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2021-06-17 21:35:29

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診療マル秘裏話  Vol.816 令和1年7月31日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)乳ガン患者のストレス暴露で乳ガンが悪化する
2)mRNA医薬使用で脊髄損傷後の早期神経機能回復

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】乳ガン患者のストレス暴露で乳ガンが悪化する

 
 
 
 
 
 
 
 患者がストレスにさらされる
と、乳ガンが悪化する。岡山大
の神谷厚範教授(細胞生理学)
や国立ガン研究センターなどの
研究で、こんな関係性が細胞レ
ベルで解明されました。ストレ
スで活発になった神経の活動を
遺伝子操作で止めてガンの進行
を抑える治療法につながる可能
性があるということです。7月
8日、専門誌ネイチャーニュー
ロサイエンスに発表しました。

 不安や恐怖、怒りといったス
トレスが生じると、交感神経の
活動が高まります。交感神経と
ガン進行の関わりは以前から疫
学調査の結果などから指摘され
てきましたが、詳細は不明でし
た。

 神谷さんらは、乳ガン組織内
の交感神経に着目しました。国
立ガン研究センターで手術を受
けた乳ガン患者さん29人のガン
組織を調べた所、ガン組織内の
交感神経の密度が高い人は再発
しやすいという結果が出ました。

 さらに、マウスにヒトの乳ガ
ン組織を移植し、乳ガン組織内
の交感神経を刺激し続けました。
60日後、刺激しないマウスと比
較すると、ガンの面積は2倍近
く大きくなり、転移数も多いと
いう結果が出ました。一方、遺
伝子治療で交感神経の活性化を
止めると、60日経ってもガンの
大きさはほとんど変わらず、転
移もありませんでした。

 神谷さんは「不安や怒りなど
をうまくコントロールし、交感
神経を刺激し過ぎないようにす
ることで、良い影響を与えられ
るかも知れない」と話していま
す。

 また、これまでのガン治療は
手術や薬物治療、放射線治療が
中心ですが、ガン組織内の局所
の交感神経の活動を抑制する遺
伝子治療が使えるようになれば、
「ガン治療に『神経医療』とい
う新たな選択肢ができるかもし
れない」と指摘しています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 私的な指摘が的を得ていた。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 mRNA医薬使用で脊髄損傷後の早期神経機能回復

 
 
 
 
 
 
 
 東京医科歯科大学は7月4日、
新しい核酸医薬として期待され
るメッセンジャーRNA (mRNA)
医薬を用いて、脊髄損傷後の早
期神経機能回復を得ることに成
功したと発表しました。 この
研究は同大学生体材料工学研究
所生体材料機能医学分野の位髙
啓史教授とSamuel Crowley研究
員、福島雄大助教らと、ナノ医
療イノベーションセンター片岡
一則センター長、東京大学大学
院工学系研究科内田智士特任助
教との共同研究により行われた
ものです。研究成果は、国際科
学誌「Molecular Therapy-Nucl
eic Acids 」オンライン版で公
開されています。脊髄損傷は、
交通事故等で年間5,000 人以上
が受傷し、累計患者数は15万人
以上に達する重篤な外傷です。
一度損傷を受けた脊髄の自然治
癒は困難で、ほとんどの場合、
損傷部位から下位の運動・感覚
機能の麻痺が永続的に残ってし
まうことが大きな問題になって
います。現在、iPS 細胞由来の
神経幹細胞移植など新しい治療
法が研究されているものの、実
用化に向けては、いまだ多くの
課題が残されています。

研究グループはこれまでに、「
mRNA医薬」の可能性・将来性に
着目し、研究開発を進めてきま
した。mRNA医薬は、mRNAを薬と
して直接体内に投与し、mRNAに
コードされた蛋白質を標的細胞
で発現させることによって治療
を行う、新しいタイプの医薬品
です。今回の研究では、mRNA医
薬を脊髄損傷の治療に応用し、
神経機能と運動機能の早期回復
を試みました。今回の研究では、
治療用の蛋白質として、神経保
護効果を持つ脳由来神経栄養因
子(BDNF)を用い、BDNFをコー
ドしたmRNAを脊髄損傷モデルマ
ウスに投与しました。mRNAを脊
髄組織に送達する方法として、
同研究グループが先行研究で開
発を進めてきたナノミセル型mR
NAキャリアを活用しました。

まず、mRNA搭載キャリアをマウ
スの正常脊髄組織に投与すると、
脊髄組織でmRNA由来の蛋白質が
投与後3日目をピークに明瞭に
発現することが確認されました。
また、アストロサイト、オリゴ
デンドロサイトといったニュー
ロンを支持する細胞群にBDNF蛋
白質の発現が観察され、mRNAが
これらの細胞に広く取り込まれ
て周囲にBDNF蛋白質を分泌する
ことが分かりました。

次に、脊髄損傷のモデルマウス
に対して、受傷直後にBDNF mRN
A を損傷部位に投与した結果、
無治療群と比べて、受傷後1週
から2週にかけて有意な運動機
能の早期回復が得られました。
また、脊髄の組織学的な解析か
ら、脊髄損傷後の髄鞘構造が無
治療群と比べて有意に高い割合
で維持されており、BDNFによる
神経保護効果が発揮されたこと
が明らかになりました。さらに、
脊髄損傷部位では、免疫反応を
沈静化する抑制性サイトカイン
IL-10 産生が亢進しており脊髄
損傷によって生じる炎症をBDNF
mRNAによって沈静化できる可能
性も示されました。

今回の、BDNF mRNA による治療
は、脊髄損傷に対する核酸医薬
の応用の可能性を示した世界で
初めての報告となります。脊髄
損傷は外傷によって直接組織が
損傷される(一次損傷)だけで
なく、その後、数日から数週の
経過で二次的に生じる生体反応
によって損傷が拡大することが
知られており、BDNF mRNA はそ
の神経保護効果、および抗炎症
作用によって、脊髄の二次損傷
を最小限に食い止める治療効果
が得られたものと考えられます。
「mRNA医薬は、神経細胞に直接
働きかけ、機能を修復・再生さ
せる新しいタイプの医薬品とし
て、今後は脊髄損傷および脳神
経系の疾患・外傷への広範な応
用が期待される」と、研究グル
ープは述べています。

武漢熱のmRNAワクチンについて

解説している動画です。

 
 


 
 
 
 広範な紅斑が出現する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 患者がストレスにさらされる
と、乳ガンが悪化する、という
関係性が細胞レベルで解明され
たというのは、偉大な業績です。
不安や恐怖、怒りといったスト
レスが生じると交感神経の活動
が高まることが知られています。
乳ガン組織内の交感神経に着目
し国立ガン研究センターで手術
を受けた乳ガン患者さん29人の
ガン組織を調べた所、ガン組織
内の交感神経の密度が高い人は
再発しやすいという結果が出た
のは素晴らしい企画だと思いま
す。更に、マウスにヒトの乳が
ん組織を移植し、乳ガン組織内
の交感神経を刺激し続けると、
60日後、刺激しないマウスと比
較すると、ガンの面積は2倍近
く大きくなり、転移数も多いと
いう結果が出ました。一方、遺
伝子治療で交感神経の活性化を
止めると、60日経ってもガンの
大きさはほとんど変わらず、転
移も無かったということで早く
人間での臨床試験を開始して欲
しいと感じました。
 東京医科歯科大学は7月4日、
新しい核酸医薬として期待され
るメッセンジャーRNA (mRNA)
医薬を用いて、脊髄損傷後の早
期神経機能回復を得ることに成
功したと発表したのは、素晴ら
しい業績です。 脊髄損傷後の、
一度損傷を受けた脊髄の自然治
癒は困難で、ほとんどの場合、
損傷部位から下位の運動・感覚
機能の麻痺が永続的に残ってし
まうことが大きな問題になって
いるということですから、この
メッセンジャーRNA (mRNA)医
薬は、画期的な薬剤と言えるで
しょう。今回の、BDNF mRNA に
よる治療は、脊髄損傷に対する
核酸医薬の応用の可能性を示し
た世界で初めての報告となり、
脊髄損傷は、外傷によって直接
組織が損傷される(一次損傷)
だけでなく、その後、数日から
数週の経過で、二次的に生じる
生体反応によって損傷が拡大す
ることが知られています、BDNF
mRNA はその神経保護効果、お
よび抗炎症作用によって、脊髄
の二次損傷を最小限に食い止め
る力があったと判断されたわけ
です。今後は脊髄損傷および脳
神経系の疾患・外傷への広範な
応用を期待したいと思います。

 尊称の価値を損傷する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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