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2021-10-07 22:31:56

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診療マル秘裏話  号外Vol.1977 令和2年12月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)喫煙と大腸ガン罹患リスクとの関連を評価する解析
2)心アミロイドーシスの99mTc ピロリン酸シンチグラフィ保険適応

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 喫煙と大腸ガン罹患リスクとの関連を評価する解析

 
 
 
 
 
 国立ガン研究センターなどの
グループは、日本人における喫
煙状況・喫煙本数・禁煙と大腸
ガン罹患リスクとの関連を評価
するため、10件の前向きコホー
ト研究の統合解析を行いました。
その結果、36万3,409 名の参加
者(男性47.3%)を追跡(平均
追跡期間は7.6 年から20.6年)
し、そのうち9,232 名(男性が
60.5%)に大腸ガンを確認しま
した。非喫煙者と比較した所、
男性において喫煙経験者におけ
る大腸ガンの罹患リスクは1.19
倍、結腸ガンは1.19倍、下行結
腸ガンは1.28倍、直腸ガンは1.
21倍と高いという結果がでまし
た。女性では、非喫煙者と比較
して、喫煙経験者の下行結腸ガ
ン罹患リスクは1.47倍でした。

大腸ガンについて解説している

動画です。

 
 


 
 
 皮革製品の質を比較する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 心アミロイドーシスの99mTc ピロリン酸シンチグラフィ保険適応

 
 
 
 
 
 
 厚生労働省は10月26日、心ア
ミロイドーシス(CM)に対する
99mTc ピロリン酸シンチグラフ
ィについて保険診療を認める通
知を発出しました(保医発1026
第1号)。低侵襲性かつ有用性
が高い同検査が保険診療に加わ
ったことで、トランスサイレチ
ン型CM(ATTR-CM) をはじめと
するCM診療の進展が期待されま
す。

 CMという病気は、異常を来し
た前駆蛋白質がアミロイド線維
を形成し、心臓の間質に沈着す
ることでさまざまな機能障害を
呈します。希少疾患と考えられ
ていましたが、最近の報告から
ATTR-CM や野生型ATTRアミロイ
ドーシスの患者数は従来の想定
より多く、日常診療で遭遇する
頻度が高いことが明らかになっ
てきました。

 ATTR-CM の診断では血液検査
や心電図、心エコー検査などを
行いますが、確定診断には心筋
生検によりアミロイドの沈着お
よびATTRの前駆蛋白質の存在を
免疫染色で証明する必要があり
ます。ただし、心筋生検は侵襲
性が高く、全ての症例に施行す
ることは困難であるため、CMを
示唆する臨床・画像所見があり
心筋以外の組織でアミロイドの
沈着が証明できれば、CMと診断
することが許容されます。

 そこで注目されるのが、低侵
襲性で骨疾患や急性心筋梗塞の
診断に広く使用されており、近
年ATTR-CM 診断への有用性を示
すエビデンスが集積されている
99mTc ピロリン酸シンチグラフ
ィです。

 今年(2020年)3月に刊行さ
れた 『2020年版 心アミロイド
ーシス診療ガイドライン』では、
99mTc ピロリン酸シンチグラフ
ィによるATTR-CM の診断を推奨
クラス1、エビデンスレベルC
としており、視覚的評価(Grad
e 0〜3)および定量評価に基づ
く評価法も掲載しています。

 日本ではCM診断用途としては
保険適応外である点が課題でし
たが、今回の通知によりCMへの
保険診療が可能となりました。
GL策定による認知度の向上、治
療薬(タファミジス、パチシラ
ン)の登場と併せ、CM診療の進
展が期待されます。

 タファミジス(ビンダケル®)
は、遺伝性トランスサイレチン
(ATTR)アミロイドーシスの進
行抑制に対して使用される蛋白
質安定化剤で,本症に対して初
めて承認された疾患修飾薬です。
遺伝性ATTRアミロイドーシスは
TTR 遺伝子変異により、成人期
に発症する生命予後不良の遺伝
性全身性アミロイドーシスであ
り、本症の心アミロイドーシス
は患者さんの生命予後や臨床経
過に大きく影響します。

 パチシランナトリウムは,TTR
メッセンジャーRNA を標的とし
て遺伝子発現を抑制(サイレン
シング)し、TTR 蛋白質が作ら
れる前にその産生を阻害するRN
A 干渉治療薬です。具体的には、
肝臓での変異型および野生型TT
RmRNA を分解させることで血清
中TTR 蛋白質を減少させ、体内
組織でのTTR の沈着を抑制する
ことで、TTR型FAPの症状を改善
させるとともに進行を抑制しま
す。

心アミロイドーシスについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 死角になっていて視覚で確認
できない。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 国立ガン研究センターなどの
グループが、日本人における喫
煙状況・喫煙本数・禁煙と大腸
ガン罹患リスクとの関連を評価
するため、10件の前向きコホー
ト研究の統合解析を行ったのは
素晴らしい業績です。非喫煙者
と比較した所、男性において喫
煙経験者における大腸ガンの罹
患リスクは1.19倍、結腸ガンは
1.19倍、下行結腸ガンは1.28倍、
直腸ガンは1.21倍と高いという
結果が出て、女性では非喫煙者
と比較して、喫煙経験者の下行
結腸ガン罹患リスクは1.47倍と
言う結果がでたことは由々しき
ことだと思います。 とにかく、
このようなガンリスクを考えて
喫煙者は、禁煙に努めて頂きた
いと考える次第です。
 厚生労働省が10月26日、心ア
ミロイドーシス(CM)に対する
99mTc ピロリン酸シンチグラフ
ィについて保険診療を認める通
知を発出したのは、喜ばしいこ
とです。心筋生検は侵襲性が高
く、全ての症例に施行すること
は困難であるため、CMを示唆す
る臨床・画像所見があり心筋以
外の組織でアミロイドの沈着が
証明できれば、CMと診断するこ
とが許容されるといううことで
す。この99mTc ピロリン酸シン
チグラフィは低侵襲性で骨疾患
や急性心筋梗塞の診断に広く使
用されており、近年ATTR-CM 診
断への有用性を示すエビデンス
が集積されているので許容され
うる診断の方法として有望と考
えられます。

 信州で低侵襲の検査が実用化
された。         笑

 
 
 
 
 
 
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