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2020-08-28 21:52:25

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診療マル秘裏話  号外Vol.1629 令和1年10月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)グルタミン欠乏が、ガンの悪性化と耐性獲得に関与
2)脳信号により制御するパワードスーツ で歩行可能に

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】グルタミン欠乏が、ガンの悪性化と耐性獲得に関与

 
 
 
 
 
 
 
東京大学先端科学技術研究セ
ンターは10月2日、低栄養状態
のガン組織で栄養飢餓の中でも
特にグルタミンの欠乏がガンの
悪性化に関わり、ガン細胞が栄
養飢餓に対して耐性を獲得する
メカニズムを明らかしたと発表
しました。この研究は、同セン
ターニュートリオミクス・腫瘍
学分野の大澤毅特任准教授、名
古屋大学大学院医学系研究科シ
ステム生物学分野の島村徹平教
授、慶応大学先端生命科学研究
所の曽我朋義教授、東京大学の
児玉龍彦名誉教授らによって行
われたものです。研究成果は、
電子ジャーナル「Cell Reports」
に掲載されました。これまで研
究グループは、固形ガンの中心
部が低酸素・低栄養・低pHに陥
りやすく、この特徴的なガンの
微小環境が、ガン細胞のエピゲ
ノム変化、エネルギー代謝変動、
転移・浸潤能などを促進し、ガ
ンの悪性化や治療抵抗性など予
後不良に寄与することを報告し
ていました。今回の研究では、
栄養飢餓中のアミノ酸欠乏状態
におけるガン細胞の代謝変動を
予測するために、栄養飢餓状態
を模した培養系を用いて、ガン
細胞に対しトランスクリプトー
ムおよびメタボロームの網羅的
オミクス統合解析を行いました。
解析結果より、ガン細胞がグル
タミン欠乏に対して、ガン代謝
物「オンコメタボライト」のエ
タノールアミンリン酸を特異的
に蓄積することを見出しました。
また、培養細胞と実験用マウス
を用いた解析から、グルタミン
欠乏に応答して細胞膜リン脂質
(PE)合成経路の律速酵素PCYT
2の発現が低下することが明ら
かになりました。これらの結果
より、低栄養状態のガン組織は、
PE合成経路の中間代謝物である
エタノールアミンリン酸をガン
細胞内に蓄積することにより、
栄養飢餓に対する耐性を獲得し、
患者予後に大きく関与すること
がわかったということです。

今回の研究は、栄養飢餓の中で
も、特にグルタミン欠乏がガン
の悪性化に関わることを初めて
示唆するものです。近年、ガン
研究においてアミノ酸代謝異常
の重要性が注目されていますが、
同研究成果によって、グルタミ
ン代謝異常をはじめとする栄養
学の視点から、新たなガン治療
法を確立する必要性が示された、
と研究グループは述べています。

グルタミン酸について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
支店長の視点で発言する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 脳信号により制御するパワードスーツ で歩行可能に

 
 
 
 
 
 
 
 
事故で肩から下がまひしたフ
ランス人男性が、脳信号によっ
て制御するパワードスーツを装
着し再び歩けるようになりまし
た。研究者らによると、四肢ま
ひ患者さんに希望を与える大き
な前進と言えるということです。
患者さんはアバターを使って、
基本動作を実行する脳信号を
制御する訓練を数か月にわたり
行ってから、実際にパワードス
ーツを着て歩きました。実験を
行った医師らは、実用化には時
間がかかりますが、患者さんの
生活の質の向上や自立促進につ
ながる可能性があると強調して
います。被験者となったのはフ
ランス・リヨン(Lyon)出身の
チボーさん(28)で、4年前に
ナイトクラブに出掛けた際、高
さ12メートルのバルコニーから
転落し脊髄を損傷、肩から下が
まひしました。チボーさんは今
回の実験について、技術によっ
て元気を取り戻すことができた
と話しました。患者さんの約20
%が四肢まひとなるため、脊髄
損傷の中で頸部(けいぶ)は最
も深刻だとされています。論文
の主執筆者で仏グルノーブル(
Grenoble)にあるグルノーブル
アルプス大学病院(Grenoble A
lpes University Hospital)の
アリムルイ・ベナビドゥ(Alim
-Louis Benabid)名誉教授はま
ひについて、「脳に腕や脚を動
かす信号を発する能力は残って
おり、それを実行できないだけ
だ」と説明しました。実験では、
チボーさんの頭部両側の脳と頭
皮の間に埋め込まれたエンコー
ダーが、脳信号を符号化して伝
達しました。それをアルゴリズ
ムが、患者さんが考えた動作に
変換し、パワードスーツに送り、
実際の動きが実行されました。
チボーさんが歩行や物体に手を
伸ばして触るといった基本動作
を思い浮かべる訓練には、アバ
ターとビデオゲームが使用され
ました。練習を重ね、チボーさ
んはサッカー場の縦幅の1.5 倍
の距離を動けるようになったと
いうことです。患者さんの筋肉
を刺激するため、脳に機器を埋
め込む研究はこれまでにも何度
か行われていますが、脳信号に
よってパワードスーツを動かす
研究は今回が初めてとなります。
研究結果は10月4日、英医学専
門誌 「ランセット・ニューロロ
ジー (Lancet Neurology)」に
掲載されました。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
機器を動かせないという危機
に陥る。         笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
東京大学先端科学技術研究セ
ンターが10月2日、低栄養状態
のガン組織で栄養飢餓の中でも
特にグルタミンの欠乏がガンの
悪性化に関わり、ガン細胞が栄
養飢餓に対して耐性を獲得する
メカニズムを明らかしたと発表
したのは偉大な業績です。これ
まで研究グループは、固形ガン
の中心部が低酸素・低栄養・低
pHに陥りやすく、この特徴的な
ガンの微小環境が、ガン細胞の
エピゲノム変化、エネルギー代
謝変動、転移・浸潤能などを促
進し、ガンの悪性化や治療抵抗
性など予後不良に寄与すること
を報告していましたが、今回の
研究で、栄養飢餓の中でも、特
にグルタミン欠乏がガンの悪性
化に関わることを初めて示唆し
たということです。近年、ガン
研究においてアミノ酸代謝異常
の重要性が注目されていますが、
同研究成果によって、グルタミ
ン代謝異常をはじめとする栄養
学の視点から、新たなガン治療
法を確立する必要性が示された
ことは本当に素晴らしいとしか
言い様がありません。
事故で肩から下がまひしたフ
ランス人男性が、脳信号によっ
て制御するパワードスーツを装
着し再び歩けるようになったと
いうのは、素晴らしい業績です。
日本でも、HAL というパワード
スーツを使ったリハビリが有効
とされていますが、幹細胞移植
などの脊髄損傷の患部を再生す
る治療を受けずに、パワードス
ーツだけで歩行可能となったの
は、脊髄損傷の患者さんにとっ
ては、大きな福音となることで
しょう。患者さんは、アバター
とビデオゲームで、基本動作を
実行する脳信号を制御する訓練
を数か月にわたり行ってから、
実際にパワードスーツを着て歩
いたということなので、訓練を
何もせずに、歩けた訳ではない
ことを明記しておきたいと思い
ます。練習を重ね、患者さんは
サッカー場の縦幅の1.5 倍の距
離を動けるようになったという
ことなので正に画期的なリハビ
リの手法と言えるでしょう。

成魚の栄養状態を制御する。


 
 
 
 
 
 
 
 
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