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2021-05-16 22:19:59

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診療マル秘裏話  号外Vol.1853 令和2年7月13日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)ヒト型抗線維芽細胞増殖因子23抗体薬の適応追加
2)加熱が効かない、芽胞形成菌のセレウス菌の食中毒

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 ヒト型抗線維芽細胞増殖因子23抗体薬の適応追加

 
 
 
 
 
 
 
 米食品医薬品局(FDA )は昨
日(6月18日)、2歳以上の小
児および成人の腫瘍性骨軟化症
(TIO )の治療薬としてヒト型
抗線維芽細胞増殖因子(FGF)2
3 抗体薬ブロスマブの適応追加
を承認したと発表しました。TI
O は、多くは良性とされる腫瘍
からリン利尿ホルモンのFGF23
が過剰に産生され慢性低リン血
症、骨軟化症、筋力低下などを
来す難病です。日本では昨年(
2019年)9月、TIOを含むFGF23
関連低リン血症性くる病/骨軟
化症治療薬として同薬を承認し
ました。既に実臨床で用いられ
ています。FGF23 が過剰に産生
されるTIO 患者さんでは慢性低
リン血症を呈し、骨折や筋力低
下に伴い歩行困難、車椅子の生
活、寝たきりとなるケースもあ
ります。TIO は責任腫瘍を特定
し切除することで完治が望めま
す。しかし、腫瘍の大きさや部
位によっては切除不能であった
り、切除後に再発したりするケ
ースが多いとされています。米
国における推定患者数は500~1
,000例で、その半数は切除不能
とされています。

 こうした現状を踏まえ、FDA
医薬品評価研究センター(CDER)
内分泌内科のTheresa E. Kehoe
氏は「切除不能なTIO 例に対す
るブロスマブの皮下注投与によ
り、血中リン濃度を上昇させる
ことが可能だ」としています。
さらに同薬は、FDAがTIOに対す
る治療薬として初めて承認した
ものだと説明しました。同氏は、
責任腫瘍が判定できないまたは
切除できずに、慢性低リン血症
により身体活動が低下するTIO
患者さんにとって、今回の承認
は重要であるとの認識を示しま
した。ブロスマブの安全性と有
効性は、成人TIO 患者さんにお
ける2件の2相臨床試験(いず
れも対照群を設定しないシング
ルアーム試験、4週間ごとに皮
下注投与)の結果に基づき評価
されました。

 米国の成人TIO 患者さん14例
を対象とした第2相臨床試験で
は、患者さんの半数が開始後24
週時点まで血中リン濃度の正常
化が見られました。その後144
週まで正常または、ほぼ正常値
を維持しました。さらに全身骨
スキャン所見から、骨軟化症に
関連する骨病変の治癒が示唆さ
れました。

 日本および韓国の成人患者さ
ん13例における第2相臨床試験
においては、対象の69%に24週
までリン濃度の正常化が見られ、
88週目まで正常または、ほぼ正
常値を維持していました。両試
験で報告されたブロスマブの主
な副作用は歯膿瘍、筋肉の痙攣、
めまい、便秘、注射部位反応、
発疹、頭痛でした。

 なお、ブロスマブではこれま
でに発疹や蕁麻疹などの過敏性
反応が報告されており、重篤な
過敏反応が生じた場合は投与を
中止します。また血中リン濃度
が正常値を超えた場合は、腎石
灰化のリスク増加と関連する可
能性があり、注意を要します。
またFDA は、経口のリン酸製剤
または活性型ビタミンD 製薬を
投与中で、正常範囲内またはそ
れ以上の患者さん、高度腎障害
または末期腎不全を有する患者
さんにはブロスマブを投与すべ
きでないとしています。

 米国では2018年以降、X染色
体連鎖性低リン血症(XLH )を
適応症として小児、成人、生後
6カ月以上の乳児の順に、ブロ
スマブが承認・適応拡大されま
した。

FGFとアパタイトをコーティン

グした整形外科用の体内固定ネ

ジについて解説している動画で

す、

 
 


 
 
 製品の性状は、正常範囲内だ
った。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 加熱が効かない、芽胞形成菌のセレウス菌の食中毒

 
 
 
 
 
 
 
 昨年11月、大手飲料メーカー
が、飲料に食中毒を引き起こす
恐れのある「セレウス菌」が混
入していたとして、ペットボト
ル約170万本を自主回収しま
した。消費者から「酸っぱい味
がする」との連絡があり調査し
た結果、菌の混入が判明したと
いうことです。その時はこの飲
料による健康被害は確認されな
かったものの、日本国内でのセ
レウス菌による食中毒は年間10
~20件程度報告されており、食
中毒全体の1%程度を占めてい
ます。セレウス菌は土壌や水中、
ほこりの中など、自然界に広く
分布する細菌です。生存が厳し
い環境では芽胞という構造物を
作り、90℃、60分の加熱でも生
き残ります。セレウス菌による
食中毒には「嘔吐(おうと)型」
と「下痢型」の2タイプがあり
ますが、日本では嘔吐型が多い
とされています。

 嘔吐型は、セレウス菌が食品
中で毒素を作り出し、その食品
を食べて30分から6時間程度で
吐き気や嘔吐の症状が表れます。
東京都健康安全研究センター食
品微生物研究科の門間千枝主任
研究員は「菌が作った毒素を食
品と一緒に摂取するので、少量
食べただけでも短時間で食中毒
を起こしてしまいます。チャー
ハン、ピラフ、スパゲティ、焼
きそばなどの油脂を使用した炭
水化物の食品が原因となるケー
スがほとんど。嘔吐型の毒素は
熱に非常に強いので、炭水化物
を炒めるなどの加熱調理でも毒
素は失活しないというデータが
出されています」と話していま
す。

 一方の下痢型は、食品と共に
摂取した菌が小腸内で増殖し、
毒素を作ることで、下痢や腹痛
を引き起こします。症状が出る
までの潜伏時間は8~16時間で
す。原因となる食品は、食肉や
野菜などだということです。食
中毒を防ぐポイントは、食品の
保存方法です。調理済みの食品
を保存するときは、急速に冷却
して冷蔵することを心掛けまし
ょう。「セレウス菌は15~30℃
くらいで増殖します。一度に大
量の米飯や麺類を調理後、室温
のまま長く放置すると危険です。
実際に、冷蔵も冷凍もしていな
かった前日の残りご飯を、加熱
すれば平気だろうとチャーハン
などにして、食中毒を起こすケ
ースがあります」と門間主任研
究員は言っています。

 そして、調理した食品はなる
べく小分けにして保存します。
門間主任研究員は「大量の食品
をひとまとめにすると、中心部
の温度が下がるまでに時間がか
かります。その間に菌や毒素が
増えてしまう危険性があるので
注意してください」と呼び掛け
ています。

セレウス菌について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 身体状況の悪化で危険なため、
試合を棄権した。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 米食品医薬品局(FDA )が昨
日(6月18日)、2歳以上の小
児および成人の腫瘍性骨軟化症
(TIO )の治療薬としてヒト型
抗線維芽細胞増殖因子(FGF)2
3 抗体薬ブロスマブの適応追加
を承認したと発表したのは素晴
らしい業績です。新薬は、これ
から使ってみて、その真価が分
かるので、まだ業績と言えるか
どうか、判然としない部分もあ
りますが、腫瘍性骨軟化症の患
者さんには、一筋の光となる事
は、間違いないでしょう。FDA
は、経口のリン酸製剤または活
性型ビタミンD 製薬を投与中で、
正常範囲内またはそれ以上の患
者さん、高度腎障害または末期
腎不全を有する患者さんにはブ
ロスマブを投与すべきでないと、
言っていますが、重篤な副作用
または、相互作用を起こさず、
安全に使うためにもこれらの点
には、十分注意した方が良いで
しょう。
 昨年11月、大手飲料メーカー
が、飲料に食中毒を引き起こす
恐れのある「セレウス菌」が混
入していたとして、ペットボト
ル約170万本を自主回収した
ということですが、芽胞形成菌
は、本当に恐ろしいからこそ、
自主回収したのだと思います。
芽胞形成菌と言えば、破傷風菌
や納豆菌、クロストリジウム等
がありますが、滅菌器にかけて
も芽胞は死なないことが分かっ
ていて、病原菌となった場合に
は、熱をかけたから安全と言え
なくなるのが怖い所です。栄養
体は、熱処理で簡単に死滅する
のですが、芽胞を一旦形成する
と非常に厄介と言えるでしょう。
一度に大量の米飯や麺類を調理
後、室温のまま長く放置すると
危険であり実際に、冷蔵も冷凍
もしていなかった前日の残りご
飯を、加熱すれば平気だろうと
チャーハンなどにして、食中毒
を起こすケースがあるという事
で、対策は、調理した食品はな
るべく小分けにして保存しかな
いということを肝に銘じたいと
思います。

 法治国家で、貧困から放置さ
れた人々を救う。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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