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2020-12-27 22:08:47

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診療マル秘裏話  号外Vol.1733 令和2年2月24日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)発酵性大豆食品摂取量が多い程,総死亡リスク低い
2)脳卒中罹患率推移を明示し脳卒中罹患数の予測

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 発酵性大豆食品摂取量が多い程,総死亡リスク低い

 
 
 
 
 
 
 
 国立ガン研究センター1月30
日、国内11の保健所管轄の住民
(40~69歳)を調査し、発酵性
大豆食品の摂取量が多いほど総
死亡リスクが低い可能性が明ら
かになったと発表しました。こ
れは、同センター社会と健康研
究センター予防研究グループの
多目的コホート研究によるもの
です。研究成果は、「The BMJ」
に掲載されています。近年、植
物性の食品のひとつとして大豆
食品を多く摂取することの健康
への影響について関心が高まっ
ています。大豆には蛋白質や食
物繊維、ミネラル、イソフラボ
ンなどのさまざまな成分が含ま
れ、特に納豆や味噌といった発
酵性大豆食品は加工中にこれら
の成分の消失が少ないことから、
これまでにも発酵性大豆食品摂
取と血圧の関連や納豆の摂取と
循環器疾患死亡リスクとの関連
などが報告されてきました。し
かし、大豆食品全体と死亡リス
クの関連はこれまでの研究ごと
に結果が異なっており、発酵性
大豆食品と死亡リスクの関連に
ついての報告は限られていまし
た。そこで、研究グループは多
目的コホート研究において、大
豆食品、発酵性大豆食品摂取量
と死亡リスクとの関連について
検討しました。

1990年と1993年に、11保健所(
岩手県二戸、秋田県横手、長野
県佐久、沖縄県中部、東京都葛
飾区、茨城県水戸、新潟県長岡、
高知県中央東、長崎県上五島、
沖縄県宮古、大阪府吹田、呼称
は2020年現在)の管轄地域在住
だった40~69歳の人のうち、研
究開始から5年後に行った食事
調査票に回答し、ガン/循環器
疾患になっていなかった約9万
人について2012年まで追跡しま
した。研究開始5年後に実施し
た食事調査では、総大豆食品・
発酵性/非発酵性大豆食品・各
大豆食品(納豆、味噌、豆腐)
の摂取量を集計し、等分に5つ
のグループに分け、その後、平
均約15年間の死亡(総死亡・が
ん死亡・循環器疾患死亡・心疾
患死亡・脳血管疾患死亡)との
関連を男女別に分析しました。
把握できている他の要因(年齢、
地域、肥満度、喫煙、飲酒、身
体活動など)について統計学的
に調整しました。調査の結果、
「総大豆食品摂取量」は、死亡
との明らかな関連は見られませ
んでしたが、男女ともに「発酵
性大豆食品」の摂取量が多いほ
ど総死亡(死亡全体)のリスク
の低下がみられました。次に、
個々の大豆食品のうち納豆、味
噌、豆腐について死亡リスクと
の関連を検討した所、女性では
納豆や味噌の摂取量が多いほど
死亡リスクが低下していました
が、男性ではその傾向はみられ
ませんでした。豆腐については
男女ともに低下の傾向はみられ
なかった。また、死因別にみる
と、総大豆食品、発酵性・非発
酵性大豆食品、各大豆食品の摂
取量はいずれもガン死亡との関
連は認めませんでしたが、循環
器疾患死亡については男女とも
に納豆の摂取量が多いほどリス
クが低下する傾向を認めました。

今回の研究では、植物性蛋白質
の主な摂取源でもある大豆製品
の中でも、発酵性大豆食品が関
わっている可能性が示されまし
た。これらは日本特有の食品で
もあり、日本人の長寿の要因の
一つかもしれません。発酵性大
豆食品は加工の過程で成分の消
失が少ないことなどが、明らか
な関連を認めた理由のひとつと
して考えられます。「ただし、
今回の研究で取り除ききれなか
った要因や把握できなかった要
因が結果に影響した可能性や、
追跡中の食事変化については考
慮していないという点も考慮し
なければならない。また、この
調査では循環器疾患にかかった
人を除いているため今回の結果
はあてはまらない」と、研究グ
ループは述べています。

納豆の栄養学について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 蛍光ペンを携行してマークす
る傾向がみられた。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 脳卒中罹患率推移を明示し脳卒中罹患数の予測

 
 
 
 
 
 
 
 岩手医科大学は1月29日、岩
手県地域脳卒中登録データを解
析して最近10年間の脳卒中罹患
率の推移を明らかにし、将来の
脳卒中罹患数の予測をしたと発
表しました。これは、同大附属
病院の大間々真一講師らの研究
グループによるものです。研究
成果は、脳卒中専門国際科学雑
誌「Journal of Stroke and Ce
rebrovascular Diseases」の電
子版に掲載されています。近年、
日本の脳卒中死亡率は徐々に減
少していますが、脳卒中発症率
の日本全国や都道府県単位の推
移は明らかにされていません。

そこで研究グループは、岩手県
が岩手県地域脳卒中登録運営委
員会に依頼実施している脳卒中
発症登録のデータを解析しまし
た。最近10年間の脳卒中発症率
の推移を明らかにし、これをも
とに将来の脳卒中罹患数の予測
を行いました。齢調整発症率は
2008~2017年の10年間で、人口
10万人あたり男性は212から177
に、女性は,123から97に減少し
ていました。年齢階級別にみた
脳卒中発症率を2008~2012年ま
での前半と、2013~2017年まで
の後半を比較すると、男女とも
55歳以上では減少していました
が、55歳未満ではほとんど変化
が認められませんでした。

さらに、同結果と公表されてい
る将来推計人口から、将来の脳
卒中発症数を予測した結果、20
40年は2015年と比べて、男女と
も発症総数が約3分の2に減少す
ることが予測されました。また、
85歳未満の発症数は減少します
が、85歳以上では増加すること
が予測されました。

岩手県では最近10年間で若年者
の脳卒中発症率が減少しておら
ず、若年者に対する脳卒中予防
対策が必要です。また、増加が
予測される高齢の脳卒中発症者
に対する医療や介護など、社会
的対策が必要だと言えます。研
究グループは、今回の研究成果
について、今後の脳卒中予防対
策と医療や介護について重要な
情報だとしています。

脳卒中の救急治療と再発予防に

ついて解説している講演動画で

す。

 
 


 
 
 発症率が減少する現象を検証
した。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 国立ガン研究センター1月30
日、国内11の保健所管轄の住民
(40~69歳)を調査し、発酵性
大豆食品の摂取量が多いほど総
死亡リスクが低い可能性が明ら
かになったと発表したのは素晴
らしい業績です。しかしながら、
死亡リスクが下がった原因に、
大豆イソフラボンを挙げている
ことには、違和感を覚えます。
大豆の中には、ダイゼインとい
う不活型のイソフラボンしか入
っておらず、ダイゼインが活性
型のエクオールに変化するには、
優良な腸内細菌が必要だからで
す。この優良な腸内細菌を持っ
ている女性は、若い女性ほど、
その比率が少なく、食事が西洋
化したり、抗生物質を濫用した
りすることと関係があります。
 岩手医科大学が1月29日、岩
手県地域脳卒中登録データを解
析して最近10年間の脳卒中罹患
率の推移を明らかにし、将来の
脳卒中罹患数の予測をしたと発
表したのは、素晴らしい業績で
す。さらに、同結果と公表され
ている将来推計人口から、将来
の脳卒中発症数を予測した結果、
2040年は2015年と比べて、男女
とも発症総数が約3分の2に減少
することが予測されたのは、凄
いことだと思います。また、85
歳未満の発症数は減少しますが、
85歳以上では、増加することが
予測されるというのも、ここま
で予測可能なのかとびっくりし
ました。今後の脳卒中予防対策
と医療や介護についてこの結果
を活かして使って頂きたいもの
です。

 公表されている将来推計人口
が好評だ。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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