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2021-10-02 19:28:25

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診療マル秘裏話  号外Vol.1973 令和2年11月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)RAS-RAF-MEK変異ガン患者,RAF/MEK阻害薬で治療
2)心臓ポンプ「Impella・ECP」で初の患者が治療
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 RAS-RAF-MEK変異ガン患者,RAF/MEK阻害薬で治療

 
 
 
 
 
 英国の単一施設で、RAS-RAF-
MEK 変異固形ガン患者さんおよ
び多発性骨髄腫患者さん計58例
を対象に、RAF/MEK阻害薬CH512
6766(VS-6766) 間欠投与の安
全性、毒性および抗腫瘍効果を
用量漸増パートとバスケット用
量拡大パートから成る第1相非
盲検試験で検討しました。デー
タカットオフ時の追跡調査期間
中央値は2.3 カ月でした。

 その結果、4.0mg週3回投与群
に両側の網膜色素上皮剥離(グ
レード3、1例)、3.2mg週3回投
与群に発疹(グレード3、2例)
およびクレアチンホスホキナー
ゼ(CPK)増加 (グレード3、1
例)の用量制限毒性が認められ
ました。第2相推奨用量を4.0m
g、週2回(月曜と木曜、または
火曜と金曜)に決定しました。
主なグレード3-4 の治療関連の
有害事象は、発疹(19%)、CP
K増加(11%),低アルブミン血
症(11%)、疲労(4例、7%)
でした。5例(9%)に治療関連
の重篤な有害事象が認められま
したが、治療関連死はありませ
んでした。期間中、57例中8例
(14%)が疾患進行のため死亡
しました。バスケット拡大パー
トで評価が可能だった26例中7
例(27%)が奏効を得ました。

 細胞増殖やアポトーシス抑制
などに係わるmitogen activate
d protein kinase(MAPK)シグ
ナル伝達経路の一つである RAS
– RAF – MEK – ERK シグナル
伝達経路は、ガン細胞において
様々なメカニズムにより高頻度
に活性化されることが知られて
おり、以前より抗ガン薬開発の
標的分子として研究されてきま
した.

ガン細胞のシグナル伝達につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 疾患進行のため失冠する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 心臓ポンプ「Impella・ECP」で初の患者が治療
 
 
 
 
 
 
 循環器用医療機器大手の米ア
ビオメッドは、同社の心臓ポン
プ「Impella(インペラ)・ECP」
で初めて患者さんが治療された
と発表しました。Impella・ECP
は経皮的に挿入されて拡張する
世界最小の心臓ポンプで、一時
的な循環補助と左室負荷軽減が
目的です。今回、高リスクPCI
(経皮的冠動脈形成術)を受け
る米国の患者さん2人で使用さ
れ、手術が成功しました。

  は、心原性ショック
等の薬物療法抵抗性の急性心不
全に対して、大腿動脈から左心
室内に挿入・留置し、左心室か
ら直接脱血し、上行大動脈に送
血することにより体循環を補助
するカテーテル式の血液ポンプ
です。 Impellaは経皮的に挿入
するカテーテル式補助人工心臓
になります。Impella は単独で
あるいはPCPS(ECMO)と併用する
ことで、これまで救命できなか
った心原性ショックの患者さん
を救うことのできる新しい補助
デバイスです。

心臓の働きについて分かりやす

く解説している動画です。

 
 


 
 
 経皮的に挿入するカテーテル式
補助人工心臓は、経費がかかる。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 英国の単一施設で、RAS-RAF-
MEK 変異固形ガン患者さんおよ
び多発性骨髄腫患者さん計58例
を対象に、RAF/MEK阻害薬CH512
6766(VS-6766) 間欠投与の安
全性、毒性および抗腫瘍効果を
用量漸増パートとバスケット用
量拡大パートから成る第1相非
盲検試験で検討したのは素晴ら
しい企画です。 しかしながら、
4.0mg週3回投与群に両側の網膜
色素上皮剥離(グレード3、1例)、
3.2mg週3回投与群に発疹(グレ
ード3、2例)およびクレアチン
ホスホキナーゼ(CPK)増加 (
グレード3、1例)の用量制限毒
性が認められたのは、残念なこ
とです。治験実施中、死亡例は
無かったとはいえ、このような
重篤な副作用が出たことは使用
する際のリスク確認が必要にな
ると思われます。
 循環器用医療機器大手の米ア
ビオメッドは、同社の心臓ポン
プ「Impella(インペラ)・ECP」
で初めて患者さんが治療された
と発表したのは、喜ばしいこと
です。旧式のインペラは、昨年、
10月より日本でも販売されてい
ますが、おそらく米国での症例
は、最新型のものを使ったとい
うことだと思います。補助人工
心臓というと大きな装置を思い
浮かべますが、この機械は、カ
テーテルの中に組み込まれてい
るので、体積的には大きくあり
ません。インペラは単独である
いはPCPS(ECMO)と併用すること
で、これまで救命できなかった
心原性ショックの患者さんを救
うことのできる新しい補助デバ
イスという凄いものだと再認識
しました。

 補助人工心臓を使う人口を増
やす。          笑

 
 
 
 
 
 
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