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診療マル秘裏話  Vol.796 平成31年3月13日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)ガン患者のロコモティブシンドロームは、深刻
2)ASD 当事者症状が脳の神経情報処理特性と関連

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 ガン患者のロコモティブシンドロームは、深刻

 
 
 
 
 
 
 
 足腰の筋肉や骨が衰え、歩行
などの日常動作が難しくなる「
ロコモティブシンドローム(ロ
コモ)」という病気。ガン患者
さんは、手術や抗ガン剤治療の
影響、ガンの骨への転移により、
ロコモになりやすいとされてい
ます。体力や生活の質の向上に、
整形外科医の果たす役割は大き
いようです。一般的に、ガンの
治療は入院を伴うことが多い。
手術はもちろん、抗ガン剤や放
射線による治療の後、副作用で
体調がすぐれず、疲れやだるさ
が出やすくなります。

 しかしその治療は足腰を弱ら
せる原因にもなります。ベッド
で1日寝ているだけで、全身の
筋肉が2%減る、抗ガン剤治療
を2週間受けると筋力が30%
低下する、といったデータがあ
ります。

 抗ガン剤の副作用である吐き
気を抑えるステロイドや、前立
腺ガン、乳ガンで行うホルモン
療法が、骨粗鬆症を悪化させま
す。

 ガンが発生した臓器にとどま
らず、骨に転移すると骨の性質
が変化し、骨折しやすくなりま
す。神経に近いため、強い痛み
やまひ、しびれなどが出ます。
骨が溶け、血中のカルシウム濃
度が高くなると、腎障害や意識
障害なども表れます。

 進行ガンで骨転移が多いのは、
乳ガン、前立腺ガンの65~75%、
甲状腺ガンの40~60%など。毎
年約100万人が、新たにガン
患者となり、このうち推計10
万~25万人が骨転移で治療が
必要な患者とされています。

 転移する骨の部位は、脊椎が
全体の60~70%を占めています。
このほか、肩関節周辺の上腕骨、
肋骨、骨盤といった体幹骨、股
関節周辺の大腿骨など、日常的
によく使う場所が多いとされて
います。千葉県の男性(64)は
2013年秋、背骨の痛みで受診し
たところ、肺と胸椎にガンが見
つかりました。骨転移でした。
数か月の間に痛みやしびれが強
まり、下半身はまひして歩行が
難しくなりました。

 症状は徐々に悪化。不安を募
らせた男性は、まひを和らげる
治療を求め、2014年1月、金沢
大病院で胸椎のガンを切除し、
人工椎体に置き換える手術を受
けました。しびれが消え、リハ
ビリの効果もあり、半年後、自
力で歩けるまでに回復しました。

 男性は骨転移で最も進行した
ステージ4ですが、経過観察を
続けています。ガン治療に整形
外科医として関わる同大教授の
土屋弘行さんは、「症状を緩和
する手術は、患者の状態を見な
がら判断するが、この男性のよ
うに体力が回復し、治療の選択
肢が増えることもある」と話し
ています。

 ガンの5年生存率が延びる中、
リハビリなどのロコモ対策の重
要性は増しています。専門医の
指導の下、栄養バランスの良い
食事と、筋肉に適度な負荷をか
ける運動を組み合わせ、体力を
落とさないようにすることが大
切です。

 体が動けば、生活の質が上が
り、精神的な苦痛も和らいで、
治療効果が上がることも期待で
きます。

 一方、課題もあります。骨粗
鬆症や変形性関節症などの運動
器障害は、加齢が主な原因です。
中高年に多いガン患者の場合、
痛みの原因をガンだと決めつけ
てしまうと、誤った治療が行わ
れる恐れもあります。

 土屋さんは、「ロコモのガン
患者は増えており、ガン治療に
整形外科医の参加が望まれる」
と話しています。

ガンロコモについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 傘下の企業に参加を求める。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 ASD 当事者症状が脳の神経情報処理特性と関連

 
 
 
 
 
 
 
 理化学研究所(理研)は2月
15日、高機能自閉症スペクトラ
ム(ASD )当事者の症状が、脳
内の感覚関連脳領域や尾状核に
おける、局所的な神経情報処理
特性と関連していることを発見
したと発表しました。この研究
は、同脳神経科学研究センター
高次認知機能動態研究チームの
渡部喬光副チームリーダーらの
国際共同研究チームによるもの
です。研究成果は、オンライン
科学雑誌「eLife 」に2月5日付
で掲載されました。

ASD の症状は対症療法によって
和らぐ場合もありますが、生涯
にわたり現れ続けます。理論的
には、ASD の症状は脳内の「非
定型的な神経ダイナミクスによ
る情報処理」の結果として現れ
ることが多いと推察されます。
近年、渡部副チームリーダーら
は、大脳全体にわたる神経ダイ
ナミクスが非定型的に安定して
いることが、高機能ASD の特徴
の基盤になっていることを突き
止めました。しかし、局所的な
神経情報処理のダイナミクスと、
ASD の症状との関係については、
これまでほとんど調べられてい
ませんでした。研究チームは、
まず、神経活動の時間スケール
(神経時間スケール)」を算出
する安静時機能的磁気共鳴画像
法脳データ(rsfMRIデータ)解
析方法を開発し、その方法の妥
当性を確認しました。神経時間
スケールは、ある神経領域が神
経情報入力をどの程度の時間保
持し、処理・統合できるかを示
しています。研究の対象者は、
ASD 当事者の中でも言語機能に
困難がなく、知能も平均もしく
は平均以上のグループ(高機能
ASD 当事者)に該当する成人25
人です。コントロール群は、こ
の25人と性別・年齢・知能指数
(IQ)などをそろえた発達障害
でない定型発達者26人としまし
た。

それぞれの人から得られたrsfM
RIデータを用いて解析した結果、
高機能ASD 成人当事者の神経時
間スケールが、一次体性感覚野
や視覚野では定型発達者よりも
短く、尾状核では、長いことを
発見しました。これにより、感
覚関連領域では入力情報に対し
て敏感である一方、認知機能と
関係する尾状核では安定した情
報統合が行なわれていることが
推測されるということです。

さらに、高機能ASD の成人当事
者間で比較したとき、一次体性
感覚野と視覚野の神経時間スケ
ールが短い当事者の方がASD の
中核症状(コミュニケーション
の困難さ、こだわりなど)の程
度が強く、尾状核の神経時間ス
ケールが長い当事者の方が、常
同性(こだわりなど)の程度が
強いことから、神経時間スケー
ルはASD の症状の重症度とも関
連していることが判明しました。
次に、このようなASD に特異的
な局所神経情報処理特性は、小
児期の発達で既に現れているの
かどうかを、思春期の縦断デー
タを用いて調べました。結果、
これら一次体性感覚野・視覚野・
尾状核における神経時間スケー
ルの非定型性は、思春期以前(
10~12歳)に既に現れ、さらに
思春期発達の間(12~16歳)に
も維持される、もしくは拡大す
る傾向があると分かりました。
また、この思春期における神経
時間スケールの変化は、同期間
におけるASD 症状の重症度変化
とも相関していました。さらに、
rsfMRIデータと解剖学的脳画像
データを比較することで、灰白
質密度が大きいほど、その領域
の神経時間スケールが長いこと
を実証しました。

今回の研究成果により、コミュ
ニケーションの困難さ、こだわ
りの強さそして感覚過敏まで、
ASD の多様な症状に対する統一
的な生物学的理解が進むと期待
できると研究チームは述べてお
り、一次体性感覚野の局所的神
経時間スケールは脳波計などで
比較的容易に計測できることか
ら、将来的にはより負担の少な
い早期診断法の開発にも貢献す
る可能性があると見ています。

ASDについて解説している動画

です。

 
 


 
 
 花瓶を割ったことに過敏に、
反応する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 ガン細胞は、新生血管を作っ
て、栄養を横取りします。正常
細胞が得られるはずの栄養を横
取りする他に、自分の周りのpH
を下げることで免疫細胞からの
攻撃をかわし、倍々ゲームで、
増殖するため、よりロコモを起
こしやすくすると考えられます。
筋肉が糖新生で破壊され、更に、
サルコペニアになるとロコモテ
ィブシンドロームを促進する事
になります。焦って何とか栄養
を摂ろうと流し込むように食べ
ていると肝臓からインシュリン
様のホルモンが分泌されず運動
をしても筋肉がつかないという
ことも起こるのです。重要な事
は、焦らず、食事時間を長くと
ってよく噛んで食べるというこ
とと適度な運動を欠かさないと
いうことが挙げられます。
 理化学研究所(理研)は2月
15日、高機能自閉症スペクトラ
ム(ASD )当事者の症状が、脳
内の感覚関連脳領域や尾状核に
おける、局所的な神経情報処理
特性と関連していることを発見
したと発表したのは偉大な業績
です。高機能自閉症スペクトラ
ム(ASD )の病因に迫る大発見
と言えるでしょう。今回の研究
成果により、コミュニケーショ
ンの困難さ、こだわりの強さそ
して感覚過敏まで、ASD の多様
な症状に対する統一的な生物学
的理解が進むことを期待したい
と思います。一次体性感覚野の
局所的神経時間スケールは脳波
計などで比較的容易に計測でき
ることから、将来的には、より
負担の少ない早期診断法の開発
にも貢献して頂きたいものです。

 間隔の感覚を鋭くする。笑

 
 
 
 
 
 
 
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