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2021-06-09 23:59:27

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診療マル秘裏話  Vol.815 令和1年7月24日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)自己免疫疾患で、膠原病の一種シェーグレン 症候群
2)「光免疫療法」の新たな臨床試験の結果を公表

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】自己免疫疾患で、膠原病の一種シェーグレン 症候群

 
 
 
 
 
 
 
シェーグレン症候群は、和田
アキ子さんや菊池桃子さんがこ
の病気であることを告白しまし
た。自分の体を守るはずの免疫
システムが誤って自らの体を攻
撃してしまう自己免疫疾患で、
膠原(こうげん)病の一つとさ
れています。発症の仕組みが解
明されておらず、指定難病とな
っています。慶応大学病院(東
京都新宿区)リウマチ・膠原病
内科の竹内勤教授は「シェーグ
レン症候群は、いかに早期に発
見して早期に治療を行うかが経
過を左右します」と話していま
す。シェーグレン症候群は、関
節リウマチや全身性エリテマト
ーデスなどの膠原病に合併する
二次性と、他の膠原病を合併し
ない原発性に分けられます。患
者さんの約94%が女性といわれ、
涙腺や唾液腺に炎症が表れるの
が特徴です。主な症状は目や口
が乾くドライアイやドライマウ
スで、両方の症状が出る場合も
あれば、どちらか片方の場合も
あります。

竹内教授は「症状の感じ方は
さまざまです。目がゴロゴロす
る、痛い、見えにくいと感じた
り、口の渇きで味が変わった、
カラオケで歌いづらくなったな
ど、渇きとは結びつきにくい症
状を訴えたりすることがありま
す」と説明しています。発症後
早期には体のだるさや微熱、関
節の痛みなど、捉えどころのな
い症状が出ることがあります。

目や口の症状以外にも、皮膚
の乾燥や気管の乾きによるせき、
女性の場合は腟が乾くことに伴
う性交痛など、症状は全身に及
びます。50~60代に発症しやす
いとされていますが、慢性的に
進行するため気付きにくく、「
実際の発症年齢と診断年齢には
大きな開きがあると思われます」
と竹内教授は話しています。シ
ェーグレン症候群の診断には、
唾液腺や涙腺の検査のほか、血
液中の抗SS―A抗体と抗SS
―B抗体という自己抗体の検査
が行われます。発症のメカニズ
ムはまだ解明されていないため、
治療は対症療法となります。広
範囲に炎症を抑えるステロイド
薬を服用し、乾燥には人工涙液、
スプレー状の人工唾液などを用
います。竹内教授は「炎症によ
り失われてしまった涙腺や唾液
腺の機能は回復しません。どれ
だけ早く治療に取り掛かれるか
が重要になります」と強調して
います。

シェーグレン症候群は、間質
性肺炎や間質性腎炎などの重い
病気に移行することもあるので、
病気の進行状態や他の膠原病の
合併の有無を含め、定期的な受
診が必須となります。竹内教授
は「目や口の乾燥は意外に意識
しづらく、年だからと思いがち
です。違和感があれば迷わず受
診してください」と呼び掛けて
います。

シェーグレン症候群について

解説している動画です。

 
 


 
 
完走して、喉の乾燥を潤おす
ドリンク。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 「光免疫療法」の新たな臨床試験の結果を公表

 
 
 
 
 
 
 
光をあててガン細胞を壊す「
光免疫療法」について、実用化
を目指す米国の「楽天メディカ
ル」は7月1日、都内で事業説明
会を開き、新たな臨床試験(治
験)の結果を公表しました。手
術や抗ガン剤などの治療で効果
がなかった米国の30人の頭頸部
(けいぶ)ガンの患者さんを対
象にした第2a相の治験の結果、
4人はガンが消え、9人は縮小
していました。この治療法と関
連があるとみられる重篤な有害
事象は3人にあったということ
です。

この治療法は、米国立保健研
究所(NIH)の研究員が開発
しました。近赤外光をあてると
反応する化学物質と、特定のガ
ン細胞に結びつく性質がある蛋
白質(抗体)を結合させた薬を
注射します。抗体はガン細胞と
結合します。それに近赤外光を
あてると、ガンに集まった薬と
光が反応し、ガン細胞を壊し、
これをきっかけに免疫細胞は活
性化します。

NIHと契約を結んだベンチ
ャー企業(その後、楽天メディ
カルに社名変更)が、2015年か
ら治験をしてきました。同社は
昨年12月から、さらに多くの患
者さんを対象に有効性や安全性
を確認するための第3相の治験
を、米国や日本などで始めてい
ます。今年4月には厚生労働省
から、新薬や新しい治療法を短
期間で審査する「先駆け審査指
定制度」の対象に指定もされま
した。同社はこの結果もふまえ
て、頭頸部ガンへの治療法とし
ての承認取得を目指すというこ
とです。この日の説明会では、
5月末に東京都から第1種の医
薬品や医療機器を製造販売する
ことができる許可を得たことも
発表しました。三木谷浩史会長
兼CEO(最高経営責任者)は
「総合的なバイオベンチャーと
して一日も早く、光免疫療法を
患者のもとに届けたい」と話し
ました。

ガン光免疫療法について解説し

ているニュース動画です。

 
 
 


 
 
師弟が、その私邸を会談場所
に指定した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
シェーグレン症候群は、自分
の体を守るはずの免疫システム
が誤って自らの体を攻撃してし
まう自己免疫疾患で、膠原(こ
うげん)病の一つとされている
というのは、周知の事実ですが、
自己免疫性疾患の原因について
は、よく分かっていないと述べ
るに留まっています。自分の体
に対して、免疫が働かなくする
というのを免疫寛容と言います。
何らかの原因でこの免疫寛容の
状態が崩れて、シェーグレン症
候群が発症するものと考えられ
ています。その何らかの原因と
言うのは、私は、腸の炎症であ
ると推測します。西洋風の食事
をすることで、腸の炎症を惹起
し、その炎症を消し止めるため
に副腎がオーバーワークをする
というのが私なりの仮説です。
副腎がオーバーワークすると、
副腎疲労となり、免疫力が低下
して、自己免疫疾患を引き起こ
すのではないかと推測していま
す。
光をあててガン細胞を壊す「
光免疫療法」について、実用化
を目指す米国の「楽天メディカ
ル」が7月1日、都内で事業説明
会を開き、新たな臨床試験(治
験)の結果を公表したのは素晴
らしい業績です。手術や抗ガン
剤などの治療で効果がなかった
米国の30人の頭頸部(けいぶ)
ガンの患者さんを対象にした第
2a相の治験の結果、4人はが
んが消え、9人は縮小していま
した。この治療法と関連がある
とみられる重篤な有害事象は3
人にあったということで、保険
医療の最後の砦にしたいという
思惑があるものと考えています。
以前にも、メルマガで紹介した
通り、この免疫療法の弱点は、
腫瘍細胞が正常細胞に置き換わ
っている場合、穴が開いてしま
い、頸動脈からの出血や腹膜炎
を起こす可能性が高いという事
です。穴が開かない様に効き方
をマイルドにするなどの対策が
必要です。

主要な腫瘍細胞を光免疫療法
で退治する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2021-06-08 22:52:35

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診療マル秘裏話  号外Vol.1873 令和2年8月6日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)iPS細胞由来のHPV抗原特異的キラーT細胞作製成功
2)抗ガン作用持つ化合物FE399を人工的合成に成功

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 iPS細胞由来のHPV抗原特異的キラーT細胞作製成功

 
 
 
 
 
 
 
 
 順天堂大学は7月10日、従来
の方法より安全な方法で子宮頸
ガンに対して腫瘍増殖抑制効果
があるiPS 細胞由来のヒトパピ
ローマウイルス(HPV )抗原特
異的キラーT細胞の作製に成功
したと発表しました。この研究
は、同大大学院医学研究科血液
内科学の安藤美樹准教授、安藤
純先任准教授、小松則夫教授、
産婦人科学講座の増田彩子助教、
寺尾泰久教授、ときわバイオ株
式会社取締役(産業技術総合研
究所・名誉リサーチャー)の中
西真人氏、東京大学医科学研究
所幹細胞治療部門の中内啓光特
任教授らの共同研究グループに
よるものです。研究成果は、米
国遺伝子細胞治療学会雑誌「Mo
lecular Therapy 」に先行公開
されています。

子宮頸ガンの多くはHPV 感染が
原因で発症します。HPV ワクチ
ンはHPV 感染予防には有効です
が、子宮頸ガンを発症した場合
は効果がありません。現在、日
本ではワクチン接種率は1%以
下まで低下しています。そのた
め、20代から30代の子育て世代
の罹患率が上昇しており、子宮
頸ガンはマザーキラーと呼ばれ
深刻な問題となっています。子
宮頸ガンは再発進行すると化学
療法、放射線療法が効きにくく、
新たな治療法の開発が望まれて
います。

研究グループは2013年に末梢血
由来のiPS 細胞から、機能的に
若返ったウイルス抗原特異的キ
ラーT細胞を作製することに成
功し、難治性腫瘍に対する新規
治療開発を目指して研究を続け
てきました。今回の研究は、研
究グループが開発を進めてきた
「iPS 細胞由来ウイルス抗原特
異的キラーT細胞」が、子宮頸
ガンの新規治療法となり得るか
を明らかにする目的で行われま
した。研究グループは、子宮頸
ガン患者さんと健常人ドナーよ
りiPS 細胞由来HPV 抗原特異的
キラーT細胞を作製し、子宮頸
ガンに対する抗腫瘍効果を確か
めました。まず、子宮頸ガン患
者さんの末梢血よりHPV 特異的
キラーT細胞の作製を試みまし
たが、抗ガン剤や放射線、ステ
ロイドの影響でT細胞は疲弊に
より減少していたため、作製で
きませんでした。そこで、健常
人ドナーの末梢血より作製を試
みた所、非常に少ない頻度です
がHPV 特異的キラーT細胞を作
製できました。次に、HPV 抗原
特異的キラーT細胞からiPS 細
胞の作製を試みました。しかし、
山中4因子(Oct3/4、Sox2、Kl
f4、c-Myc )の遺伝子を導入す
るだけではキラーT細胞からiP
S 細胞を作製できませんでした。
また、従来法では、ウイルス成
分のSV40 largeT抗原を同時に
遺伝子導入する必要があります
が、これは遺伝子を傷つけるリ
スクを伴います。そこで研究グ
ループは、効率改善と安全化を
図る試みとして、SV40 largeT
抗原を使用せず他の2つの因子
(LIN28とNANOG)を追加しまし
た。その結果、健常人ドナーの
末梢血を使用して、HPV 特異的
キラーT細胞からiPS 細胞を作
製することに成功しました。こ
の6因子を導入したiPS 細胞か
ら再びT細胞へ分化誘導して若
返りキラーT細胞を作製しまし
た。このiPS 細胞由来若返りHP
V 抗原特異的キラーT細胞は、
子宮頸ガン細胞株に対し持続的
で強力な細胞傷害活性を示しま
した。

研究グループは次に、iPS 細胞
由来HPV 抗原特異的キラーT細
胞が生体内でどれぐらいの抗腫
瘍効果を発揮するか調べました。
免疫不全マウスに子宮頸ガン細
胞株を腹腔内注射し、3日後に
「末梢血由来HPV 抗原特異的キ
ラーT細胞」もしくは「iPS 細
胞由来HPV 抗原特異的キラーT
細胞」を注射しました。3週間
後の腫瘍の量を測定した結果、
「iPS 細胞由来HPV 抗原特異的
キラーT細胞」で治療したマウ
スグループでは有意な腫瘍抑制
効果を認めました。さらに、よ
り長期における生存率の比較に
おいても、「iPS 細胞由来HPV
抗原特異的キラーT細胞」は「
末梢血由来HPV 抗原特異的キラ
ーT細胞」に比較して有意な生
存期間延長効果を認めました。
以上の結果より、「iPS 細胞由
来HPV 抗原特異的キラーT細胞」
は試験管内だけでなく、マウス
生体内でも子宮頸ガンに抗腫瘍
効果を持つことが分かりました。
つまり、末梢血由来のHPV 抗原
特異的キラーT細胞からiPS 細
胞を作製し、そのiPS 細胞から
作製した増殖力の強い元気なHP
V 抗原特異的キラーT細胞を作
製し、子宮頸ガンに対する免疫
細胞療法として用いることで、
マザーキラーと呼ばれる難治性
の子宮頸ガンの新たな治療法と
なる可能性を示すことができま
した。

今回の成果は、「子宮頸ガンに
対する新規免疫細胞療法」の臨
床研究の実現に向けた加速が期
待されるものです。今回の研究
により、臨床現場での利用を目
指してより安全な方法で作製し
たiPS 細胞から、子宮頸ガンに
効果のある若返りキラーT細胞
を無限に作製することが可能と
なりました。このiPS 細胞由来
HPV 抗原特異的キラーT細胞を
用いた治療は難治性子宮頸ガン
の強力な新規治療法となる可能
性があります。キラーT細胞を
用いた治療では、免疫拒絶が起
きないようにドナーと患者のHL
A 遺伝子型を一致させる必要が
あります。研究グループは今後、
HLA 遺伝子をゲノム編集するこ
とで免疫拒絶を回避し、1つの
iPS 細胞から多くの患者さんに
適用できる治療開発に発展させ
るべく、準備を進めています。

子宮頸ガンとパピローマウイル

スについて解説している動画で

す。

 
 


 
 
 
 巨舌を持つ人とのキスを拒絶
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 抗ガン作用持つ化合物FE399を人工的合成に成功

 
 
 
 
 
 
 
 
 庭木としてよく見かける常緑
低木「キャラボク(伽羅木)」
に共生するカビから得られる化
合物「FE399 」を、新たな手法
で人工的に合成することに成功
した、と東京理科大学の研究グ
ループが発表しました。FE399
は大腸ガンなどの細胞の増殖を
抑えることで知られており、こ
の物質や手法を手がかりに、新
たな抗ガン剤の開発が期待され
るということです。

細胞では通常、ガン抑制遺伝子
が異常な細胞に自死(アポトー
シス)を促すことで、ガンを抑
えています。この遺伝子が変異
して正常に働かないと、ガン細
胞が死を回避して増殖を繰り返
します。大腸ガンなどは、ガン
抑制遺伝子の一種の「p53 遺伝
子」が変異することで起こるこ
とが分かっています。

FE399は、このp53の変異によっ
てできるガン細胞にアポトーシ
スを促して増殖を抑える化合物
です。庭木や垣根などに広く使
われるキャラボクの葉に共生す
るカビの1種の培養物から得ら
れますが、詳しい性質や立体構
造が分からないことが壁となり、
抗ガン剤として活用するための
研究は進んでいませんでした。

そこでグループは独自に開発し
た試薬 「MNBA(2-メチル-6-ニ
トロ安息香酸無水物)」を用い
ました。窒素を活性化する「マ
クロラクタム化」と呼ばれる反
応を利用することで、FE399 を
人工合成できました。

従来広く使われてきた試薬を用
いた手法だと、反応の過程で分
子の構造が一部反転してしまう
などの問題がありました。MNBA
を使うことでこの問題を回避し、
FE399の 構造を解明しました。
MNBAによる窒素の活性化を利用
し、天然物を全合成したのは世
界初ということです。p53 遺伝
子は大腸ガンや食道ガン、一部
の乳ガンの細胞で増殖を抑制す
ることが知られています。グル
ープは今後、他のさまざまなガ
ンでFE399 がどの程度効くのか
などを調べていきます。

グループの同大理学部の椎名勇
教授(有機合成化学)は「今回
のFE399 がリード役となって今
後、さまざまな類縁の化合物が
合成されることが期待される。
それを通じ、新たな抗ガン剤の
開発の可能性がある。優れた試
薬としてMNBAが活用できること
を示したのも大きい」と述べて
います。

グループは椎名氏のほか同大研
究推進機構総合研究院の殿井貴
之研究員らで構成されています。
成果は欧州の化学誌「ヨーロピ
アン・ジャーナル・オブ・オー
ガニック・ケミストリー」の電
子版に6月8日に掲載され、理科
大が同12日に発表しました。

キャラボクの特徴と剪定につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 伽羅の香りを身に纏うキャラ。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
 順天堂大学が7月10日、従来
の方法より安全な方法で子宮頸
ガンに対して腫瘍増殖抑制効果
があるiPS 細胞由来のヒトパピ
ローマウイルス(HPV )抗原特
異的キラーT細胞の作製に成功
したと発表したのは偉大な業績
です。現在、日本ではワクチン
接種率は1%以下まで低下して
います。それは、ワクチンの副
作用を懸念してのことですが、
外国では、接種率が高く、子宮
頸ガン自体、罹患率が下がって
います。日本ではその恩恵を受
けることができないので、20代
から30代の子育て世代の罹患率
が上昇しており、子宮頸ガンは
マザーキラーと呼ばれ深刻な問
題となっています。末梢血由来
のHPV 抗原特異的キラーT細胞
からiPS 細胞を作製し、そのiP
S 細胞から作製した増殖力の強
い元気なHPV 抗原特異的キラー
T細胞を作製し、子宮頸ガンに
対する免疫細胞療法として用い
ることで、マザーキラーと呼ば
れる難治性の子宮頸ガンの新た
な治療法となる可能性を示すこ
とができたのは、喜ばしいこと
です。
 庭木としてよく見かける常緑
低木「キャラボク(伽羅木)」
に共生するカビから得られる化
合物「FE399 」を、新たな手法
で人工的に合成することに成功
した、と東京理科大学の研究グ
ループが発表したのは、素晴ら
しい業績です。細胞では通常、
ガン抑制遺伝子が異常な細胞に
自死(アポトーシス)を促すこ
とで、ガンを抑えています。こ
の遺伝子が変異して正常に働か
ないと、ガン細胞が死を回避し
て増殖を繰り返します。大腸ガ
ンなどは、ガン抑制遺伝子の一
種の「p53 遺伝子」が変異する
ことで起こることが分かってい
ます。FE399 は、このp53 の変
異によってできるガン細胞にア
ポトーシスを促して増殖を抑え
る化合物ということで、新規抗
ガン剤として、使えるのではな
いかということが話題になって
いるのです。p53 遺伝子は大腸
ガンや食道ガン、一部の乳ガン
の細胞で増殖を抑制することが
知られているので、グループは
今後、他のさまざまなガンでFE
399 がどの程度効くのかなどを
早急に調べて頂きたいものです。

 心機一転、新規抗ガン剤の開
発を目指す。       笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2021-06-07 22:28:54

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診療マル秘裏話  号外Vol.1872 令和2年8月4日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)IL-31レセプターAヒト化モノクローナル抗体の第3相臨床試験
2)AD治療薬が米国での新薬承認申請手続きが完了

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 IL-31レセプターAヒト化モノクローナル抗体の第3相臨床試験

 
 
 
 
 
 
 
 マルホ株式会社は7月9日、ネ
モリズマブについて、アトピー
性皮膚炎に伴うそう痒を対象に
日本国内で実施した第3相臨床
試験(比較試験)の結果が、「
The New England Journal of M
edicine 」に掲載されたと発表
しました。

 ネモリズマブは、中外製薬が
創製した抗IL-31レセプターAヒ
ト化モノクローナル抗体です。
IL-31 は、そう痒誘発性サイト
カインであり、アトピー性皮膚
炎、結節性痒疹および透析患者
さんにおけるそう痒の発生に関
与していることが報告されてい
ます。また、IL-31 はアトピー
性皮膚炎の病態における炎症惹
起および皮膚バリア機能の破綻
への関与も示唆されています。
ネモリズマブは、IL-31 とその
レセプターの結合を競合的に阻
害することで、IL-31 の生物学
的作用を抑制し薬効を発揮しま
す。今回試験では、中等症~重
症のそう痒を有する13歳以上の
アトピー性皮膚炎の患者215 人
(ベースラインのそう痒VAS 中
央値75.4)が、ネモリズマブ群
(60mgを4週ごとに皮下投与)
またはプラセボ群(プラセボを
4週ごとに皮下投与)に2:1の
比でランダムに割り付けられま
した(ネモリズマブ群143 人、
プラセボ群72人)。そう痒視覚
アナログスケール(Visual Ana
logue Scale:VAS)は、痒みの
程度を10cmのスケール (0:痒
みなし、10:想像されうる最悪
の痒み)上に線を引き、痒みの
程度を判定する評価指標です。
同試験では抗炎症外用薬を併用
し、ネモリズマブ投与16週後の
有効性と安全性をプラセボと比
較しました。

 試験の結果、主要評価項目で
ある投与開始16週後のそう痒VA
S 変化率は、ネモリズマブ群-4
2.8.%に対し、プラセボ群-21.
4%であり、統計学的な有意差が
認められました(p値<0.001)。
副次評価項目である投与開始4
週後までのそう痒VAS 変化率の
経時推移では、そう痒VAS 変化
率の減少が投与翌日から確認さ
れました(ネモリズマブ群-10.
3%、プラセボ群-4.4%)。

 投与開始16週後のEASI変化率
はネモリズマブ群-45.9%に対し
プラセボ群-33.2%でした。Ecz
ema Area and Severity Index
(EASI)は、アトピー性皮膚炎
の皮膚所見の重症度と病変範囲
から全身のアトピー性皮膚炎の
重症度を数値化した評価指標で
す。

 皮膚疾患に特異的なQOL 尺度
であるDLQIスコア4以下を達成
した患者さんの割合は、ネモリ
ズマブ群40%に対しプラセボ群
22%でした。睡眠に関する患者
さんの主観的評価指標であるIS
Iスコアを7以上改善した患者さ
んの割合はネモリズマブ群55%
に対しプラセボ群21%となりま
した。

 有害事象の発現率は、両群と
もに71%であり、ほとんどが軽
度あるいは中等度の事象でした。
高度な有害事象はネモリズマブ
群で3人(2%)に認められまし
た(メニエール病、急性膵炎、
アトピー性皮膚炎)。ネモリズ
マブ投与後に有害事象のため投
薬を中止した患者さんは3人で、
その内訳は、メニエール病およ
び円形脱毛症、末梢性浮腫、ア
トピー性皮膚炎でした。頻度の
高かった有害事象はアトピー性
皮膚炎の悪化で、発現率はネモ
リズマブ群24%、プラセボ群21
%でした。注射関連の反応の有
害事象の発現率は、ネモリズマ
ブ群8%、プラセボ群3%でした。

 ネモリズマブ群では血清TARC
の上昇が認められたが、血清TA
RCの上昇とEASI悪化との相関は
認められなかった。血清中のTA
RC値は、アトピー性皮膚炎の短
期病勢のマーカーとして用いら
れています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 有害事象の発現率について、
発言する。        笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 AD治療薬が米国での新薬承認申請手続きが完了

 
 
 
 
 
 
 
 エーザイと米バイオジェンは
7月8日、共同開発しているアル
ツハイマー病(AD)治療薬「
アデュカヌマブ」について、米
国での新薬承認申請手続きが完
了したと発表しました。当初は
今年の「早い時期」に完了する
計画でしたが、開発を一度中止
したため試験データが複雑化し
たことや、新型コロナウイルス
感染症の影響で遅れていました。
米国食品医薬品局(FDA)が
2カ月以内に申請を受理するか
判断します。審査期間が原則6
カ月以内に短縮される優先審査
の適用も申請しました。

 段階的にデータを提出する方
法で申請手続きを進め、7月8日
付で完了しました。

 米国では今年の早い時期に申
請完了する目標でしたが、4月
の時点で7~9月期にずれ込む
との見通しを示していました。
同剤は開発を一度中止した経緯
があり申請データが複雑化して
いることに加え、バイオジェン
の社員が新型コロナに感染した
ことが影響しました。同社が2
月末に米国で開催した社内会議
で、100人規模の集団感染が
起きました。

 アデュカヌマブは、ADの原
因物質とされる「アミロイドベ
ータ(Aβ)」に結合して、脳
内にAβが蓄積しないようにす
る作用を持っています。Aβを
標的とする治療薬は、多くの製
薬企業が開発に失敗してきまし
た。承認されれば、アデュカヌ
マブは「Aβ仮説」を実証した
初めてのAD治療薬になります。
一方で同剤は、第3相臨床試験
(P3)で有効性を証明するの
が難しいと評価され、開発を一
度中止した経緯もあります。

 日本と欧州でも承認申請に向
けて薬事当局と協議を行ってい
ます。

AD治療薬が上手く行っていな

いことを示している動画です。

 
 


 
 
 軽易に経緯を説明して敬意を
表された。        笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 マルホ株式会社が7月9日、ネ
モリズマブについて、アトピー
性皮膚炎に伴うそう痒を対象に
日本国内で実施した第3相臨床
試験(比較試験)の結果が、「
The New England Journal of M
edicine 」に掲載されたと発表
したのは、素晴らしい業績です。
アトピー性皮膚炎の痒みは半端
ありません。先日も痒みで夜も
眠れないという患者さんがいら
っしゃったのですが、腸の制御
性T細胞を増やす目的でトレハ
ロースの少量投与を勧めました。
アトピー性皮膚炎の原因として、
黄色ブドウ球菌が挙げられてお
り、抗生物質の投与でもすぐに
耐性のMRSAに変化してしまい、
抗生物質の投与だけではなかな
か成果が得られないと思われま
す。
 エーザイと米バイオジェンが
7月8日、共同開発しているアル
ツハイマー病(AD)治療薬「
アデュカヌマブ」について、米
国での新薬承認申請手続きが完
了したと発表したのは、偉大な
業績です。まあ薬は実際に臨床
で使ってみるまでは、なんとも
言えません。動物実験で成功し
ていても、人間には耐え難い副
作用がある場合もあります。臨
床試験で分からなかった副作用
が表面化してくることもありま
す。新薬承認申請手続きが完了
したと言っても当局が認めなけ
れば、水の泡となってしまいま
す。加えて今年は武漢熱の感染
症がパンデミックとなったため、
新薬承認申請手続き自体が伸び
伸びとなったこともあり、これ
からの承認の状況を見極めたい
と思います。

 非常事態宣言自体が、事態を
悪化させる。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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診療マル秘裏話  号外Vol.1871 令和2年8月3日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)武漢熱による死者、人種的少数派の割合が高い
2)細菌にとりつくウイルスを調べデータベースを作成した

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 武漢熱による死者、人種的少数派の割合が高い

 
 
 
 
 
 
 
 米疾病対策センター(CDC)
は7月10日、米国内の新型コロ
ナウイルスによる死者に占める
黒人やヒスパニックなど人種的
少数派の割合が、人口全体でみ
た人種構成と比べ大幅に高いと
する調査結果を公表しました。
とりわけ比較的若い「現役世代」
で白人と非白人の差が顕著に表
れ、米社会の人種間格差を改め
て浮き彫りになりました。
全米の人種構成は白人が60%、
ヒスパニックが18%、黒人が13
%とされています。2月12日
~4月24日に確認された新型
コロナによる死者のうち、1万
人余りを対象としたCDC調査
では、白人は35%にとどまり、
黒人が25%、ヒスパニックが24
%をそれぞれ占めました。
さらに65歳未満の死者に限
ると、白人が18%だったのに対
し黒人は30%、ヒスパニックは
34%と逆転しました。死亡時の
平均年齢も白人は81歳で、ヒス
パニックや黒人は71~72歳でし
た。比較的若くして感染し死に
至る人が、非白人に多いことを
示しています。

武漢熱に人種差が現れる原因に

人種差別があると主張している

動画です。

 
 


 
 
 支社の使者が死者となって帰
ってきた。        笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 細菌にとりつくウイルスを調べデータベースを作成した

 
 
 
 
 
 
 
 大阪市立大学などの研究チー
ムは、腸内細菌と、その細菌に
とりつくウイルスを調べ、デー
タベースを作成しました。腸内
細菌には病気の原因になるもの
があり、ウイルスを元にした新
薬の開発につながると期待され
ます。米科学誌「セル・ホスト
&マイクローブ」電子版に7月10
日、発表しました。(https://
www.doi.org/10.1016/j.chom.2
020.06.005別ウインドウで開き
ます)

 ヒトの腸の中には多種多様な
細菌がおり、「腸内細菌叢(そ
う)(腸内フローラ)」と呼ば
れています。近年、病気との関
係が明らかになってきています。
一方、腸の中には細菌にとりつ
く「バクテリオファージ」と呼
ばれるウイルスも多いのですが、
詳細はよく分かっていませんで
した。

 チームが健康な日本人101 人
の便サンプルを使って、細菌と
ウイルスの遺伝情報を調べたと
ころ、細菌約600 種、ウイルス
は分類可能なものだけで約450
種を見つけました。それぞれの
人の腸内にどんなウイルスが多
いのかも分かりました。人によ
ってその割合は大きく違い、中
には2014年になって初めて見つ
かったウイルスが一番多い種と
いう人もいました。この割合は、
8週間追跡してもあまり変わら
ず、通常は安定していることも
分かりました。

 細菌に取り込まれたウイルス
の遺伝情報を解析することで、
どのウイルスが、どの細菌にと
りついているのかといった関係
も明らかになりました。

 そこで、チームは、腸の粘膜
に炎症が起きる「偽膜性腸炎」
の原因になる細菌「クロストリ
ジオイデス・ディフィシル」に
とりつくウイルスに注目しまし
た。このウイルスが持つ、細菌
の膜を壊す酵素を合成し、細菌
に感染したマウスに与えると、
1週間後も90~100%が生き残り
ましたが、与えなかったマウス
の生存率は2日で30%以下になり
ました。

 こうした方法で抗菌薬を作れ
ば、特定の細菌のみに効果があ
る可能性が高く、他の健康に有
用な細菌を殺してしまうことを
防げるとみられています。大阪
市立大の植松智教授(ゲノム免
疫学)は「今後、ウイルスを使
って色々な細菌を制御する治療
法を創造できる」と話していま
す。

バクテリオファージについて解

説している動画です。

 
 


 
 
 創造神を想像した。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 米疾病対策センター(CDC)
が7月10日、米国内の新型コロ
ナウイルスによる死者に占める
黒人やヒスパニックなど人種的
少数派の割合が、人口全体でみ
た人種構成と比べ大幅に高いと
する調査結果を公表したのは、
武漢熱に関して、重症化し死に
至った人に人種差があることを
示唆しています。ただし人種的
少数派の人達は、白人に較べて
経済的な力が弱く、過酷な労働
を強いられ、免疫力が低下して
このような結果になった可能性
も大いにあると思います。加え
て、トランプ大統領が演説の際
にマスクを着用したのは、つい
最近のことです。このように、
感染防御の意識が低い所では、
経済力の差が如実にでるのでは
ないかと私は、推測しています。
 大阪市立大学などの研究チー
ムが、腸内細菌と、その細菌に
とりつくウイルスを調べ、デー
タベースを作成したのは喜ばし
いことです。腸内細菌には病気
の原因になるものがあり、ウイ
ルスを元にした新薬の開発につ
なげて頂きたいものです。武漢
熱のように、人間の害になる、
ウイルスもいれば、細菌を破壊
して人間を助けてくれるウイル
スもいるので、ウイルス即ち悪
と考えるのは、早計と言えまし
ょう。ただクロストリジウム属
の細菌は、嫌気性芽胞形成菌で
すので、いくらウイルスと言え
ども芽胞をぶち破る力はないと
考えられるので、芽胞生成菌に
対する対策を考える必要がある
ようです。

 売上の総計が急上昇したこと
に喜ぶのは早計です。   笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.1870 令和2年8月2日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)武漢熱に対する抗体療法第3相臨床試験を開始
2)円形脱毛症の発症リスクを高める遺伝子を特定

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
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り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
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不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 武漢熱に対する抗体療法第3相臨床試験を開始

 
 
 
 
 
 
 米製薬リジェネロン・ファー
マシューティカルズは、新型コ
ロナウイルスに対する抗体療法
「REGN-COV2」の第3
相臨床試験(P3試験)を開始
すると発表しました。感染リス
クが高い非感染者を対象に予防
効果を検証します。治療薬とし
ての有効性を検証している臨床
試験も後期段階へ進めます。ま
た年内の量産開始に向けて、米
国政府から4・5億ドル(約4
80億円)の支援を受けること
も決まりました。

 同社は、ウイルスに対する中
和活性が特に高い抗体2つを組
み合わせた「カクテル療法」と
して、新型コロナ感染症に対す
る抗体療法を開発しています。

 予防薬としても実用化するた
め、予防効果を検証するP3試
験を始めます。感染者の家族な
ど、感染リスクが高い非感染者
を約2000例組み入れる予定
です。

 治療薬として先月始めたP1
/2/3試験もステージアップ
しました。P1パートで安全性
が確認できたと第三者機関に認
められたため、P2/3パート
へ移行しました。夏の終わりご
ろには速報結果が出る見込みで
す。

 米政府から4・5億ドルの支
援も獲得しました。今秋までに
一定量を米国向けに量産するこ
とが条件となっています。治療
用に7万~30万治療分、予防
用に42万~130万治療分が
必要になるとみています。

新たな変異ウイルスの拡大に備

えた抗体医薬について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 側方から戦の速報が入る。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 円形脱毛症の発症リスクを高める遺伝子を特定

 
 
 
 
 
 
 
 順天堂大と東海大などの研究
チームは7月11日までに、円形
脱毛症の発症リスクを高める遺
伝子の一つを特定したと発表し
ました。ゲノム編集技術で変異
させたこの遺伝子を導入したマ
ウスで、症状を再現することに
も成功しました。論文は国際医
学誌イーバイオメディシン電子
版に掲載されました。
 円形脱毛症は若い女性に発症
例が多く、遺伝やストレスなど
さまざまな要因が発症に関わっ
ていると考えられています。
順天堂大の池田志斈教授らの
研究チームは、円形脱毛症の患
者さんと健常者を比較し、CC
HCR1と呼ばれる遺伝子に変
異があることを見つけました。
この遺伝子の変異を、ゲノム編
集技術でマウスに再現した所、
円形脱毛症に似た症状を引き起
こしました。毛の表面のキュー
ティクルに乱れが生じるなどの
特徴もよく似ていました。

円形脱毛症について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 皮革製品を比較する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 米製薬リジェネロン・ファー
マシューティカルズが、新型コ
ロナウイルスに対する抗体療法
「REGN-COV2」の第3
相臨床試験(P3試験)を開始
すると発表したのは素晴らしい
企画です。感染リスクが高い非
感染者を対象に予防効果を検証
するということです。治療薬と
しての有効性を検証している臨
床試験も後期段階へ進めるとい
うことですので、治療・予防の
どちらにも有効ということでし
ょう。米政府から4・5億ドル
の支援を獲得し、資金も問題な
いと判断して、予防の臨床試験
を断行したと考えられます。
 順天堂大と東海大などの研究
チームが7月11日までに、円形
脱毛症の発症リスクを高める遺
伝子の一つを特定したと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
円形脱毛症は若い女性に発症例
が多く、遺伝やストレスなどさ
まざまな要因が発症に関わって
いると考えられていますが、そ
の内の遺伝の要因を特定したと
言えるでしょう。この遺伝子の
変異を、ゲノム編集技術でマウ
スに再現した所、円形脱毛症に
似た症状を引き起こしました。
毛の表面のキューティクルに乱
れが生じるなどの特徴もよく似
ているそうです。

 際限なく変異を再現する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2021-06-04 22:36:43

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診療マル秘裏話  号外Vol.1869 令和2年8月1日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)免疫細胞のNrf2を活性化してガンの進行を抑制
2)SLEは,妊娠可能な女性に多く多彩な症状を惹起

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 免疫細胞のNrf2を活性化してガンの進行を抑制

 
 
 
 
 
 
 
 東北大学は7月7日、ガン細胞
のNrf2を抑制するのではなく、
ガン周囲の正常細胞(特に免疫
細胞)においてNrf2を活性化さ
せることで、ガンの進行を抑制
できることを、マウスを用いた
実験で実証したと発表しました。
この研究は、同大大学院医学系
研究科の鈴木未来子准教授、山
本雅之教授らの研究グループに
よるものです。研究成果は「Ca
ncer Research 」のオンライン
版に掲載されています。Nrf2は、
細胞が毒物や酸化ストレスに曝
された際に活性化し、これらの
ストレスから細胞を防御する役
割をもつ転写因子です。肺ガン
の約20~30%には、Nrf2が常に
活性化するような遺伝子変異が
生じており、これによりガン細
胞は抗ガン剤治療や放射線治療
に対する抵抗性を獲得すること
が知られています。このような
Nrf2活性化を伴う悪性腫瘍に対
して、ガン細胞におけるNrf2を
抑制する治療法が検討されてい
ます。しかし、Nrf2はストレス
から正常細胞を守る役割もある
ため、Nrf2の抑制は副作用の懸
念があり実用化されていません。

一方で、以前に山本教授らの研
究グループは、免疫細胞などの
正常細胞でNrf2を活性化すると、
腫瘍の進行を抑制できることを
報告しました。そこで今回の研
究では、Nrf2活性化を伴う悪性
腫瘍についても、周囲の正常細
胞でのNrf2を活性化させること
で、腫瘍を抑制できるか検討し
ました。研究グループは、遺伝
子組換え技術を用いて、Nrf2を
抑制する働きをもつKeap1蛋白
質の量を減らすことでNrf2を全
身で活性化させたマウスと、対
照となる野生型のマウスに、Nr
f2活性化肺ガンを作らせ、ガン
の進行を観察しました。その結
果、野生型マウスと比べて、全
身でNrf2を活性化したマウスは、
腫瘍の大きさが減少し、生存率
が上昇しました。さらに、全身
でNrf2を活性化したマウスにお
いて、血液細胞(免疫細胞)で
のみNrf2を活性化しないように
すると、腫瘍抑制効果が弱まっ
たことから、特に免疫細胞にお
けるNrf2活性化が腫瘍抑制に重
要であることが分かりました。

研究グループは、「Nrf2は正常
細胞をストレスから保護する役
割をもつため、Nrf2を抑制する
治療法に比べて、この治療法で
は副作用が少なくなると考えら
れる。この研究成果は、予後不
良のガンに対する新しい治療法
の開発に結びつくものと期待さ
れる」と、述べています。

ガンの仕組みについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 保護者の役割を反故にする。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 SLEは,妊娠可能な女性に多く多彩な症状を惹起

 
 
 
 
 
 
 
 全身性エリテマトーデス(S
LE)は、全身のさまざまな臓
器に炎症を生じる難病です。妊
娠可能な年齢の女性に多く見ら
れる病気で、発熱、倦怠(けん
たい)感に加えて、皮膚の赤い
斑点(紅斑)、関節炎、腎炎と
いった多彩な症状を引き起こし
ます。その特徴や治療法につい
て、順天堂大学医学部付属順天
堂医院(東京都文京区)膠原(
こうげん)病・リウマチ内科の
田村直人教授に聞きました。S
LEは、自分の身体を細菌やウ
イルスなどから守る免疫システ
ムが異常を来し、誤って正常な
組織を攻撃することで発症しま
す。それにより、全身のさまざ
まな臓器に炎症が生じ組織が傷
つけられます。

 田村教授は「SLEの発症原
因は十分解明されていませんが、
遺伝的な素因のある人が、紫外
線、ウイルスなどの感染、妊娠・
出産、喫煙、ストレスなどの環
境的な要因の影響を受けて発症
すると考えられています」と説
明しています。

 男女比は約1対9とほとんど
が女性で、20~40代での発
症が多いとされています。国内
推計患者数は約10万人です。

 典型的には、発症初期に、発
熱、体のだるさ、体重減少など
の全身症状が表れます。頬に表
れる蝶(ちょう)が羽を広げた
ような形の赤い発疹(蝶形紅斑)、
円板状の赤い発疹といった皮膚
症状、脱毛、肘、膝、手などの
関節炎が特徴的です。腎炎によ
る手や顔のむくみ、肺や心臓の
障害による胸痛や息切れ、けい
れん発作などの神経障害なども
出現することがあります。患者
さんによって表れる症状やその
程度は大きく異なるということ
です。「SLEは症状が良くな
ったり悪くなったりを繰り返し、
完治するのが難しい病気です。
しかし、適切な治療を受けて、
健康な人とほぼ同様の生活を送
っている患者さんも多いのです」
と田村教授は言っています。治
療は、ステロイド内服薬、免疫
抑制薬などによる薬物療法が中
心となります。2015年には海外
のSLEの標準治療薬で、皮膚
症状や関節症状に有効とされる
ヒドロキシクロロキン、2017年
には分子標的薬ベリムマブが国
内で承認され、治療選択肢は広
がっています。

 治療中は感染症などの副作用
に注意が必要です。田村教授は
「重症になることもあるため、
発熱などの症状が続いたら、早
めに主治医に相談してほしい」
と話しています。また、妊娠・
出産を希望する女性の場合、胎
児に影響のない薬剤を使うこと
や、病状が安定していることな
ど、好ましい条件があるため「
主治医と相談しながら計画的に
進めましょう」とアドバイスし
ています。

全身性エリトマトーデスについ

て解説している動画です。

 
 


 
 
 胎児に害となる病原体と対峙
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
東北大学が7月7日、ガン細胞
のNrf2を抑制するのではなく、
ガン周囲の正常細胞(特に免疫
細胞)においてNrf2を活性化さ
せることで、ガンの進行を抑制
できることを、マウスを用いた
実験で実証したと発表したのは、
素晴らしい業績です。 肺ガン
の約20~30%には、Nrf2が常に
活性化するような遺伝子変異が
生じており、これによりガン細
胞は抗ガン剤治療や放射線治療
に対する抵抗性を獲得すること
が知られていますが、このよう
なNrf2活性化を伴う悪性腫瘍に
対して、ガン細胞におけるNrf2
を抑制する治療法が検討されて
います。しかしNrf2はストレス
から正常細胞を守る役割もある
ため、Nrf2の抑制は副作用の懸
念があり実用化されていません。
それに対し、逆転の発想で免疫
細胞などの正常細胞でNrf2を活
性化すると、腫瘍の進行を抑制
できることが分かりました。
全身性エリテマトーデス(S
LE)は、全身のさまざまな臓
器に炎症を生じる難病です。妊
娠可能な年齢の女性に多く見ら
れる病気で、発熱、倦怠(けん
たい)感に加えて、皮膚の赤い
斑点(紅斑)、関節炎、腎炎と
いった多彩な症状を引き起こす
ことが知られています。治療は、
ステロイド内服薬、免疫抑制薬
などによる薬物療法が中心とな
ることが多いようです。2015年
には海外のSLEの標準治療薬
で、皮膚症状や関節症状に有効
とされるヒドロキシクロロキン、
2017年には分子標的薬ベリムマ
ブが国内で承認され、治療選択
肢は広がっているということで
す。しかし、いずれの治療にし
ても副作用があり、副作用に注
意しながらの投与を余儀なくさ
れます。その点、自己免疫性疾
患の治療法としてのトレハロー
スの投与は使用量さえ適切であ
れば大きな副作用がなく、治療
ができると考えられています。

働く女性を助成する補助金。


 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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2021-06-04 00:57:39

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診療マル秘裏話  号外Vol.1868 令和2年7月31日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)SIRPαに結合する環状ペプチド 貪食作用を上昇
2)オリーブ油主成分であるオレイン酸,大動脈解離を防ぐ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 SIRPαに結合する環状ペプチド 貪食作用を上昇

 
 
 
 
 
 
 
 神戸大学は7月8日、マクロフ
ァージ上のSIRPαに特異的に結
合する環状ペプチドを発見し、
そのペプチドが抗体医薬により
誘導されるマクロファージのガ
ン細胞に対する貪食作用を高め
ることを明らかにしたと発表し
ました。これは、同大大学院医
学研究科シグナル統合学分野の
村田陽二准教授、的崎尚教授ら
と、東京大学大学院理学系研究
科の菅裕明教授、大阪大学蛋白
質研究所の中川敦史教授らの研
究グループによるものです。研
究成果は、「Cell Chemical Bi
ology 」にオンライン掲載され
ています。近年、分子標的薬を
用いたガンの治療が行われ、そ
の有効性が示されつつあります。
分子標的薬の中でも、薬剤の製
造コストや副作用の面などから
低分子薬と抗体医薬の特性を併
せ持つ中分子サイズの「環状ペ
プチド」が注目されており、抗
ガン剤や他の薬剤の作用を増強
する薬剤としての利用が期待さ
れています。これまでに、的崎
教授らの研究グループでは、マ
クロファージの細胞膜に存在す
る蛋白質SIRPαとその貪食標的
となるガン細胞の細胞膜に存在
する蛋白質CD47が結合すると、
ガン細胞を標的とする抗体によ
り誘導されるマクロファージの
ガン細胞に対する貪食活性が弱
められ、一方で、SIRPαとCD47
の結合を阻害するとその活性が
高められることを見つけていま
した。

そこで、研究グループは、菅教
授らが先に開発した「RaPID シ
ステム」(環状ペプチドを迅速
かつ安価に同定できる実験系)
を利用し、SIRPαに結合する中
分子サイズの環状ペプチドの探
索を行いました。 これにより、
15個のアミノ酸からなるSIRPα
結合環状ペプチドを見つけまし
た。また、得られたSIRPα結合
環状ペプチドがSIRPαとCD47の
結合を阻害する作用を持つこと
を発見しました。X線結晶構造
解析を行い、環状ペプチドとSI
RPαの結合の様子を捉えた結果、
その阻害メカニズムはSIRPαの
ペプチドとの結合によるダイナ
ミックな構造の変化によるもの
であると考えられました。さら
に研究グループは、SIRPαとCD
47との結合を阻害する能力を持
つSIRPα結合環状ペプチドが、
ガンの治療薬として利用可能で
あるかについて検討を進めまし
た。その結果、ヒトBリンパ腫
由来ガン細胞を標的とする抗体
医薬「リツキシマブ」やマウス
由来のメラノーマ細胞を標的と
する抗体(TA-99 抗体)により
誘導される、ガン細胞に対する
マクロファージの貪食作用を、
SIRPα結合環状ペプチドが高め
ることが確認されました。

加えて、メラノーマ細胞を移植
した腫瘍モデルマウスにTA-99
抗体とSIRPα結合環状ペプチド
を同時に投与した場合、それぞ
れの単独投与に比べ、マウスの
肺に形成されたメラノーマ細胞
の腫瘍結節(メラノーマ細胞の
塊)の数が著明に減少すること
が分かりました。これらのこと
から、少なくともマウスの生体
内では、SIRPα結合環状ペプチ
ドがガン細胞を標的とする抗体
医薬の抗ガン作用を増強するこ
とが示されました。

研究グループは、「今後、有効
性と安全性の高い最適化された
SIRPα結合環状ペプチドを開発
できれば、ガンの新たな治療薬
になることが期待される」と述
べています。

免疫細胞の働きについて解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 著明に減少する現象。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 オリーブ油主成分であるオレイン酸,大動脈解離を防ぐ

 
 
 
 
 
 
 
 東京大学は7月8日、脂質を代
謝する酵素群の生体内機能に関
する研究から、血管内皮細胞か
ら分泌される脂質分解酵素が大
動脈の健康を維持する脂肪酸(
オリーブ油の主成分であるオレ
イン酸)を作り出し、大動脈解
離を防ぐ役割を持つことを発見
したと発表しました。この研究
は、同大大学院医学系研究科の
村上誠教授、山梨大学医学部呼
吸器循環器内科の久木山清貴教
授らの研究グループによるもの
です。研究成果は、「Journal
of Biological Chemistry 」に
オンライン掲載され、特に優れ
た論文に与えられる「Editors’
Picks」に選ばれました。 大動
脈解離は大動脈壁の中膜が突然
破断することで発症する疾患で、
日本を含む先進諸国で発症が急
増しています。中高年者の突然
死の原因となることから社会的
影響も大きく、中でも全体の6
割以上を占める胸部上行大動脈
解離は特に予後不良で、院内死
亡率は30%を超え、加えて病院
到着前死亡が相当数存在すると
推定されています。臨床的には、
血圧上昇物質であるアンジオテ
ンシン2(AT-2)が大動脈解離
の主要因の1つとされており、
これまでにAT-2を用いた複数の
マウス大動脈解離モデルを用い
た研究が試みられてきました。
これらの多くは動脈硬化モデル
マウスにAT-2を投与する系が利
用されていますが、臨床的に大
動脈解離は必ずしも動脈硬化と
関連しているわけではなく、ま
たヒトとは異なり腹部大動脈に
解離を発症する点で、最適なモ
デルとは言えません。病変部位
における細胞外マトリックスの
脆弱性が大動脈解離発症の一因
と考えられていますが、ヒトの
臨床病態を反映した胸部上行大
動脈解離を発症する簡便な動物
モデルが存在しないため、発症
機序はほとんど解明されておら
ず、それゆえに疾患の治療方策
は手術以外に皆無でした。解離
発症後の外科的治療には限界が
あることから、発症予測および
内科的治療・予防法の開発が望
まれています。

疫学的に、不飽和脂肪酸の一種
であるオレイン酸を主成分とす
るオリーブ油を豊富に含む地中
海食が動脈疾患の予防に役立つ
と言われていますが、その分子
基盤は不明でした。栄養素とし
て摂取された脂肪酸は細胞膜を
構成するリン脂質に取り込まれ、
必要時にリン脂質分解酵素ホス
ホリパーゼA2(PLA2)の作用に
よりリン脂質から遊離されます。
これまでに、PLA2により遊離さ
れた脂肪酸代謝物が動脈硬化や
心筋梗塞などの循環器疾患に関
わることが報告されていました
が、大動脈解離との関連につい
ての知見はありませんでした。
今回、研究グループはまず、マ
ウス大動脈におけるsPLA2 分子
群の発現を網羅的に解析しまし
た。その結果、sPLA2-V が大動
脈の血管内皮細胞に構成的に高
発現しており、血管内腔表面に
結合していることを見出した。
全身性及び血管内皮細胞特異的
にsPLA2-V を欠損させたマウス
にAT-2を投与すると、わずか数
日のうちに胸部上行大動脈解離
を高率に発症しました。この現
象は他のsPLA2 分子種の欠損マ
ウスでは観察されず、sPLA2-V
欠損マウスに特有の表現型でし
た。sPLA2-V 欠損マウスの胸部
上行大動脈では、炎症関連遺伝
子の発現には変化がありません
でしたが、AT-2刺激によるリジ
ルオキシダーゼ(LOX ;細胞外
マトリックスの主成分であるコ
ラーゲンやエラスチンを架橋す
る酵素)の発現誘導が野生型マ
ウスと比べて有意に低下してい
ました。そこで、sPLA2-V 欠損
マウスの胸部上行大動脈におい
て変動している遊離脂肪酸を脂
質の網羅分析(リピドミクス)
により探索した結果、これまで
に報告のある同酵素の基質特異
性と合致して、リン脂質からの
オレイン酸とリノール酸の遊離
が野生型マウスと比べて減少し
ていました。

細胞外マトリックスの構築を促
進する因子として、TGF-β1が
知られています。培養系におい
て、血管内皮細胞をAT-2で刺激
するとTGF-β1の発現が亢進し、
TGF-β1は血管平滑筋細胞にLO
X の発現を誘導しました。この
LOX の発現誘導は、血管内皮細
胞のsPLA2-V を人為的にノック
ダウン(発現抑制)するか、ま
たはsPLA2 阻害剤を添加するこ
とにより消失し、ここにオレイ
ン酸またはリノール酸を補充す
るとLOX の発現が回復しました。
分子機序として、これらの不飽
和脂肪酸はTGF-β1による小胞
体ストレスを抑制することで、
LOX の発現を増強することが判
明しました。すなわち、LOX の
発現は転写因子GATA3 により負
に制御されており、TGF-β1刺
激により小胞体ストレスが生じ
るとGATA3 の発現が亢進し、LO
X の発現が低下しました。オレ
イン酸やリノール酸は小胞体ス
トレスを緩和することでGATA3
の発現を抑え、結果的にLOX の
発現を上昇させます。

さらに、sPLA2-V 欠損マウスに
オリーブ油含有食(高オレイン
酸食)またはコーン油含有食(
高リノール酸食)を与えると、
大動脈において低下していたLO
X の発現が正常レベルに戻り、
大動脈解離の発症が完全に抑え
られました。以上の結果から、
血管内皮細胞のsPLA2-V はオレ
イン酸やリノール酸の遊離を介
してLOX の発現を増強し、細胞
外マトリックスの架橋を高める
ことで、大動脈壁の脆弱化を防
ぐ役割を持つことが分かりまし
た。今回の研究は、不飽和脂肪
酸(オレイン酸、リノール酸)
の大動脈解離予防効果に新たな
学術的理解を与えるとともに、
大動脈壁の微小環境においてこ
れらの脂肪酸が内因的に動員さ
れるメカニズムの一端を解明し
たもので、オリーブ油に富む地
中海食が血管の健康に良い影響
を及ぼす分子機序の一部を提供
するものです。

sPLA2-V 欠損マウスは、簡便な
処置で高頻度に胸部上向大動脈
解離を誘発できる世界初の心血
管病モデルと言えます。sPLA2-
V による脂肪酸の遊離を賦活化
する戦略は、大動脈解離の新規
予防・治療法の開発につながる
ことが期待されます。 例えば、
血管内皮細胞のsPLA2-V を抗体
あるいは薬剤で安定化させる、
遺伝子治療によりその発現を増
強させる、食生活の改善や健康
食品の摂取を通じて適量のオレ
イン酸やリノール酸を補充する
などの方策が将来の予防・治療
構想として考えられます。また、
血中のsPLA2-V をモニタリング
できる簡易診断法を開発するこ
とで、大動脈解離の発症を予測
できる可能性があります。

大動脈瘤(大動脈解離)につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 
 豊作にする方策を考える。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 神戸大学が7月8日、マクロフ
ァージ上のSIRPαに特異的に結
合する環状ペプチドを発見し、
そのペプチドが抗体医薬により
誘導されるマクロファージのガ
ン細胞に対する貪食作用を高め
ることを明らかにしたと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
SIRPαに結合する中分子分子サ
イズの環状ペプチドの探索を行
い、15個のアミノ酸からなるSI
RPα結合環状ペプチドを見つけ、
得られたSIRPα結合環状ペプチ
ドがSIRPαとCD47の結合を阻害
する作用を持つことを発見した
のは、慧眼でした。ガン細胞に
対するマクロファージの貪食作
用を、SIRPα結合環状ペプチド
が高めることが確認され、その
機序によって、ガン細胞を標的
とする抗体医薬の抗ガン作用を
増強することが示されたのは、
喜ばしいことです。
 東京大学が7月8日、脂質を代
謝する酵素群の生体内機能に関
する研究から、血管内皮細胞か
ら分泌される脂質分解酵素が大
動脈の健康を維持する脂肪酸(
オリーブ油の主成分であるオレ
イン酸)を作り出し、大動脈解
離を防ぐ役割を持つことを発見
したと発表したのは素晴らしい
業績です。sPLA2-V 欠損マウス
は、簡便な処置で高頻度に胸部
上向大動脈解離を誘発できる世
界初の心血管病モデルと言うこ
とですので、sPLA2-V による脂
肪酸の遊離を賦活化する戦略は、
大動脈解離の新規予防・治療法
の開発に是非繋げて頂きたいも
のです。特に、食生活の改善や
健康食品の摂取を通じて適量の
オレイン酸やリノール酸を補充
するという方策が将来の予防・
治療構想として優れているので
はないかと考えられます。

 高層マンションを建てる構想
を練る。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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2021-06-02 23:32:02

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診療マル秘裏話  Vol.814 令和1年7月17日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)重症心不全等を惹起の中性脂肪蓄積心筋血管症
2)高齢者の歯の喪失に関する新たな知見獲得公表

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】重症心不全等を惹起の中性脂肪蓄積心筋血管症

 
 
 
 
 
 
 
 心筋細胞や冠動脈に中性脂肪
が蓄積し、重症の心不全や虚血
性心疾患を起こす「中性脂肪蓄
積心筋血管症(TGCV)」。
2008年に日本で発見され、国の
難病研究事業として診断法や治
療法の開発が進んでいます。T
GCVの発見者で厚生労働省の
研究班代表の大阪大学大学院医
学系研究科(大阪府吹田市)内
科学講座循環器内科学の平野賢
一医学部講師に聞きました。平
野医師らがTGCVの発見に至
ったのは、心臓移植を待つ患者
さんから提供された細胞の研究
に始まります。正常な心臓では、
長鎖脂肪酸が細胞内で代謝され、
エネルギー源として利用されま
す。ところが、この患者さんの
場合、長鎖脂肪酸が代謝されず
に中性脂肪となって心筋細胞や
冠動脈を形成する血管平滑筋細
胞に溜まっていました。

 「心臓の細胞の中で中性脂肪
を分解するATGLという必須
酵素が欠損していることが分か
りました。心臓が脂肪細胞のよ
うになり脂肪酸を中性脂肪とし
て蓄えてしまっている、いわば
心臓が肥満に陥っている状態な
のです」と平野医師は話してい
ます。その結果、動脈硬化や心
筋障害を起こし、重症の心不全
や不整脈などを来すことが分か
りました。

 ただ、本来なら脂肪細胞に蓄
積されるはずの脂肪が他の細胞
に蓄積されてしまう「異所性」
蓄積という特徴から、体重や体
格指数(BMI)、血中の中性
脂肪値からは判断できません。
平野医師らは、TGCV患者さ
んは国内に数万人いるのではな
いかと推定しています。TGC
Vが疑われる場合は、投与した
長鎖脂肪酸の心臓での消費量を
調べるBMIPPシンチ検査や、
コンピューター断層撮影(CT)
検査を行います。また、血液を
薄く延ばした標本を使い、中性
脂肪の代謝異常との相関が見ら
れる白血球の異常を確認します。

 治療は、従来の心不全や不整
脈などに対する標準治療を行い
ますが、効果はあまり期待でき
ません。 これと並行して行う
治療法の一つとして、まだ研究
段階ではありますが、中性脂肪
の蓄積改善を目標とした、中鎖
脂肪酸を多く含む食事による栄
養療法があります。中鎖脂肪酸
の中でも特にカプリン酸が細胞
内に蓄えられた中性脂肪を分解
することが分かり、カプリン酸
を主成分とした治療薬を平野医
学部講師らの研究グループが最
近開発し、実用化に向けて医師
主導治験が進んでいます。

 また血液の細胞を使って簡単
に診断できるスクリーニングキ
ットも開発中です。「心臓移植
を待つ難治性心疾患の中にTG
CVが隠れている可能性があり
ます。診断が極めて困難なTG
CV患者の早期発見と治療に期
待が持てます」と平野医師は話
し、TGCVを一日も早く見つ
けることの重要性を強調してい
ます。

脂質異常症について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 協調行動をとることを強調し
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 高齢者の歯の喪失に関する新たな知見獲得公表

 
 
 
 
 
 
 
 富山大学は6月12日、平成26
年に富山県が実施した富山県認
知症高齢者実態調査の追加分析
を行い、高齢者の歯の喪失に関
する新たな知見を得たことを公
表しました。この研究は、同大
地域連携推進機構地域医療保健
支援部門の関根道和教授と、敦
賀市立看護大学の中堀伸枝助教
らが共同で行ったものです。研
究成果は、「BMC Public Healt
h」に掲載されています。

歯の喪失は、噛む力が弱まる事
で、少食や偏食などによる栄養
不良の原因となります。その結
果、筋力が低下するなど虚弱に
なりやすく、高齢期における生
活の質(QOL )を低下させます。

富山県認知症高齢者実態調査の
対象者は、県内の65歳以上の高
齢者から0.5%無作為抽出された
1,537 人のうち、同意の得られ
た1,303人(同意率84.8%)です。
そのうち、今回の研究では、残
存歯のない275 人と、残存歯が
ある898人の計1,173人を対象に、
残存歯の有無と、教育歴や生活
習慣病等との関連性を評価しま
した。喫煙や糖尿病は、口腔内
の免疫力を低下させ、虫歯や歯
周病の原因となることが知られ
ており、結果として歯の喪失リ
スクが増加すると考えられてい
ます。また、骨粗鬆症でも、骨
強度の低下により、歯の喪失が
起こりやすくなるとされていま
す。今回の分析でも、喫煙する
人、糖尿病や骨粗鬆症の人の歯
の喪失に対する調整オッズ比は、
それぞれ4.05、1.72、1.88で、
喫煙で約4倍、糖尿病や骨粗鬆
症で約2倍の喪失リスクでした。

また、教育歴による口腔衛生習
慣の差が、歯磨き回数や虫歯の
本数にも影響を与えると考えら
れていましたが、実際に、教育
歴が10年以上の人を基準とした
教育歴が6年以下の人の歯の喪
失に対する調整オッズ比は3.07
で、短い教育歴の人の歯の喪失
リスクは約3倍でした。つまり、
教育歴が短いほど、残存歯がな
い人の割合が高い傾向にあるこ
とが裏付けられました。

さらに、肉体労働の職歴のある
人が歯を喪失しやすいことはす
でに知られており、その背景に
は、交代勤務など仕事に関連し
た不規則な生活習慣などがある
と考えられていましたが、分析
の結果、残存歯なし群において
は、肉体労働の職歴の割合が高
く、非肉体労働を基準とした肉
体労働の職歴の歯の喪失に対す
る調整オッズ比は1.93で、約2
倍の喪失リスクがあることが分
かりました。

研究グループは、「今回の研究
結果から、歯の喪失を予防して
高齢期を健やかに過ごすために
は、小児期から高齢期までの一
生涯にわたる分野横断的で総合
的な対策が重要であることが分
かった」と、述べています。

高齢者の口腔ケアについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 
 町政を調整する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 心筋細胞や冠動脈に中性脂肪
が蓄積し、重症の心不全や虚血
性心疾患を起こす「中性脂肪蓄
積心筋血管症(TGCV)」で
すが私は初耳でした。2008年に
日本で発見され、国の難病研究
事業として、診断法や治療法の
開発が進んでいるのは喜ばしい
ことです。病状は過去ある病気
と同じでも、そのメカニズムが
違うと医師がとるべき対応も異
なってくると思われます。平野
医師らが、TGCVの発見に至
ったのは、心臓移植を待つ患者
さんから提供された細胞の研究
に始まり、正常な心臓では長鎖
脂肪酸が細胞内で代謝され、エ
ネルギー源として利用されます
が、この患者さんの場合、長鎖
脂肪酸が代謝されずに中性脂肪
となって、心筋細胞や冠動脈を
形成する血管平滑筋細胞に溜ま
ってしまうことが問題だった様
です。  治療法の一つとして、
まだ研究段階ではあるけれど、
中性脂肪の蓄積改善を目標とし
た、中鎖脂肪酸を多く含む食事
による栄養療法があるのは患者
さんにとって唯一の光と言える
でしょう。
 富山大学は6月12日、平成26
年に富山県が実施した富山県認
知症高齢者実態調査の追加分析
を行い、高齢者の歯の喪失に関
する新たな知見を得たことを公
表したのは素晴らしい業績です。
歯の喪失は、噛む力が弱まる事
で、少食や偏食などによる栄養
不良の原因となります。その結
果、筋力が低下するなど虚弱に
なりやすく、高齢期における生
活の質(QOL )を低下させると
いうことですから中高年の皆様
は、歯を大事にしなければなら
ないと再認識して頂く必要があ
るようです。 喫煙や糖尿病は、
口腔内の免疫力を低下させ虫歯
や歯周病の原因となることが知
られていて、結果として歯の喪
失リスクが増加すると考えられ
ています。また、骨粗鬆症でも、
骨強度の低下により、歯の喪失
が起こりやすくなるとされてい
るので、喫煙する人や糖尿病の
人や骨粗鬆症の人では歯の喪失
リスクを真剣に考える必要があ
るようです。肉体労働の職歴の
ある人が歯を喪失しやすいこと
はすでに知られておりその背景
には、交代勤務など仕事に関連
した不規則な生活習慣などがあ
るそうですから肉体労働の職歴
がある人も、生活習慣を改める
必要があるようです。

 新券に交換することを真剣に
考える。笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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最近の号外Vol.1867メルマガ

2021-06-01 23:34:28

カテゴリー:ブログ



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診療マル秘裏話  号外Vol.1867 令和2年7月30日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)下戸の人の飲酒の発ガン効果と保護効果の影響
2)キューピーが,マイクロRNA測定装置に関する研究を推進

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 下戸の人の飲酒の発ガン効果と保護効果の影響

 
 
 
 
 
 
 
 お酒に弱い人は、飲酒による
発ガン効果と、飲酒量が減るこ
とによる保護効果のどちらの影
響を大きく受けるのでしょうか。
愛知県ガンセンターと岡山大の
研究チームが約1万人のデータ
を分析すると、のどや食道、胃
は両方の効果を受けるものの発
ガン効果が大きく、大腸は保護
効果による発ガンリスクの低下
だけがみられたということです。

 アルコールは体内でアセトア
ルデヒドになった後、分解され
ます。アセトアルデヒドは、顔
が赤くなる、頭痛や動悸(どう
き)、吐き気がするといった「
フラッシング反応」を起こし、
発ガン性があるとされています。
日本人には、アセトアルデヒド
を全く分解できない人や、少し
しか分解できない人がいて「お
酒に弱い」などと言われていま
す。

 チームは、のどや舌などの頭
(とう)頸部(けいぶ)ガン、
食道ガン、胃ガン、大腸ガンな
どの患者さん4099人について、
飲酒による発ガン効果と酒量が
少ないことによる保護効果がお
酒が弱いことにどう関連するか
を分析し、ガンではない6065人
と比べました。頭頸部、食道、
胃のガンは両方の効果が認めら
れましたが、発ガン効果の方が
保護効果を上回り、リスクが上
昇しました。大腸ガンは保護効
果のみ認められたということで
す。

 愛知県ガンセンターの松尾恵
太郎・ガン予防研究分野長(分
子疫学)は「お酒に弱いことは
大腸ガンのリスクを上げていな
いが、全体として顔が赤くなる
人は要注意。お酒はほどほどに
というアドバイスが重要なこと
が、改めて示された」と話して
います。

ゲノム創傷応答について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 両方の療法を考える。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 キューピーが,マイクロRNA測定装置に関する研究を推進

 
 
 
 
 
 
 
 キユーピーは、マイクロ(m
i)RNAの測定装置に関する
研究を東京家政大学と共同で今
月から推進します。miRNA
の発現量と食事のあり方との関
係から生活習慣病予防へのアプ
ローチを行います。とくに装置
のデータから、将来のガンリス
クを判定し、予防サービスの事
業化を目指します。

 キユーピーによる新たな取り
組みは、東京家政大学大学院人
間生活学総合研究科の池田壽文
教授、自動車や半導体検査向け
最先端デバイスなど開発・供給
するヨコオ(東京都北区)が共
同で確立した、ペプチド核酸(
PNA)を利用したセンサーチ
ップによる超高感度の遺伝子測
定技術をベースに、これを発展
させ、実用性のある装置にする
研究です。

 東京家政大学とヨコオが確立
した遺伝子測定技術は、ヨコオ
開発によるラベル不要な電気化
学的検出方法を採用、PCR増
幅を必要とせず、血液中のmi
RNAを迅速に一度に多種測定
することが可能です。疾病に関
与する特定のmiRNAの量の
変化をとらえる装置の小型化が
可能なため、最終的には、可動
性の高いノートPC程度の大き
さに仕上げる予定です。現在、
プロトタイプができており、同
社では、ヨコオの協力を得なが
ら実用化へとステップを進めま
す。

 装置によるデータをもとに解
析を行い、同社では特定の食品
成分の摂取によるmiRNAの
発現変動から、ガン予防に有用
な栄養指導・食材の提供、アド
バイスなど付加価値あるサービ
ス事業として展開を図りたい考
えです。

血液マイクロRNAについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 
 付加価値が不可となり、負荷
がかかった。

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 お酒に弱い人は、飲酒による
発ガン効果と、飲酒量が減るこ
とによる保護効果のどちらの影
響を大きく受けるのかについて
調べた所、のどや食道、胃は両
方の効果を受けるものの発ガン
効果が大きく、大腸は保護効果
による発ガンリスクの低下だけ
がみられたということです。こ
の研究成果からお酒に弱いこと
は大腸ガンのリスクを上げてい
ませんが、全体として顔が赤く
なる人は要注意であることが分
かります。お酒はほどほどにと
いうアドバイスが重要なことが、
改めて示されたと言えましょう。
 キユーピーが、マイクロ(m
i)RNAの測定装置に関する
研究を東京家政大学と共同で今
月から推進する、具体的には、
miRNAの発現量と食事のあ
り方との関係から生活習慣病予
防へのアプローチを行うという
ことは喜ばしいことだと思いま
す。とくに装置のデータから、
将来のガンリスクを判定し、予
防サービスの事業化を目指すと
言うことは、手法がエレガント
という他、ありません。装置の
小型化が可能なため、最終的に
は、可動性の高いノートPC程
度の大きさに仕上げる予定と言
うのも好感が持てます。

 藩邸で判定を覆すことが画策
された。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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