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2021-11-29 20:40:42

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診療マル秘裏話  号外Vol.2023 令和3年1月28日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)温度が、乳ガンの悪性度に寄与することを発見
2)ファイザー社製ワクチン接種後6万人に1人アナフィラキシーショック

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 温度が、乳ガンの悪性度に寄与することを発見

 
 
 
 
 
 東京医科大学は1月5日、ガン
の周辺環境因子の1つである温
度が、乳ガンの悪性度に寄与す
ることを発見し、転移を促進す
るなどガン微少環境に影響を与
えるエクソソーム分泌が温度依
存的に増加するメカニズムの一
部を解明したと発表しました。
これは、同大医学総合研究所の
落谷孝広教授(前国立ガン研究
センター研究所分野長)と国立
ガン研究センター研究所細胞情
報学分野の山本雄介主任研究員、
大塚蔵嵩外来研究員の研究グル
ープによるものです。研究成果
は、「Journal of Extracellul
ar Vesicles」 に掲載されてい
ます。

 ガン細胞を取り巻く周辺環境
因子はさまざまに存在し、その
中でもガンの発達に影響を与え
る酸素や栄養条件などに関して
多くの研究がなされてきました
が、温度変化に関する知見は少
ないのが現状です。乳ガン症例
の腫瘍部は一般的に皮膚温が上
昇していることが多く、特に進
行した乳ガンほど高温の所見を
呈する傾向があることが報告さ
れていました。

 1960年代よりその特徴を活か
してサーモグラフィなどによる
乳ガンの早期発見の試みが行わ
れており、1990年代にはサーモ
グラフィから得られた乳ガン部
の温度の上昇が悪性化や予後と
の関連を示唆することが報告さ
れています。しかし、温度が乳
ガンの悪性度に寄与するのか、
また温度が乳ガン細胞の表現型
や悪性化に関与するとしてどの
ような影響を及ぼすか、その分
子機構などに関しては未解明で
した。

 研究グループは初めに、ヒト
の乳腺上皮細胞株MCF10A、一般
的に悪性度が高くなく転移能が
低いとされる乳ガン細胞株MCF-
7(ホルモンレセプター陽性、H
er2陰性),転移能が高く悪性度
も高いとされる乳ガン細胞株MD
A-MB-231(ホルモンレセプター
陰性、Her2陰性)の細胞増殖に
温度が与える影響を調べました。
その結果、MDA-MB-231のみ高温
下で細胞増殖が促進されること
が分かり、細胞の移動能(遊走
能)や浸潤能も温度依存的に増
えることも見出しました。

 ガンの遠隔転移があると生存
率が非常に低くなることから、
ガン細胞の転移能も重要です。
近年、細胞から分泌される50〜
150nm の小胞(エクソソーム)
が、細胞間のコミュニケーショ
ンツールの1つとして、転移先
の微小環境(前転移ニッチ)形
成などに関与することにより、
ガンの転移を促すことが報告さ
れています。これまでの研究に
より、乳ガンから分泌されるエ
クソソームが前転移ニッチの形
成を促し、ガン細胞から放出さ
れるエクソソームの量や質がガ
ンの転移に寄与することが知ら
れていました。

 そこで研究グループは、温度
がエクソソームに与える影響を
調べるため、温度変化に応答す
る、上記の転移能が高く悪性度
も高いとされる乳ガン細胞(MD
A-MB-231)を温度別に培養し、
エクソソーム量を調べました。
その結果、放出量が温度依存的
に増えることが分かりました。
また、エクソソームに存在する
マーカー蛋白質を調べた所、そ
の量も温度依存的に変化するこ
とが示唆され、温度がエクソソ
ームの量と質に影響を与えるこ
とも明らかになりました。さら
に、温度帯ごとに乳ガン細胞の
遺伝子発現を網羅的に解析し、
温度依存的に発現が変化する遺
伝子の中から温度依存的なエク
ソソーム分泌に関与する遺伝子
も見出しました。

 ガン細胞の周辺環境因子の1
つである温度変化に着目し、原
発巣の腫瘍発達、遊走・浸潤、
転移など、今後乳ガンの悪性化
に関与する遺伝子など分子機構
の解明を行っていくことで、新
たな治療標的の探索が進展して
いく可能性があります。研究グ
ループは、「エクソソームのバ
イオロジーに関する知見を蓄積
していくことにより、転移の新
しいメカニズムの解明につなが
ることや、新規のバイオマーカ
ーの同定、エクソソームを標的
としたガン治療研究戦略にも貢
献できることが期待される」と、
述べています。

 エクソソーム=脂質の膜でで
きた直径1万分の1ミリの袋状
の物質で、蛋白質や遺伝物質の
RNAなどを包んでいます。細
胞間を行き来し、様々な情報を
伝える役割があるとされていま
す。

 ガンの悪性度を決める5つの

因子について解説している動画

です。

 
 


 
 
 
 分子機構解明の講義を聴こう。


 
 
 
 
 
 
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2】 ファイザー社製ワクチン接種後6万人に1人アナフィラキシーショック

 
 
 
 
 
 
 
 米製薬大手ファイザーの武漢
熱ウイルスワクチンを接種後に、
急性の重いアレルギー症状を6
万人に1人が発症したとの記事
を、米科学誌サイエンスが掲載
しました。

 一般的にワクチン接種で10
0万人に1人が同様の症状を起
こすとされています。今回はよ
り頻度が高いのですが、同誌は、
副作用のリスクより利益の方が
上回るとの専門家の意見を紹介
しました。同社の臨床試験では、
ワクチン接種で武漢熱の発症者
を20分の1に減らす効果が示
されています。

 このアレルギー症状は「アナ
フィラキシー反応」と呼ばれ、
呼吸困難や血圧の急低下が起き
ます。薬や食べ物などが原因に
なるほか、ワクチンの副作用と
しても知られています。

 米英などで接種が始まってい
る同社のワクチンについて、同
反応の頻度に関する公式データ
はありませんが、サイエンス誌
が昨年12月23日までに米国
で接種した約61万人を調べ、
10人で確認されたと報じまし
た。

 ファイザー日本法人の広報担
当者は「接種後の副作用は分析
中で、各国の調査にも協力して
いる。接種後はアレルギー症状
に備えるよう注意を呼びかけて
いる」とコメントしました。

 一方、米医学誌ニューイング
ランド・ジャーナル・オブ・メ
ディシンは、同ワクチンの接種
で同反応が「約10万人に1人
に発症する」との推定値を掲載。
同誌は、同反応を抑える有効な
注射薬があり、対処可能として
います。

 石井健・東京大教授(ワクチ
ン科学)の話「アナフィラキシ
ーはどんなワクチンでも起きう
る。現時点では、高齢者は新型
コロナのワクチンを接種しない
リスクの方がはるかに高いと考
えられる」

アナフィラキシーは、日本人で

は、計算上1万2315人に一

人で起こったことになるという

ニュース動画です。

 
 


 
 
 
 恒例の高齢者の意見が述べら
れた。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 東京医科大学が1月5日、ガン
の周辺環境因子の1つである温
度が、乳ガンの悪性度に寄与す
ることを発見し、転移を促進す
るなどガン微少環境に影響を与
えるエクソソーム分泌が温度依
存的に増加するメカニズムの一
部を解明したと発表したのは、
素晴らしい業績です。転移能が
高く悪性度も高いとされる乳ガ
ン細胞株MDA-MB-231(ホルモン
レセプター陰性、Her2陰性)の
細胞増殖に温度が与える影響が
大きかったことは、今後の治療
に活かせるのではないかと思い
ます。ガン細胞の周辺環境因子
の1つである温度変化に着目し、
原発巣の腫瘍発達、遊走・浸潤、
転移など、今後乳ガンの悪性化
に関与する遺伝子など分子機構
の解明を行っていくことで、新
たな治療標的の探索が進展して
いく可能性を追求して頂きたい
ものです。
 米製薬大手ファイザーの武漢
熱ウイルスワクチンを接種後に、
急性の重いアレルギー症状を6
万人に1人が発症したとの記事
を、米科学誌サイエンスが掲載
したのは、由々しきことです。
私のクリニックでは、アナフィ
ラキシーショックを避けるため
に、予防接種後の入浴、激しい
運動、アルコール飲料の摂取等
を行わないように厳重に注意し
ています。こうした注意を守ら
なかった結果、救急車を呼ぶは
めになった方がおられたことを
明記しておきたいと思います。
こうした、初歩的な注意を軽視
するとアナフィラキシーショッ
クを起こしても文句は言えない
ということになります。すべて
のワクチンにアナフィラキシー
ショックのリスクがあり、その
リスクを回避する術をしっかり
と身に着けて頂きたいものです。

 会費の支払いを回避する輩。


 
 
 
 
 
 
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