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2020-08-04 22:28:26

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診療マル秘裏話  号外Vol.1609 令和1年10月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)食事によって誘導される肥満改善する方法発見
2)大量出血した負傷者を救命する人工血液を開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】食事によって誘導される肥満改善する方法発見

 
 
 
 
 
 
 
 
東京農工大学は9月5日、腸内
細菌が代謝により食用油中の多
価不飽和脂肪酸を10-hydroxy-c
is-12-octadecenoic acid(HYA)
をはじめとする新たな脂肪酸に
変換することで、宿主のエネル
ギー代謝調節に関与し、食事に
よって誘導される肥満を改善す
ることを明らかにしたと発表し
ました。この研究は、同大大学
院農学研究院応用生命化学部門
の木村郁夫教授、宮本潤基特任
助教らの研究グループが、慶應
義塾大学、京都大学、千葉大学、
熊本大学、静岡県立大学、カナ
ダのトロント大学と共同で行っ
たものです。研究成果は、「Na
ture Communications 」に掲載
されています。腸内細菌は代謝
により食事の影響を制御してお
り、この制御が宿主の代謝性疾
患などの発症率に関与していま
す。近年の欧米食の普及に伴い、
食用油として用いられる植物性
脂肪の大豆油や菜種油に多く含
まれるリノール酸のようなオメ
ガ6系多価不飽和脂肪酸の摂取
量は増加する一方で、えごま油
やシソ油などに多く含まれるα
リノレン酸のようなオメガ3系
多価不飽和脂肪酸の摂取量は減
少し続けています。また、オメ
ガ6系/オメガ3系脂肪酸バラン
スの破綻は、代謝性疾患の発症
率や有病率と正の相関を示すこ
とも明らかにされています。特
に、欧米食のような高脂肪食は
代謝性疾患発症の危険因子であ
ると同時に、ヒトと共生関係に
ある腸内細菌叢の構成をも変化
させることが知られています。

近年の腸内細菌研究の発展に伴
い、食事中の多価不飽和脂肪酸
が腸内細菌によって代謝される
経路が同定されましたが、その
代謝経路から生じる新たな脂肪
酸が宿主の生体恒常性の維持に
及ぼす影響は、明らかにされて
いませんでした。研究グループ
は、腸内細菌が食事中に含まれ
る多価不飽和脂肪酸の代謝を制
御することで、高脂肪食により
誘導される宿主の肥満発症に関
与することを見出しました。

通常食の摂取マウスと高脂肪食
の摂取マウスについて、腸内細
菌叢の解析と多価不飽和脂肪酸
の腸内細菌代謝物群の定量解析
を行った結果、高脂肪食の摂取
マウスの盲腸内において、乳酸
菌の顕著な減少と、リノール酸
の腸内細菌初期代謝産物である
HYA を含む数種の腸内細菌代謝
脂肪酸の劇的な減少が確認でき
ました。また、オメガ6系多価
不飽和脂肪酸であるリノール酸
を高脂肪食に補充したマウスで
は、アラキドン酸カスケードを
介した脂肪組織炎症が観察され
たのに対し、HYA を補充したマ
ウスでは、リノール酸を補充し
た場合に観察された脂肪組織炎
症を誘発することなく、高脂肪
食による肥満の症状を改善しま
した。加えて、腸内でのHYA 濃
度を通常食摂取時と同程度にな
るように、高脂肪食中にHYA を
補充したマウスは、肥満による
耐糖能異常に対して、腸管ホル
モンGLP-1 分泌亢進を伴った改
善作用が確認できました。一方
で、長鎖脂肪酸受容体であるGP
R40/FFAR1やGPR120/FFAR4の
遺伝子欠損マウスでは、これら
の代謝機能改善に関わる効果が
消失しました。さらに、腸内細
菌の一種でHYA 産生能を有する
乳酸菌を定着させたマウスにお

いても、同様の代謝機能の改善
作用が観察されました。

今回の研究により、食事中に含
まれる多価不飽和脂肪酸を腸内
細菌が代謝することで、食事に
より誘導される宿主の肥満を改
善する可能性が明らかになりま
した。腸内環境を制御する食習
慣や腸内細菌の代謝産物が、代
謝性疾患に対する新たな治療法
につながるとして、今後、この
成果の応用が期待されています。
また、近年の腸内細菌研究の発
展に伴い、腸内環境の制御が宿
主の生体恒常性の維持と密接に
関与することが明らかにされて
います。今回の研究は、「食‐
腸内環境‐宿主」の相互連関が、
宿主のエネルギー代謝を正常に
維持する可能性を示しており、
日常生活におけるQOL の向上に
活かすことが期待されます。

腸内細菌を活用してダイエット

する方法について解説している

動画です。

 
 


 
 
座った医者が諏訪大社で代謝
の研究をする。      笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 大量出血した負傷者を救命する人工血液を開発

 
 
 
 
 
 
 
防衛医大などは大量出血した
負傷者を救命する人工血液を開
発しました。ウサギの実験で成
功しました。人工血液を素早く
輸血できれば、大けがによる死
者を減らせるということです。
論文を米輸血学誌に発表しまし
た。血液に含まれる傷口をふさ
ぐ血小板と体細胞に酸素を運ぶ
赤血球の二つが出血で失われる
と死に至ります。保存期間は血
小板が固まらないよう揺り動か
して4日間、赤血球は低温で20
日間ほどで、血液型ごとに大量
に準備する必要があります。輸
血には患者さんの血液型を調べ
る必要があり、救急救命士など
は輸血できません。

チームが開発した血液は、人
工の血小板と赤血球からなりま
す。それぞれリポソームという
細胞膜成分で作った微小な袋に、
止血成分と酸素を運ぶ成分を詰
めました。重篤な出血状態のウ
サギで試した所、10羽中6羽
が助かり、本物の血液を輸血し
た場合と同程度だったというこ
とです。血液が固まるなどの副
作用もありませんでした。

常温で1年以上保存でき、血
液型を問いません。 このため、
実用化されれば、病院に着く前
に事故現場で輸血でき、救命率
が上がります。研究チームの木
下学・防衛医大准教授は「離島
など十分に血液を準備できない
地域もある。人工血液でこれま
で救えなかった命を救える」と
話しています。

研究成果の論文は(https://
doi.org/10.1111/trf.15427
ウインドウで開きます)で読む
ことができます。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 
事故現場で自己中心的な行動
を取る。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
東京農工大学が9月5日、腸内
細菌が代謝により食用油中の多
価不飽和脂肪酸を10-hydroxy-c
is-12-octadecenoic acid(HYA)
をはじめとする新たな脂肪酸に
変換することで、宿主のエネル
ギー代謝調節に関与し、食事に
よって誘導される肥満を改善す
ることを明らかにしたと発表し
たのは偉大な業績です。 腸内
細菌の働きの一端を垣間見た様
な気がします。デブ菌とやせ菌
がいるのは、知っていましたが、
脂肪酸の変換で、食事によって
誘導される肥満を改善すること
ができたということは、初耳で
した。腸内環境を制御する食習
慣や腸内細菌の代謝産物が、代
謝性疾患に対する新たな治療法
にぜひともつなげて頂きたいも
のです。
防衛医大などが大量出血した
負傷者を救命する人工血液を開
発し、ウサギの実験で成功した
のは素晴らしい試験であると思
います。人工血液を素早く輸血
できれば、大けがによる死者を
減らせるということです。論文
を米輸血学誌に発表したのは的
を得ていると言わざるを得ませ
ん。 米国では、銃器の所持が、
憲法で認められているので何時
なんどき銃で撃たれるかもしれ
ないと考えると銃で撃たれた人
の処置として、成果が上がる気
がします。「離島など十分に血
液を準備できない地域もある。
人工血液でこれまで救えなかっ
た命を救える」というご意見は、
ごもっともと申し上げるしかあ
ありません。離島というとドロ
ーンなどを飛ばして、医薬品の
輸送をしていることから輸血も
同じようにできるのではないか
と類推しています。

離島で離党した。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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