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診療マル秘裏話  号外Vol.1954 令和2年11月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)小胞体が異常蛋白質を自家処理する新たな仕組
2)呼気で武漢熱ウイルス感染有無判定検査機器を開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
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り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 小胞体が異常蛋白質を自家処理する新たな仕組

 
 
 
 
 
 細胞内の小器官である小胞体
が異常な蛋白質を「自家処理」
する新たな仕組みを発見した、
と名古屋大学などの研究グルー
プが発表しました。既知の仕組
みとは異なり、蛋白質が小胞体
の内部で分解されます。糖尿病
や各種の神経変性など、関連す
る疾患の治療法の開発につなが
る可能性があるということです。

 小胞体は細胞内で作られた蛋
白質を正しい形に折り畳み、細
胞外に出せるようにします。折
り畳みに失敗した異常蛋白質が
たまった状態を「小胞体ストレ
ス」といい、異常蛋白質を小胞
体から細胞質に出して分解する
仕組みが既に知られてきました。
またいくつかの疾患では、一部
の小胞体内に異常蛋白質が集ま
った区画「ERAC」ができること
がこのグループの研究で分かっ
ていましたが、その働きは謎で
した。

 名古屋大学医学系研究科の有
馬寛教授(糖尿病・内分泌内科
学)らのグループは、一部の小
胞体に異常蛋白質が蓄積する遺
伝性疾患「家族性中枢性尿崩症」
を持つ実験用マウスを使用しま
した。微細な三次元構造を判別
できる最新の「連続ブロック表
面走査電子顕微鏡」により小胞
体を詳しく観察しました。

 その結果、ERACが小胞体の正
常な部分や、蛋白質分解酵素を
含む小器官「ライソソーム」と
つながっていることが判明しま
した。さらに別の顕微鏡などの
分析により、異常蛋白質が正常
部分からERACへと送り込まれ隔
離された上、ライソソームから
送り込まれた酵素に分解される
という、いわば自家処理の仕組
みがあることを突き止めました。

 小胞体ストレスに対処する仕
組みは(1)異常蛋白質に目印
の蛋白質がつながり、そこに酵
素が駆けつけて分解する「ユビ
キチン-プロテアソーム系」、
(2)異常蛋白質を含む細胞質
を膜で取り囲み、中身を分解す
る「オートファジー」の、2つ
の仕組みが知られてきました。
これらの仕組みでは、いずれも
異常蛋白質を細胞質に出してか
ら分解します。これらに対し今
回発見した仕組みでは、異常蛋
白質を小胞体内で分解します。

 ERACは、小胞体ストレスが関
係する他の病気の実験動物でも
見つかっています。有馬教授は
「小胞体ストレス応答の普遍的
なものではないか。さらに解明
することで、新たな治療法の開
発につながる可能性がある」と
述べています。

 研究グループは名古屋大学、
生理学研究所、自治医科大学、
岡山大学で構成されています。
成果は10月7日付の米科学誌「
アイサイエンス」に掲載されま
した。

小胞体ストレスについて解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 厚生労働省の研究班が構成さ
れた。          笑

 
 
 
 
 
 
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2】 呼気で武漢熱ウイルス感染有無判定検査機器を開発

 
 
 
 
 
 東北大学と島津製作所は10月
16日、呼気から武漢熱ウイルスに感
染しているかを調べる検査機器
を開発したと発表しました。鼻
の粘膜や唾液を用いた検査より
もストレスが少なく、PCR検
査と同程度の精度があります。
半年ほど臨床研究を重ね、数年
以内の実用化を目指します。
専用の装置に5~10分ほどか
けて息を吹き込み、水分を採取
します。その中に含まれるウイ
ルス由来の蛋白質などを解析し、
感染の有無や重症化のリスクを
判定します。これまでの研究で
は、陽性患者さんの息からウイ
ルスを正確に検出できることを
確認しました。

武漢熱ウイルスの基礎知識につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 性格を正確に判断する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 細胞内の小器官である小胞体
が異常な蛋白質を「自家処理」
する新たな仕組みを発見した、
と名古屋大学などの研究グルー
プが発表したのは、素晴らしい
業績です。既知の仕組み(小胞
体から細胞質に出して処理)と
は異なり、蛋白質が小胞体の内
部で分解されるということが分
かったというのは意外でした。
糖尿病や各種の神経変性など、
関連する疾患の治療法の開発に
つながる可能性をぜひ追究して
頂きたいものです。小胞体スト
レスをさらに解明することで、
新たな治療法の開発につながる
ことを切に祈念したいと思いま
す。
 東北大学と島津製作所が10月
16日、呼気から武漢熱ウイルスに感
染しているかを調べる検査機器
を開発したと発表したというの
は、素晴らしい企画だと思いま
す。ただ、半年ほど臨床研究を
重ね、数年以内の実用化を目指
すということですから、今回の
武漢熱パンデミックには、間に
合わない可能性が高いと思いま
す。ただ、こうした呼気検査の
流れは、ガン診断にも応用され
ているようなので、今回のパン
デミックに間に合わなくても、
次に、パンデミックを起こす様
なウイルスが出現した時に応用
が効く可能性が高いと考えます。

 古希を迎えた人が呼気検査を
受ける。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.1953 令和2年11月7日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)食物蛋白誘発胃腸炎は卵黄惹起の可能性が高い
2)高カリウム血症は、重症の患者で慎重な対応が必要

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 食物蛋白誘発胃腸炎は卵黄惹起の可能性が高い

 
 
 
 
 
 慶應義塾大学は10月15日、主
に「卵白」が原因となる一般的
な鶏卵アレルギーとは異なり、
食物蛋白誘発胃腸炎は「卵黄」
により症状が誘発される可能性
が高いことが明らかにしたと発
表しました。この研究は、同大
小児科学教室アレルギー研究グ
ループの高橋孝雄教授、明石真
幸講師、森田久美子助教、川崎
市立川崎病院小児科の外山陽子
医長、国立成育医療研究センタ
ーの免疫アレルギー・感染研究
部の森田英明室長らの研究グル
ープによるものです。研究成果
は、「Journal of Allergy and
Clinical Immunology: In Pra
ctice」掲載されています。

 食物アレルギーは、原因食物
を摂取してから1時間以内にじ
んましんなど皮膚症状や、くし
ゃみ、咳、喘鳴の呼吸器症状を
認めるIgE 依存型アレルギーが
よく知られています。

 一方で、原因食物を摂取して
から数時間以降、主に嘔吐や下
痢などの消化器症状を認める食
物蛋白誘発胃腸炎が存在し、近
年患者数が増加していることが
知られています。しかし、IgE
依存型アレルギーと比較して、
鶏卵の食物蛋白誘発胃腸炎の臨
床的特徴は不明な点が多く残さ
れており、卵のどの成分により
アレルギー反応を起こしやすい
のか明らかになっていません。

 今回の研究では、2015年1月
~2019年10月までの間に、慶應
義塾大学病院、さいたま市立病
院、けいゆう病院、国立病院機
構栃木医療センター、平塚市民
病院、川崎市立川崎病院を受診
した、鶏卵が原因と疑われる食
物蛋白誘発胃腸炎患者さん42人
のうち、食物蛋白誘発胃腸炎の
国際ガイドラインの基準を満た
した乳幼児患者さん26人を対象
としました。

 対象者の「卵黄」と「卵白」
それぞれに対する反応性や臨床
情報について、電子カルテデー
タを用いて後方視的に解析しま
した。その結果、26人のうち、
「卵黄」と「卵白」を別々に食
べた23人全員が「卵黄」に反応
して症状が誘発されました。そ
のうち3人は、「卵黄」に加え
「卵白」にも反応しましたが、
「卵白」にのみ反応する患者さ
んはいなかったということです。

 さらに、経口負荷試験を行っ
た15人の患者さんを対象とした
詳細な解析では、「卵黄」では
極微量でも症状が誘発されたの
に対し、「卵白」では「卵黄」
と比較して多くの量を摂取して
も症状が誘発されない患者さん
が多いことも明らかとなりまし
た。

 一般的に、「卵黄」は「卵白」
よりアレルギー反応を引き起こ
しにくいと考えられていますが、
「卵黄」を摂取した数時間後に
繰り返し嘔吐を認めるような場
合は、鶏卵による食物蛋白誘発
胃腸炎が疑われます。

 『同研究をさらに進めること
で、「卵黄」の中のどの成分が
アレルギーの原因となっている
のかが明らかになれば、食物蛋
白誘発胃腸炎の病態の解明、治
療法の確立に結びつく可能性が
ある』と研究グループは述べて
います。

新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸

炎について解説している動画で

す。

 
 


 
 
 改名した理由を解明する。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 高カリウム血症は、重症の患者で慎重な対応が必要

 
 
 
 
 
 血液中のカリウム値が正常範
囲よりも高い「高カリウム血症」。
慢性腎臓病や心不全の患者など
で発症しやすいとされています。
江東病院(東京都江東区)循環
器内科の高部智哲部長は「軽症
では症状を自覚することは少な
いが、重症になると命に関わる
こともあるため慎重な対応が必
要です」と注意を呼び掛けてい
ます。

 カリウムは人体に必須のミネ
ラルで、多くは細胞の内部に存
在し、筋肉や神経の働きに関わ
ります。広く食品(野菜、果物、
肉、魚など)から摂取されます
が、余剰分は腎臓から体外に排
出され、血液中の濃度は一定に
保たれています。

 しかし、腎疾患による腎機能
の低下、心不全の薬の副作用な
どでカリウムの排出が滞ったり、
細胞内のカリウムが血液中に出
てきたりして、濃度が上昇する
ことがあります。「血液1リッ
トル当たり5.5 mEq(ミリ当
量)以上だと、高カリウム血症
と診断されます」と高部部長は、
言っています。

 脈が遅くなる徐脈や倦怠(け
んたい)感、しびれなどの症状
が見られることもありますが、
多くは無症状で、血液検査で偶
然、発見されるケースが多いと
いうことです。カリウム濃度が
異常に高くなると、不整脈が生
じて心停止に至る危険があるた
め、緊急治療が必要になります。

 急時以外の治療では、普段
飲んでいる薬にカリウム値を上
昇させる副作用がないかなど、
原因を調べた上で、腎疾患のあ
る人がカリウムを多く含む食品
を取り過ぎないようにする食事
療法、薬物療法が行われます。
軽症の場合の薬物療法では、利
尿薬やカリウム吸着薬(陽イオ
ン交換樹脂製剤)などが用いら
れます。

 カリウム吸着薬は、腸内にあ
るカリウムを吸着して大便中に
排出するため、カリウム値の上
昇を抑えることができます。原
因への対処や食事療法を並行し
て行い、検査値が改善すればカ
リウム吸着薬の減量や中止も可
能です。

 既存のカリウム吸着薬は、腸
内の水分を吸って膨らむ性質が
あり、副作用で腸が詰まり、腸
閉塞になる恐れがあります。ま
た、1日2、3回の服薬が煩雑
で、飲み忘れしやすいといった
課題もありました。

 今年5月には新薬のジルコニ
ウムシクロケイ酸(商品名ロケ
ルマ)が発売されました。水分
で膨れる性質はなく、腸を詰ま
らせる副作用はないとみられて
います。服薬も1日1回で済む
(飲み始めの2~3日を除く)
ようです。

 新薬のため、当面は1回に2
週間分までしか処方できません。
高部部長は「患者さんの状況に
応じて既存薬と使い分けること
になるでしょう」と話していま
す。

ロケルマの懸濁のやり方と特徴

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
 滞欧の期間の旅行会社の対応
が気になる。       笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 慶應義塾大学が10月15日、主
に「卵白」が原因となる一般的
な鶏卵アレルギーとは異なり、
食物蛋白誘発胃腸炎は「卵黄」
により症状が誘発される可能性
が高いことが明らかにしたと発
表したのは素晴らしい業績です。
同研究をさらに進めることで、
「卵黄」の中のどの成分がアレ
ルギーの原因となっているのか
が明らかになれば、食物蛋白誘
発胃腸炎の病態の解明、治療法
の確立に結びつく可能性がでて
くるということですから、どの
成分がという所を集中的に解明
して頂きたいものです。
 血液中のカリウム値が正常範
囲よりも高い「高カリウム血症」
という病気は、慢性腎臓病や心
不全の患者などで発症しやすい
とされていますが、透析患者さ
んでは、透析前の状態ではカリ
ウム値が非常に上昇している事
が多いのですが身体がその状態
になれて(馴化して)しまって
いるので症状がでにくいことが
分かっています。今年5月には
新薬のジルコニウムシクロケイ
酸(商品名ロケルマ)が発売さ
れたのは喜ばしいことです。既
存の薬剤の欠点を改善している
部分が多いので、実際に臨床で
広く使われるようになって頂き
たいと思います。

 丞相が常勝することで、人々
の期待が上昇した。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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2021-09-08 20:09:59

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診療マル秘裏話  Vol.828 令和1年10月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)アルデヒド脱水素酵素阻害剤等が,子宮体ガン抑制
2)運動が身体の炎症・老化を抑制する分子メカニズム

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
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して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
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不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】アルデヒド脱水素酵素阻害剤等が,子宮体ガン抑制

 
 
 
 
 
 新潟大学は9月27日、子宮体
ガン幹細胞の培養に成功し、ア
ルデヒド脱水素酵素の阻害剤お
よび糖取り込み阻害剤が、抗が
ん剤パクリタキセルと協調して、
子宮体ガンの増殖を抑制するこ
とを明らかにしたと発表しまし
た。この研究は、同大大学院医
歯学総合研究科産科婦人科学分
野の榎本隆之教授、石黒竜也助
教らの研究グループが、同循環
器内科学分野南野徹教授、国立
ガン研究センター研究所の岡本
康司分野長らと共同で行ったも
のです。研究結果は「Stem Cel
l Reports 」に掲載されていま
す。

子宮体ガンは早期であれば再発
率が低く予後は良好ですが、遠
隔転移を認める例や高悪性度の
場合には未だに予後不良な疾患
です。また、現在使用されてい
る治療薬が少ないため、治療に
難渋する例も多く、新たな治療
薬の開発が望まれています。近
年、ガンの増殖や転移、治療抵
抗性に関わる「ガン幹細胞」の
研究が進み、「ガン幹細胞」を
標的とした治療戦略の開発が期
待されています。ガン幹細胞の
研究において、臨床患者さんの
腫瘍からガン幹細胞を培養する
ことは大変有用です。 しかし、
子宮体ガンの腫瘍を用いたガン
幹細胞の安定的な培養法はこれ
まで十分に報告されてませんで
した。今回の研究ではまず、予
後不良な高悪性度の子宮体ガン
患者さんから提供されたガン組
織を用いて、ガン幹細胞の安定
的な培養に成功しました。同細
胞を免疫不全マウスへ移植し、
患者さんの腫瘍と同様の腫瘍を
形成することを確認しました。

また、子宮体ガン幹細胞を特定
するマーカーとして、他のガン
腫でも報告のある「アルデヒド
脱水素酵素(ALDH)の活性」が
有効である可能性を見出しまし
た。アルコール依存症の治療薬
として使用されている「ジスル
フィラム」などを用い、アルデ
ヒド脱水素酵素の活性を抑制す
ることで、子宮体ガンの増殖が
抑制されることが分かりました。

さらに、アルデヒド脱水素酵素
が高活性の子宮体ガン幹細胞に
おいて、細胞内のエネルギー代
謝に関わる「解糖系」が亢進し
ていることを発見しました。特
に糖(グルコース)の取り込み
が重要であり、糖の取り込みに
関わる糖輸送体GLUT1 の働きを
抑えることで、子宮体ガンの増
殖が抑制されることを見出しま
した。加えて、アルデヒド脱水
素酵素が高活性のガン幹細胞は、
現在子宮体ガン治療に使用され
ている抗ガン剤「パクリタキセ
ル」に反応しにくいことも判明
しました。パクリタキセルにア
ルデヒド脱水素酵素活性の阻害
剤または糖輸送体の阻害剤を併
用することで、協調的に子宮体
ガンの増殖を抑制できることを
明らかにしました。

これらの研究結果により、アル
デヒド脱水素酵素阻害剤または
糖取り込み阻害剤が子宮体ガン
の新たな治療薬として臨床応用
される可能性があります。「ア
ルデヒド脱水素酵素阻害薬のジ
スルフィラムは抗酒薬として国
内で既に保険収載されており、
今後の子宮体ガン治療への使用
が期待される」と、研究グルー
プは述べています。

子宮体ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 協調して動くことを強調した。


 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 運動が身体の炎症・老化を抑制する分子メカニズム

 
 
 
 
 
 東京都健康長寿医療センター
は9月27日、運動が身体の炎症・
老化を抑制する分子メカニズム
を明らかにしたと発表しました。
同研究は、同センターと国立障
害者リハビリテーションセンタ
ー研究所運動機能系障害研究部
分子病態研究室、シンガポール
国立大学などとの共同研究グル
ープによるものです。研究成果
は「Science Advances」に掲載
されました。とくに高齢者で見
られる骨粗鬆症は、大腿骨頚部
骨折など生命維持に影響を与え
る可能性があるケガの原因とな
り、また、認知機能障害などさ
まざまな身体機能低下につなが
ります。先行研究において、運
動が骨粗鬆症の予防・治療に重
要なことは分かっていましたが、
運動が骨の健康を維持する仕組
みは明らかになっていませんで
した。

また、運動は身体のほとんどの
臓器・組織において炎症・老化
を抑制する効果があることは分
かっていましたが、その仕組み
については、明らかになってい
ませんでした。研究グループは、
普通に運動をしているマウスに
おいて、力を感知する蛋白質Ca
s が骨細胞の核内に分布し、細
胞・組織の炎症・老化に関与す
る蛋白質NF-κBの活性が低下す
ることで、骨破壊へのプロセス
が抑制されていることを発見し
ました。マウスの片方の後ろ足
の運動性を低下させ、マウスが
歩く、走るなどした時に骨に加
わる衝撃を弱めたところ、骨細
胞でCas が核外に分布し,NF-κ
B の活性を低下させることがで
きず、骨破壊へのプロセスが活
性化され、骨量が減少すること
が分かりました。また、骨細胞
でCas が欠損する遺伝子改変マ
ウスでは、普通に運動している
状態でも、骨に衝撃が加わらな
い状態と同様に骨量が減少して
いたということです。

骨に衝撃を与えた時に起きる骨
内の組織液(間質液)の流動で
骨細胞に加わる力学的刺激を培
養骨細胞に加えたところ、Cas
が核内に分布しNF-κB活性を低
下させ、破骨細胞分化へのプロ
セスを抑制していました。この
培養骨細胞への10分間の力学的
刺激の効果は、その後24時間以
上持続したということです。

今回、研究グループは骨への衝
撃の効果を検証しましたが、骨
以外の組織においても「間質液
流動→細胞に力学的刺激→Cas
が核内に分布→NF-κBの活性抑
制」という分子の仕組みが、運
動の炎症抑制・抗老化効果に関
与していることが考えられると
いうことです。今回の研究は、
間質液の動きを促進することが
健康維持法としての運動の本質
であり、障害などで運動できな
い人にも適用可能な擬似運動治
療法の開発につながる可能性を
見出せた、と研究グループは述
べています。

老化を防ぐ究極の方法について

解説している動画です。

 
 


 
 
 懸賞金のゆくえの検証を行う。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 子宮体ガン幹細胞を特定する
マーカーとして、他のガン腫で
も報告のある「アルデヒド脱水
素酵素(ALDH)の活性」が有効
である可能性を見出したのは、
素晴らしい業績です。 しかし、
アルコール依存症の治療薬とし
て使用されている「ジスルフィ
ラム」などを用い、アルデヒド
脱水素酵素の活性を抑制するこ
とで、子宮体ガンの増殖が抑制
されることが分かったかも知れ
ませんが、こうした薬剤を使用
することで、アルデヒドの体内
での存在時間が延びて、遺伝子
を傷つけ、他のガンの発生に、
寄与するという危惧は考慮しな
くて良いのでしょうか?子宮体
ガンの増殖が抑制されても他の
ガンを誘発するようでは、余り
良い治療手段であるとは、言え
ない気がします。
 東京都健康長寿医療センター
が9月27日、運動が身体の炎症・
老化を抑制する分子メカニズム
を明らかにしたと発表したのは
素晴らしい業績です。 老化を
抑制する分子メカニズムを解明
できたとすれば、その分子メカ
ニズムを利用して、アンチエイ
ジングを達成することも夢では
ないと考えられます。 今回の
研究は、間質液の動きを促進す
ることが,健康維持法としての
運動の本質であり、障害などで
運動できない人にも適用可能な
擬似運動治療法の開発につなが
る可能性を見出したとすれば、
画期的な運動治療法と言えるの
ではないでしょうか?障害など
で運動できない人にも適用可能
な擬似運動治療法の開発という
ものに私は非常に興味を持ちま
した。

 化膿の可能性を指摘した。笑

 
 
 
 
 
 
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2021-09-07 20:16:12

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診療マル秘裏話  号外Vol.1952 令和2年11月6日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)進行前立腺ガンの弱点突く,新治療薬開発に成功
2)PGE2異所性脂肪蓄積惹起し生活習慣病発症促進

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 進行前立腺ガンの弱点突く,新治療薬開発に成功

 
 
 
 
 
 金沢大学は10月13日、進行前
立腺ガンの弱点を突く新しい治
療薬の開発に成功したと発表し
ました。これは、同大ガン進展
制御研究所の河野晋特任助教と
髙橋智聡教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
「Oncogene」オンライン版に掲
載されています。

 前立腺ガンは、胃ガンや肺ガ
ン、大腸ガンなどと並び、男性
が罹患するガンの中でも患者数
が多く、特に60歳以上の高齢男
性の罹患率が高いガンです。比
較的に進行が遅い特徴を持って
いますが、転移することがあり、
すでに他臓器に広がっている場
合は「進行前立腺ガン」と呼ば
れます。進行前立腺ガンは、男
性ホルモンを抑える薬を投与し
て治療しますが、このホルモン
療法を続けていると2年ほどで
効果が出にくくなることもあり、
新しい治療法の開発が期待され
ています。

 進行前立腺ガンにおいて10~
30%の割合で発生する「RB1 遺
伝子」欠失に付随して起こる「
SUCLA2遺伝子」欠失に研究グル
ープは注目しました。ガンを抑
制するRB1 遺伝子は、網膜芽細
胞腫や小細胞肺ガンの発症時に
変異・欠失したり、前立腺ガン
のようにガンが進行するときに
欠失したりします。また、SUCL
A2遺伝子は、クエン酸回路を構
成する代謝酵素の1つをコード
しており、生殖系列における変
異はミトコンドリア脳筋症とい
う遺伝疾患を引き起こします。
また、SUCLA2遺伝子の欠失によ
り、ガン細胞の代謝経路に脆弱
性をもたらします。

 今回研究グループは、SUCLA2
遺伝子を標的としてガンの進行
を抑制する新しい治療薬剤を開
発しました。およそ2,000 個の
化合物を調査した結果、「チモ
キノン」と呼ばれる化合物が、
SUCLA2遺伝子欠失のガン細胞に、
細胞死を誘導し、進行前立腺ガ
ンの治療に効果的であることを
明らかにしました。チモキノン
は、「ブラッククミンシード」
と呼ばれる植物ニゲラサティバ
の抽出物の有効成分です。抗酸
化作用があるとされ、炎症、肝
臓病、ガンやアルツハイマー病
への効能が期待されています。
チモキノンが結合する分子標的
はまだ判明していません。

 RB1 遺伝子欠失は、一般にガ
ンの生育のための助けとなりま
すが、進行前立腺ガンのかなり
の割合がRB1 遺伝子に加えてSU
CLA2遺伝子の欠失を抱えてしま
うため、そのことがかえって、
本症の弱点となります。「今回
の研究によって見いだされた治
療薬は、今後、進行前立腺ガン
だけではなく、SUCLA2遺伝子欠
失が一定程度の患者さんにおい
て観察されている肝細胞ガンな
ど、様々なガンの新しい治療に
もつながることが期待される」
と、研究グループは述べていま
す。

金沢大学の前立腺ガンの治験に

ついてのニュース動画です。

 
 


 
 
 
 本症の弱点を突いた治療によ
り、ガン細胞が本性を現す。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 PGE2異所性脂肪蓄積惹起し生活習慣病発症促進

 
 
 
 
 
 熊本大学は10月12日、プロス
タグランジン(PG)E2が、その
受容体EP4 を介して脂肪分解と
線維化を促進し、肝臓への異所
性脂肪の蓄積を引き起こして糖
尿病などの生活習慣病の発症を
促すことを世界で初めて明らか
にしたと発表しました。これは、
同大大学院生命科学研究部の杉
本幸彦教授、稲住知明助教らの
研究グループが、東京大学大学
院医学系研究科の村上誠教授、
熊本大学大学院生命科学研究部
の猿渡淳二教授、尾池雄一教授、
佐々木裕名誉教授、日本赤十字
社熊本健康管理センターの緒方
康博名誉所長らと共同で行った
ものです。研究成果は「Cell R
eports」に掲載されています。
 脂肪組織は、過剰なエネルギ
ーを貯蔵する組織であり、絶え
ず脂肪の合成と分解が行われ、
両者のバランスで脂肪蓄積量が
決まります。最近の研究で、脂
肪組織の線維化によって脂肪細
胞が脂肪を蓄積できなくなると
脂肪分解が進み、肝臓に異所性
脂肪が蓄積し(脂肪肝)、イン
スリン抵抗性が引き起こされる
ことが分かってきました。した
がって、脂肪分解の制御は代謝
性疾患の成因を考える上で重要
な要素となります。

 これまで、脂肪分解は絶食時
に放出されるグルカゴンや、低
温暴露で分泌されるエピネフリ
ンによって促進されることが知
られていましたが、他にどのよ
うな刺激で促進されるのかは明
らかにされておらず、脂肪組織
の線維化がどのような制御を受
けるのかについても不明でした。

 研究グループは、脂肪細胞の
機能に影響を与えるPG受容体を
同定するため、8種類のPG受容
体欠損マウスを比較しました。
その結果、受容体EP4 欠損マウ
スは白色脂肪組織(WAT )の重
量が増加するものの、肝脂肪の
蓄積が少なくインスリン感受性
も高い「代謝健康肥満」の表現
型を示しました。

 脂肪細胞特異的EP4 欠損マウ
スやEP4 作動薬を用いた一連の
研究により、摂食時のインスリ
ン刺激がWAT のEP4 経路を動か
し、脂肪リパーゼ関連分子を介
して脂肪分解を促進すること、
また、EP4 経路はコラーゲンの
発現亢進により、WAT の線維化
を促進することを発見しました。
つまり、摂食(インスリン)刺
激がWAT のEP4 経路を活性化し、
脂肪分解と線維化をともに促す
ことを見出しました。このEP4
の作用は、元来絶食から再摂食
への個体の環境適応に寄与する
ものですが、現代の飽食環境に
おいては、摂食の度にEP4 が脂
肪分解と線維化を亢進させ、糖
尿病など生活習慣病の発症を招
いてしまうと考えられます。

プロスタグランジンについて

解説している動画です。ただし

牛乳の摂取は、お勧めしません。

 
 


 
 
 
 口唇傾向の亢進を新生児で認
める。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 金沢大学が10月13日、進行前
立腺ガンの弱点を突く新しい治
療薬の開発に成功したと発表し
たのは、偉大な業績です。ただ
し、進行前立腺ガンにおいて10
~30%の割合で発生する「RB1
遺伝子」欠失に付随して起こる
「SUCLA2遺伝子」欠失がターゲ
ットであるので、進行性前立腺
ガンの70%~90%はチモキノン
が効かないということになりま
す。したがって、進行性前立腺
ガンの多くは、チモキノンが効
かないと考えられるので、そこ
が残念と言わざるを得ません。
 熊本大学が10月12日、プロス
タグランジン(PG)E2が、その
受容体EP4 を介して脂肪分解と
線維化を促進し、肝臓への異所
性脂肪の蓄積を引き起こして糖
尿病などの生活習慣病の発症を
促すことを世界で初めて明らか
にしたと発表したのは、素晴ら
しい業績です。摂食(インスリ
ン)刺激がWAT のEP4 経路を活
性化し、脂肪分解と線維化をと
もに促すことを見出し、糖尿病
など生活習慣病の発症を招いて
しまうということですので、食
べれば、食べるほど生活習慣病
のリスクが増えるということで
しょう。

 医書で異所性脂肪の蓄積につ
いて調べる。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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2021-09-06 22:08:59

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診療マル秘裏話  号外Vol.1951 令和2年11月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)腫瘍細胞由来血中循環遊離DNA の血液検査発表
2)急性肝性ポルフィリン症のRNA干渉薬の国内承認申請

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 腫瘍細胞由来血中循環遊離DNA の血液検査発表

 
 
 
 
 
 岩手医科大学は10月12日、ガ
ン由来のDNA (腫瘍細胞由来血
中循環遊離DNA、circulating t
umor DNA:ctDNA )を用いた血
液検査が、CT検査や腫瘍マーカ
ー検査に比べ、高い精度で早期
再発検出、治療効果判定、およ
び無再発状態確定に役立つこと
を発表しました。これは同大外
科学講座の岩谷岳准教授、医歯
薬総合研究所医療開発研究部門
の西塚哲教授らの研究グループ
と、札幌医科大学フロンティア
医学研究所ゲノム医科学部門の
時野隆至教授、医療人育成セン
ター生物学教室の佐々木泰史教
授、国立ガン研究センター研究
所細胞情報学分野連携研究室の
増田万里主任研究員らとの共同
研究によるものです。研究成果
は「Gastroenterology」の電子
版に掲載されています。

 ガン患者さんの診療における
治療方針の決定、治療効果判定、
治療後の再発診断にはCTスキャ
ンや血液腫瘍マーカーが用いら
れています。CTスキャンは進行
度診断再発診断に不可欠な検査
ではありますが、放射線被曝や
微小病変の診断精度が問題点と
なっています。一方、血液を用
いた腫瘍マーカー検査は簡便で
すが偽陽性/偽陰性が多く、診
療経過中の腫瘍量の増減を正確
に反映していない症例も数多く
見られます。

 血中には体内の細胞から遊離
したDNA 断片が存在しますが、
ガン患者さんではガン細胞から
遊離したctDNA も循環していま
す。ctDNA は、ガン細胞に由来
するため個々の患者さんのガン
に生じている特有の変異を共有
しており、個別化血液バイオマ
ーカーとして近年注目されてい
ます。さまざまなガンでctDNA
を用いた診断の有用性を期待す
る報告がされていますが、その
実用性に関する検証は少なく、
いまだ日常検査には至っていま
せん。

 ctDNA 検査法は次世代シーク
エンサー(Nextgenerationsequ
encer:NGS)を用いた方法とデ
ジタルPCR を用いた方法に大き
く分けられます。前者は多数の
遺伝子異常を同時に解析可能で
あり、薬物療法の根拠となる変
異の同定などスクリーニング検
査に優れています。しかし、解
析費用が高額かつ検査に時間が
かかるためくり返し行われる検
査としては普及させにくいのが
現状です。一方、デジタルPCR
は、少数の変異のみを解析する
方法ですが、対象とする変異に
対してはNGS 解析に比較して10
~100 倍の検出感度を有する他、
検査時間が短く安価なため、く
り返し検査に適した手法です。
そこで研究グループは、デジタ
ルPCRによるctDNA検査が、再発
リスクを有する食道ガン治療後
の検査に有効かどうかを検証し
ました。

 ステージ1から4の食道ガン患
者さんを対象とし、食道ガンで
高頻度に異常が見られる31遺伝
子の変異スクリーニングを実施
しました。患者さん特有の変異
を用いてデジタルPCR により診
療経過中のctDNA の推移を追跡
し、CTスキャンや腫瘍マーカー
との比較検討を行いました。

 その結果、ctDNA 陰性化が見
られた患者さんでは、高度進行
ガンであっても長期生存が得ら
れました。また、再発が見られ
た患者さんではCTスキャンより
約5か月早くctDNAの上昇が確認
されました。さらに、手術、放
射線治療、化学療法の治療効果
に合わせてctDNA の増減が見ら
れ、治療終了後無再発の患者さ
んではctDNA の陰性状態が維持
されていました。ctDNA による
追跡を行った91%の症例で、「
再発増大の早期予測」「治療効
果の正確な判定」「無再発状態
の確認」の1つ以上の項目で臨
床検査としての妥当性を有する
ことが明らかになりました。い
ずれの項目でもctDNA 検査は既
存の血液腫瘍マーカーに比べて
より多くの症例で臨床所見の推
移に合致していました。

 また、食道ガン治療経過中の
ctDNA の推移を調べた所、既存
の腫瘍マーカー検査ではおそら
く困難であったような、治療が
奏功した場合のctDNA の陰性化、
再発に先行したctDNA の上昇、
治療後の無再発状態でのctDNA
陰性の維持など、ctDNA が迅速
に必要な情報を反映しているこ
とが確認できました。ctDNA と
食道ガン患者さんの予後に関す
る検討では、治療開始後にctDN
A が陰性化する患者さんは治療
後もctDNA 陽性を維持する患者
さんに比べ有意に予後が良いこ
とが示されました。以上から、
治療経過に合わせ複数の採血ポ
イントでctDNA の変動を追跡す
ることが重要と考えられます。

 超高感度デジタルPCR 検査を
行うことで、ctDNA 検査は採血
という小さな体の負担のみで、
既存のCTスキャンより高い精度
で治療後食道ガンの診断が可能
になります。「デジタルPCR を
活用した本手法は導入しやすく、
既存の検査システムを大きく改
善する可能性がある」と、研究
グループは述べています。

ctDNA について解説している

動画です。英語が苦手な方は、

自動翻訳で、日本語字幕でご覧

下さい。

 
 


 
 
 
 樹木の選定と剪定を行う。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 急性肝性ポルフィリン症のRNA干渉薬の国内承認申請

 
 
 
 
 
 米系製薬のアルナイラムジャ
パン(東京都千代田区)は、急
性肝性ポルフィリン症(AHP)
向けのRNA干渉薬「ギボシラ
ン」の国内承認申請を行ったと
発表しました。AHPは遺伝性
の希少疾患で有効な治療法があ
りません。日本で承認されてい
るRNA干渉薬としては、同社
のトランスサイレチン型家族性
アミロイドポリニューロパチー
の治療薬「オンパットロ」があ
り、承認されれば2品目となり
ます。

 RNA干渉薬は核酸医薬の一
種で、遺伝情報伝達を担うメッ
センジャーRNAを分解します。
ギボシランはAHPの症状であ
るポルフィリン過剰産出をひき
おこす「アミノレブリン酸合成
酵素1(ALAS1)」を狙い、
その遺伝子発現を防ぎます。

 核酸医薬はスプライシング制
御を機序とするアンチセンス核
酸と、RNA干渉を機序とする
siRNAに大別されます。ア
ルナイラムはRNA干渉薬に特
化しました。ギボシランは「ギ
ブラーリ」の製品名で米欧で発
売されています。

ポルフィリン症の症状と治療に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 過剰産出の産出量を算出した。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 岩手医科大学が10月12日、ガ
ン由来のDNA (腫瘍細胞由来血
中循環遊離DNA、circulating t
umor DNA:ctDNA )を用いた血
液検査が、CT検査や腫瘍マーカ
ー検査に比べ、高い精度で早期
再発検出、治療効果判定、およ
び無再発状態確定に役立つこと
を発表したのは、喜ばしいこと
です。デジタルPCR を活用した
本手法は、患者さんの侵襲が少
ないことと既存のCTスキャンよ
り高い精度で、治療後食道ガン
の診断が可能なことであるため、
導入しやすいことが分かってい
ます。既得権益を恐れず、既存
の検査システムを大きく改善す
る可能性を追求して欲しいもの
です。
 米系製薬のアルナイラムジャ
パン(東京都千代田区)が、急
性肝性ポルフィリン症(AHP)
向けのRNA干渉薬「ギボシラ
ン」の国内承認申請を行ったと
発表したのは、喜ばしいことで
す。ギボシランはAHPの症状
であるポルフィリン過剰産出を
ひきおこす「アミノレブリン酸
合成酵素1(ALAS1)」を
狙い、その遺伝子発現を防ぐこ
とで、病気の改善を図る薬です。
核酸医薬はスプライシング制御
を機序とするアンチセンス核酸
と、RNA干渉を機序とするs
iRNAに大別されますが、ト
ランスサイレチン型家族性アミ
ロイドポリニューロパチーの治
療薬「オンパットロ」に続いて、
承認されればRNA干渉を機序
とするsiRNA2品目となる
のは素晴らしいことです。

 RNA干渉の開発で完勝した。


 
 
 
 
 
 
 
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2021-09-05 23:11:16

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診療マル秘裏話  号外Vol.1950 令和2年11月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)血液2mlで、FGFR2型発現ガン細胞同定に成功す
2)自家脂肪幹細胞使用の乳ガン患者の乳房再建術

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 血液2mlで、FGFR2型発現ガン細胞同定に成功す

 
 
 
 
 
 大阪市立大学は10月9日、血
液2mlを用いて、fibroblast g
rowth factor receptor 2(FGF
R2:線維芽細胞増殖因子受容体
2 型)を発現するガン細胞同定
に成功したと発表しました。こ
の研究は、同大大学院医学研究
科癌分子病態制御学・消化器外
科学の八代正和研究教授、黒田
顕慈大学院生らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
「Cancer Science」にオンライ
ン掲載されています。

 スキルス胃ガンや胆管ガンな
ど難治ガンの増殖進展に、FGFR
2 遺伝子異常が関与しているこ
とが明らかになってきており、
なかでもスキルス胃ガンにおい
ては高頻度なFGFR2 発現が報告
されています。現在、そのFGFR
2 をターゲットとした阻害剤の
臨床試験が進行中であり、難治
ガンに対する新規分子標的薬と
なることが期待されています。
今回、研究グループは、血液循
環ガン細胞に着目し、胃ガン患
者さんの血液中のFGFR2 発現細
胞について検討を行いました。

 胃ガン患者さん100 人を対象
に胃ガン切除前に採取した血液
(2ml) に含まれる細胞をフロ
ーサイトメトリー装置で解析し
ました。その結果、FGFR2 陽性
ガン細胞が検出され、そのFGFR
2 陽性ガン細胞数は摘出胃ガン
組織のFGFR2 発現と有意に相関
を認めました。更に、FGFR2 陽
性ガン細胞が多く検出された患
者さんは、再発・転移が多く予
後不良でした。

 ガンには「不均一性」があり、
原発部位と再発転移部位とで性
質が異なっていることがありま
す。研究グループは、「血中循
環ガン細胞が検出できるように
なれば、摘出できることが少な
いガン転移巣の特徴を調べるこ
とが可能となり、患者個々のガ
ンの特性に適した分子標的治療
薬の選定に有用な診断法となる
ことが期待される」と、述べて
います。

スキルス胃ガンの特徴と治療に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 樹木の選定と剪定を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 自家脂肪幹細胞使用の乳ガン患者の乳房再建術

 
 
 
 
 
 カネカは自家細胞と他家細胞
の双方から再生・細胞医療事業
の育成に取り組んでいます。黎
明期にある再生医療産業のなか、
とりわけ社会実装の最前線と位
置付けているのが、子会社バイ
オマスター(神奈川県横浜市)
が展開する、自家の脂肪幹細胞
を用いた乳ガン患者さんの乳房
再建術です。1300近くの症例の
経験から磨いた細胞培養技術、
臨床ノウハウの外部提供も計画
しています。

 バイオマスターは構造改革特
別区域法の下で認可された国内
唯一の株式会社経営の医療機関
「セルポートクリニック横浜」
(同)を運営しています。脂肪
由来幹細胞を用いた軟部組織増
大術「CAL」を手がけており、
主に乳ガン手術で切除した乳房
の再建治療を行っています。こ
れまでは非培養の幹細胞を用い
てきましたが、臨床研究での有
用性検証を経て7月から培養幹
細胞を用いた「培養CAL」の
治療を始めました。

 カネカは他家細胞の研究を通
じて効率的に細胞培養できる技
術を開発してきました。この培
養技術をセルポートクリニック
横浜の培養CAL向けにも応用
し、院内を改修して細胞培養用
の加工施設(CPC)も新たに
今夏設置しました。吸引採取す
る脂肪を大幅に減らせるため、
患者さんの負担を軽減できるほ
か、細胞の採取から幹細胞の分
離、培養、移植を高い品質管理
のもとで院内で完結できます。

 セルポートクリニック横浜で
はさらに少量の細胞から幹細胞
を大量培養する技術を用いた乳
房再建術も今年秋をめどに始め
る予定です。また、脂肪幹細胞
は組織分化、炎症抑制、組織修
復促進といった働きがあり、変
形性膝関節症などの整形外科や
皮膚科などにも応用できる可能
性もあります。

 バイオマスターではCALや
培養CALで培ってきた細胞を
扱う技術や臨床ノウハウを外部
にも提供し、脂肪幹細胞を用い
る再生医療の裾野を広げる構想
も持っています。新たに設置し
たCPCを細胞加工ビジネスに
活用することも視野にいれてい
ます。

最新の乳房再建術について解説

している動画です。

 
 


 
 
 加工施設の生産性の下降が報
じられた。        笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 大阪市立大学が10月9日、血
液2mlを用いて、fibroblast g
rowth factor receptor 2(FGF
R2:線維芽細胞増殖因子受容体
2 型)を発現するガン細胞同定
に成功したと発表したのは素晴
らしい業績です。血中循環ガン
細胞が検出できるようになれば、
摘出できることが少ないガン転
移巣の特徴を調べることが可能
となり、患者個々のガンの特性
に適した分子標的治療薬の選定
に有用な診断法となることに、
期待したいと思います。
 子会社バイオマスター(神奈
川県横浜市)が展開する、自家
の脂肪幹細胞を用いた乳ガン患
者さんの乳房再建術です。1300
近くの症例の経験から磨いた細
胞培養技術、臨床ノウハウの外
部提供も計画しているというこ
とで、乳ガン術後の女性患者さ
んにとっては、朗報です。失っ
てしまった自分の身体の一部が
再建されるのですから、本当に
乳ガン術後の女性患者さんにと
っては、喜びひとしおでしょう。

 債権を譲渡し、企業の再建を
図る。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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2021-09-04 20:22:45

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診療マル秘裏話  号外Vol.1949 令和2年11月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)AYA世代のガン患者を支援する、患者の会が発足
2)肺炎球菌ワクチン免疫不全者の肺炎予防効果に期待

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 AYA世代のガン患者を支援する、患者の会が発足

 
 
 
 
 
 15~39歳のAYA(Adolescent
and Young Adult=思春期と
若い成人)世代のガン患者さん
を支援する動きが全国で広がる
中、富山県内でAYA 世代の患者
さんの会が発足しました。進学、
結婚、出産……。世代特有の悩
みを抱える患者さん同士が、思
いや経験を共有できる場を目指
します。

 会の名称は「Colors(カラー
ズ)」。ガンの治療経験のある
富山市内の看護師、樋口麻衣子
さん(35)が患者仲間に呼びか
け9月に設立しました。SNS を
通じて、会の存在を周知し、9
月末現在、血液のガンの悪性リ
ンパ腫や白血病、子宮ガンなど
を15~39歳で発症した20~40代
の男女17人が参加しています。
会員同士の食事会や、SNS など
を介した不安や悩みの共有、情
報交換も行います。また将来的
には、オンラインサロンやAYA
世代の交流イベントも企画した
いということです。

 国立ガン研究センターによる
と、AYA 世代では年間約2万人
がガンを発症しているというこ
とです。ただ、他の世代に比べ
て患者数が少ない上、進学や出
産、結婚といった世代特有の状
況に応じた支援や相談体制が十
分ではありません。しかし、国
の「第3期ガン対策推進基本計
画」(2017~22年度)にAYA 世
代のガン対策の必要性が盛り込
まれるなど、近年、その支援の
動きが広がっています。

 会の代表を務める樋口さん自
身も、27歳で甲状腺ガンを患い、
手術を経験しました。現在は病
状は安定していますが、半年に
1度は転移の有無などを調べる
検査を受けています。ガンとわ
かった当時、近くに同じような
悩みを抱える人が見つからず相
談ができなかったといい、「自
分のような年代は他にいないの
ではとも考え、今後どう生きた
らいいのかと不安になった」と
いうことです。

 AYA 世代の交流の場としては、
県ガン総合相談支援センター(
富山市安住町)が年4回開く交
流サロンがあり、樋口さんもそ
こで患者仲間とつながりました。
ただ、よりきめ細かな交流を行
おうと患者さんの会を立ち上げ
たということです。

 「AYA 世代のガン患者が近く
にいるということを知るだけで
も勇気づけられる。仲間とつな
がることで、『自分は一人じゃ
ない』と感じてもらえれば」と
話しています。

AYA世代の患者さんについての

サポートについて解説している

動画です。

 
 


 
 
 有機野菜の摂取で結城くんが
勇気づけられた。     笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 肺炎球菌ワクチン免疫不全者の肺炎予防効果に期待

 
 
 
 
 
 現在でも死因の上位を占める
肺炎は、気管支から肺内部にか
けて炎症が広がり、呼吸不全に
陥ります。細菌やウイルスの感
染が主な原因で、細菌によるも
のが多いとされています。この
ため細菌性肺炎の上位を占める
肺炎球菌という細菌のワクチン
が開発され、重症化しやすい高
齢者や乳幼児を対象に公費での
接種が制度化されています。20
20年からは、費用は自己負担で
すが、治療で免疫が低下したり、
肺炎で持病が悪化する危険性の
高かったりする成人にも対象を
拡大しました。専門家は予防効
果に期待を寄せています。

 国際医療福祉大学医学部(千
葉県)の松本哲哉主任教授(感
染症学)は「ワクチン接種で65
歳以上の高齢者や乳幼児の肺炎
球菌性の肺炎や髄膜炎は減少し
ており、効果は証明されている」
と話しています。「これで『国
も認めています』と堂々と勧め
られる」と期待しています。

 新型コロナウイルスによる感
染拡大が危惧される秋から冬に
かけては、ウイルス性肺炎から
細菌性肺炎を誘発する可能性が
高まると予想されています。「
新型コロナ感染によって細菌性
肺炎を合併する可能性はインフ
ルエンザに比べると低いと考え
られる。しかし、呼吸器感染症
や肺炎の感染リスクが例年以上
に高まるのは確かで、ワクチン
接種などできる対策はしておい
た方が安全だ」。松本教授はこ
うアドバイスしています。

 接種が望ましいと考えられる
のはどんなケースでしょうか。
松本教授によると、1関節リウ
マチなど持病の治療で免疫が低
下している2肺炎発病で重篤化
しやすい慢性閉塞(へいそく)
性肺疾患(COPD)などの呼
吸器疾患や循環器系の持病があ
る3人工透析を受けている―な
どの場合です。「まずは主治医
に相談して、『必要』と言われ
たときに適切なワクチンを接種
してもらいたい」と松本教授は
言っています。

 肺炎の原因を臨床現場で識別
することには、難しい面も伴い
ます。特に、新型コロナの流行
状況によっては、新型コロナか
どうかを確認することが優先さ
れ、それだけ肺炎自体の治療が
遅れてしまう可能性もあります。
松本教授はそうした点などを
踏まえ、「医療側にとっても、
細菌感染による重症肺炎の患者
が少なければ、それだけ医療ス
タッフの配置や病床の運用に余
裕が生まれる。ワクチン接種に
は、医療体制を守る効果もある
のではないか」と話しています。

 現在、国内で使用されている
ワクチンは2種類で、定期接種
の対象は小児と高齢者ごとに1
種です。2020年に適用が拡大さ
れたのはそのうちの1種です。
ただ2種どちらも、肺炎球菌の
一部の血清型に抗体を作らせる
効果があります。肺炎球菌以外
の細菌にはこのワクチンは効果
がありませんが、肺炎球菌であ
っても血清型が異なれば効果は
限定されます。

 松本教授は「このワクチンだ
けで完全に肺炎を予防すること
はできなくても、重症化防止ま
で考えれば十分に効果は期待で
きる」とした上で、「肺炎のリ
スクが高いと医師に言われた人
は、ワクチン接種を前向きに考
えてほしい」と呼び掛けていま
す。

肺炎球菌ワクチンについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 気体の機体に対する期待を考
える。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 15~39歳のAYA(Adolescent
and Young Adult=思春期と
若い成人)世代のガン患者さん
を支援する動きが全国で広がる
中、富山県内でAYA 世代の患者
さんの会が発足したのは、喜ば
しいことです。他の世代に比べ
て患者数が少ない上、進学や出
産、結婚といった世代特有の状
況に応じた支援や相談体制が十
分ではないということが治療を
困難にしています。よりきめ細
かな交流を行おうと患者さんの
会を立ち上げた心意気は、素晴
らしいものです。「第3期ガン
対策推進基本計画」(2017~22
年度)にAYA 世代のガン対策の
必要性が盛り込まれるだけでは
なく、自助の努力をしている人
たちに支援をお願いしたいと思
います。
 現在でも死因の上位を占める
肺炎は、気管支から肺内部にか
けて炎症が広がり、呼吸不全に
陥ります。細菌やウイルスの感
染が主な原因で、細菌によるも
のが多いとされているというの
は、周知の事実ですが、重症化
しやすい高齢者や乳幼児を対象
に公費での接種が制度化されて
いる以外に、2020年からは、費
用は自己負担ですが、治療で免
疫が低下したり、肺炎で持病が
悪化する危険性の高かったりす
る成人にも対象を拡大したとい
うことは、余り知られていませ
ん。当然、上記の成人の人にも
周知徹底することが必要ですが、
実際にワクチンの接種を行う、
医療関係者の人に対しても啓蒙
活動が必要であると感じました。

 羞恥心から周知徹底が遅れた。


 
 
 
 
 
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2021-09-03 20:48:26

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診療マル秘裏話  号外Vol.1948 令和2年11月1日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)腹膜播種惹起胃ガンの,アンチセンス核酸医薬創製発表
2)細胞との親和性が高く弾性に富む機能性蛋白質

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 腹膜播種惹起胃ガンの,アンチセンス核酸医薬創製発表

 
 
 
 
 
 医薬基盤・健康・栄養研究所
(NIBIOHN)は10月8日、腹膜播
種を起こす胃ガンで特徴的に高
発現する特徴的な分子であるsy
naptotagmin 13 (SYT13)を標
的にしたアンチセンス核酸医薬
を創製したと発表しました。こ
の研究は、NIBIOHN 創薬デザイ
ン研究センター人工核酸スクリ
ーニングプロジェクトの小比賀
聡招へいプロジェクトリーダー、
笠原勇矢サブプロジェクトリー
ダーが、名古屋大学大学院医学
系研究科消化器外科学の小寺泰
弘教授、神田光郎講師の研究グ
ループとの共同研究として行っ
たものです。研究成果は、「Mo
lecular Therapy- Nucleic Ac
ids」に掲載されています。

 胃ガンは日本で年間罹患数(
約13万人)、年間死亡者数(約
5万人)ともに第2位と頻度が
高いガンです。胃ガンの中でも
腹膜播種は、特に難治性で予後
不良な状態とされています。現
在の標準治療である抗ガン剤の
全身投与(点滴もしくは内服)
では、薬剤がガン細胞に十分に
届かないことが一因と考えられ、
抗ガン剤の腹腔内投与が試みら
れました。しかし、従来からあ
るパクリタキセルの腹腔内投与
では効果が限定的であり、より
効果の高い治療薬の開発が求め
られています。

 名古屋大学の研究グループで
は、胃ガンの転移に関する基礎
研究の成果として、SYT13 が腹
膜播種を生じる胃ガン組織で特
異的に高発現していることを発
見しました。今回、このSYT13
を阻害することで胃ガン腹膜播
種を治療するという創薬コンセ
プトのもと、独自性の高いアン
チセンス核酸の配列設計技術と、
特別なキャリアーを必要としな
いCa2+ enrichment of medium
法の技術を有するNIBIOHN 創薬
デザイン研究センターと共同研
究を実施しました。アンチセン
ス核酸医薬の全身投与は安全性
という点で高いハードルが想定
されますが、胃ガン腹膜播種の
治療における腹腔内投与は、有
害事象を回避し、かつ直接的に
ガン細胞を攻撃可能なアプロー
チです。アミド架橋型人工核酸
を搭載したアンチセンス核酸医
薬の分子量は、すでに腹腔内投
与が臨床使用されているパクリ
タキセルの約7倍です。そのた
め腹膜透過からの血中移行率が
低く、腹腔内に長く停滞し長時
間にわたってガン細胞に暴露さ
れることで薬効を発揮すること
が期待されます。

 研究グループはまず、実際の
胃ガン症例で切除した胃ガン組
織中のSYT13 発現を汎用性の高
い免疫染色法を用いて調べまし
た。すると、明瞭にSYT13 発現
の陽性・陰性が判定可能であり、
SYT13 発現陽性の胃ガンでは明
らかに腹膜播種発生率が高いこ
とが分かりました。そこで、SY
T13 のmRNA配列情報から高次構
造予測を行い、肝毒性を起こし
やすい配列やオフターゲット効
果の回避と、アンチセンス核酸
との結合性の良い配列を考慮し
ながら累計7種の候補アンチセ
ンス核酸を合成しました。これ
らを順次、SYT13 ノックダウン
効率、試験管内でのガン細胞増
殖能や浸潤能の阻害効果を比較
して、効果の高いアンチセンス
核酸配列を選抜しました。

 その結果、hSYT13-4378 とhSYT
13-4733 の2つを有望なアンチ
センス核酸として選定しました。
この2つのアンチセンス核酸を
胃ガン細胞に添加すると、細胞
死を引き起こすカスパーゼとい
う蛋白質の活性が増加するとと
もに腹膜播種の形成に重要なガ
ン幹細胞性が低下しました。さ
らに、アンチセンス核酸の濃度
に平行して、ガン細胞の遊走能
が低下しました。作用メカニズ
ムを明らかにするために実施し
たシグナル解析により、細胞膜
上に存在するSYT13 はCXCL12と
HB-EGFという遊離蛋白質の刺激
を受けて活性化し、ガンの悪性
度に強く関与するFAK シグナル
を調節していることが分かりま
した。

 次に研究グループは、マウス
を用いた動物実験でアンチセン
ス核酸による腹腔内治療の効果
を調べました。胃ガン細胞(MK
N1細胞)100 万個をマウスの腹
腔内に移植して腹膜播種を作製
し、これに対して、アンチセン
ス核酸を腹腔内投与して治療し
ました。その結果、同じく核酸
医薬であるsiRNA よりも強力に
腹膜播種の進行を抑制しました。
さらにアンチセンス核酸を投与
することで、マウスの生存期間
が延長するかどうかについて調
べました。胃ガン細胞(NUGC4
細胞)200 万個を腹腔内に移植
し、腹膜播種を作製したマウス
にアンチセンス核酸を腹腔内投
与した所、腹膜播種の進展が抑
制され、マウスの生存期間も有
意に延長しました。

 アンチセンス核酸が、標的で
あるSYT13 以外の遺伝子を阻害
してしまう(オフターゲット効
果)可能性についても調べた所、
特にhSYT13-4733 ではその危険
性が極めて低いことが分かりま
した。一般にアンチセンス核酸
医薬は高濃度投与によって肝毒
性が生じる可能性が報告されて
います。そこで、マウスにアン
チセンス核酸を投与して2週間
後と、そこから休薬した2週間
後に血液検査を行って調べまし
た。その結果、hSYT13-4378 で
は軽度の肝機能異常を認めまし
たが、2週間の休薬で正常値に
回復しました。hSYT13-4733 で
は、肝機能異常を認めませんで
した。

 これらの研究成果は、既に国
内特許に出願されています。胃
ガン腹膜播種に対するSYT13 を
標的としたアンチセンス核酸医
薬は、作用メカニズムが既存の
全ての分子標的治療薬と異なる
ため、完全に新しい治療薬とな
ります。これを病変のある腹腔
内に直接投与することによって、
全身投与よりも副作用を抑えつ
つ、効率的に腹膜播種を治療す
ることが期待されます。研究グ
ループは今後、第1相臨床試験
開始に向けて非臨床安全性試験
を進めていくとともに、将来的
には胃ガンのみならず、腹膜播
種が予後を大きく左右する膵ガ
ン、卵巣ガンなどの他のガンに
も応用していくことを目指して
いるということです。腹腔内治
療は腹腔投与用皮下ポートを留
置することで、外来通院で繰り
返し簡単に実施することが可能
となります。研究グループは、
腹膜播種の治療のみでなく、胃
ガンの切除後に再発の危険性の
高いケースで予防的に投与して
腹膜播種再発を防ぐという活用
法も検討しています。

核酸医薬品について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 簡単に実施できることに感嘆
した。          笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 細胞との親和性が高く弾性に富む機能性蛋白質

 
 
 
 
 
 三洋化成は次代の成長を牽引
する新たな技術や製品をはじめ、
事業の創出に力を注いでいます。
新規ビジネスを生み出すうえで
重点領域の一つに定めるのがバ
イオ・メディカル事業です。な
かでも大きな期待を寄せる医療
材料が、細胞との親和性が高く
弾性に富む機能性蛋白質「シル
クエラスチン」(開発品)で、
経営資源を積極的に投じて研究
開発を進めています。

 シルクエラスチンは、ヒト由
来のエラスチンと絹由来のシル
クフィブロインを部分的に組み
合わせ、遺伝子組み換え技術に
よって作製した人工蛋白質です。
エラスチンは皮膚などの弾性線
維を構成する蛋白質で生体適合
性があり、安全性も高いとされ
ています。

 体内に投与しても炎症が起き
にくく、皮膚にハリを与えるこ
とも期待できることから、三洋
化成では床ずれや糖尿病性皮膚
潰瘍などの難治性皮膚潰瘍をは
じめとする創傷の治癒材料への
展開を見据えています。通常の
治療では治癒が期待できない下
腿難治性皮膚潰瘍の患者さんを
対象に、スポンジ状のシルクエ
ラスチンを用いた新たな治療法
として開発に取り組みます。企
業治験を経て、2022年度の実用
化を目指す意向です。

 さまざまな治療への展開が見
込めるシルクエラスチンですが、
広島大学とは膝の半月板の損傷
を修復・再生する治療技術の研
究開発に励んでいます。このほ
ど日本医療研究開発機構(AM
ED)の産学連携医療イノベー
ション創出プログラム基本スキ
ーム(ACT-M)に採択され
ました。対象期間は2023年3月
までで研究開発費の支援を受け
ます。

 広島大学が行った動物実験で
は、半月板修復の足場(移植基
板)としてシルクエラスチンの
有効性が確認されています。今
後は臨床応用に向けてより具体
的な研究開発を進める方針です。
変形性膝関節症に悩む患者に低
侵襲で根本的な治療法を確立し、
2026年の実用化を目指していき
ます。

半月板損傷やその治療法につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 
 放心状態のため、治療方針が
決定できなかった。    笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 医薬基盤・健康・栄養研究所
(NIBIOHN)は10月8日、腹膜播
種を起こす胃ガンで特徴的に高
発現する特徴的な分子であるsy
naptotagmin 13 (SYT13)を標
的にしたアンチセンス核酸医薬
を創製したと発表したのは素晴
らしい業績です。一般にアンチ
センス核酸医薬は高濃度投与に
よって肝毒性が生じる可能性が
報告されているということなの
で、これを考慮した試験がされ
ていて、hSYT13-4733 では、肝
機能異常を認めなかったという
ことですから、比較的安全に投
与できる薬剤という印象を受け
ました。アンチセンス核酸が、
標的であるSYT13 以外の遺伝子
を阻害してしまう(オフターゲ
ット効果)可能性についても調
べた所、特にhSYT13-4733 では
その危険性が極めて低いことが
分かったので、この効果の可能
性もないということで安心です。
 シルクエラスチンは、ヒト由
来のエラスチンと絹由来のシル
クフィブロインを部分的に組み
合わせ、遺伝子組み換え技術に
よって作製した人工蛋白質です。
エラスチンは皮膚などの弾性線
維を構成する蛋白質で生体適合
性があり、安全性も高いとされ
ているので人工皮膚や人工軟骨
として使えるのではないかと思
われます。以前のメルマガで、
半月板修復の足場(移植基板)
としてシルクエラスチンの有効
性が確認されているということ
は紹介しました。体内に投与し
ても炎症が起きにくく、皮膚に
ハリを与えることも期待できる
ことから、三洋化成では床ずれ
や糖尿病性皮膚潰瘍などの難治
性皮膚潰瘍をはじめとする創傷
の治癒材料への展開を見据えて
いるということですから、人工
皮膚としても、将来的な展望が
得られたのではないかと考えて
います。

 天海和尚が隠密部隊を展開し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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2021-09-02 17:14:30

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診療マル秘裏話  号外Vol.1947 令和2年10月31日作成
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目次

1)肺腺ガンで,腫瘍細胞粘液発現タイプ解析予後予測
2)抗ガン剤・HBI-8000,日本で提携企業が承認申請

 
 
 
 
 
 
 
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1】 肺腺ガンで,腫瘍細胞粘液発現タイプ解析予後予測

 
 
 
 順天堂大学は10月8日、肺ガ
ンの一種である浸潤性粘液性肺
腺ガンにおいて、腫瘍細胞の粘
液発現タイプを解析することに
より、患者さんの予後が予測で
きる可能性を見出したと発表し
ました。この研究は、同大医学
部人体病理病態学講座の岸川さ
つき助手、林大久生准教授、齋
藤剛准教授、呼吸器外科学講座
の高持一矢准教授らが、国立ガ
ン研究センターの研究グループ
と共同で行ったものです。研究
成果は、「Modern pathology」
オンライン版に掲載されていま
す。

 肺ガンは国内においてガンに
よる死亡の一位を占めており、
なかでも、肺腺ガンの一種であ
る浸潤性粘液性肺腺ガンは、い
まだ効果的な治療法がなく、化
学療法、外科手術、放射線治療
を組み合わせた治療が行われて
います。また、分子標的治療の
対象となり得る遺伝子異常が少
なく、患者さんの予後に個人差
があることが課題でした。浸潤
性粘液性肺腺ガンには限局性病
変を形成する予後のよい群と、
両側の肺に広く進展する予後の
悪い群があることですから、患
者さんのよりよい治療法選択の
ために、このような群を簡便に
区別する方法の開発が必要とさ
れています。そこで今回、研究
グループは、浸潤性粘液性肺腺
ガンを区別し、診断の細分化と
患者さんの予後を予測すること
を目的に浸潤性粘液性肺腺ガン
の粘液に着目して、網羅的遺伝
子解析と粘液発現パターンを組
み合わせた解析を進めました。

 研究グループは、順天堂医院
で患者さんから切除された浸潤
性粘液性肺腺ガンの組織に対し、
次世代シークエンサーを用いた
網羅的遺伝子解析と免疫組織化
学による蛋白質発現の統合的解
析を実施しました。腫瘍の分子
病理学的特徴や粘液発現パター
ンを詳細に調べました。その結
果、浸潤性粘液性肺腺ガンの全
ての再発は肺内に限局し、肺外
転移もみられなかったことから、
一般的な肺腺ガンとは大きく異
なる特徴をもつことが判明しま
した。さらに、遺伝子解析の結
果からガンの発生・進展に直接
的に重要な役割を果たすドライ
バー遺伝子の変異として約3分
の2にKRAS変異がみられ、一般
的な肺腺ガンで見られるEGFR変
異、ALK、ROS1、RET融合遺伝子
は認めませんでした。 そして、
KRAS変異型の方がKRAS野生型に
比べ予後不良であることが分か
りました。

 一方、粘液発現パターン解析
の結果では、粘膜の粘性物質ム
チンMUC1およびMUC4陽性例は陰
性例に比べ予後不良でした。さ
らに、ヒトでは通常発現の無い
MUC6が高発現する症例群は、MU
C6陰性・低発現の症例群に比べ
予後良好であり、MUC6高発現群
においては1例も再発、死亡を
認めないことが判明しました。
そして、MUC6高発現症例は、よ
り小さな腫瘍径、女性、KRAS野
生型と有意に関連していること
が明らかとなりました。これら
の結果から、浸潤性粘液性肺腺
ガンにおける腫瘍の粘液発現パ
ターンを調べることで、患者さ
んの予後が予測できる可能性を
見出しました。今回の研究でMU
C6が高発現するタイプの浸潤性
粘液性肺腺ガンでは、良好な予
後が期待できることが分かりま
した。

 今回の研究成果は、これまで
不明であった浸潤性粘液性肺腺
ガンの予後と腫瘍の粘液発現タ
イプとの関係を明らかにし、今
後の肺腺ガンの診断の細分化と
治療法選択に大きく道を開く可
能性を示したとしています。現
在、浸潤性粘液性肺腺ガンは患
者さんによって様々な予後をた
どりますが、外科的治療以外の
治療としては一般的な化学療法
が選択されています。同研究の
成果は、浸潤性粘液性肺腺ガン
症例のガン細胞の粘液発現パタ
ーンを調べ、MUC6の高発現を認
めた場合には患者さんに良好な
予後が期待できることを示して
います。今後、さらなる研究に
より本成果を検証することで、
肺腺ガンにおける予後と結びつ
いた診断および適切な治療選択
によるガン個別化医療の発展が
期待される、と研究グループは
述べています。

肺腺ガンについて解説している

動画です。

 
 


 
 
 八点の発展方法を追求した。


 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 抗ガン剤・HBI-8000,日本で提携企業が承認申請

 
 
 
 
 
 Meiji Seika ファルマは10月
7日、抗ガン剤・HBI-8000(開
発コード、一般名:ツシジノス
タット)について、提携企業の
米HUYA Bioscience Internatio
nal(HUYABIO)の日本法人が日
本で承認申請したと発表しまし
た。予定適応は、再発・難治の
成人T細胞白血病・リンパ腫(
ATLL)。Meiji は同剤を日本で
独占的に販売する権利を持って
います。

 HBI-8000はヒストン脱アセチ
ル化酵素(HDAC)を阻害するベ
ンズアミド系の経口剤で、エピ
ジェネティックな作用を有しま
す。クラスI(HDAC1、2、3)と
クラスIIb(HDAC10)のHDAC を
阻害することで、腫瘍細胞中で
アセチル化されたヒストン (H3
およびH4 )の集積を促します。
これによって、腫瘍細胞の増殖
停止に関与する複数の蛋白発現
を変化させ、ガン微小環境にお
ける免疫遺伝子の発現を調整す
るPD-L1 の核内移行を制御する
ことにより、腫瘍免疫力を増強
させます。

 HBI-8000は免疫チェックポイ
ント阻害薬のような抗ガン剤と
の併用により、効果を増強する
ことが示されているということ
です。

 Meijiは、「HUYABIOと協力し
てHBI-8000の一日でも早い開発、
普及を目指すとともに、ガン治
療薬並びにガン支持療法に用い
られる感染症治療薬などの提供
に全力で取り組む」としていま
す。

成人T細胞白血病・悪性リンパ腫

について解説している動画です。

 
 


 
 
 ガン支持療法を指示した。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 順天堂大学が10月8日、肺ガ
ンの一種である浸潤性粘液性肺
腺ガンにおいて、腫瘍細胞の粘
液発現タイプを解析することに
より、患者さんの予後が予測で
きる可能性を見出したと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
今回の研究成果で、これまで不
明であった浸潤性粘液性肺腺ガ
ンの予後と腫瘍の粘液発現タイ
プとの関係を明らかにし、今後
の肺腺ガンの診断の細分化と治
療法選択に大きく道を開く可能
性を示したのは、喜ばしいこと
です。しかし、粘液発現タイプ
で、予後不良とされた患者さん
は、絶望する可能性があり結果
次第で、天国と地獄に振り分け
られる気がしてなりません。
 Meiji Seika ファルマが10月
7日、抗ガン剤・HBI-8000(開
発コード、一般名:ツシジノス
タット)について、提携企業の
米HUYA Bioscience Internatio
nal(HUYABIO)の日本法人が日
本で承認申請したと発表したの
は喜ばしいことです。エピジェ
ネティックな作用で腫瘍細胞の
増殖停止に関与する複数の蛋白
発現を変化させ、ガン微小環境
における免疫遺伝子の発現を調
整するPD-L1 の核内移行を制御
することにより、腫瘍免疫力を
増強するという今までにない、
作用機序の抗ガン剤と言えまし
ょう。HBI-8000は免疫チェック
ポイント阻害薬のような抗ガン
剤との併用により、効果を増強
することが示されていることも
ユニークな点だと理解しました。

 左様な作用機序は、ユニーク
だ。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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2021-09-01 19:50:30

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診療マル秘裏話  Vol.827 令和1年10月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)脂質が原因の血液の濁りを紅麹が低減する効果
2)透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする新薬

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】脂質が原因の血液の濁りを紅麹が低減する効果

 
 
 
 
 
 小林製薬は、脂質が原因で生
じる血液の濁りを紅麹が低減す
る効果を見いだしました。循環
器系疾患のリスク低減に期待さ
れます。紅麹は清酒や味噌に用
いられる麹菌の一種で、悪玉コ
レステロールの低減効果などさ
まざまな健康成分を含有すると
されています。同社は2016年に
グンゼから紅麹の研究・販売に
関する事業を譲り受け、栄養補
助食品などを展開しています。
今後も研究を続け、紅麹を活用
した製品開発につなげていく考
えです。

 一般に高脂肪食や高コレステ
ロール食を継続摂取すると、血
液が白濁する乳び状態となりま
す。乳びは循環器系疾患の危険
因子で、乳びの抑制がリスク低
減につながると考えられていま
す。一方、紅麹は発酵によって
生み出される成分(モナコリン
K、GABA、色素成分)によ
り血流、血液への効果が期待さ
れ、同社は血液の乳びを減少さ
せる効果を検証しました。

 今回の研究では「高コレステ
ロール食を与えた日本白色ウサ
ギの血液乳びを紅麹が大幅に低
減する効果」を明らかにしまし
た。ウサギを紅麹非投与群(1
群)と紅麹投与群(2群)に分
け、2群には紅麹粉末を3週間
強制経口投与しました。

 両群の血液を採取した結果で
は、1群と2群では目視による
血漿の白濁に差がみられました。
光透過率測定でも2群が1群を
20%近く上回る透過率を示す
ことなどを実証しました。

麹の健康効果について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 フェンスの騒音低減策を提言
する。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする新薬

 
 
 
 
 
 アステラス製薬は本日(9月
20日)、米・FibroGen社と共同
で開発を進めているロキサデュ
スタット(商品名エベレンゾ錠)
について透析施行中の腎性貧血
を効能・効果として、製造販売
承認を取得したと発表しました。
同薬は腎性貧血を改善する経口
投与による治療薬です。慢性腎
臓病(CKD )患者さんでは腎臓
でのエリスロポエチン産生能低
下による腎性貧血を呈しやすく
なります。腎性貧血は腎不全へ
の病態進行を早めたり、心血管
系合併症の発症リスクを高める
など、腎疾患の転帰を著明に悪
化させる他、患者のQOL や認知
機能の著しい低下を引き起こし
ます。

 ロキサデュスタットは、低酸
素誘導因子(HIF )プロリン水
酸化酵素(PH)阻害薬で、赤血
球造血刺激因子製剤(EAS )と
は異なる機序により、腎性貧血
を改善するファーストインクラ
スの経口治療薬です。ロキサデ
ュスタットは、生体が低酸素状
態に置かれた際に生じる生理学
的反応を誘導します。すなわち、
正常酸素状態においても生体内
で複数の経路を調節することで
赤血球の生成を活性化し、血液
の酸素運搬能力を増強します。

 今回の承認は、日本で実施さ
れた透析期のCKD に伴う、貧血
患者さんを対象とした4件の第
3相試験のデータに基づきます。
これらの試験により、同薬の有
効性および安全性が確認されま
した。依然としてアンメットメ
ディカルニーズが存在する透析
期において、同薬は腎性貧血の
新たな治療選択肢となることが
期待されます。

 なお、同薬は保存期の腎性貧
血の治療薬として第3試験の段
階にあり、透析期および保存期
の腎性貧血の治療薬として中国
で承認を取得している他、欧米
で承認申請の準備中です。

HIF-PH阻害薬について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 正常で清浄な法事。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 小林製薬が、脂質が原因で生
じる血液の濁りを紅麹が低減す
る効果を見いだしたのは素晴ら
しい業績です。循環器系疾患の
リスク低減が期待されるという
ことです。紅麹は清酒や味噌に
用いられる麹菌の一種で、悪玉
コレステロールの低減効果など
さまざまな健康成分を含有する
とされているのは、周知の事実
です。一般に高脂肪食や高コレ
ステロール食を継続摂取すると、
血液が白濁する乳び状態となり
危険です。乳びは循環器系疾患
の危険因子で、乳びの抑制がリ
スク低減につながると考えられ
ています。紅麹が乳びの抑制に
繋がっているので、発酵食品の
優れた効果をまざまざと見た思
いです。
 アステラス製薬が本日(9月
20日)、米・FibroGen社と共同
で開発を進めているロキサデュ
スタット(商品名エベレンゾ錠)
について透析施行中の腎性貧血
を効能・効果として、製造販売
承認を取得したと発表したのは、
本当に驚き桃の木山椒の木です。
腎性貧血を改善するのは、エリ
スロポエチンのみと教わり実際
に注射のエリスロポエチンを、
実施している患者さんは沢山い
るからです。経口薬が開発され
れば、その方がコンプライアン
スが良くなるのは目に見えてい
ます。その内、腎性貧血の治療
がコペルニクス的転回を迎える
ような気がしてなりません。

 誠三さんが製造販売許可をと
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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