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2021-11-30 21:27:18

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診療マル秘裏話  号外Vol.2024 令和3年1月29日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)母親の子宮頸ガンが移行した小児肺ガンの事例
2)貯蔵多糖パラミロンが慢性腎障害を抑制する可能性

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 母親の子宮頸ガンが移行した小児肺ガンの事例

 
 
 
 
 
 国立ガン研究センターらの研
究グループは、母親の子宮頸ガ
ンが移行した小児肺ガンの事例
が2例見つかったと報告しまし
た。経腟分娩に伴う羊水誤嚥に
よる母体から出生児へのガン細
胞の移行は世界初だということ
です。詳細はN Engl J Med (20
21; 384: 42-50)に掲載されて
います。

 今回見つかった事例は、腫瘍
と正常組織のペアサンプルを用
いた次世代シークエンシング(
NGS)であるNCCオンコパネル検
査実施中に偶然特定されました。
国立ガン研究センター中央病院
の臨床研究TOP-GEARプロジェク
トにおいて、肺ガンを有する男
児2例(診断時年齢:神経内分
泌腫瘍1歳11カ月、腺ガン6歳)
の遺伝子解析を行った所、本人
以外の遺伝子配列の存在が確認
されました。症例の母親はいず
れも子宮頸ガンと診断されてい
たことから、児の肺ガンおよび
正常組織と母親の子宮頸ガンお
よび正常組織について遺伝子を
比較しました。

 その結果、男児2例の腫瘍は
Y染色体を欠き、複数の体細胞
変異、ヒトパピローマウイルス
(HPV) ゲノムおよび一塩基多
型(SNP) 対立遺伝子がそれぞ
れ母親の腫瘍と一致しており、
母親の子宮頸ガンが児に移行し
たことが実証されました。

 母体のガン細胞が児に移行す
るケースは極めてまれで、出生
児1,000 人当たりの母親がガン
に罹患している割合はおよそ1
人、出生児への移行はガンを有
する母親50万人当たりおよそ1
例で発生すると推定されていま
す。皮膚ガンなどが母親から子
に移行するケースでは、脳、骨、
肝臓、肺および軟部組織に複数
の播種性転移を示すことから、
胎盤を介した血行性のものと考
えられます。しかし、今回報告
された2例では肺のみに腫瘍が
見られ、気管支に沿って局在し
ていました。男児はいずれも経
腟分娩であり、母親の子宮頸ガ
ン細胞が混在した羊水の誤嚥に
より移行したものと示唆されま
す。

 研究グループは「子宮頸ガン
の母親から小児へのガン細胞の
移行は経腟分娩中に発生する可
能性があるため、子宮頸ガンの
母親には帝王切開を推奨する必
要がある」と指摘しました。腫
瘍と正常組織のペアサンプルを
用いたNGS は、母親から乳児に
移行するガンの診断および移行
感染の有病率を把握する有用な
ツールと考えられるとしていま
す。

 なお、肺神経内分泌腫瘍の男
児は、診断後1年以内の無治療
フォローアップ中に腫瘍の自然
退縮が見られました。残存腫瘍
に対し2つの化学療法レジメン
を施行したものの進行が認めら
れたため、再発または難治性の
固形腫瘍を有する日本人小児を
対象とした抗PD-1抗体ニボルマ
ブの第1相試験登録下で同薬を
4サイクル(2週間ごとに3mg/
kg)投与した所、腫瘍は縮小、
計14サイクルが投与されたとい
うことです。研究グループは「
腫瘍の自然退縮は転移性内分泌
ガンでは非常にまれです。また、
この症例はPD-1もPD-L1 も発現
しておらず、免疫チェックポイ
ント阻害薬は小児におけるほと
んどの固形ガンに効果がないこ
とが知られているにもかかわら
ず、残存した腫瘍はニボルマブ
に反応した」としています。

 研究グループは、1小児ガン
の検査で他人由来の遺伝子配列
が検出された場合は、母親由来
のガンである可能性がある2母
親のガンが移行した小児ガン患
者さんにおいては免疫チェック
ポイント阻害薬が有望な選択肢
になる可能性が示唆されたと結
論しました。その上で、今後の
展望として「母親の子宮頸ガン
の発症予防としてHPV ワクチン
接種と定期的な検診による子宮
頸ガンの予防および早期発見が
重要。また2019年6月に保険適
用されたNCC オンコパネル検査
による情報が蓄積され、研究の
進展により小児ガンの治療開発
が進むことを期待している」と
述べています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 至急、子宮頸ガンの検査を行
うことを決断した。    笑

 
 
 
 
 
 
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2】 貯蔵多糖パラミロンが慢性腎障害を抑制する可能性

 
 
 
 
 
 
 
 ユーグレナは微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)の貯
蔵多糖「パラミロン」が、慢性
腎障害を抑制する可能性を見い
だしました。帝京大学医学部附
属溝口病院の永山嘉恭医師との
研究です。慢性腎障害を発症さ
せたラットにパラミロンを含む
食事を継続摂取させた所、慢性
腎障害によって、尿に蛋白質が
排出される現象などが抑制され
ることを確認しました。成果は
科学雑誌「プロスワン」に掲載
されました。

 腎臓は血液をろ過して老廃物
を尿として体外に排出しますが、
慢性腎障害の患者さんはその働
きが低下、腎機能の異常が続き
ます。進行すると、腎臓でろ過
を担う組織「糸球体」の機能が
弱ることから血中に尿毒素が蓄
積し、ゆくゆくは心血管疾患の
発症にもつながるということで
す。そこで今回、パラミロンの
継続摂取が慢性腎障害の進行に
与える影響を検討することにし
ました。

 検討には慢性腎障害を発症さ
せたラットを用いて、通常の食
事もしくはパラミロン5%を含
む食事を与え、比較対象として
慢性腎障害を発症させていない
ラットに通常の食事を与えまし
た。8週間後、慢性腎障害の発
症によって増加した尿蛋白の排
出がパラミロンの摂取で有意に
抑制されることが分かりました。
加えて、同障害にともない観察
された糸球体の硬化と尿細管の
障害もパラミロンの摂取で抑制
されたということです。

パラミロンを多く含むミドリム

シについて解説している動画で

す。

 
 


 
 
 
 高価な硬化剤を購入する。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 国立ガン研究センターらの研
究グループが、母親の子宮頸ガ
ンが移行した小児肺ガンの事例
が2例見つかったと報告したの
は、素晴らしい業績です。経腟
分娩に伴う羊水誤嚥による母体
から出生児へのガン細胞の移行
は世界初だということですので、
奇跡的な確率で、母親から小児
へ、移行したことは、間違いが
ありません。母親のガンが移行
した小児ガン患者さんにおいて
は免疫チェックポイント阻害薬
が有望な選択肢になる可能性が
示唆されたと結論づけられたこ
とは、喜ばしいことです。
 ユーグレナが微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)の貯
蔵多糖「パラミロン」が、慢性
腎障害を抑制する可能性を見い
だしたのは、素晴らしい業績で
す。慢性腎障害の薬は、色々と
開発されていますが、今現在の
所、実用化されたものは、あり
ません。このような身近な天然
物が、腎障害を抑制するとは、
予想できませんでした。京都大
の柳田教授の宣言している通り
腎臓病が治る日がくるのは、そ
う遠くない未来の可能性が高い
と考えられました。人工透析が
必要無くなったら、どれほどの
医療費が節約できるのか、真剣
に悩む日がくることを期待した
いと思います。

 親権奪取を真剣に考える。笑

 
 
 
 
 
 
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