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2020-09-19 20:41:15

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診療マル秘裏話  号外Vol.1648 令和1年11月17日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)人工真皮とヒトbFGFの併用療法が普及予測
2)総合感冒薬が、時として排尿障害を引き起こす

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】人工真皮とヒトbFGFの併用療法が普及予測

 
 
 
 
 
 
 
 グンゼの人工真皮「ペルナッ
ク Gプラス」と科研製薬のヒ
トbFGF(塩基性線維芽細胞
成長因子)製剤「フィブラスト
スプレー」の併用療法が普及し
そうです。Gプラスに含まれる
アルカリ処理ゼラチンはbFG
Fを保持、除放します。同剤を
Gプラスに含浸させ、糖尿病や
外傷、熱傷などによる皮膚欠損
個所に貼り付けることで皮膚再
生が加速します。同剤の用法と
の不一致から適応外使用となり
ますが、京都大学大学院医学研
究科の森本尚樹教授は併用療法
の有効性について検証し、含浸
させたbFGFが1週間後も活
性を維持していることを確認し
ました。

 ペルナックは、シリコーンフ
ィルムとコラーゲンスポンジ層
の2層からなる生体吸収性材料
です。全層皮膚欠損層に貼り付
けることで埋植部からスポンジ
層の空隙内に侵入した線維芽細
胞によって新しい真皮様組織が
形成されます。アルカリ処理ゼ
ラチンを10%含むコラーゲンス
ポンジを採用したGプラスは20
18年4月に国内製造販売承認を
取得、2019年1月に販売を開始
しました。

 Gプラスはそもそも併用療法
を念頭に開発されたものです。
とくに糖尿病による皮膚潰瘍は
血流の悪化により治療困難で壊
死による切断のリスクが高まり
ます。感染症などを防ぐため、
より効果的で治療期間が短縮で
きる治療法の確立を目指しまし
た。

 2010年から、京都大学医学部
附属病院で行った医師主導治験
では17例に併用療法を実施しま
した。安全性とともに、従来品
単体と比較して、2分の1から
3分の1の期間で疑似真皮が形
成されることを確認しました。
しかし、フィブラストスプレー
の添付文書にある用法は患部へ
の直接噴射となっています。G
プラスは従来品と同一の適応で
の承認となり、併用療法は適応
外使用となっています。

 京都市内で開催された「2019
ライフサイエンスバイオマテ
リアル研究会」で、Gプラスを
共同開発した森本教授が講演し
ました。薬事承認の関係から、
明確に示すことができなかった
併用療法の有効性について、新
たな検証結果を報告しました。

 森本教授らは、Gプラスに含
浸させたbFGFを体温に近い
37度Cで培養しました。1週
間後もbFGFが活性を維持し
ていることを確認しました。一
方、含浸させずに溶液のままで
培養した場合は活性が落ちてい
ることも判明しました。Gプラ
スの効果を証明しました。

 また、フィブラストスプレー
は、粉末を付属の溶解液に溶か
して使用します。治験では蒸留
水に含浸させましたが、森本教
授はマウスを用いた実験で、塩
化ベンザルコニウムを含む同溶
解液を用いた方が、より効果的
であることも明らかにしました。

 臨床現場での簡便な使用法も
明示しています。7~10日の
同併用療法では、GプラスSサ
イズ(82×60ミリメートル)に
フィブラストスプレー500(500
マイクログラム)が適量となり
ます。溶解液に溶かし、シリン
ジを用いてGプラスに含浸させ
ることを推奨しました。

 講演で森本教授は、適応外使
用の留意点にも言及しました。
倫理委員会に加え、2016年から
厚生労働省が大学病院などへ設
置を促している高難度新規医療
技術・未承認新規医療品等評価
委員会の重要性を強調しました。
「それぞれの機関が自身の力量
を鑑みた承認プロセスを管理し
ていく必要がある」と話してい
ます。

入れ墨治療で人工真皮(ペルナ

ック)を使っている模様を示し

た動画です。

 
 


 
 
 基幹の医療機関が、厚労省の
言う事を聞かん。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 総合感冒薬が、時として排尿障害を引き起こす

 
 
 
 
 
 
 
 風邪を引いた時に市販の総合
感冒薬を服用する人は少なくあ
りません。 さまざまな症状を
緩和してくれる効果を期待して
のことでしょう。ところが総合
感冒薬に含まれている成分が、
時として排尿障害を引き起こす
可能性があります。石井クリニ
ック(さいたま市)の石井泰憲
院長は「特に前立腺肥大症があ
る人が市販の総合感冒薬を服用
する際は注意してください」と
呼び掛けています。総合感冒薬
には熱を下げる他、せきを止め
る、気管支を拡張する、鼻水や
鼻詰まりを鎮めるなどのさまざ
まな成分が入っています。多く
の薬に含まれているのがエフェ
ドリンという成分です。

 エフェドリンは、交感神経を
刺激する物質で、血管を収縮さ
せるα作用と、気管支を拡張さ
せるβ作用の二つを合わせ持っ
ています。石井院長は「風邪の
症状に効くのはβ作用で、せき
を鎮め、気管支を拡張させて、
たんを出やすくします。一方で、
同時に働くα作用によって尿道
の括約筋が収縮し、尿の出が悪
くなることがあります」と説明
しています。

 中高年男性に多い前立腺肥大
症があるとなおさら排尿障害を
引き起こしかねません。前立腺
肥大症の人はα作用を受け取る
受容体が増えているため、全く
尿が出ない「尿閉」を起こす場
合もあるということです。「前
立腺肥大症がある人は、風邪を
引いたら医療機関を受診し、エ
フェドリンを含まない、症状に
応じた薬を処方してもらうと安
心です」総合感冒薬の排尿障害
に注意を要するのは、前立腺肥
大症の人だけではありません。
糖尿病などで膀胱を収縮させる
副交感神経系に障害があると、
同じように排尿障害が起こり得
ます。また、男性だけとは限ら
ないと石井院長は指摘していま
す。「子宮や膀胱などの骨盤臓
器が下がっていたり、尿道がも
ともと狭かったりする女性は薬
の作用で、より尿が出にくくな
ることがあります」

 総合感冒薬以外にも、アレル
ギーの薬や胃腸薬など薬局で購
入できる薬には、副交感神経を
抑制し排尿障害を起こす成分が
含まれていることが多いとされ
ています。石井院長は「前立腺
肥大症を含め、排尿障害のリス
クが高い人が市販薬を購入する
際は、薬剤師がいる薬局で相談
するようにしてください」と呼
び掛けています。

エフェドリンの効果について、

解説している動画です。排尿

障害については、触れていませ

んが、依存性については解説さ

れています。

 
 


 
 
 
 師範が市販薬を内服する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 戦略提携を結んでいる米製薬
バイオジェンとエーザイが共同
開発している早期アルツハイマ
ー病に対する新薬候補「アデュ
カヌマブ」について、2020年の
早期に米国食品医薬品局(FD
A)に承認申請できる見通しと
なったのは喜ばしいことです。
両社の共同プロジェクトは別の
新薬候補の治験中止も、9月に
公表され開発計画に黄信号が灯
っていたことを考えると承認の
見通しがたったのは、奇跡的と
言えるでしょう。 ほとんどの
製薬会社が早期アルツハイマー
病に対する薬剤から撤退してゆ
く中、快挙と言えるものだと思
います。アルツハイマー病など
認知症は症状悪化を抑える有効
な治療薬が存在しないのが実状
です。一方で、高齢化の進展で
患者数は世界で増大する見通し
で、認知症対策が国際社会の大
きな課題となっているのでこの
新薬候補が最終治験を無事終え
ば、素晴らしい薬の誕生と言っ
ても過言ではないと思います。
 京都大学が10月21日、炎症の
ない状態の血管から皮膚への抗
体移行のメカニズムはカベオラ
による小胞輸送を利用し、チロ
シンキナーゼのひとつであるAb
l ファミリーチロシンキナーゼ
により制御されること、Abl フ
ァミリーチロシンキナーゼ阻害
薬は皮膚への抗体移行を阻害し
疾患モデルマウスの症状を抑制
しうることを見出したと発表し
たのは、偉大な業績です。皮膚
に水ぶくれを生じる「自己免疫
性水疱症」の一群は皮膚の接着
分子などに自己抗体が産生され、
血中を循環し、皮膚へ沈着する
ことで発症し、自己抗体や自然
抗体をふくむ、免疫グロブリン
G(IgG)はリンパ組織で作られ、
血中へ入った後、末梢組織であ
る皮膚やさまざまな臓器に分布
するということも初耳でした。
イマチニブは皮膚への抗体移行
を阻害することで、天疱瘡モデ
ルマウスにおける脱毛の発症の
程度を軽減しうることが分かっ
たということですから臨床試験
の結果が待ち望まれる所です。

 酸性の液体が産生された。笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
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