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2021-09-13 19:19:59

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診療マル秘裏話  号外Vol.1957 令和2年11月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)IC阻害薬無効後の二次治療,レンビマが極めて有効
2)二酸化塩素の武漢熱ウイルス感染阻止メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 IC阻害薬無効後の二次治療,レンビマが極めて有効

 
 
 
 
 
 近畿大学は10月20日、切除不
能の肝細胞ガンに対する免疫チ
ェックポイント阻害剤の効果が
なくなった後の二次治療として、
分子標的薬「レンバチニブ」(
製品名:レンビマ)が極めて有
効であることを実証したと発表
しました。これは同大医学部内
科学教室消化器内科部門の工藤
正俊主任教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は「
Cancers 」にオンライン掲載さ
れています。

 レンバチニブは、エーザイ筑
波研究所で創薬された分子標的
薬です。これまで、切除不能の
進行肝ガンに対する薬物療法の
一次治療薬には、レンバチニブ
とソラフェニブの2つがありま
した。これに対し、2019年11月、
切除不能の進行肝ガンについて、
「アテゾリズマブとベバシズマ
ブ併用療法」が、ソラフェニブ
と比較して大幅に生存期間を延
長するという研究結果が発表さ
れました。これにより、今後は
アテゾリズマブとベバシズマブ
の併用療法が肝ガンに対する一
次治療薬となると考えられてい
ます。日本では、2020年9月25
日、アテゾリズマブとベバシズ
マブの併用療法が肝ガンで初め
ての免疫療法として厚生労働省
により承認され、日常臨床でも
使用可能となりました。しかし、
アテゾリズマブとベバシズマブ
の併用療法が不応となった後の
二次治療についてはいまだ確立
されておらず、有効な治療法を
早急に確立する必要があります。

 研究では、免疫チェックポイ
ント阻害剤に不応となった肝細
胞ガンへの二次治療としてレン
バチニブが投与された36症例を
対象としました。先行する免疫
チェックポイント阻害剤の投薬
期間中央値は3.7か月(範囲:1
.7-8.8)で、多くの症例が免疫
チェックポイント阻害剤の効果
がなくなり中止されました。治
療終了後、0.95か月(範囲:0.
055-4.08)の期間をおいてレン
バチニブが導入され、ほとんど
の症例はレンバチニブを十分量
内服しました。

 その結果、免疫チェックポイ
ント阻害剤の後で投与されたレ
ンバチニブ群の無増悪再発期間
は中央値10.03か月(範囲:8.3
-11.8 )で、レンバチニブ開始
時点からの全生存期間は中央値
15.8か月(範囲:8.5-23.2)、
免疫チェックポイント阻害剤開
始(一次治療)時点からの全生
存期間は中央値29.8か月(範囲
:25.3-34.4 )と極めて良好な
成績でした。

 また、肝ガン治療効果判定に
使用されるmRECIST (肝ガン治
療効果判定基準)による完全奏
効は2.8%、部分奏効は52.8%、
病勢安定は30.6%、 病勢進行
は11.1%で、奏効率55.6%、病
勢コントロール率86.1%でした。
レンバチニブ投与開始後4週目
までに、83.3%の患者さんで腫
瘍の縮小が観察され、4例を除
く26例では再増大することなく、
効果が維持されました。

 切除不能な肝細胞ガンに対す
るレンバチニブの一次治療の成
績は、REFLECT 試験の報告通り、
無増悪再発期間中央値は7.4 か
月、全生存期間中央値は13.6か
月、奏効率は24.1%、病勢コン
トロール率は73.8%です。今回
の結果は、一次治療の開始時点
からの全生存期間が29.8か月と、
レンバチニブ単独開始の全生存
期間(13.6か月)や免疫チェッ
クポイント阻害剤、ニボルマブ
の一次治療の単独療法の全生存
期間(16.7か月)に比べ2倍程
度、生存期間を延長したことに
なります。

 研究は、二次治療以降のレン
バチニブの成績ですが、免疫チ
ェックポイント阻害剤が体内に
残って免疫細胞に結合している
期間に同薬を投与した点が独創
的なポイントです。単純に比較
することはできませんが、現在、
臨床試験が進行中の免疫チェッ
クポイント阻害薬と分子標的薬
の併用療法に劣らない治療成績
が示されたことは、極めて重要
な結果です。「研究結果は、今
後の肝細胞ガン治療に大きなイ
ンパクトを与えると考えられる。
レンバチニブによる二次治療の
効果で切除不能であった腫瘍が
縮小することによって、動脈化
学塞栓療法(TACE)やラジオ波・
肝切除術などよる根治治療につ
ながることが期待される」と、
研究グループは述べています。

肝細胞ガンの診断と治療につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 主要な腫瘍を分子標的薬で叩
く。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 二酸化塩素の武漢熱ウイルス感染阻止メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 大幸薬品は、主力の空間除菌
剤「クレベリン」に含まれる二
酸化塩素分子について、武漢熱
ウイルスのヒトへの感染を阻止
するメカニズムを解明し、英科
学誌に掲載されたと発表しまし
た。武漢熱ウイルスがヒトに感
染する場合、ウイルスの表面に
ある「スパイク蛋白質」が肺や
呼吸器などの細胞表面にある「
ACE2受容体:ACEは、ア
ンギオテンシンコンバーティン
グエンザイムの略、ACE阻害
薬は、血圧の薬)」に結合しま
す。大幸薬品が行った実験でス
パイク蛋白質を二酸化塩素ガス
溶液に室温で5分間触れさせる
と、ACE2の結合を阻害する
ことが分かりました。

二酸化塩素の錠剤のCM動画で

す。

 
 


 
 
 
 大幸薬品が、対抗する製剤を
開発。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 近畿大学が10月20日、切除不
能の肝細胞ガンに対する免疫チ
ェックポイント阻害剤の効果が
なくなった後の二次治療として、
分子標的薬「レンバチニブ」(
製品名:レンビマ)が極めて有
効であることを実証したと発表
したのは、素晴らしい業績です。
ただこの薬には、以下のような
警告が書かれています。「本剤
は、緊急時に十分対応できる医
療施設において、ガン化学療法
に十分な知識・経験を持つ医師
のもとで、本剤の使用が適切と
判断される症例についてのみ投
与すること。また、治療開始に
先立ち、患者又はその家族に本
剤の有効性及び危険性を十分説
明し、同意を得てから投与する
こと」これを見れば、有効性も
高いが副作用・相互作用も多い
ということが見て取れる薬だと
いうことです。
 大幸薬品が、主力の空間除菌
剤「クレベリン」に含まれる二
酸化塩素分子について、武漢熱
ウイルスのヒトへの感染を阻止
するメカニズムを解明し、英科
学誌に掲載されたと発表したの
は素晴らしい業績です。二酸化
塩素は、マラリアやデング熱の
治療に使われているものです。
卑近な所では、野菜の洗浄にも
使われています。巷では次亜塩
素酸ナトリウム(カルキ)が、
武漢熱ウイルス対策に使われて
いますが、二酸化塩素(亜塩素
酸)と次亜塩素酸は、全く違う
化合物であることを明記してお
きたいと思います。二酸化塩素
の方が、副作用が非常に少なく
安全であることを、お見知りお
き下さい。次亜塩素酸は、これ
ぞ塩素という臭いが強烈である
のに対し、二酸化塩素は、ほぼ
無臭です。この点からも消毒剤
として有効であることが良く分
かります。

 祖師の名誉が汚されることを
阻止する。        笑

 
 
 
 
 
 
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