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2021-04-11 22:09:34

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診療マル秘裏話  号外Vol.1823 令和2年6月8日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)進行が緩やかな前立腺ガンは監視療法が選択肢
2)FDAが,肺癌のニボルマブとイピリムバブ併用療法承認

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 進行が緩やかな前立腺ガンは監視療法が選択肢

 
 
 
 
 
 
 
 前立腺ガンは、多くの場合、
進行が遅いとされています。こ
のため、体への負担が大きい手
術や放射線などによる治療をな
るべく回避し、定期的に検査を
しながら経過を見守る治療が行
われています。前立腺は、男性
にしかない臓器で、精液の一部
を作っています。年間約9万人
が診断され、患者さんは今後も
増えると予想されています。
ガンを早期に見つけるのに役
立つのが検査です。代表的なの
が、採血で行うPSA 検査です。
ガンができると、前立腺で作ら
れるPSA という蛋白質が血液中
に漏れるとされています。その
量を測り、ガンの疑いがあるか
どうかを調べます。基準値上限
(4ナノ・グラム/ミリ・リッ
トル)を上回ると、前立腺ガン
を疑います。日本泌尿器科学会
理事長の大家基嗣さん(慶応大
泌尿器科教授)は「前立腺ガン
の患者は50歳以上の人が多い。
このくらいの年齢になったらPS
A 検査を受けてほしい」と話し
ています。
 確定診断をするには、「前立
腺生検」という検査が必要です。
超音波画像を見ながら10~12か
所、細い針を刺して組織を採取
します。ガンが見つかったら、
進行しやすいタイプかどうかな
ども調べ、治療方針を決めます。
進行が緩やかである可能性が
高い場合、積極的な治療は実施
しません。定期的にPSA 検査な
どをしながら、様子をみる「監
視療法」が選択肢となります。
10年ほど前に前立腺ガンと診
断された香川県の男性(72)は、
3か月ごとにPSA検査を受け、今
も様子をみています。「不安に
なることもありますが、特別な
治療はしていません。症状もな
く、病気のことを忘れるほどで、
気持ちは安定しています」と話
しています。
大家さんは「手術をすると一
時的に尿漏れが起きるなど、生
活の質が低下します。ガンの進
行具合をチェックしながら、治
療の開始を先延ばしできるメリ
ットは大きい」と説明していま
す。
 ただ、PSA 検査で異常値にな
っても、ガンが見つからなかっ
たり、治療の必要がないガンが
見つかったりします。ガン検診
のあり方を議論する厚生労働省
の検討会が今春まとめた「中間
整理」では、ガンはできていな
いのに、あるかもしれないと診
断される「偽陽性」などの不利
益が、死亡率を減少させるとい
う利益を上回る可能性が否定で
きないとしています。泌尿器科
医で黒沢病院(群馬県高崎市)
院長の伊藤一人さんは「過剰診
断につながることは事実だが、
治療が必要なガンが見つかるこ
とも多い。PSA の数値の上がり
方などを見極めることは、より
適切な診断や治療方針を決める
のに有用です」と指摘していま
す。
 新たな検査を実施する試みも
始まっています。一部の医療機
関では、磁気共鳴画像(MRI )
を使い、生検を実施しています。
ガンの位置をより正確に把握す
ることができます。
また、PSA 検査の精度をより
高めた新技術も開発されていま
す。不必要な生検を今より減ら
せると期待でき、今後、実用化
されれば、医療現場で導入が進
むと予想されます。
 伊藤さんは「診断の精度が高
まることで、より良い治療を選
択することにもつながります」
と話しています。

前立腺ガンPSA監視療法につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 
 制度の精度を見直す。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 FDAが,肺癌のニボルマブとイピリムバブ併用療法承認

 
 
 
 
 
 
 
 米食品医薬品局(FDA)は5月
15日、EGFR変異陰性ALK 融合遺
伝子陰性で、PD-L1発現が1%以
上の進行非小細胞肺癌(NSCLC)
の1次治療として、抗PD-1抗体
ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピ
リムマブの併用療法を承認した
と発表しました。

 FDA の承認は、無作為化フェ
ーズ3 試験であるCheckMate-22
7 試験のパート1aの結果による
ものです。試験の結果は、昨年
の欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)
で発表されています。CheckMat
e-227パート1試験は、非扁平上
皮癌、扁平上皮癌の組織型を含
む未治療の進行NSCLC 患者さん
を対象にした非盲検フェーズ3
試験です。パート1a、パート1b
から構成されています。パート
1aにおいてはPD-L1陽性患者(1
%以上)1189人を、ニボルマブ
とイピリムマブの併用療法群、
ニボルマブ単剤療法群、化学療
法群に,1対1対1に割り付けて評
価しました。

 ニボルマブとイピリムマブの
併用療法群には、2週間おきに
ニボルマブ3mg/kg、6週間おき
にイピリムマブ1mg/kgが投与さ
れました。ニボルマブ単剤療法
群には、2週間おきにニボルマ
ブ240mg が投与されました。ニ
ボルマブと化学療法の併用療法
群には、化学療法に加えて3週
間おきにニボルマブ360mg が投
与されました。化学療法は、非
扁平上皮癌の場合はシスプラチ
ンもしくはカルボプラチンとペ
メトレキセド、扁平上皮癌の場
合はシスプラチンもしくはカル
ボプラチンとゲムシタビンが投
与されました。

 試験の結果、PD-L1 陽性患者
(パート1a)におけるニボルマ
ブとイピリムマブの併用療法群
(396 人)のOS中央値は17.1カ
月、化学療法群(397 人)は14
.9カ月で、ハザード比0.79(95
%信頼区間:0.67-0.94)、p=
0.0066で有意にニボルマブとイ
ピリムマブの併用療法群で延長
していました。

 盲検下独立中央判定によるPF
S 中央値は、ニボルマブとイピ
リムマブの併用療法群が5.1 カ
月、化学療法群は5.6 カ月で、
ハザード比0.82(95%信頼区間
:0.69-0.97)でした。 確定奏
効率は、ニボルマブとイピリム
マブの併用療法群が36%(95%
信頼区間:31-41 )、化学療法
群は30%(95%信頼区間:26-3
5)です。奏効期間中央値は,ニ
ボルマブとイピリムマブの併用
療法群が23.2カ月、化学療法群
は6.2 カ月でした。

ガン免疫療法についての講演動

画です。

 
 


 
 
 
 そうこうしている内に治療が
奏功する。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 前立腺ガンは、多くの場合、
進行が遅いとされています。こ
のため、体への負担が大きい手
術や放射線などによる治療をな
るべく回避し、定期的に検査を
しながら経過を見守る治療が行
われているということですが、
前立腺ガンの中にも進行の早い
タイプのものもあり、骨転移の
転移巣の症状(腰痛など)が、
診断のきっかけになることもあ
るということは、頭の隅に置い
ておかなければなりません。ま
たPSA の数値の上昇に対しては、
出来るだけ早くリアクションす
る必要があります。磁気共鳴画
像(MRI )を使い、生検を実施
する試みやPSA 検査の精度をよ
り高めた新技術も開発されてい
るということで不必要な生検を
今より減らせる試みは、将来、
有望と言えるでしょう。
 米食品医薬品局(FDA)が5月
15日、EGFR変異陰性ALK 融合遺
伝子陰性で、PD-L1発現が1%以
上の進行非小細胞肺癌(NSCLC)
の1次治療として、抗PD-1抗体
ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピ
リムマブの併用療法を承認した
と発表したのは、喜ばしいこと
です。ただ、奏効率が36%しか
ないので、これを上げる努力や
工夫が必要です。奏効率を上げ
るには、早期発見と早期治療が
一番なので、マイクロRNA で、
早期発見し、治療としてはガン
細胞の嫌がるグルタミン酸由来
の窒素を核酸を作るのに使わせ
ない方法が有望だと思われます。
当然、ガン組織の周りのアルカ
リ化(サンゴ焼成カルシウムの
投与)や腫瘍関連マクロファー
ジを退治するための嫌酒薬の投
与(ジスルフィラム)などを併
用することが、望まれます。

 主要な腫瘍を治療する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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