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2021-10-03 18:21:34

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診療マル秘裏話  号外Vol.1974 令和2年12月1日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)胃ガンの転移を促す蛋白質を発見したと発表す
2)不詳受容体が歯エナメル質形成に関与し石灰化制御

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 胃ガンの転移を促す蛋白質を発見したと発表す

 
 
 
 
 
 胃ガンの転移を促す蛋白質を
発見したと名古屋大のチームが
11月7日までに発表しました。
この働きを妨げる「抗体」とい
う蛋白質を使うと転移が抑えら
れることをマウスの実験で確認
しました。4年以内に抗体を使
った人での治療の実用化を目指
します。

 転移を促す蛋白質は「NPT
XR」です。名古屋大の神田光
郎(かんだ・みつろう)講師は
「抗体の薬が実用化できれば、
手術ができない進行性の胃ガン
患者の新しい治療法になる」と
話しました。NPTXRは乳ガ
ンや膵臓(すいぞう)ガンなど、
他のガンでも見つかっています。

 国内では年間約13万人が胃ガ
ンになります。チームによると、
早期の胃ガンは手術で取り除け
ますが、再発したり、周辺の組
織などへ転移したりして進行し
ていると手術できず、抗ガン剤
を使います。ただ抗ガン剤は次
第に効きにくくなるため、進行
ガンへの新しい治療薬が求めら
れています。

 チームは、手術で切除したガ
ン細胞を調べ、転移のある患者
さんは、転移のない患者さんよ
りも、NPTXRが多いことを
発見しました。ゲノム編集の技
術でNPTXRを働かなくした
胃ガン細胞は、増殖しにくくな
ることが分かりました。

 NPTXRとくっつき働きを
邪魔する抗体が、ガンの増殖や
転移を抑える可能性があると仮
定しました。腹腔にガン細胞を
移植したマウスに、抗体を注射
した所、転移が起こりにくくな
り、ガンの進行を抑えられまし
た。

 胃ガンについて解説している

動画です。

 
 


 
 
 典医が、王のガン転移を否定
する。          笑

 
 
 
 
 
 
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2】 不詳受容体が歯エナメル質形成に関与し石灰化制御

 
 
 
 
 
 
 東北大学は11月6日、機能が
不明の「Gpr115」という受容体
が、歯のエナメル質の形成に関
与し、歯の石灰化機構を制御し
ていることを見出したと発表し
ました。これは、同大大学院歯
学研究科小児発達歯科学分野の
千葉雄太助教、福本敏教授(九
州大学大学院歯学研究院教授を
兼務)らのグループと、米国国
立衛生研究所との共同研究によ
るものです。研究成果は、「Th
e Journal of Biological Chem
istry」に掲載されています。
 現在、iPS 細胞などの幹細胞
を用いた臓器の再生研究が進ん
でおり、小型動物では歯の再生
が可能となっています。しかし、
ヒトの永久歯の形成には生体内
の発生段階においても10年近く
かかるため、再生医療の実用化
には臓器形成時間の短縮化が課
題となっています。また、試験
管内での歯胚培養法では、歯胚
の大きさの成長は観察できるも
のの、歯の最終的な形成段階で
ある石灰化までは誘導できてお
らず、今後は歯の石灰化のメカ
ニズム解明が最重要課題と考え
られています。

 G蛋白質共役型受容体(G-pro
tein coupled receptor:GPCR)
ファミリーは、既知の蛋白質に
おいて最大のファミリーを形成
しており、ヒトにおいて700 種
類以上もの分子が発見されてい
ます。また、市販の薬剤の約3
分の1はこのGPCRを標的として
おり、薬剤開発の主な対象分子
となっています。GPCRは器官の
発生にも重要な役割を有するこ
とが多いものの、歯の発生にお
けるGPCRの解析は進んでおらず、
不明な点が多いということでし
た。

 今回研究グループは、歯に発
現する遺伝子のスクリーニング
から、今までに機能が全く不明
であったGPCRの1つ「Gpr115」
という受容体が歯に強く発現し
ていることを発見し、その分子
の解析を行いました。

 歯の形成過程におけるGpr115
の発現を調べたところ、エナメ
ル質の石灰化に重要な役割を持
つ、成熟期のエナメル芽細胞に
高発現であることが判明しまし
た。そこで、Gpr115の歯胚発生
過程における役割を明らかにす
る目的で、Gpr115の機能を欠失
させるように遺伝子操作したマ
ウス(Gpr115欠損マウス)を作
製し解析しました。そのマウス
の歯の形成状態を解析すると、
エナメル質の石灰化が悪く、歯
が白濁したエナメル質形成不全
症を呈しました。

 さらに、走査型電子顕微鏡を
用いてエナメル質の構造を観察
してみますと、通常のマウス(
野生型マウス)で見られるエナ
メル質の結晶構造が形成されて
いないことが明らかとなりまし
た。この原因は、エナメル質の
結晶が成長する際に放出される
水素イオンにGpr115が反応し、
水素イオンの中和反応酵素であ
る炭酸脱水酵素Car6を生成する
ことで、エナメル質の結晶の成
長を促進するためであることが
判明しました。

 今回の研究より、機能が発見
されていなかったGpr115が、エ
ナメル芽細胞周囲の水素イオン
濃度を調整することで、歯の石
灰化に関与していることが新た
に判明しました。「この結果は
歯のエナメル質石灰化メカニズ
ムの解明や、Gpr115を標的とし
た薬剤開発により、歯の再生に
おける培養歯胚の石灰化促進法
探索の手がかりとなることが期
待される」と、研究グループは
述べています。

 虫歯の石灰化と再石灰化につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 歯のエナメル質石灰化メカニ
ズムの解明で、研究者にお節介
をした。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 胃ガンの転移を促す蛋白質を
発見したと名古屋大のチームが
11月7日までに発表したのは、
素晴らしい業績です。ゲノム編
集の技術でNPTXRを働かな
くした胃ガン細胞は、増殖しに
くくなることが分かり、腹腔に
ガン細胞を移植したマウスに、
NPTXRの抗体を注射した所、
転移が起こりにくくなり、ガン
の進行を抑えられたというのは、
本当に凄いことだと思います。
ただ、マウスとヒトは違うので、
ヒトでは、非常に副作用が強く
使えない場合も想定されます。
しかし、ヒトでの臨床試験の結
果が楽しみな薬剤と言えましょ
う。
 東北大学が11月6日、機能が
不明の「Gpr115」という受容体
が、歯のエナメル質の形成に関
与し、歯の石灰化機構を制御し
ていることを見出したと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
Gpr115が、エナメル芽細胞周囲
の水素イオン濃度を調整するこ
とで、歯の石灰化に関与してい
ることが新たに判明し、歯のエ
ナメル質石灰化メカニズムの解
明や、Gpr115を標的とした薬剤
開発により、歯の再生における
培養歯胚の石灰化促進法探索の
手がかりとなることを期待した
いと思います。

 町政を調整する。笑

 
 
 
 
 
 
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