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2021-08-04 18:41:29

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診療マル秘裏話  Vol.823 令和1年9月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)免疫チェックポイント阻害剤が誘発する副作用
2)2018年結核を新発症の外国人1667人で過去最多

 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】免疫チェックポイント阻害剤が誘発する副作用

 
 
 
 
 
 
 徳島大学は8月23日、約200万
件の医療ビッグデータを解析し、
免疫チェックポイント阻害剤が
誘発する副作用「心筋炎」のリ
スクが高い患者群を明らかにし
たと発表しました。この研究は、
同大臨床薬理学分野の座間味義
人准教授、新村貴博大学院生、
石澤啓介教授と、同大学病院薬
剤部の岡田直人博士、生命薬理
学分野の福島圭穣助教、同大AW
A サポートセンターの石澤有紀
准教授、岡山大学臨床薬学分野
の小山敏広助教らの研究グルー
プによるものです。研究成果は、
米国医学雑誌「JAMA Oncology」
に掲載されました。免疫チェッ
クポイント阻害剤(ICI:Immun
e Checkpoint Inhibitors)は、
使用にあたってさまざまな副作
用が起こることが知られていま
す。特にICI 関連心筋炎は発症
する頻度は非常に低いものの、
発症後の致死率が高いとされて
います。一方で、このように致
死的な副作用であるにも関わら
ず現状では確立した治療法がな
く、ICI 関連心筋炎を発症させ
ない予防的取り組みとして、ハ
イリスク患者さんの把握の必要
性が高まっています。

同研究グループは、実臨床を反
映した薬剤使用の有効性・安全
性を評価するための、レセプト
データベースや副作用データベ
ースといった医療ビッグデータ
の活用に着目しました。医療ビ
ッグデータを活用した研究では、
多様な患者層および広範囲の観
察地域を網羅することが可能で
す。特にICI 関連心筋炎のよう
に、重篤であっても発症頻度が
低い副作用に対する症例数の集
積は困難であるため、医療ビッ
グデータの活用した臨床研究は
意義があると言えます。本研究
では、医療ビッグデータを活用
することで、ICI 関連心筋炎の
発症に影響するリスク因子を評
価することを目的としています。
今回は、米国FDA が公開してい
る副作用の自発報告データベー
ス(FAERS:FDA Adverse Even
t Reporting System)から約2
00万件の副作用症例をピックア
ップし解析しました。まず現在
日本で使用されている5種類のI
CI(アテゾリズマブ、デュルバ
ルマブ、イピリムマブ、ニボル
マブ、ペンブロリズマブ)が投
薬されている患者さんの症例よ
り、心筋炎の報告頻度を算出し、
それぞれのICI 投与患者さんは
心筋炎の報告頻度が有意に高い
という結果が得られました。さ
らに、年齢や性別が心筋炎の発
現に与える影響を評価したとこ
ろ、75歳以上の高齢者や女性で
特にICI 関連心筋炎の報告頻度
が高い傾向が認められたという
ことです。

ICI 関連心筋炎発症のリスク因
子を解明したことにより、ます
ます需要の高まりが予測される
免疫チェックポイント阻害剤の
投与に伴う心筋炎の発症につい
て、ハイリスク患者さんに対す
る注意喚起や個別対応などの予
防策に寄与すると考えられます。
「ただし、本研究で用いた副作
用データベースは、患者の基礎
疾患や治療歴などに関する情報
が十分でなく、これらの影響を
考慮しきれていないため、今後
より詳細な検討を行うことが必
要だ」と、研究チームは述べて
います。

免疫チェックポイント阻害剤の

副作用について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
 注意喚起の声に歓喜した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 2018年結核を新発症の外国人1667人で過去最多

 
 
 
 
 
 厚生労働省は8月26日、2018
年に新たに結核を発症した外国
人の患者さんが1667人で過去最
多となり、初めて患者全体の1
割を超えたと発表しました。結
核が流行するアジアからの留学
生などが増えていることが要因
ということです。厚労省による
と、2018年に新たに登録された
国内全体の結核患者さんは前年
比1199人減の1万5590人で、減
少傾向が続いています。

 一方、外国人患者さんは前年
から137人増え、全体に占め
る割合は10.7%となりました。
年齢別では、20歳代が896人
で半数を占め、30歳代が344
人、40歳代が151人でした。

 厚労省は2020年の東京五輪・
パラリンピックまでに、外国人
患者さんの8割を占めるフィリ
ピン、中国、ベトナム、ネパー
ル、インドネシア、ミャンマー
から訪れる90日超の滞在予定者
に、結核検査を出国前に受けて
もらう方針です。

結核について解説している動画

です。

 
 


 
 
 
 笛を吹く人の数が増えた。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 徳島大学が8月23日、約200万
件の医療ビッグデータを解析し、
免疫チェックポイント阻害剤が
誘発する副作用「心筋炎」のリ
スクが高い患者群を明らかにし
たと発表したのは、素晴らしい
業績です。免疫チェックポイン
ト阻害剤は、その作用機序上に
免疫の暴走という副作用が存在
するのは周知の事実です。免疫
を暴走させないための仕組みを
破壊する訳ですから、このよう
な副作用が在っても不思議では、
ありません。しかし、心筋炎の
ような寿命に直結する副作用に
ついては、私も初耳でした。こ
のようなリスクの高い人を避け
て投与することで副作用関連死
の割合を下げることができます
が、致命的な副作用が明らかに
なるとその薬を積極的に使おう
とする医師の意欲が削がれる事
を忘れてはなりません。
 厚生労働省は8月26日、2018
年に新たに結核を発症した外国
人の患者さんが1667人で過去最
多となり、初めて患者全体の1
割を超えたと発表したのは由々
しきことだと思います。日本人
の努力で日本の結核患者さんが
減少しても、持ち込む外国人の
人がいる限り、結核の脅威が増
したと言っても過言ではないで
しょう。特に超多剤耐性結核菌
は、治療する抗生物質が少なく
完治は望めないとされています。
仮に、結核に感染した外国人の
人を治療したとしても、症状が
無くなる頃には、治ったと勘違
いして、服薬を投げ出す人がい
ると予測します。そのような人
が超多剤耐性結核菌を発病する
と極めて危険と言わざるを得な
いと私は考えています。

 完治したと勘違いしては、い
けません。        笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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