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2020-05-26 21:39:49

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診療マル秘裏話  号外Vol.1549 令和1年7月25日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)フコイダンと、β-グルカン協調の免疫活性化作用機序
2)免疫細胞の中のHIVのDNAを除去する実験に成功

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】フコイダンと、β-グルカン協調の免疫活性化作用機序

 
 
 
 
 
 
 
九州大学は7月1日、海藻由来
の硫酸化多糖類であるフコイダ
ンが,β‐グルカンと協調して
免疫を活性化する作用機序を新
たに明らかにしたと発表しまし
た。この研究は、同大学院農学
研究院の宮崎義之准教授の研究
グループが、株式会社ヴェント
ゥーノならびに特定非営利活動
法人NPO フコイダン研究所によ
り設立された機能性多糖分析学
寄附講座における産学連携研究
の一環として行ったものです。
研究成果は、国際科学雑「Bioc
hemical and Biophysical Rese
arch Communications 」にオン
ライン掲載されています。研究
グループではこれまでに、オキ
ナワモズクやメカブなどの褐藻
に含まれる硫酸化多糖類の一種
であるフコイダンの生理作用を
明らかにするため、細胞実験や
動物実験およびヒト試験などさ
まざまな角度から研究に取り組
んできました。中でも、「フコ
イダンの免疫増強作用」に関す
る研究から、フコイダンを摂取
することで感染症予防やガン治
療のサポート(治癒力の向上や
医薬品の副作用緩和など)に寄
与する可能性を見出しています。

フコイダンは、難消化性の食物
繊維成分であるために体内への
吸収量が少なく、生理作用を発
揮する主な場は腸管免疫と考え
られます。これまでの研究から、
腸管内に存在するマクロファー
ジや、樹状細胞の活性化を促す
作用が明らかにされつつありま
すが、その作用機構は不明な点
が多く、また、他の多糖類との
生理的相互作用については十分
な検討が行われていませんでし
た。今回の研究では、マウスマ
クロファージ様細胞株RAW264を
用いて、多糖類の免疫促進効果
の作用機構の解明を試みました。
赤色蛍光物質を結合させたフコ
イダンを用いて免疫細胞との結
合を顕微鏡で観察した所、RAW2
64細胞の細胞膜表面に沿ってド
ット状に結合することがわかり、
フコイダンは免疫細胞の細胞膜
上に発現する受容体に作用する
ことで、細胞の活性化を誘導す
る複合体を形成すると考えられ
ました。

次に、免疫増強作用を持つこと
で知られる他の多糖類としてβ
‐グルカンに着目し、多糖類の
組み合わせ効果を検討した所、
フコイダンとザイモザン(β‐
グルカンの一種)が協調的に作
用してRAW264細胞の活性化を促
すことが新たに判明しました。
さらに、フコイダンとザイモザ
ンがRAW264細胞の活性化におい
て協調効果を発揮するためには、
「ラフト」と呼ばれる細胞膜構
造が必要であり、細胞膜上に存
在する受容体を介して生理機能
を発揮することの裏付けがとれ
ました。フコイダンの受容体に
ついては、これまでに研究報告
のあるTLR やSR-Aなどが考えら
れています。一方、ザイモザン
は、デクチン-1と呼ばれる異物
識別に関わる受容体蛋白質と相
互作用することで、フコイダン
のマクロファージ活性化作用を
さらに増強することが判明しま
した。

今後は、マウスを用いた摂食試
験を実施し、腸管免疫において
実際に働くマクロファージなど
の免疫細胞を対象にして、フコ
イダンおよびβ‐グルカンの生
体内での作用機序を明らかにし
ていく予定です。「それによっ
て得られる成果から、感染症の
予防やガン治療のサポートに寄
与する機能性食品への応用展開
が期待される」と、研究グルー
プは述べています。

フコイダンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
β-グルカンについて解説している

動画です。

 
 
 


 
 
 
左様な作用機序は、知らない。


 
 
 
 
 
 
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2】 免疫細胞の中のHIVのDNAを除去する実験に成功

 
 
 
 
 
 
 
エイズウイルス(HIV)に
感染したマウスで、免疫細胞の
染色体に組み込まれたHIVの
DNAを除去する実験に成功し
たと、米テンプル大とネブラス
カ大の研究チームが発表しまし
た。HIVの増殖を抑える抗ウ
イルス薬の作用が長く続くよう
工夫した上で、遺伝子を効率良
く改変するゲノム編集技術を使
い、ウイルスDNAを「削除」
したということです。
HIVを除去できたマウスの
割合は約3割でした。研究チー
ムは技術を改善し、霊長類での
実験を経て臨床試験を目指しま
す。 HIVに感染した場合、
現在は抗ウイルス薬を長く服用
し続ける必要がありますが体内
からHIVを除去できれば、抜
本的な治療法になります。論文
は7月2日付の英科学誌ネイチャ
ー・コミュニケーションズに掲
載されました。

3年前の同じようなニュースで

す。

 
 


 
 
公立の研究所で効率よく研究
を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
九州大学は7月1日、海藻由来
の硫酸化多糖類であるフコイダ
ンが,β‐グルカンと協調して
免疫を活性化する作用機序を新
たに明らかにしたと発表したの
は、素晴らしい業績です。免疫
の働きは、非常に精妙である事
をガン治療に携わる内に、多く
感じるようになりました。例え
ば、免疫のブレーキを担ってい
る、制御性T細胞や、骨髄由来
免疫抑制細胞の働き如何でガン
細胞の増殖能力が左右されると
いうことです。 骨髄由来免疫
抑制細胞は、ガン細胞の盾とな
る働きをする代わりに、分化す
ると成熟した樹状細胞とマクロ
ファージとなり、ガン細胞の盾
としての働きをなくすと言った
ようなメカニズムで働きます。
その様な精妙な免疫の働きに、
2つの食物由来のファイトケミ
カルが協調して作用するという
のは、本当に不思議な気がしま
した。
エイズウイルス(HIV)に
感染したマウスで、免疫細胞の
染色体に組み込まれたHIVの
DNAを除去する実験に成功し
たと、米テンプル大とネブラス
カ大の研究チームが発表したの
は、偉大な業績です。 ただし、
HIVを除去できた、マウスの
割合は約3割ということですか
ら、まだまだ技術的な改良点は、
たくさん存在するようです。H
IVの増殖を抑える抗ウイルス
薬の作用が長く続くよう工夫し
た上で、遺伝子を効率良く改変
するゲノム編集技術を使い、ウ
イルスDNAを「削除」たとい
うことので、コンセプトは素晴
らしいと思います。ゲノム編集
技術は、まだ応用が始まったば
かりで、ガンを誘発するなどの
報告もあり、臨床試験に供する
ものではないと思われます。そ
のため臨床での使用は注意深く
行って欲しいと思います。

中尉に下士官が怠慢を注意さ
れる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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