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診療マル秘裏話  Vol.824 令和1年9月25日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)ガン治療用ヘルペスウイルス 医師主導治験を開始する
2)逆流性食道炎の患者数増加の理由は、生活習慣

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】ガン治療用ヘルペスウイルス 医師主導治験を開始する

 
 
 
 
 
 信州大学の奥山隆平教授、東
京大学の藤堂具紀教授らの研究
グループは、藤堂教授らが開発
したガン治療用ヘルペスウイル
ス「T-hlL12」の医師主
導治験を開始します。このウイ
ルスは、ガン細胞で特異的に増
殖して破壊するとともに、ガン
細胞への免疫攻撃を促進させる
抗ガン免疫刺激型の第3世代ウ
イルスです。新たに免疫機構を
強力に刺激するインターロキシ
ン12(IL-12)の産生遺
伝子を組み込みました。治験対
象は皮膚ガンの一種である悪性
黒色腫(メラノーマ)。早期の
製造販売承認を視野に安全性と
有効性を評価する腫瘍内投与に
よる第1/第2相臨床試験(P
1/2)を実施します。4年後
にも製造販売承認申請を目指し
ます。

 T-hlL12は、ガン細胞
に感染するとIL-12を産生
して強力な抗ガン免疫作用を促
す最新のガン治療用ヘルペスウ
イルスです。ウイルスは増殖し
てガン細胞を破壊、さらに増殖
したウイルスが周囲のガン細胞
に感染、細胞破壊を繰り返しま
す。ガン細胞破壊と増強した免
疫攻撃というダブルの治療効果
が見込まれる抗ガン免疫刺激機
能を付与した第3世代ガン治療
用ヘルペスウイルスの臨床応用
は世界で初めてで、今回のT-
hlL12は正常細胞には感染
せずにガン細胞を特異的に宿主
とする「G47Δ」をベースに
開発する高機能タイプの第1弾
と位置付けています。今後、製
造販売承認や、製造を担当する
企業を募ります。

 G47Δは、藤堂教授らが単
純ヘルペスウイルス1型の3つ
の遺伝子を改変して樹立しまし
た。すでに悪性脳腫瘍の一種で
ある膠芽腫(こうがしゅ)の患
者さんを対象にした医師主導治
験で高い治療効果と安全性を確
認(中間解析)しており、T-
hlL12においても同様の安
全性が、免疫作用効果はさらな
る増強が見込まれるとしていま
す。

 医師主導治験は信州大医学部
付属病院と東大医科学研究所付
属病院で行います。被験者は切
除不能または転移性悪性黒色腫
患者でP1(期間1年間)が6
人、P2(同数年間)が18人。
8月27日に、参加希望患者さん
の募集を開始、早ければ9月に
もP1を始める予定です。

藤堂教授の講演動画です。

 
 


 
 
 傘下の企業の臨床試験に参加
を表明する。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 逆流性食道炎の患者数増加の理由は、生活習慣

 
 
 
 
 
 「逆流性食道炎」では、胸焼
けや胸の痛みといった不快な症
状が表れます。患者数は増加し
ており、食事の欧米化、ヘリコ
バクター・ピロリ菌感染者の減
少、肥満やストレスなどが関連
していると言われています。日
本医科大学付属病院(東京都文
京区)消化器・肝臓内科の岩切
勝彦教授に聞きました。逆流性
食道炎は、胃の中の酸が逆流す
ることで、食道の粘膜がただれ
る病気です。胸焼け、胃液がこ
み上げてきて酸っぱく感じる「
呑酸(どんさん)」などの自覚
症状を伴うことが多いとされて
います。胃と食道の間には「下
部食道括約筋(LES)」があ
り、通常は閉じており、胃酸が
食道に逆流するのを防いでいま
す。ところが、食事を摂取して
胃が膨らむと、胃にたまった空
気をゲップとして口へ逃がすた
めにLESが一時的に緩み、同
時に胃酸も食道に逆流します。

 岩切教授によると、この状態
を「一過性LES弛緩(しかん)」
と呼びます。胃酸の分泌が多く
なる食後に起こりやすいとされ
ています。逆流性食道炎の患者
さんはLESの収縮力が弱いた
め、胃酸が逆流しやすくなるの
だということです。胃の粘膜に
は強い酸性の胃酸に対する特別
な防御機能がありますが、食道
はこの防御機能が弱いため、逆
流によって胃酸にさらされる状
態が続くと、炎症を起こして粘
膜がただれてしまいます。逆流
性食道炎の確定診断は、内視鏡
検査により行われます。逆流性
食道炎と診断されると、胃酸の
分泌を抑える薬による治療が基
本となります。ただし、胃液の
食道への逆流自体を抑えること
はできないため、長期に薬を飲
み続ける必要があります。

 一過性LES弛緩は、食べ過
ぎや早食い、脂肪分の多い食事
によって引き起こされるため、
生活習慣を改善することが重要
です。また、胃酸の逆流は食後
2~3時間以内に起こりやすく、
食べてすぐ寝ると容易に逆流が
生じるだけでなく、胃酸が長く
食道にとどまって炎症が悪化す
る原因となります。このため、
「就寝前3時間は食事を控えま
しょう」と岩切教授は言ってい
ます。

 肥満体型の人は腹部に付いた
脂肪で胃が圧迫されて、胃酸の
逆流が発生しやすいということ
です。「食生活を見直して体重
を減らすことで、一過性LES
弛緩が起こりにくくなり、症状
が改善する人も多いのです。減
量を心掛けましょう」とアドバ
イスしています。

逆流性食道炎について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
 遺産をめぐる争いで、胃酸の
分泌量が増える。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 信州大学の奥山隆平教授、東
京大学の藤堂具紀教授らの研究
グループは、藤堂教授らが開発
したガン治療用ヘルペスウイル
ス「T-hlL12」の医師主
導治験を開始したのは、素晴ら
しい企画です。すでに、悪性脳
腫瘍の一種である膠芽腫(こう
がしゅ)の患者さんを対象にし
た医師主導治験で「T-hlL
12」のもとになったG47Δ
で高い治療効果と安全性を確認
(中間解析)していることから、
「T-hlL12」でも、その
高い治療効果と安全性が担保さ
れると踏んだのでしょう。治療
用ヘルペスウイルスの最も優れ
ている点は、繰り返し投与して
も副作用がでることが極めて少
く、あれだけ狡猾なガン細胞も
なすすべがない即ち治療効果が
高いという点だと思います。
 「逆流性食道炎」では、胸焼
けや胸の痛みといった不快な症
状が表れるということですが、
PPI 即ちプロトンポンプ阻害薬
という薬を使うと症状は急速に
改善するということは、特筆に
値すると思われます。最近では、
高血圧の治療に使われるカルシ
ウム拮抗薬で、LES弛緩の副
作用があるということが分かり、
カルシウム拮抗薬を、内服する
患者さんには、食後少なくとも
40分間は、横にならないように
指導しています。しかし、飲酒
する人に限って、この指導が守
られたためしはなく、飲酒後、
道路に横になって、噴水のよう
に嘔吐している人がいることか
ら、明らかな逆流性食道炎であ
るということが推察される次第
です。若い世代の方に申し上げ
たいのは、とにかく、一気飲み
をすることなく、意識が無くな
るまで飲酒することがないよう
自分のペースで飲酒する習慣を
つけることを肝に銘じましょう
ということです。

 士官が部下に弛緩してよいと
言った。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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