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診療マル秘裏話  Vol.829 令和1年10月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)2019年ノーベル 医学生理学賞は低酸素応答の解明
2)サリドマイド (アザラシ肢症)の薬害の仕組みを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】2019年ノーベル 医学生理学賞は低酸素応答の解明

 
 
 
 
 
 スウェーデンのカロリンスカ
研究所は10月7日、2019年のノ
ーベル医学生理学賞を、細胞が
酸素欠乏に対応する「低酸素応
答」のメカニズムを解明した米
ジョンズ・ホプキンス大のグレ
ッグ・セメンザ教授ら米英3氏
に授与すると発表しました。
他の2人は英オックスフォー
ド大のピーター・ラトクリフ博
士、米ハーバード大のウィリア
ム・ケリン教授です。
 酸素が欠乏すると、動物は体
内の赤血球を増やすホルモンを
分泌するなどして対応しますが、
その仕組みは詳しく分かってい
ませんでした。
 セメンザ教授は、低酸素時に
造血ホルモン産生を促進する蛋
白質「HIF-1α」を発見し
ました。さらに、ケリン教授は、
ガンを抑制する遺伝子「VHL」
がHIF-1αの分解に関わっ
ていることなどを明らかにしま
した。ラトクリフ氏は酸素が十
分にある時は、VHLがHIF
-1αと結合して速やかに分解
し、低酸素応答を起こさないこ
とを突き止めました。
 ガン細胞は、低酸素応答を利
用して血管を形成し、自らを効
果的に増殖させていることなど
も分かってきています。カロリ
ンスカ研究所は授賞理由で「彼
らの発見は貧血やガン、その他
多くの病気と闘うための有望な
戦略への道を開いた」と成果を
たたえました。
 授賞式は12月10日にストック
ホルムで行われます。賞金90
0万スウェーデンクローナ(約
1億円)は各氏に3分の1ずつ
贈られます。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 
 新生血管は、欠陥のある血管。


 
 
 
 
 
 
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2】 サリドマイド (アザラシ肢症)の薬害の仕組みを解明

 
 
 
 
 
 睡眠薬として使った妊婦の子
どもに深刻な薬害を引き起こし
たサリドマイドについて、東京
医科大などの国際共同研究グル
ープは10月8日、薬害の仕組み
を解明したと英専門誌に発表し
ました。 サリドマイドは現在、
血液ガンの治療薬として使われ
ており、副作用を抑えた新しい
薬の開発が期待できるというこ
とです。

 サリドマイドは1950年代に、
睡眠薬として発売されましたが、
妊娠初期に内服すると子どもの
手足や耳の形が変わる等、世界
的な薬害問題になりました。そ
の後、ハンセン病や血液ガンの
一種である多発性骨髄腫に効果
が確認され、国内では2008年に
治療薬として再承認されました。
ただ、形態異常を引き起こす仕
組みは不明で、新薬開発の課題
になっています。

 東京医科大の半田宏特任教授
と伊藤拓水准教授らは2010年、
サリドマイドを細胞に加えると
「セレブロン」という蛋白質と
くっつくことを発見しました。
今回、この物質が、手足や耳の
形成に関わる「p63」という
蛋白質を分解してしまうことを
突き止めました。

 ゼブラフィッシュの胚(はい)
にサリドマイドを加えて成長を
観察したところ、たくさんの個
体でひれが短くなったり、耳が
小さくなったりしました。半数
の個体は、通常のひれの6割未
満しか成長しませんでした。一
方、p63の遺伝子を操作して
サリドマイドの影響を受けにく
くすると、ひれや耳の形に異常
は生じませんでした。

 半田さんは「今回の成果によ
り、安全なサリドマイド系の新
薬の開発が期待できる」と話し
ています。

 論文は科学誌ネイチャー・ケ
ミカル・バイオロジーに掲載さ
れました。

サリドマイドの薬害についての

漫画動画です。

 
 


 
 
 
 半数が反芻動物だった。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 スウェーデンのカロリンスカ
研究所が10月7日、2019年のノ
ーベル医学生理学賞を、細胞が
酸素欠乏に対応する「低酸素応
答」のメカニズムを解明した米
ジョンズ・ホプキンス大のグレ
ッグ・セメンザ教授ら米英3氏
に授与すると発表したのは素晴
らしいことだと思います。ガン
細胞の低酸素応答は、正に議論
沸騰の分野であり、低酸素状態
から酸素を送り込む治療法がす
でに実用化されています。ただ
酸素を送り込んでも、ガン細胞
が、ある種の蛋白質を乗っ取る
ことで、耐性を生じることも分
かっていて、本当にガン細胞は、
狡猾で、油断も隙もない細胞で
あるとの認識を新たにしました。
 睡眠薬として使った妊婦の子
どもに深刻な薬害を引き起こし
たサリドマイドについて、東京
医科大などの国際共同研究グル
ープは10月8日、薬害の仕組み
を解明したと英専門誌に発表し
たのは、素晴らしい業績です。
現在、多発性骨髄腫の患者さん
に治療薬として使われています
が、多発性骨髄腫の患者さんは、
高齢の方が多く、妊孕性のある
女性がかかることは、稀である
ことは、不幸中の幸いでした。
サリドマイドを細胞に加えると
「セレブロン」という蛋白質と
くっつくことを発見し、今回、
この物質が、手足や耳の形成に
関わる「p63」という蛋白質
を分解してしまう事を突き止め
たのは血の滲むような9年間の
研究成果の末であると感心しま
した。今回の成果により、安全
なサリドマイド系の新薬の開発
にぜひとも繋げて頂きたいもの
です。

 恒例の高齢者行事を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
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