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2021-01-16 21:36:10

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診療マル秘裏話  号外Vol.1750 令和2年3月15日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)へその緒=臍帯を使った治療薬の実用化を加速
2)統合失調症の患者では,ミスマッチ陰性電位低下する

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 へその緒=臍帯を使った治療薬の実用化を加速

 
 
 
 
 
 
 
 細胞医療ベンチャーのヒュー
マンライフコード(東京都中央
区、原田雅充社長)は、廃棄さ
れるへその緒(臍帯)を使った
治療薬の実用化を加速します。
東京大学医科学研究所内でスト
ック施設の建造が進むほか、培
養や流通についてもこのほど専
門業者と契約を締結しました。
年内にストック施設を完成させ、
2023年の薬事申請を目指します。
将来は類似技術による血管再生
にも取り組む予定です。

 臍帯から間葉系幹細胞(MS
C)を取り出して培養し、「再
生医療等製品」として製剤化し
ます。MSCは骨や軟骨のもと
になる細胞で、炎症抑制機能や
組織再生機能があります。連携
する産科病院から送られる臍帯
を凍結保存しておき、必要に応
じて解凍して使います。

 最初に狙う適応症が、臓器移
植の合併症である移植片対宿主
病(GVHD)です。東大の長村登
起子教授による医師主導治験が
第1相の段階にあり、ストック
施設も建設中です。今回、製造
受託会社や卸とパートナリング
を組んだことで「キープレーヤ
ーが揃った」とのことです(原
田社長)。

 製造および流通面での基盤整
備を受け、さらに計画を前進さ
せます。まずGVHD薬の治験は20
20年にも第2相試験に移行しま
す。次に、加齢で筋肉や身体機
能が低下するサルコペニアの第
1相試験を来年に始めます。サ
ルコペニアは血管機能の低下が
関わっており、臍帯血に含まれ
る血管上皮前駆細胞(EPC)
の投与により症状回復が期待で
きるということです。

 GVHD治療には臍帯由来のMS
C、サルコペニア治療には臍帯
血由来のEPCという違いはあ
りますが、ストック設備やサプ
ライチェーンは共通しています。
とくにサルコペニアは「GVHDと
違って有効な治療法がなく、実
用化できれば画期的」(原田社
長)と期待しています。

 MSCを原料とするGVHD薬で
先行するのがJCRファーマの
「テムセル」です。ただテムセ
ルは輸入した骨髄中のMSCを
使うため、原料調達に課題が残
ります。臍帯は国内で安定して
確保できるうえ骨髄よりMSC
の増殖能力が高いとされていま
す。臍帯の廃棄を規制する東京
都の条例が昨年緩和されたこと
も、ヒューマンライフコードに
とって追い風になります。

 MSCは骨髄や臍帯のほか、
脂肪や歯髄にも含まれます。ま
たGVHDのような炎症にとどまら
ず脊髄など各種組織の再生でも
注目されています。脂肪由来で
は名古屋大学、歯髄由来ではバ
イオベンチャーのジーンテクノ
サイエンス(東京都中央区)な
どが開発に取り組みます。

臍帯血治療の実例について解説

している動画です。

 
 


 
 
 閑話を聞くことで精神が緩和
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 統合失調症の患者では,ミスマッチ陰性電位低下する

 
 
 
 
 
 
 
 東京大学は2月19日、ミスマ
ッチ陰性電位を計測する際に、
通常用いられるオドボール課題
に加えて、メニースタンダード
課題を用いることで、統合失調
症のミスマッチ陰性電位の低下
が、脳予測性に関連する成分の
障害に由来することを明らかに
したと発表しました。この研究
は、日本学術振興会の越山太輔
海外特別研究員、東京大学医学
部附属病院精神神経科の切原賢
治助教、笠井清登教授らの研究
グループによるものです。研究
成果は、「Schizophrenia Bull
etin」(オンライン版)に掲載
されています。統合失調症を脳
予測性の障害として説明しよう
とする研究が近年行われつつあ
ります。脳予測性を反映すると
考えられている指標としてミス
マッチ陰性電位があり、統合失
調症の患者では、ミスマッチ陰
性電位が低下していることが知
られています。しかし、ミスマ
ッチ陰性電位のメカニズムとし
て音の繰り返しによる慣れの影
響も指摘されており、統合失調
症の患者さんでは、ミスマッチ
陰性電位の低下が脳予測性の障
害を反映するのか、他のメカニ
ズムを反映するのか、結論が出
ていませんでした。研究グルー
プは、統合失調症の患者さんと
健常者を対象にミスマッチ陰性
電位を計測しました。この時に、
通常用いられる予想外の刺激と
反復により慣れを起こす刺激の
間の反応の差を取る方法(オド
ボール課題)だけでなく、いろ
いろな刺激をランダムに与える
条件(メニースタンダード課題)
もコントロールに加えることで、
ミスマッチ陰性電位における脳
予測性に関連する成分(逸脱反
応)と、慣れの影響に関連する
成分(慣れの反応)とを分離し
ました。実際に統合失調症の患
者さんと健常者を比較した結果、
統合失調症のミスマッチ陰性電
位の低下は脳予測性に関連する
成分の障害に由来することを明
らかにしました。

今回の研究成果は、統合失調症
におけるミスマッチ陰性電位の
低下が、脳予測性の障害を反映
することを示唆しています。ミ
スマッチ陰性電位はヒトだけで
なく、サル、げっ歯類などの動
物でも測定可能な指標です。そ
のため、同研究で得られた研究
結果をモデル動物に応用するこ
とで、ヒトで調べることが難し
い統合失調症の病態の研究や、
新たな治療法の効果を調べる研
究が発展することが期待されま
す。

統合失調症について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
 足底の数値を測定する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 細胞医療ベンチャーのヒュー
マンライフコード(東京都中央
区、原田雅充社長)が、廃棄さ
れるへその緒(臍帯)を使った
治療薬の実用化を加速するのは、
喜ばしい事です。それだけGVHD
やサルコペニア治療が進歩する
ということですから、たくさん
の人を病から救済すると考えら
れます。GVHD治療には臍帯由来
のMSC、サルコペニア治療に
は臍帯血由来のEPCという違
いはありますが、ストック設備
やサプライチェーンは共通して
いるためムダがありません。と
くにサルコペニアは「GVHDと違
って有効な治療法がなく、実用
化できれば画期的ということで
すからロマンがありますね。
 東京大学が2月19日、ミスマ
ッチ陰性電位を計測する際に、
通常用いられるオドボール課題
に加えて、メニースタンダード
課題を用いることで、統合失調
症のミスマッチ陰性電位の低下
が、脳予測性に関連する成分の
障害に由来することを明らかに
したと発表したのは素晴らしい
業績です。 今回の研究成果は、
統合失調症におけるミスマッチ
陰性電位の低下が、脳予測性の
障害を反映することを示唆して
いて、ミスマッチ陰性電位はヒ
トだけでなく、サル、げっ歯類
などの動物でも測定可能な指標
です。そのため、同研究で得ら
れた研究結果をモデル動物に応
用することで、ヒトで調べるこ
とが難しい統合失調症の病態の
研究や、新たな治療法の効果を
調べる研究が、発展することを
期待したいと思います。

 八点の作品から個展に発展す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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診療マル秘裏話  号外Vol.1749 令和2年3月14日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)腫瘍内にある血管を感知できるグリッパー開発
2)体内時計の持続的攪乱が免疫老化促進炎症増進

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 腫瘍内にある血管を感知できるグリッパー開発

 
 
 
 
 
 
 
 金沢大学は2月18日、腫瘍内
にある血管を感知できるグリッ
パーを開発したと発表しました。
これは同大設計製造技術研究所
の米山猛教授、理工研究域フロ
ンティア工学系の渡辺哲陽教授
および医薬保健研究域医学系の
中田光俊教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
国際学術誌「Sensors 」のオン
ライン版に掲載されています。
さまざまな病気の治療で行われ
ている内視鏡を用いた手術は、
患者さんの身体的負担が少ない
という大きなメリットがある一
方、手術空間が狭く、術者の視
界が限られるという問題があり
ます。特に、神経内視鏡で脳を
手術する場合などは、血管を傷
付けると視野が血液で覆われる
ため、止血が必須となり、その
ための時間や労力が追加で必要
になります。内視鏡で観察でき
る表出した血管を傷付けないこ
とは可能ですが、切除すべき腫
瘍の内部にある血管は検出でき
ない場合があります。そのため、
視覚的に検出が難しい血管を検
出する技術が求められています。
研究グループは、開発したグリ
ッパーの性能を確かめるため、
腫瘍を模したモデルを作成しま
した。柔らかい腫瘍として10%
の食塩を混ぜ込んだウレタンゲ
ルを、硬い腫瘍としてはシリコ
ンゴムを用いて、それぞれ3×3
×10ミリメートル(mm)の大き
さで作成しました。その中央に
内径0.5mm、膜厚0.05mm のシリ
コンチューブを通して血管モデ
ルとし、毎分70回の脈動を持つ
ように水を流して動脈を模しま
した。

直径3mm のプローブの先端に力
覚センサーを取り付けた小さな
グリッパーで腫瘍モデルを挟み、
その角度を一定速度で狭めてい
くと、力覚センサーがある角度
に達すると脈動を検知すること
が分かりました。このグリッパ
ーは、柔らかい腫瘍モデル、硬
い腫瘍モデル共に脈動を検知し
ましたが、検知できる挟み角度
は異なることが明らかとなりま
した。

研究グループは、「今回開発さ
れた腫瘍内血管感知グリッパー
を、現在広く普及している手術
支援ロボットに装着、実際の手
術現場での活用されることを目
指し、今後はさまざまな条件下
での実証を行っていく予定。将
来的には、出血を防ぐ安全な脳
腫瘍摘出ロボットの開発につな
がることが期待される」と、述
べています。

血管内治療について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 腫瘍内血管感知グリッパーで
完璧な手術をすることで完治が
見えてきた。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 体内時計の持続的攪乱が免疫老化促進炎症増進

 
 
 
 
 
 
 
 京都府立医科大学は2月14日、
体内時計の持続的なかく乱が免
疫老化を促進させ、慢性炎症の
増進をもたらすことを解明した
と発表しました。この研究は、
同大大学院医学研究科統合生理
学の八木田和弘教授らの研究グ
ループが、京都大学の生田宏一
教授、理化学研究所・千葉大学
の川上英良教授らと共同で行っ
たものです。研究成果は、「Sc
ientific Reports」に掲載され
ています。体内時計は、地球の
自転に伴う環境周期への適応を
担う、ほとんどの生物が持つ根
源的な仕組みのひとつです。近
年、急速に進む都市機能の24時
間化などにより、現代のヒトの
ライフスタイルは「地球本来の
環境に沿った暮らし」から大き
く逸脱しています。体内時計は
食・運動・睡眠などの日常行動
と密接に関連しますが、生活時
間(環境時間)と体内時計の慢
性的なズレは、さまざまな健康
問題(概日リズム障害)を生じ
ることが懸念されています。例
えば、シフトワーカーを対象と
した多くの疫学研究によって、
うつ病、メタボリックシンドロ
ーム、心筋梗塞、脳卒中、不妊
症、ガンなど多岐にわたる疾患
リスクとの関連が指摘されてい
ます。しかし、概日リズム障害
は喫緊の社会的課題であるにも
関わらず、具体的な病態や発症
メカニズムなど、その根本的な
理解が不十分なために未だ有効
な対策が打てていません。今回、
研究グループは、体内時計を明
暗シフトによってかく乱する条
件下(ライトのON/OFF のタイ
ミングだけが異なる条件下)で
約20か月という長期間にわたり
マウスを飼育し観察する「マウ
スコホート研究」という実験系
を構築しました。これは、疫学
調査で指摘された現実社会の問
題に対し、「体内時計の乱れで
本当に健康に大きな影響が起こ
るのか?」という原点となる前
提の検証実験を通して問題解決
に必要な科学的問いを抽出する、
「リバース・トランスレーショ
ナル研究」と呼ばれる研究アプ
ローチです。

この実験系を用いて解析をした
結果、頻繁に明暗周期がシフト
するために体内時計が適応でき
ない同調不全状態が持続する条
件では、マウスの寿命が有意に
短縮することを確認しました。
実際に体内時計のかく乱によっ
て健康に大きな影響が出る可能
性が示されました。

続いて、寿命が短縮した条件の
長期体内時計かく乱マウスの体
内でどのような恒常性破綻が生
じているのかを推定するため、
肝臓と腎臓の網羅的遺伝子発現
データを用い、対照群マウスと
比較して大きく変化している遺
伝子ネットワークを探索しまし
た。その結果、肝臓でも腎臓で
も免疫系や免疫疾患に関係する
遺伝子ネットワークが顕著に活
性化していることが分かり、免
疫機能に何らかの異常が生じて
いる可能性が推定されました。
実際に肝臓では微小な炎症細胞
浸潤や細胞脱落などの持続する
軽度の炎症(慢性炎症)が増進
しており、さらに、脾臓および
リンパ節の免疫細胞の解析から
PD-1+CD44highCD4 T 細胞(老
化関連T細胞)などT細胞の変化
に加え、CD95+GL7+胚中心性B細
胞の増加など、免疫老化に特徴
的な変化が促進していることが
明らかになりました。

これらの結果から、これらのマ
ウスで「慢性的な体内時計のか
く乱」→「免疫老化の促進」→
「慢性炎症の増進」という病態
メカニズムの存在が明らかとな
りました。慢性炎症はさまざま
な疾患リスクの原因になる可能
性が以前より指摘されており、
慢性的な体内時計の同調不全を
きたすような不規則な生活で懸
念される健康問題の本質的な原
因の1つである可能性が強く示
唆されました。古くから「不規
則な生活は体に悪い」と言われ
てきましたが、今回、これらの
健康問題の背景として「免疫老
化」という具体的な病態メカニ
ズムの存在が明らかになりまし
た。日常生活の乱れによる体内
時計とのズレが免疫細胞の加齢
性変化である「免疫老化」を促
進するという今回の発見は、い
わゆる「概日リズム障害」と総
称される健康問題の根本的な病
態の理解に貢献するものと考え
られます。

また、今回の研究のもう1つの
重要な発見は、明暗シフトのタ
イプによって健康への影響が大
きく異なることを実際に示すこ
とができた点です。「シフトワ
ークは体に悪い」としか言えな
いようでは社会的課題の解決に
はつながりません。病院・警察・
消防・交通など、社会インフラ
の維持は地域社会の存続に必須
です。働き方改革のみならず、
超少子高齢化、人口減少社会、
人口偏在・地域格差など、これ
から我が国が直面する社会構造
変化の多くに、体内時計・概日
リズム研究は深い関わりを持ち
ます。実装可能な社会的課題の
解決のためには、「シフトワー
クは存在しつづける」ことを前
提とした対策が必要となります。
研究グループは今後、個人差も
大きな「概日リズム障害」の予
防に必要な病態メカニズムの全
容解明とともに、体への負担が
少ないシフトの組み方や体内時
計のセルフマネジメントなどの
実証研究につなげていきたいと
しています。

慢性炎症について解説している

動画です。

 
 


 
 
 改名の謎を解明する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 金沢大学が2月18日、腫瘍内
にある血管を感知できるグリッ
パーを開発したと発表したのは、
素晴らしい業績です。さまざま
な病気の治療で行われている内
視鏡を用いた手術は、患者さん
の身体的負担が少ないという大
きなメリットがある一方、手術
空間が狭く、術者の視界が限ら
れるという問題があります。特
に、神経内視鏡で脳を手術する
場合などは、血管を傷付けると
視野が血液で覆われるため、止
血が必須となり、そのための時
間や労力が追加で必要になりま
す。内視鏡で観察できる表出し
た血管を傷付けないことは可能
ですが、切除すべき腫瘍の内部
にある血管は検出できない場合
があります。そのため、視覚的
に検出が難しい血管を検出する
技術が求められているというの
は初耳でした。 腫瘍内にある
血管を感知できるグリッパーが
開発できたのは、渡りに船と言
えそうです。
 京都府立医科大学が2月14日、
体内時計の持続的なかく乱が免
疫老化を促進させ、慢性炎症の
増進をもたらすことを解明した
と発表したのは偉大な業績です。
慢性炎症は、ほとんどの病気の
元と言っても過言ではないほど
大事な病態です。糖化や酸化で
はなく、体内時計の持続的かく
乱が免疫老化を促進させ、慢性
炎症の増進をもたらすのは非常
に意外という印象を受けました。
これからは、糖化酸化に次いで
体内時計の持続的かく乱が慢性
炎症の増進をするという自覚が
ないと生きていけない気がしま
した。慢性炎症の段階で炎症を
消し止めることができれば、本
当の病気を避けることができる
というのは、まさにタバコの吸
い殻の火を消すことで山火事を
防ぐというたとえに酷似してい
ると思いました。

 痔核を自覚した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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