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2020-04-18 22:17:17

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診療マル秘裏話  号外Vol.1516 令和1年6月16日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)造血幹細胞の生着に、ガラクトース糖鎖が必須
2)外科的手法で,免疫不全状態が調整可のブタモデル

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】外科的手法で,免疫不全状態が調整可のブタモデル

 
 
 
 
 
 
 
京都大学は、骨髄移植におけ
る造血幹細胞(HSC)の生着
にガラクトース糖鎖が必須であ
ることを解明したと発表しまし
た。骨髄移植は、白血病や再生
不良性貧血などの造血器疾患で
有効である一方、HSCの骨髄
へのホーミングや生着には課題
が多いとされています。今回の
研究はその課題解消につながる
可能性があります。

HSCは血球細胞(赤血球、
白血球、血小板)を作り出して
います。骨髄細胞に含まれるH
SCを移植することで、すべて
の血球細胞を再生することがで
きます。一方、骨盤やさい帯血
から採取できるHSCの量は限
られており、移植後のホーミン
グと生着の効率性が治療のカギ
となります。

京大大学院医学研究科の浅野
雅秀教授らの研究グループは、
ガラクトースを転移する酵素で
あるβ4GalT-1遺伝子を
欠損したマウスを用いて研究を
実施しました。欠損マウスから
調整した骨髄細胞は、十分量を
移植しても、致命的な放射線を
照射した受容マウスの生存を維
持できないことが分かりました。
移植24時間後の受容マウスを分
析したところ、生着はほとんど
していませんでした。

HSCの生着、ホーミングに
はいくつかの蛋白質がかかわっ
ていることは判明していました
が、糖鎖の役割はほとんど不明
でした。今回の研究により京大
では「HSC表面の糖鎖を人工
的に修飾することによって、骨
髄移植の効率を増強する可能性
がある」としています。

造血幹細胞の力について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
勉強の効率を上げることで、
公立高校に合格した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 外科的手法で,免疫不全状態が調整可のブタモデル

 
 
 
 
 
 
慶應義塾大学は5月22日、外
科的手法で免疫不全状態が調整
できるブタモデルの開発を成功
させたと発表しました。 この
研究は同大学医学部の小林英司
特任教授らによるものです。さ
らに、佐賀大学医学部の伊藤学
助教、中山功一教授らが、この
技術により、バイオ3Dプリンタ
を用いてつくり上げたヒト細胞
由来の人工血管の有効性・安全
性を検証しました。研究成果は、
総合科学雑誌「Nature Communi
cations」オンライン版に5月21
日付で公開されました。

ヒト細胞由来の再生医療等製品
の有効性や安全性の検証には、
マウスやラットに比して、ブタ
のような、ヒトと大きさが近い
実験動物を用いた前臨床試験(
移植試験)が望まれていました。
しかしヒト細胞由来製品をブタ
に移植した際に生じる異種免疫
反応の制御が難しく、免疫抑制
剤を用いても人間サイズの臓器
や組織を短期間しか観察できま
せんでした。また、ブタでも遺
伝子操作で免疫不全状態にする
ことが可能となりましたが、そ
の場合、ブタ自体が長期生存で
きません。したがって、ブタで
の前臨床試験は困難なものと考
えられてきました。今回、研究
グループは、外科的手法で免疫
不全状態が調整できるブタモデ
ルの開発に成功しました。この
モデルは、従来行われる免疫抑
制剤の投与に加え、免疫細胞の
産生・成熟に重要な臓器である
胸腺と脾臓を同時に摘出する事
で、ヒト組織の生着に成功した
ものです。

さらに同技術を用いて、バイオ
3Dプリンタでつくり上げたヒト
細胞由来の人工血管の頸動脈静
脈にバイパス移植を行い、最長
20週の人工血管の開存と、血管
組織の再生の確認に成功しまし
た。これにより、細胞製人工血
管の有効性・安全性を確認しま
した。「今回作成に成功した免
疫不全ブタモデルは、ヒト細胞
由来再生医療等製品の有効性、
安全性を検証でき、さらにブタ
体内でヒトの臓器をつくり上げ
る研究にも役立つと期待される」
と、研究グループは述べていま
す。

皮膚の細胞から3Dプリンターで

人工血管を作ることを紹介した

動画です。

 
 


 
 
町政について調整する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
京都大学は、骨髄移植におけ
る造血幹細胞(HSC)の生着
にガラクトース糖鎖が必須であ
ることを解明したと発表したの
は、画期的な業績です。HSC
の生着、ホーミングにはいくつ
かの蛋白質がかかわっているこ
とは判明していましたが、糖鎖
の役割はほとんど不明という事
で、今回の研究により京大では
「HSC表面の糖鎖を人工的に
修飾することによって骨髄移植
の効率を増強する可能性がある」
としているのは、骨髄移植を、
実施している先生にとっては、
朗報と言えるでしょう。しかし、
白血病の治療の場合は骨髄移植
をするには移植前の骨髄を一旦
カラにするために大量の放射線
と、大量の抗ガン剤が必要とな
るので本当に有益なのか考えて
みる必要がありそうです。ただ
再生不良性貧血の場合は、その
ような前処置(放射線+抗ガン
剤)は必要ないので有益だと思
われます。
慶應義塾大学は5月22日、外
科的手法で免疫不全状態が調整
できるブタモデルの開発を成功
させたと発表したのは、偉大な
業績です。ヒト細胞由来製品を
ブタに移植した際に生じる異種
免疫反応の制御が難しく、免疫
抑制剤を用いても人間サイズの
臓器や組織を短期間しか観察で
きなかったという壁を、見事に
乗り越えたというのは、喜ばし
いことです。このモデルは従来
行われる免疫抑制剤の投与に加
え免疫細胞の産生・成熟に重要
な臓器である胸腺と脾臓を同時
に摘出することで、ヒト組織の
生着に成功した訳ですからこれ
を機にブタ体内でヒトの臓器を
つくり上げる研究にも役立つ事
を期待して、ドナー不足が解消
されるように、祈念させて頂き
ます。

ドナー不足という不測の事態
が発生する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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