診療マル秘裏話　 Vol.821　令和1年9月4日作成

作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

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目次

1)肩が動かない病気は五十肩や肩腱板断裂等あり
2)整形外科で,日本初のﾛﾎﾞｯﾄによる手術支援ｼｽﾃﾑ

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　医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

1】肩が動かない病気は五十肩や肩腱板断裂等あり

　「四十肩も五十肩も発症した
年齢が違うだけで、本質的には
同じです」。そう話すのは、独
協医科大名誉教授で東都文京病
院（東京都文京区）の玉井和哉
副院長です。江戸時代の文献に
はすでに「五十肩」という言葉
が使われていたということです。
医学的には「凍結肩」「肩関節
周囲炎」と呼ばれます。肩の関
節を構成する滑膜（かつまく）、
靱（じん）帯、腱（けん）など
に炎症が起き、関節を包む袋が
縮こまり、動きが悪くなった状
態です。

　発症して間もないころは、痛
みが主な症状ですが、数カ月程
たつと、関節が硬くなり、凍っ
たように肩が固まってしまいま
す。40～50代の中年に多いので
すが、なぜ起きるのか、どうや
ったら治るのか、はっきり分か
っていないということです。

　半年から２年ほどで痛みが自
然に引くのが特徴です。動かし
た時だけでなく、夜も眠れない
ほど痛むことがあります。痛み
がつらいときは、炎症を抑える
薬や関節注射などで治療をしま
す。痛みが落ち着いたら、運動
療法で関節が硬くならないよう
にします。

　玉井さんが勧める運動法が「
五十肩体操」です。症状のある
腕を下に向けて回す「振り子運
動」や、あお向けになって腕を
頭の上に伸ばす「挙上運動」な
どは、筋肉をリラックスさせ、
縮こまった関節をゆるめる効果
があるということです。医師の
指示に従って、組み合わせて行
います。ただ、玉井さんは「こ
れをすれば、五十肩を予防でき
るというものはない。痛くなり
始めたら、運動を避けて安静に
し、早めに医師に相談を」と言
っています。

　中高年の肩の痛みは、五十肩
だけではありません。肩の周り
の腱が切れる「肩腱板断裂」の
場合もあり、「五十肩と双璧を
なす」と玉井さんは言っていま
す。「腕が上がらない」「肩が
痛い」といった五十肩とよく似
た症状のため診断が遅れ、悪化
することもあります。

　川崎市立川崎病院の中道憲明・
整形外科担当部長によると、腱
板とは肩を動かす四つの筋肉の
ことで、この腱が一つ以上損傷
した状態が肩腱板断裂です。「
40～50代では極めてまれで、高
所からの転落や交通事故のほか、
テニスやゴルフなどのスポーツ
でなることがある」と中道さん
は言っています。ただ、高齢者
は老化で徐々に切れることもあ
るし、庭の植木鉢を運んだり、
孫をだっこしたりといった日常
の力仕事がきっかけになること
もあります。

　腱が切れ、炎症が起きること
で肩が痛みます。五十肩と違い、
切れた腱板は自然には元に戻り
ません。放っておくと断裂が大
きくなり、強い痛みが悪化しま
す。痛みがひどい場合は、手術
でつなぐこともあります。Ｘ線
検査でも分からないので、ＭＲ
Ｉ検査をしないと発見は難しい
とされています。中道さんは「
整形外科医でも見誤ることがあ
るが、比較的に簡単に見分ける
方法がある」と言っています。

　あお向けに寝て腕を伸ばした
まま頭上に上げる「背泳ぎテス
ト」だ。五十肩では顔の前まで
しか上がらないが、肩腱板断裂
では、90度付近で痛みを感じる
ものの、さらに頭の上まで上が
るという。「腱が切れると筋力
が低下するが、重力が少ない状
態であれば、腕は上がる」そう
です。

　「かつては肩が動かない症状
を総称して五十肩と呼んでいた
が、原因が分かった肩腱板断裂
などが別の病気として、のれん
分けされた」と中道さんは言っ
ています。痛みは放置せず、早
めに専門医に診てもらうことが
大事です。

　法治国家で貧困のせいで放置
された人々。　　　　　　　笑

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2】 整形外科で,日本初のﾛﾎﾞｯﾄによる手術支援ｼｽﾃﾑ

　高齢者の増加に伴って人工関
節の需要が高まるなか、整形外
科としては日本初のロボットに
よる手術支援システムが注目を
集めています。
　ロボティックアーム・手術支
援システム「Mako」です。この
ロボットは股関節やひざ関節を
人工の関節に置き換える手術で
用いられます。ロボットが手術
を支援することで骨を削る技術
などがより正確に行えるように
なり、入院やリハビリ期間の短
縮なども期待されます。
　神戸海星病院整形外科・柴沼
均医師は、「これから人工関節
の件数がどんどん増えていくこ
とによって、より多くの患者の
QOL （人生の質）に貢献するこ
とができると考えている」と言
っています。
　これまでに国内で150 件の手
術にこのシステムが使われてき
ましたが、今年６月以降はシス
テムを使った一部の手術に保険
が適用されることが決まり、今
後の普及拡大が期待されます。

　不朽の名作の普及に不休で、
臨む。　　　　　　　　　　笑

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編集後記

　江戸時代の文献にはすでに「
五十肩」という言葉が使われて
いたという事ですが、初耳でし
た。発症して間もないころは、
痛みが主な症状ですが、数カ月
程たつと、関節が硬くなり、凍
ったように肩が固まってしまう
ということです。40～50代の中
年に多いのですが、なぜ起きる
のか、どうやったら治るのか、
はっきり分かっていないという
ことは、以前から知っておりま
した。五十肩については、鍼治
療が効果的だと思います。現在、
当クリニックでは、用手による
リハビリ治療を行っていません
が、過去行っていた時は、鍼治
療が有効でした。今は、それに
代わる治療として、AWG （段階
的波動発生装置）を使う治療を
行っています。
　高齢者の増加に伴って人工関
節の需要が高まるなか、整形外
科としては日本初のロボットに
よる手術支援システムが注目を
集めているということですが、
このロボットによる手術支援シ
ステムは、股関節やひざ関節を
人工の関節に置き換える手術で
用いられます。ロボットが手術
を支援することで骨を削る技術
などがより正確に行えるように
なり、入院やリハビリ期間の短
縮なども期待されるということ
なので、股関節やひざ関節の人
工関節の手術を考えれおられる
患者さんには朗報と言えましょ
う。これまでに国内で150 件の
手術にこのシステムが使われて
きましたが、今年６月以降はシ
ステムを使った一部の手術に、
保険が適用されることが決まり、
今後の普及拡大が期待されるの
も喜ばしいことです。

　以降は、取引先の意向に従っ
て、システム移行が行われる。
笑

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