最近の号外Vol.1958メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.1958メルマガ

2021-09-14 22:59:22

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 
診療マル秘裏話  号外Vol.1958 令和2年11月13日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)HTLV-1感染者の組織のウイルス高感度検出法を確立
2)末梢神経に巻き付けて,神経再生を促す極薄シート

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 HTLV-1感染者の組織のウイルス高感度検出法を確立

 
 
 
 
 
 日本医療研究開発機構(AMED)
は10月20日、ヒトT細胞白血病
ウイルス1型(HTLV-1)感染者
(キャリア)の組織におけるウ
イルスの高感度検出法を確立し、
キャリア妊婦の胎盤内にHTLV-1
が感染しやすい細胞が存在する
ことを世界で初めて示したと発
表しました。この研究は、国立
感染症研究所血液・安全性研究
部の手塚健太主任研究官、浜口
功部長、長崎大学医学部産婦人
科の淵直樹客員研究員、三浦清
徳教授ら、同大病院検査部の研
究グループによるものです。研
究成果は、米国科学誌「The Jo
urnal of Clinical Investigat
ion 」にオンライン掲載されて
います。

 HTLV-1は、重篤な造血器腫瘍
である成人T細胞白血病・リン
パ腫(ATL )や、慢性の神経疾
患であるHTLV-1関連脊髄症(HA
M )の原因ウイルスです。日本
には約80万人のキャリアが存在
すると推定されています。HTLV
-1は、主にキャリアの母乳を介
して次世代の児に母子感染する
ことが知られており、人工栄養
法(ミルク)を選択したり、母
乳栄養法を工夫したりすること
(母乳を与える期間を短くする、
搾乳して一度母乳を凍結するな
ど)によって母子感染を高いレ
ベルで制御可能であることが分
かっています。

 一方で、完全な人工栄養法を
選択した児の一部にも母子感染
が認められることから、母乳以
外の感染経路の存在が示唆され
ていましたが、その詳細は明ら
かになっていませんでした。母
子感染の適切な予防法の確立の
ためには感染経路の理解は不可
欠であり、この課題を解き明か
すことが望まれています。

 病原体の感染経路を研究する
ためには組織における感染細胞
の挙動を探ることが有効ですが、
HTLV-1は体内でのウイルス遺伝
子の発現量が極めて低いため、
従来の手法では困難でした。そ
こで研究グループは今回、ウイ
ルス核酸を高感度かつ高精度に
検出する新たな手法を開発しま
した。組織中の感染細胞を可視
化することに成功しました。こ
の新手法を用いてキャリア妊婦
の胎盤組織を詳細に調べた結果、
半数以上の例でHTLV-1ウイルス
核酸が検出されることが判明し
ました。

 さらに、多くのキャリア妊婦
(97.6%)では胎児の血液であ
る臍帯血にHTLV-1が検出されな
いものの(臍帯血陰性例)、一
部のキャリア妊婦(2.4%)では
臍帯血にHTLV-1が検出されるこ
とを見出しました(臍帯血陽性
例)。このような妊婦の胎盤絨
毛組織では、臍帯血陰性例と比
較してウイルスRNA を発現する
細胞数が顕著に多く、胎内にお
いてより多くの細胞でウイルス
遺伝子発現が活性化した状態を
維持していることが示唆されま
した。

 胎盤では、母体の血液からグ
ルコース等の栄養素を受け取り、
胎児へと供給する絨毛組織が発
達しています。絨毛組織は、血
液胎盤関門と呼ばれる、母体と
胎児の血液を隔てる機能も担っ
ています。血液胎盤関門を主に
構成する細胞群(栄養膜細胞、
間葉系細胞、血管内皮細胞)を
培養シャーレ上に分離して解析
した所、栄養膜細胞において、
HTLV-1の主要な感染受容体を高
発現していること、HTLV-1に対
して易感染性を示すこと、HTLV
-1に感染した栄養膜細胞はウイ
ルス粒子を活発に産生すること
が明らかになりました。

 さらに、動物モデルを用いた
検討の結果、HTLV-1に感染した
栄養膜細胞は標的T細胞へ効率
的にHTLV-1を伝播させたことか
ら、体内でのHTLV-1の感染源と
して機能し得ることが示唆され
ました。

 続いて、従来の免疫染色法と
今回開発した新手法を組み合わ
せてキャリアの胎盤を解析しま
した。その結果、実際の組織で
ある胎盤内においてもHTLV-1感
染の標的となっている細胞は栄
養膜細胞であることが確認され
ました。

 これらの知見より、母乳以外
のHTLV-1の母子感染経路として
胎盤を介する経胎盤感染の存在
が示唆され、胎盤絨毛に存在す
るHTLV-1に感染した栄養膜細胞
はその主要な役割を果たしてい
ると考えられます。

 今回研究の成果は、これまで
ほとんど未解明であった「HTLV
-1の母乳を介さない母子感染経
路とそれに関わる特殊な細胞を
同定する」というウイルス学上
の基盤的な情報であり、HTLV-1
の母子感染対策や関連疾患の予
防法の発展・開発につながる重
要な発見であると考えられます。

 また、今回開発に成功した組
織中でのHTLV-1高感度検出法は
さまざまな研究領域に活用可能
であり、HTLV-1感染症の克服に
向けた力強いツールになること
が期待される、と研究グループ
は述べています。

レトロウイルス科のウイルスに

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 精巧な仕掛けを作ることに、
成功した。        笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 末梢神経に巻き付けて,神経再生を促す極薄シート

 
 
 
 
 
 大阪大などの研究チームは、
10月22日、手首などの末梢(ま
っしょう)神経に巻き付けて神
経再生を促す極薄シートを開発
し、臨床試験(治験)を始める
と発表しました。手指がしびれ
る病気の患者さんで有効性など
を確認し、2025年の実用化を目
指します。
 手首の神経が圧迫されて起き
る「手根管症候群」は高齢女性
に多く、国内で年間約3万件の
手術が行われています。術後の
回復に時間がかかるなどの課題
がありました。
 シートは厚さが紙幣の半分程
度の約50マイクロメートルで、
圧迫により損傷した神経に巻き
付けます。術後の炎症を防ぐと
ともに薬剤を長期間にわたり放
出し、神経再生を促します。体
内では約1年半で分解され、安
全性も高いということです。
 物質・材料研究機構(茨城県
つくば市)が開発し、大量生産
にめどを付けました。肘や足首
など末梢神経障害の治療でも活
用を見込んでいます。

神経系の全体像について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
 金持ちの私兵が紙幣を回収し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 日本医療研究開発機構(AMED)
が10月20日、ヒトT細胞白血病
ウイルス1型(HTLV-1)感染者
(キャリア)の組織におけるウ
イルスの高感度検出法を確立し、
キャリア妊婦の胎盤内にHTLV-1
が感染しやすい細胞が存在する
ことを世界で初めて示したと発
表したのは素晴らしい業績です。
今回研究の成果は、これまでほ
とんど未解明であった「HTLV-1
の母乳を介さない母子感染経路
とそれに関わる特殊な細胞を同
定する」というウイルス学上の
基盤的な情報であり、HTLV-1の
母子感染対策や関連疾患の予防
法の発展・開発につながる重要
な発見ということですので今後
の研究に期待したいと思います。
 大阪大などの研究チームは、
10月22日、手首などの末梢(ま
っしょう)神経に巻き付けて神
経再生を促す極薄シートを開発
し、臨床試験(治験)を始める
と発表したのは素晴らしい企画
です。手首の神経が圧迫されて
起きる「手根管症候群」は高齢
女性に多く、国内で年間約3万
件の手術が行われていますが、
術後の回復に時間がかかるなど
の課題があったようです。シー
トは厚さが紙幣の半分程度の約
50マイクロメートルで、圧迫に
より損傷した神経に巻き付けま
す。術後の炎症を防ぐとともに
薬剤を長期間にわたり放出し、
神経再生を促します。体内では
約1年半で分解され、安全性も
高いなど手根管症候群の術後の
患者さんに使うにはもってこい
の再生医療の材料だと思います。

 再生医療が最盛となる。笑

 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。

 
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。