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2021-03-19 20:49:36

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診療マル秘裏話  号外Vol.1803 令和2年5月16日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)骨粗鬆症の治療や運動、栄養管理等包括的対策
2)価値あるものを見つける神経回路メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 骨粗鬆症の治療や運動、栄養管理等包括的対策

 
 
 
 
 
 
 
 高齢者が、骨粗鬆症になって
骨折を起こすと、再び骨折(二
次骨折)するリスクが高くなり
ます。二次骨折を未然に防ぐた
めには、骨粗鬆症の治療や運動、
栄養管理など包括的な対策がよ
り必要になります。近年、様々
な職種の医療スタッフが連携し
て骨折予防策を講じる「骨粗鬆
症リエゾンサービス」を導入す
る医療機関が増え、注目されて
います。骨折すると日常生活に
支障を来し、高齢者では寝たき
りや、寿命が短くなる危険性が
高まります。骨折を繰り返し起
こすと、運動機能に障害が表れ
るだけでなく、生存率にも大き
く影響するため、「骨折連鎖」
を断ち切る重要性が強調されて
います。

 千葉県佐倉市の聖隷佐倉市民
病院では、2014年12月から骨粗
鬆症リエゾンサービスを立ち上
げ、活動をスタートさせました。
同院整形外科の岸田俊二部長は
「骨折を一度起こした高齢者は、
起こしていない高齢者に比べて
再び骨折するリスクが3倍にな
ると言われます。骨折経験者に
対しては、効果的に予防策を講
じる必要があるのです」と説明
しています。リエゾンとは「連
絡役」などの意味を持つ言葉で
す。岸田部長によると、同院の
骨粗鬆症リエゾンサービスを運
営する委員会では、専門学会の
認定する「骨粗鬆症マネジャー」
の資格を持つ看護師、理学療法
士、薬剤師、管理栄養士の計11
人が活動しています。さらに、
整形外科医、放射線科医、地域
連携室スタッフ、地域診療所の
医師、保健師、市職員などが加
わります。各メンバーが地域医
療に携わるスタッフと連携しな
がら、骨折治療後の定期的な転
倒リスクの評価や服薬指導、運
動・食事指導などに力を入れて
いるということです。

 背景には、骨折が治った後に
骨粗鬆症の治療を自己判断でや
めてしまう人が多く、二次骨折
を招く大きな原因になっている
ことがあります。そこで、地域
の診療所と連携し、骨折経験の
ある患者さんが治療を継続でき
るよう働き掛けているのです。

 また、骨折から手術までの期
間が長いと、運動機能が衰えて
再び骨折しやすくなるため注意
が必要です。「手術はできる限
り骨折当日か翌日に行うことを
目指し、今は平均2.8 日後とな
っています」と岸田部長は言っ
ています。こうした取り組みに
より、退院後の治療継続率や再
骨折率の改善傾向が認められつ
つあるということです。

骨粗鬆症の対策について解説し

ている動画です。乳製品の摂取

は、腸での炎症を惹起するので

お勧めできません。

 
 


 
 
 
 蛍光ペンで、再骨折率の改善
傾向についての記載をマークす
る。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 価値あるものを見つける神経回路メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 京都大学は4月23日、価値あ
るものを見つけるための神経回
路メカニズムを解明したと発表
しました。この研究は、同大霊
長類研究所の網田英敏特定助教、
井上謙一同助教、高田昌彦同教
授らの研究グループが、米国NI
H (国立衛生研究所)の彦坂興
秀博士らと共同で行ったもので
す。研究成果は、「Nature Com
munications 」にオンライン掲
載されています。ヒトは絶えず
目を動かしながら外界の視覚情
報を取得していますが、一方で、
視野に入ったものに一様に視線
を動かしているのではなく、価
値の高いものに対して、より頻
繁に目を向ける傾向があること
が分かっています。このような
眼球運動の特徴は、有益な視覚
情報を効率的に探索するうえで、
極めて重要です。しかし、脳が
どのようにして価値の高いもの
に目を向けるよう眼球運動をコ
ントロールしているかについて
は、これまで明らかにされてい
ませんでした。

研究グループは今回、眼球運動
の調節に関与することが知られ
ている大脳基底核に着目しまし
た。複雑な基底核ネットワーク
のうち、価値情報を伝達すると
考えられている特定の神経回路
のみを選択的に操作することに
より、この問題に取り組みまし
た。研究グループは、光照射に
より神経細胞を活性化させるイ
オンチャネル(チャネルロドプ
シン2)を発現するウイルスベ
クターを線条体(特に尾状核)
に注入するとともに、光ファイ
バーを尾状核の投射先のひとつ
である黒質網様部に刺入し、尾
状核から黒質網様部に投射する
神経細胞の軸索末端を光刺激し
ました。その結果、黒質網様部
の神経活動が抑制されたのに対
し、黒質網様部からの入力を受
ける上丘の神経活動は亢進しま
した。これは、尾状核から黒質
網様部への神経投射、および黒
質網様部から上丘への神経投射
がどちらも抑制性であり、光刺
激により尾状核の神経活動が惹
起されると、脱抑制によって、
上丘の神経活動が亢進するため
であると考えられました。

さらに、これらの神経投射が実
際にどのような情報を担ってい
るかを調べるため、報酬(ジュ
ース)と結びついた視覚図形を
サルに提示したときの神経活動
を調べました。その結果、より
多くの報酬が得らえる視覚図形
を提示したときに、黒質網様部
の神経活動は抑制され、逆に、
尾状核と上丘の神経活動は亢進
することが確認されました。こ
のことから、尾状核から黒質を
介して上丘に至る神経回路は、
報酬と結びついた価値の高い視
覚図形に関する情報を伝達して
いることが示唆されました。

最後に、光刺激を行った際のサ
ルの眼球運動を調べました。サ
ルに映像を見せ、自由に視覚探
索しているときにランダムなタ
イミングで刺激したところ、光
刺激したときには、光刺激して
いないときに比べ、受容野(神
経細胞が応答する視野領域)へ
の視線移動が増加していること
が明らかになりました。

以上のことから、尾状核から黒
質網様部を介して上丘に投射す
る神経回路は、(1)価値の高
い視覚図形に関する情報を伝達
し、(2)脱抑制により上丘の
神経活動を亢進させ、(3)そ
の結果、価値の高い視覚図形へ
の視線移動を促進している、と
結論付けられました。このよう
な神経回路は、さまざまな視覚
情報の中から、価値あるものを
効率よく見つけることに寄与し
ていると考えられるということ
です。今回の研究成果により、
大脳基底核が価値情報を眼球運
動に変換する仕組みが解明され
ましたが、同様のアプローチを
用いることにより、運動機能だ
けでなく、認知機能や情動機能
など大脳基底核がつかさどる多
様な高次機能のメカニズム解明
が可能になることが期待されま
す。

研究グループは、「今後は、本
研究で明らかにした価値に基づ
く探索行動が、パーキンソン病
などの大脳基底核疾患の際にど
のように障害されるかを解析し、
当該疾患の病態生理の一端に迫
りたいと考えている」と、述べ
ています。

大脳基底核の神経回路について

解説している動画です。

 
 


 
 
 勝ちにのみ価値を感じる人が
いる。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 高齢者が、骨粗鬆症になって
骨折を起こすと、再び骨折(二
次骨折)するリスクが高くなる
ことは、周知の事実です。二次
骨折を未然に防ぐためには、骨
粗鬆症の治療や運動、栄養管理
など包括的な対策がより必要に
なることも自明の理と言えまし
ょう。 そのため、近年、様々
な職種の医療スタッフが連携し
て骨折予防策を講じる「骨粗鬆
症リエゾンサービス」を導入す
る医療機関が増え、注目されて
いるのは、喜ばしいことです。
包括的な対策を効率的に行うに
は、様々な職種の医療スタッフ
の連携が不可欠であることは、
当然と言えましょう。
 京都大学が4月23日、価値あ
るものを見つけるための神経回
路メカニズムを解明したと発表
したのは、素晴らしい業績です。
ヒトは絶えず目を動かしながら
外界の視覚情報を取得していま
すが、一方で、視野に入ったも
のに一様に視線を動かしている
のではなく、価値の高いものに
対して、より頻繁に目を向ける
傾向があることが分かっていま
す。今後は、本研究で明らかに
した価値に基づく探索行動が、
パーキンソン病などの大脳基底
核疾患の際にどのように障害さ
れるかを解析し、当該疾患の病
態生理の一端に迫ることを期待
したいと思います。

 一反木綿の一端をつかむ。笑

 
 
 
 
 
 
 
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