倍程度
低下する(武漢熱回復者の血清
中に誘導された抗武漢熱ウイルス抗
体の存在下でも、in vitroでウ
イルスの細胞感染を抑制しにく
い)という実験データが報告さ
れています。すなわち、これま
でのウイルスに対する免疫は、
E484変異を持つウイルスに対し
て効果が減弱する可能性が懸念
されています。ブラジルでは、
1月6日にB.1.1.248系統のE484K
変異を認める変異株による再感
染症例の報告がありましたが、
当該新規変異株と同一ではあり
ません。

 当該変異株については、現時
点では、遺伝子の配列に関する
情報に限られています。そのた
め、ヒトにおける感染性や病原
性、検査法への影響、ワクチン
への影響等については、現時点
での判断は困難であり、引き続
きの調査が必要とされています。
感染研は、「当該変異株の感染
者は、個室での管理下におき、
感染源、濃厚接触者の追跡と管
理、臨床経過等を含めた積極的
疫学調査を行うことが望ましい」
とし、「変異株であっても、個
人の基本的な感染予防策は、従
来と同様に、3密の回避、マス
クの着用、手洗いなどが推奨さ
れる」と述べています。

 オミクロン株についてのニュー

ス動画です。

 
 


 
 
 官吏が体調を管理する。 笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 国立ガン研究センター社会と
健康研究センター予防研究グル
ープは、食事アンケートに回答
した約9万人を長期間追跡した
多目的コホート研究JPHC Study
で、肉類摂取と死亡リスクとの
関連を調べた結果をPLoS One(
2020; 15: e0244007)に発表し
たのは、素晴らしい業績です。
解析の結果、男性では肉類全体
の摂取量の第1四分位群に対し
て、第4四分位群では全死亡リ
スクが有意に高く、赤肉でも第
4四分位群で、全死亡リスクが
有意に高いという結果でした。
一方、女性では、肉類摂取によ
る全死亡リスクとの関連は見ら
れなかったとのことですが男性
は、特に気を付けるべき結果だ
と思います。女性もたくさん肉
類を食べる人は、注意すべきで
はないかと考えます。
 感染研は「当該変異株の感染
者は、個室での管理下におき、
感染源、濃厚接触者の追跡と管
理、臨床経過等を含めた積極的
疫学調査を行うことが望ましい」
とし、「変異株であっても、個
人の基本的な感染予防策は、従
来と同様に、3密の回避、マス
クの着用、手洗いなどが推奨さ
れる」と述べていることから、
変異株であっても、それ程、恐
れることはないと思います。し
かし、大人数での長時間に及ぶ
会席などは、絶対に避けるべき
だと思います。ヒトにおける感
染性や病原性、検査法への影響、
ワクチンへの影響等については、
現時点での判断は困難であり、
引き続きの調査が必要というこ
とですから、変異株についての
情報は、これからも十分に注意
する必要があると考えます。ぜ
ったいに油断は禁物と言えるで
しょう。

 個室の予約に固執する。 笑

 
 
 
 
 
 
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