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2021-02-21 23:07:09

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診療マル秘裏話  号外Vol.1781 令和2年4月20日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)ガン治療副作用の一つ口内炎悪化で治療効果減
2)視交叉上核が副腎と交感神経で眼圧リズム生成

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 ガン治療副作用の一つ口内炎悪化で治療効果減

 
 
 
 
 
 
 
 ガンの治療は日々進歩してい
ますが、副作用に悩まされるケ
ースは今も多いのは、事実です。
吐き気や嘔吐(おうと)、脱毛
など様々ですが、口内炎もその
一つです。抗ガン剤治療や頭頸
部(口や鼻、顎、喉、耳)のが
んの放射線治療で発生しますが、
悪化するとガン治療の大きな妨
げとなり、十分な治療効果が得
られなくなります。抗ガン剤に
よる口内炎は正式には「口腔(
こうくう)粘膜炎」と呼ばれま
す。唇の裏側や頬の粘膜などに
表れやすいとされています。一
般的な口内炎より重症で痛みも
強く、時に感染や口腔乾燥を伴
います。国立ガン研究センター
中央病院(東京都中央区)歯科
の上野尚雄医長は「抗ガン剤治
療を行った患者の3~4割に見
られます。抗ガン剤の種類によ
ってはさらに高率に表れ、ガン
細胞を狙い撃ちにする分子標的
薬というタイプの抗ガン剤では、
軽度ではあるものの7~8割の
患者で認められます。頭頸部が
んに対する放射線治療では、ほ
ぼ全員に生じます」と説明して
います。

 重症の口内炎になると、痛み
が強く、食事や会話が困難にな
ります。口の中の傷口から感染
した細菌が全身に広がって重症
感染症を生じたり、食べられな
くなると栄養不足で全身状態が
悪化したりする例もあります。
「重度の口内炎を生じると、抗
ガン剤の量を減らすなど、治
療計画を変更せざるを得なくな
ることすらあります」口内炎治
療の基本について、上野医長は
「口内炎の傷に感染が起きると、
痛みは強くなり、治癒も遅れま
す。とにかく口腔内を清潔かつ
乾燥しないようにして感染を防
ぐことが大事です」と話してい
ます。強い疼痛を伴うため、痛
み止めの内服に加え、局所麻酔
薬を塗布したり、うがい液に混
ぜたりして使用することもある
ということです。

 痛みを軽減するには粘膜保護
剤も有効です。「口内炎に塗る
と、傷の表面を覆う保護膜が作
られ、食事や会話の時の痛みを
和らげてくれます」。ただし、
口内が汚れたままだと感染の恐
れがあるため使えないというこ
とです。

 虫歯や歯肉炎、入れ歯が合わ
ないなど、口腔内の状態が悪い
と口内炎になりやすい。このた
め、上野医長は「ガン治療を開
始する前に一度歯科の診察を受
けましょう」とアドバイスして
います。歯科で口腔内の清掃を
行い、粘膜への刺激になる悪い
歯の応急処置や、入れ歯の調整
をしておくだけで口内炎を防げ
ることもあるということです。
ガン患者の口腔ケアや歯科治療
に詳しい歯科医師は、同センタ
ーの情報サイト「ガン情報サー
ビス」内の「ガン診療連携登録
歯科医名簿」で検索できます。

ガン化学療法中の口内炎のケア

ーについて解説している動画で

す。

 
 


 
 
 死海で司会の歯科医の視界が
開けた。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 視交叉上核が副腎と交感神経で眼圧リズム生成

 
 
 
 
 
 
 
 愛知医科大学は3月19日、視
交叉上核(SCN )が副腎グルコ
コルチコイドおよび交感神経ノ
ルアドレナリンによって、眼圧
リズムを生み出す仕組みを、マ
ウスを用いた実験で明らかにし
たと発表しました。これは、同
大医学部生理学講座の池上啓介
助教、増渕悟教授らの研究グル
ープと、近畿大学の共同研究に
よるものです。研究成果は、米
国科学誌「Investigative Opht
halmology & Visual Science」
にオンライン公開されています。
緑内障は、日本における中途失
明原因第1位の疾患で、有病率
は40歳以上で5%と言われていま
す。発症の最大リスク因子とし
て「眼圧」があり、眼圧が上昇
することにより、視神経が傷害
されやすくなると考えられてい
ます。すでに複数の眼圧を下げ
る点眼薬が用いられていますが、
根治が難しく、新たな治療法の
開発が喫緊の課題となっていま
す。

生物の多くの生理現象は約24時
間周期の概日リズムを持ってい
ますが、眼圧にも約24時間の概
日リズムがあり、眼圧は昼行性
夜行性動物ともに夜に上昇しま
す。そのリズムは毛様体におけ
る「眼房水」の産生流入と、シ
ュレム管からの流出のバランス
によって決まり、脳視床下部に
位置する体内時計の中枢である
SCN が制御していると考えられ
ていますが、その仕組みは不明
でした。

多くの末梢組織の概日時計は、
SCN からのシグナルを受け取っ
た副腎から分泌されるグルココ
ルチコイドと、交感神経から分
泌されるノルアドレナリンによ
ってリセットされます。しかし、
眼圧においては、副腎を除去す
るとネズミにおける眼圧概日リ
ズムの振幅も減少しますが、ヒ
トでは副腎除去は影響がありま
せん。一方、上頚神経節からの
交感神経シグナルは毛様体周辺
に投射し、瞳孔反射を制御して
います。事実、アドレナリン受
容体などの関連薬は緑内障治療
に用いられています。しかし、
アドレナリンβ1β2受容体ノッ
クアウトマウスでは、眼圧リズ
ムが維持されています。そのた
め、グルココルチコイドと交感
神経だけでは眼圧リズム制御を
説明できませんでした。

そこで研究グループは今回、眼
圧リズムの制御に、グルココル
チコイドとノルアドレナリンの
両方が関わっているのではと考
え、副腎・上頚神経節除去した
時の眼圧リズムへの影響を検証
しました。研究グループが、マ
ウスの副腎と上頚神経節の両方
を外科的に除去した所、恒暗条
件下で眼圧リズムは夜間の上昇
が抑制されるかたちで消失しま
した。そこで、グルココルチコ
イドまたはノルアドレナリンの
点眼投与により眼圧リズムが消
失したマウスで眼圧の日内変動
が回復するかを検討しました。
その結果、点眼時刻に関わらず
眼圧リズムが回復し、その位相
は点眼時刻に依存していました。
つまり、両方が制御因子である
ことが判明しました。

次にグルココルチコイドおよび
ノルアドレナリンのターゲット
部位を同定するため免疫組織化
学により、グルココルチコイド
受容体(GR)とβ2アドレナリ
ン受容体の発現を解析した所、
眼房水産生部位である毛様体の
無色素上皮細胞のpars planaで
強く発現していることが判明し
ました。そこで、時計遺伝子Pe
r2の下流にホタルルシフェラー
ゼ遺伝子を導入したマウスを用
いて、毛様体組織培養における
Per2の発現リズムを時系列測定
し、副腎除去や上頚神経節除去
の影響を解析しました。その結
果、副腎除去や上頚神経節除去
では、Per2リズムが大幅に減衰
し、位相がずれてしまうことが
判明しました。これらは、グル
ココルチコイドやノルアドレナ
リンが毛様体に作用し、そこの
概日時計を制御していることを
示唆しています。

さらに、毛様体時計の眼圧リズ
ム形成への関与を明らかにする
ため、毛様体特異的時計遺伝子
Bmal1 ノックアウトマウスを作
製し、毛様体の概日リズムが消
失したマウスを作製し、眼圧リ
ズムへの影響を検証しました。
すると、眼圧リズムが消失する
という予想とは異なり、そのリ
ズムは維持され、眼圧リズムを
生み出すには毛様体の局所時計
は必要ないことが明らかになり
ました。これらの結果から、眼
圧リズムは副腎グルココルチコ
イドと交感神経アドレナリンに
より制御され、毛様体上皮の時
計に依存しない仕組みであるこ
とが示唆されました。今回の研
究成果により、眼圧リズムはグ
ルココルチコイドと交感神経に
より制御され、毛様体上皮の時
計に依存しないという調節機構
が明らかになりました。しかし、
眼房水の流出経路(線維柱帯流
出路とぶどう膜強膜流出路)の
概日制御機構は不明のままであ
り、眼圧リズムを生み出すメカ
ニズムは、完全には解明されて
いません。

研究グループは、「副腎グルコ
コルチコイドと交感神経アドレ
ナリンの相互作用、および概日
分子メカニズムに関するさらな
る研究は、緑内障の時間依存治
療や新規治療薬の開発に役立つ
ことが期待される」と、述べて
います。

視床と視床下部の機能について

解説している動画です。

 
 


 
 
 時間依存治療に異存はない。


 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 ガンの治療は日々進歩してい
ますが、副作用に悩まされるケ
ースは今も多いのは、事実です。
吐き気や嘔吐(おうと)、脱毛
など様々ですが、口内炎もその
一つです。抗ガン剤治療や頭頸
部(口や鼻、顎、喉、耳)のが
んの放射線治療で発生しますが、
悪化するとガン治療の大きな妨
げとなり、十分な治療効果が得
られなくなるというのは残念な
ことです。一番悪いのは、高い
副作用率を誇る工夫のない標準
治療だと思います。 できれば、
副作用が圧倒的に少ない、代替・
補完治療に切り替えることをお
勧めします。
 愛知医科大学が3月19日、視
交叉上核(SCN )が副腎グルコ
コルチコイドおよび交感神経ノ
ルアドレナリンによって、眼圧
リズムを生み出す仕組みを、マ
ウスを用いた実験で明らかにし
たと発表したのは、素晴らしい
業績です。副腎だけでも、交感
神経だけでも、コントロールさ
れないということを見破るのは、
まさに、コロンブスの卵と言え
ましょう。交感神経や、副腎の
上位の中枢は、視床下部にある
と言われています。生活習慣を
正すことで、自律神経の働きも
副腎の働きも改善することが、
緑内障の治療にとっては必須と
言えましょう。

 賞品は、八俵の米俵と発表さ
れた。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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