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2021-10-11 22:03:03

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診療マル秘裏話  号外Vol.1981 令和2年12月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)EUでBTK阻害薬,慢性リンパ性白血病治療薬の承認
2)精子が互いに助け合って泳ぐ協調遊泳効果解明

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 EUでBTK阻害薬,慢性リンパ性白血病治療薬の承認

 
 
 
 
 
 アストラゼネカは11月9日、
欧州連合(EU)において、次世
代の選択的ブルトン型チロシン
キナーゼ(BTK)阻害薬acalabr
utinibが、慢性リンパ性白血病
の成人患者さんへの治療薬とし
て承認されたことを発表しまし
た。今回の承認は、未治療の慢
性リンパ性白血病患者を対象と
したELEVATE-TN、再発または難
治性慢性リンパ性白血病患者を
対象としたASCENDの2件の第3
相臨床試験結果に基づいたもの
です。

 英アストラゼネカ(AZ)は、
血液ガン治療薬として開発して
いる「アカラブルチニブ」を新
型コロナウイルス感染症の治療
薬として転用する第2相臨床試
験(P2)で、主要評価項目を
達成しなかったと発表しました。
生存率や症状の改善の効果を確
認できませんでした。日本も同
試験に参加しました。

 呼吸器症状がある新型コロナ
の入院患者さんを対象としたP
2でベストサポーティブケア(
BSC)に上乗せ投与した場合
の有効性などを検証しましたが、
呼吸器不全から回復した患者さ
んの比率や生存率をBSC単独
に比べ改善できませんでした。
安全性の問題はありませんでし
た。試験は欧米や日本などで行
いました。

 同剤は成人慢性リンパ性白血
病などの治療薬として開発され
ていますが、治療標的の「ブル
トン型チロシンキナーゼ(BTK)」
が炎症性サイトカインの産生に
もかかわると報告されたことか
ら、新型コロナ治療への転用が
検討されました。先に行われた
医師主導研究では、重症患者さ
んに対する有効性が報告されて
いました。

 ブルトン型チロシンキナーゼ
(Bruton’s tyrosine kinase,
略称 Btk または BTK)は 酵素
のひとつで、ヒトでは BTK遺伝
子によりコードされています。
BTK はプロテインキナーゼであ
り、リンパ球B細胞の成熟に重
要な役割を果たします。

慢性リンパ性白血病について

解説している動画です。

 
 


 
 
 サイトカインの産生に関わる
という説に賛成。     笑

 
 
 
 
 
 
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2】 精子が互いに助け合って泳ぐ協調遊泳効果解明

 
 
 
 
 
 
 東北大学は11月17日、精子と
精子の間に働く流体相互作用の
解析を行い、精子が互いに助け
合って泳ぐ、協調遊泳の効果を
明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大大学院工学研
究科生体流体力学分野の大森俊
宏助教、石川拓司教授らの研究
グループによるものです。研究
成果は、「Physics of Fluids」
に掲載されています。

 不妊に悩むカップルの約50%
は男性側に原因があり、男性由
来の不妊(男性不妊症)の検査、
治療の重要性が近年増してきて
います。男性不妊の原因はさま
ざまありますが、精子の数が少
ない事で不妊につながる乏精子
症があります。乏精子症の状態
では、運動性は良好でも精子数
が少ないことで受精の確率が減
るものと考えられていますが、
今回、研究グループは、精子の
数が精子の運動性にも影響を与
えることを明らかにしました。

 研究グループは、運動する精
子と精子の間に働く流体相互作
用を、力学法則に基づくシミュ
レーションによって解析しまし
た。その結果、精子が集団化す
ることで遊泳速度、効率が高ま
る協調遊泳の効果を明らかにし
ました。精子が泳ぐことで作ら
れる「液体の流れ」が、他の精
子の運動を後押しする形となり、
精子が多数いる時の方が早く、
効率的に泳げることが判明しま
した。精子は受精を達成するた
めに、体長の約3,000 倍もの距
離を泳ぐ必要があり、このよう
な協調遊泳の効果は、長距離を
早く確実に泳ぎ切るのに重要で、
受精を達成する自然のメカニズ
ムを表しているということです。

 これらの結果は、精子数が少
ない状態でも密度が高まれば得
られる効果であり、運動性が良
好で数が少ない乏精子症患者さ
んの精液でも、通常の精子運動
の状態へと引き上げられる可能
性があります。研究グループは、
「協調遊泳を利用して精子運動
を高めることで、男性不妊に対
する治療の効果が期待できる」
と、述べています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 精子の協調運動を制止しては、
いけない。        笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 アストラゼネカが11月9日、
欧州連合(EU)において、次世
代の選択的ブルトン型チロシン
キナーゼ(BTK)阻害薬acalabr
utinibが、慢性リンパ性白血病
の成人患者さんへの治療薬とし
て承認されたことを発表したの
は、喜ばしいことです。しかし、
治療標的の「ブルトン型チロシ
ンキナーゼ(BTK)」 が炎症性
サイトカインの産生にもかかわ
ると報告されたことから、新型
コロナ治療への転用が検討され
たものの臨床試験で結果がでな
かったのは、残念です。
 東北大学が11月17日、精子と
精子の間に働く流体相互作用の
解析を行い、精子が互いに助け
合って泳ぐ、協調遊泳の効果を
明らかにしたと発表したのは、
素晴らしい業績です。精子数が
少ない状態でも密度が高まれば
得られる効果であり、運動性が
良好で数が少ない乏精子症患者
さんの精液でも、通常の精子運
動の状態へと引き上げられる可
能性があることが分かったのは
男性不妊の治療において役立つ
ことでしょう。

 男性不妊の患者さんが、不妊
治療に有利な都市部に赴任した。


 
 
 
 
 
 
 
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