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2021-05-20 21:17:34

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診療マル秘裏話  号外Vol.1856 令和2年7月17日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)神経線維腫症2型新治療法VEGFRワクチン開発と発表
2)高齢者の貧血は他の病気に似た症状示す例あり

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 神経線維腫症2型新治療法VEGFRワクチン開発と発表

 
 
 
 
 
 
 
 慶應義塾大学は6月24日、神
経線維腫症2型(NF2)の腫瘍血
管が血管内皮増殖因子受容体(
VEGFR )を高発現していること
に着目し、新たな治療法である
VEGFR ワクチンを開発したと発
表しました。これは、同大医学
部脳神経外科学教室の戸田正博
准教授らの研究グループによる
ものです。研究成果は、「Natu
re communications 」(オンラ
イン版)に掲載されています。
NF2 は、両側性前庭神経鞘腫を
主徴とする遺伝性疾患で、若年
より聴力が障害され、進行が早
く10年生存率は67%と報告され
ています。前庭神経以外にも無
数に神経鞘腫を生じ、髄膜腫や
上衣腫等の腫瘍も併発します。
極めて難治性の希少疾患で、手
術では神経損傷の可能性が高く、
多発腫瘍に対して積極的に行う
ことはできません。放射線治療
は一定の成績を示していますが、
大型の腫瘍には適応されず、多
発腫瘍を制御することは困難で、
悪性転化のリスクも報告されて
います。近年、NF2 の神経鞘腫
は血管新生因子である血管内皮
増殖因子(VEGF-A)を高発現し
ており、その分子標的薬である
ベバシズマブの有効性が示され
ました。しかし、この薬剤は約
2週間に1度の継続的投与を要し
ます。

研究グループは、NF2 の神経鞘
腫では、血管内皮細胞のみなら
ず腫瘍細胞にVEGF受容体(VEGF
R )が高発現していることに着
目し、VEGFR を標的とする腫瘍
ペプチドワクチンの開発に着手
しました。ワクチンによって誘
導された細胞傷害性T細胞(CTL)
は、VEGFR を発現している標的
細胞を破壊し、かつ体内でCTL
が持続するため、長期効果が期
待されます。研究グループは現
在、探索的臨床試験「進行性神
経鞘腫を有するNF2 に対するVE
GFR1/2ペプチドワクチンの第1
/2相臨床試験」を実施中です。
ワクチン投与が終了した7例に
おいて、同ワクチンに関連する
重篤な合併症はなく、VEGFR 特
異的なCTL が誘導され、一部の
症例で腫瘍縮小および聴力改善
が認められました。また、NF2
の腫瘍増大には、制御性T細胞
(抗腫瘍免疫抑制性)が関与し、
VEGFR ワクチンは腫瘍細胞、腫
瘍血管、さらに制御性T細胞を
破壊し得ることも判明しました。
有効性・安全性は未だ確立され
ていませんが、今後も試験を継
続し、試験の完遂を目指すとい
うことです。

腫瘍ペプチドワクチンは、ある
特定のヒト白血球抗原(HLA )
の型に対して効力を発揮するも
のです。今回の臨床試験では、
HLA-A*2402型とHLA-A*0201、A*
0206、A*0207型に対して、それ
ぞれ別々のペプチドが投与され
ています。そこで、単一薬剤で
多くの患者さんへ投与できるよ
うに、現在、新規混合ペプチド
の開発にも着手し、医師主導治
験の準備を行っているというこ
とです。研究グループは、「NF
2 は希少疾患であり、治療薬開
発に焦点が当てられる機会は多
くない。難治性NF2 の患者に、
一刻も早く新しい治療薬を届け
られるよう、今後も一層尽力し
ていく」と、述べています。

神経線維腫2型について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
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2】 高齢者の貧血は他の病気に似た症状示す例あり

 
 
 
 
 
 
 
 貧血は、血液中の鉄分が不足
して発症する場合が多いとされ
ています。高齢者の場合、時に
認知症や狭心症に似た症状を示
す例があって、それらの悪化と
誤解して見過ごされるケースが
あります。東京都健康長寿医療
センター(東京都板橋区)血液
内科の宮腰重三郎部長に聞きま
した。65歳以上の高齢者では、
血液1デシリットル中のヘモグ
ロビン値が11グラム未満になる
と貧血と診断されます。高齢者
で多いのは、〔1〕ヘモグロビ
ンをつくるのに重要な鉄分が不
足する鉄欠乏性貧血〔2〕感染
症や膠原(こうげん)病などの
慢性炎症に伴う二次性貧血〔3〕
血液疾患が原因となる貧血です。

 鉄欠乏性貧血は、消化器のガ
ンや胃潰瘍などにより消化管に
出血が生じ、鉄分が失われて発
症する人が多いとされています。
「腰痛などで多用される鎮痛薬
を飲むと、副作用で胃潰瘍が生
じることがあるため注意が必要
です」と宮腰部長は言っていま
す。一方、二次性貧血は、ガン
や関節リウマチ、感染症などで
慢性炎症が起きて貧血になりま
す。

 血液をつくる骨髄自体に原因
がある場合もあります。高齢者
に多い骨髄異形成症候群、多発
性骨髄腫などでは、造血機能に
障害が生じて引き起こされます。

 貧血の典型的な症状は、動悸
(どうき)、息切れ、倦怠(け
んたい)感などですが、高齢者
の場合、めまいやふらつきなど
は出現しない人が多いとされて
います。一方で、意識障害や呼
吸困難、強い胸の痛み、あるい
はもの忘れなど認知症のような
症状が表れるケースがあります。
「狭心症の発作だとして救急搬
送された高齢患者が、実は貧血
だったという例もあります」貧
血が疑われる場合は、採血に加
えて消化管出血の有無などを調
べ、原因に応じた治療を行いま
す。鉄分不足による貧血なら、
鉄剤を服用して補充すれば改善
します。

 それでも良くならないケース
では、他の病気の可能性を考え、
血液内科医を受診しましょう。
血液内科医は日本血液学会のウ
ェブサイトで検索できます。

 「1年以上貧血が続き、明ら
かな原因が不明な場合は『老人
性貧血』と診断されます。そう
した患者では何らかの病気が隠
れている可能性があるため、定
期的な受診が必要です」と宮腰
部長は、言っています。

 高齢者に息切れや倦怠感、物
忘れなどの症状があっても、家
族は「年のせい」と考えて貧血
を疑うことは少ないでしょう。
しかし症状が長引くと、潜んで
いた病気が悪化したり、転倒な
どの危険性が高まったりします。
「定期的に健康診断を受けるこ
とが大切です。栄養のバランス
の良い食事を取り、適度に体を
動かせば貧血を予防できます」
とアドバイスしています。

高齢者の貧血には怖い病気が

隠れていると言う講演動画で

す。

 
 


 
 
 天道虫が転倒する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 慶應義塾大学が6月24日、神
経線維腫症2型(NF2)の腫瘍血
管が血管内皮増殖因子受容体(
VEGFR )を高発現していること
に着目し、新たな治療法である
VEGFR ワクチンを開発したと発
表したのは、素晴らしい業績で
す。神経線維腫症2型は、極め
て難治性の希少疾患で、手術で
は神経損傷の可能性が高く、多
発腫瘍に対して積極的に行うこ
とはできないということですか
ら、同ワクチンに関連する重篤
な合併症はなく、VEGFR 特異的
なCTL が誘導され、一部の症例
で腫瘍縮小および聴力改善が認
められたのは、凄い成果と言わ
ざるを得ません。
 貧血は、血液中の鉄分が不足
して発症する場合が多いとされ
ていますが、鉄欠乏性貧血以外
にも貧血は、あります。鉄欠乏
貧血以外では、慢性炎症による
貧血や腎性貧血などです。高齢
者の場合、時に認知症や狭心症
に似た症状を示す例があって、
それらの悪化と誤解して見過ご
されるケースがあるのは、残念
なことです。高齢者は、腎機能
が低下している例が多かったり、
たくさんの基礎疾患による慢性
炎症を起こしていたりと貧血に
なる要素が多いので、上記の様
な見過ごしをしないためには、
貧血になる原因を掘り下げて考
える必要がありそうです。

 不測の事態で、食糧不足が起
こる。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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